鶏肉を洗うのはNG!食中毒を防ぐ扱い方と正しい下処理

調理前の生の鶏肉を洗うのはNGです!鶏肉の鮮度には関係なく買ってきた鶏肉にはカンピロバクター菌という病原菌が付着しています。鶏肉を洗うことでカンピロバクター菌が飛沫して二次感染をおこす可能性があります。ここでは鶏肉の水洗いがダメな理由や、菌を死滅させる方法、二次感染の防止方法などをご紹介したいと思います。

鶏肉を洗うのはNG!食中毒を招く二次感染を避けましょう

鶏肉

鶏肉を洗うことがダメな理由

調理前の生の鶏肉を洗ってはいけません。調理前の鶏肉には食中毒をおこす「カンピロバクター菌」という病原菌が肉の内部まで生息しているので、鶏肉を水で洗うだけでは菌を落とすことはできません。

落とすことができないどころか水道水などで鶏肉を洗うことによってカンピロバクター菌を含んだ水が飛沫しキッチンの調理台の上、調理器具、衣服などにも付着して二次感染を起こす原因になります。また、調理前の鶏肉のそばに生で食べる野菜や果物など火を通さないで食べる食材は決して置かないでください。

食中毒を招くカンピロバクター菌とは

カンピロバクター菌は食中毒を起こす病原菌です。鶏肉を洗うことで拡散したカンピロバクター菌は加熱しない限り消滅しません。

主な生息場所はニワトリ、ウシ、ブタ、ヒツジ、などで、繁殖する温度は30℃から46℃です。カンピロバクター菌はほんの少しの菌でも食中毒を起こします。他の菌の発症量と比べると、はるかに少ない量で食中毒をおこします。また、体にカンピロバクター菌が入ってから発症までの潜伏期間は平均2日から7日で、他の食中毒に比べ潜伏期間が長い特徴があります。

一般的にスーパーなどで販売されている鶏肉にはカンピロバクター菌が付着している確立が高いです。東京都が行った調査では、流通している鶏肉の40%から60%にカンピロバクター菌が付着していたそうです。

食中毒の症状

カンピロバクター菌の食中毒の主な症状は、下痢、腹痛、発熱などで、他に、倦怠感、頭痛、めまい、筋肉痛など。初期症状は風邪に似ているため、自己判断はできません。下痢や腹痛がひどい場合は市販の下痢止めを飲んで治そうと思わずに必ずお医者さんに診てもらいましょう。

鶏肉を洗わずにヌメリを取る方法

鶏肉とキッチンペーパー

生の鶏肉を洗う人の多くは鶏肉の「ヌメリ」が気になるからのようですが、ヌメリを取るために鶏肉を水で洗うのではなくキッチンペーパーで拭き取る方法があります。

キッチンペーパー数枚を厚めに重ね、その上に調理前の鶏肉を置いて新しいキッチンペーパーでヌメリや水分を拭き取ってください。拭き取ったキッチンペーパーはビニール袋に入れて口をしっかり閉じてから捨ててください。

鶏の刺身、鶏わさなど生で食べる鶏肉料理がありますが、家庭で生で食べるのは食中毒の危険が大きいと言われています。また、お子様や高齢の方など体の抵抗力が弱い方はカンピロバクター菌に感染しやすいので鶏肉を生や生に近いものを食べないようにしましょう。

鶏肉に付着した菌を死滅させる方法

から揚げ

調理でしっかり火を通す

鶏肉を洗うことではカンピロバクター菌は死滅しませんが、カンピロバクター菌は熱に弱い性質を持っていますので、鶏肉の内部までしっかり火を通すことが重要です。菌を死滅させるための目安は、鶏肉の中心温度が75℃以上で一分以上しっかり加熱する必要がありますので、湯通し程度の加熱では完全に死滅させることはできませんので注意しましょう。鶏肉の中身がピンクだったり肉汁に血が混じっている場合は加熱が不十分ですので完全に火が通るまで過熱しましょう。

調理が終わった後、食べる前に鶏肉の中までしっかり火が通っているかを確認しましょう。肉にピンク色の部分が残って生焼きの場合は菌が残っていますので再度加熱して肉の色がピンク色から褐色に変わり、肉汁が透明になってから食べましょう。

鶏肉を扱った調理器具や手はキレイに洗う

包丁を洗う

調理前の鶏肉を触った手にはカンピロバクター菌が付着していますので、すぐ石鹸や食器用洗剤で徹底的に洗ってください。カンピロバクター菌が付着した手で他の食材に触れますと二次感染をおこしますので、徹底的に除菌するためには最後に除菌スプレーを手にふりかけてください。

鶏肉を切った包丁やまな板を洗う際は、すぐ洗剤をつけてしっかり洗って殺菌しましょう。殺菌方法としては「熱湯消毒」「キッチンハイターなどの漂白剤」「殺菌スプレー」などを利用しましょう。鶏肉の病原菌は洗うだけでは落とせないことを忘れないでください。

鶏肉を切ったまな板を十分殺菌せずに他の食材を調理したため、二次感染で食中毒が発生した事例もあります。できれば生肉用のまな板と他の食材のまな板を使い分けることをおすすめします。また、鶏肉に手で触れることを少なくするために生の鶏肉を扱う専用のはしやトングを使用しましょう。

鶏肉は冷蔵庫の一番下で保管する

冷蔵庫からものを出す女性

カンピロバクター菌の増殖を抑えるために5℃以下で冷蔵保存してください。生の鶏肉は購入後すぐパッケージごとビニール袋に入れて肉汁が漏れないようにし、一番下の冷蔵庫のチルドルームに入れましょう。冷蔵庫内の他の食材に鶏肉の肉汁が付かないよう十分注意してください。

また、鶏肉の近くに生で食べる食材は置かないように注意してください。鶏肉の菌がついた食材は洗うだけでは落とせませんので生で食べることができなくなります。冷蔵庫の中の他の食材にカンピロバクター菌を感染しないようにすることが一番重要なポイントです。

鶏肉の正しい下処理

鶏肉

鶏肉を調理する前の下処理をご紹介します。

鶏肉の水分を拭き取る

キッチンペーパーを厚めに敷いた上に鶏肉を置き、新しいキッチンペーパーでしっかり水分を拭き取りましょう。

余分な皮や黄色い塊を取り除く

鶏肉から出ている黄色い塊は脂肪です。余分な脂肪や皮をキッチンバサミで取り除くことで臭みが減ります。

鶏肉の部位ごとに適した下処理をする

鶏肉の部位によって、味だけでなく食感や硬さや特徴が異なりますので、それぞれの部位にあった下処理やカットをしましょう。

もも肉は筋をたたく

もも肉をやわらかく調理するために、筋の部分を包丁で軽くたたいて切り落としましょう。ひと手間加えるだけでより美味しく食べることができます。

胸肉は観音開きにカット

胸肉は厚みがあるので味が染み透りにくくぱさぱさした食感になりがちですので、厚みを減らすために、肉の中央で肉の厚みの半分くらいのところまで切り込み、切り口を開いて観音開きにしましょう。

ささみは筋を取る

ささみについている筋を指でつまんで包丁で筋と肉の間に切り込みを入れます。切り込んだ筋を指でしっかりつかみ包丁でそぎおとしましょう。

下味で鶏肉をやわらかくする

鶏肉料理によって下味も多数ありますが、今回は「鶏肉をやわらかくする下味」をご紹介したいと思います。鶏肉のパサパサ感が苦手な方はぜひ試してみてください。使用するのは「米麹」です。

材料

  • 塩麹 大さじ2杯
  • 鶏胸肉 300g~400g程度
  • 長ネギ 1本

手順

  1. 胸肉を一口大にそぎ切りします。
  2. 長ネギは斜めにカットします。(厚みは1cm程度)
  3. 胸肉とネギをジップ付の保存袋に入れて袋の外から手で軽くあえます。
  4. 袋の中に塩麹を入れて、ネギと鶏肉にまんべんなく塩麹がつくように袋の外から軽くもみ込みます。
  5. 1時間~2時間ほど漬け込みます。

これで下味はOKです。あとはフライパンで焼いてお好きな味付けでお召し上がりください。とってもやわらかくジューシーです。他の下味として、鶏肉の匂いが苦手な方ににんにく、しょうが、オレガノやバジル、カレーなどのスパイスを使った下味がおすすめです。

まとめ

鶏肉

鶏肉を洗う危険性をご紹介いたしましたがいかがでしたでしょうか?鶏肉のヌメリや汚れを落としているつもりでも、実は病原菌をばら撒いていると考えるとぞっとしますね。カンピロバクター菌は鶏だけでなくウシやブタの消化器官にも生息しています。特に牛レバーに付着しているカンピロバクター菌による食中毒の事例はとても多いので鶏肉以外の生肉にも気をつけましょう。