目次
もち米の賞味期限
もち米には賞味期限が設定されていません。
穀物の場合袋に記載されているのは製造年月日のみで特に期限が定められていません。
ただし、時間の経過と共に味は落ちてしまうので未開封のもち米でも美味しく食べられるという意味で、賞味期限を1年~2年程度と言われています。
精米前の状態でしたら酸化しにくくなるので、2年を経過しても美味しく食べることができます。
開封後のもち米も賞味期限が過ぎても食べることはできますが日にちが経つにつれて風味が落ちてしまいます。保存状態が良ければ5年前のものでも食べることができます。
《 ポイント 》
- もち米は開封しなければ賞味期限が長くなると思っている方が多いと思いますが実際には期限はほとんど変化はありません。
- もち米の袋にはもともと空気抜きの穴が開いているため未開封でも空気に触れていることになります。
- 開封後のもち米は空気に触れる回数も量も増えるため多少劣化してしまうと考えましょう。
賞味期限切れのもち米の見分け方
もち米は賞味期限が切れていても食べることができることが多いのですが、傷んでしまっていて食べない方が良い場合もあります。
この項では賞味期限が切れてしまっているもち米でまだ食べることができるのか、もう食べない方が良いのか見分ける方法を紹介します。
劣化はしているがまだ食べることができるもち米の状態
もち米は酸化によって劣化してしまうと以下のような状態になってしまいます。
賞味期限切れのもち米はまだ食べることができますが、風味が落ちてしまっているので、美味しく食べるためには調理方法を考えなければなりません。
丁寧に研ぐことで取り除くことができる場合があります。
- もち米を手で触ってみると手が白くなってしまう
- もち米の色が白から黄色っぽく変色している
- 酸化臭(古米臭)がする
もう食べない方が良いもち米の状態
賞味期限が切れてからしばらく経ってもう食べない方が良いもち米には以下のような状態になってしまいます。
賞味期限の問題以外で食べない方が良い場合もあるので、以下の特徴があれば食べるのを止めて処分しましょう。
- もち米の色が茶色く変色している
- カビの臭いやカビが生えている
- 虫がわいてしまっている
もち米は茶色に変色する以外にもカビによって黄色や緑色や黒などに変色してしまいます。
カビにはカビ毒と言われるものもあり、免疫機能を低下させてしまったり、肝機能障害を引き起こしてしまうこともあるので食べてはいけません。
また、もち米の袋の中に虫が湧いてしまっていた場合には、もち米の袋の中で卵を産んでいる可能性も高いので、食べないようにしましょう。
《 ポイント 》
- もち米は賞味期限が切れても食べることはできますが、その状態によって食べ方に工夫をしたり、もう食べない方よい状態になっていることがあります。
- もち米の色が茶色く変色していたり、カビが生えてしまったり、虫が湧いてしまった場合は食べるのは止めて処分するようにしましょう。
賞味期限切れのもち米を美味しく食べるコツはある?
使い切れず賞味期限が切れてしまったもち米を美味しく食べる方法を紹介します。
普段食べる白米に混ぜる
賞味期限が切れてしまったもち米を美味しく食べる方法は、普段食べている白米にもち米を混ぜて炊くという方法です。
もち米を混ぜる割合は白米9に対してもち米1の割合で混ぜ、水加減はそのまま炊いてみてください。炊き上がりがもっちりとした艶のあるご飯に炊き上がります。
もち米を入れて炊いたご飯は冷めてもパサパサした食感になりづらいので、お弁当を作るときにおすすめです。
炊き込みご飯
賞味期限が切れて古くなってしまったもち米は味が染み込みやすくなるので、炊き込みご飯を作るときに白米8に対してもち米2の割合で混ぜて使用すると美味しい炊き込みご飯を作ることができます。
おはぎ
白米ともち米を半々の割合でやわらかめに炊いて、すりこ木を使い少し潰して丸めてあんこで包むとおはぎにすることができます。
《 ポイント 》
- 賞味期限が切れてしまったもち米は普段の白米のご飯を炊くときに混ぜることでもっちりとした艶のあるご飯を炊くことができますし、古くなったもち米は味が染み込みやすいので、混ぜる割合を増やして炊き込みご飯を美味しく作ることができます。
もち米を日持ちさせる保存の仕方
もち米の賞味期限に限らず美味しい状態でもち米を日持ちさせたい場合は、正しい保存方法をしなければなりません。
ここではもち米を日持ちさせる正しい保存の仕方を紹介します。
保存場所は冷蔵庫の野菜室
賞味期限に限らずもち米を美味しく日持ちさせる保存の方法は、冷蔵庫の野菜室で保存する方法です。
冷蔵庫の野菜室で保存した場合、もち米は賞味期限切れや5年経過しても食べることができると言われています。
その理由は、もち米を保存するときの適温が10℃~15℃となっていることと湿度が低い場所が良いとされているためです。
冷蔵庫の中は直射日光も当たらず、カビが生えない環境になるので長く日持ちさせることができます。
ちなみにもち米を冷凍庫保存をすれば賞味期限切れでも日持ちが長くなるのでは?と考えると思いますが、米類は冷凍保存に適していません。
もち米を冷凍してしまうと、もち米の中に含まれている水分が凍ってしまい、水の体積が増えてもち米の細胞を破壊してしまいます。
もち米を冷凍しても食べられないという訳ではありませんが、炊き上がりが柔らかくなってしまい味も落ちてしまいます。
精米する前の状態で保存
もち米を賞味期限に限らず長期間保存する場合は精米する前の状態で保存することで酸化を防ぐことができます。
もち米をできるだけ長い期間日持ちさせたいと考えた場合は精米前の状態で保存して、使用する分だけ精米してしようすると長い期間もち米を美味しく食べることができます。
《 ポイント 》
- もち米を美味しく日持ちさせるためには冷蔵庫の野菜室に入れて保存しましょう。
- もち米の保存に適した温度は、10℃~15℃で湿度が低い場所での保存が好ましいので冷蔵庫の野菜室は保存するための環境が整っている上、カビや虫が発生しない環境になっています。
専用の保存袋に入れて冷蔵保存するとより長持ちします
もち米の特徴
もち米の賞味期限について説明してきましたが、ここではもち米の特徴を確認しておきましょう。
もち米は炊いて潰すことでお餅になったり、お赤飯やおこわを作るときに使用されます。普段主食として食べているご飯はうるち米です。
うるち米は成分の中にアミロースとアミロペクチンが混在していますが、もち米にはアミロースが含まれていないのでアミロペクチンが100%となっています。
このアミロペクチンという成分がでんぷん糊を生じる性質があるので、潰した時の粘りとなっています。
もち米の海外での使われ方
もち米をお餅にしてから食べるという方法は日本特有の食べ方ですが、海外でももち米を使用した料理やおかしは存在しています。
韓国や中国ではうるち米ともち米を混ぜて蒸して餅を作っています。タイではカオニャオ・マムワンというもち米とココナッツミルクを竹串に刺して蒸し焼きにしたお菓子があります。
《 ポイント 》
- もち米は炊いて潰すことでお餅になったり、お赤飯やおこわを作るときに使用されます。
- もち米にはアミロペクチンという成分がでんぷん糊を生じる性質があるので、潰すと粘りが出る特徴があります。
最後に
今回はもち米の開封、未開封時の賞味期限の目安や、賞味期限が切れてもう食べられないもち米の見分け方を紹介しました。
もち米に明確な賞味期限はありません。正しい保存をすれば5年経過しても食べることができるとも言われていますが、製造から約2年経過すると風味が落ちてしまうので、できれば1年以内の美味しい間に食べきることをおすすめします。