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玉ねぎを吊るすためネットを用意する
玉ねぎを生産している農家では、5~10個くらいの玉ねぎを茎ごと縛って吊るすみたいです。
けれども、店頭で購入する玉ねぎに茎はついていないので、自宅で茎なし玉ねぎを吊るす場合には、ネットを利用して数珠つなぎに玉ねぎを吊るしてみましょう。
ネットにまとめて入れてしまう方が簡単なのですが、玉ねぎ同士が触れないようにすることで、湿気防止になりより玉ねぎが長持ちします。玉ねぎは湿気を嫌いますので、少々手間がかかりますが、一つ一つが重ならないように保存しましょう。
玉ねぎを吊るすネットには、次の3種類の利用が可能です。
ストッキング
ストッキングで玉ねぎを吊るす場合は、ストッキングの股の部分を切り離して、片足ずつ使用します。着用後の伝線してしまったものでも問題ありませんので、片足に玉ねぎを5個くらい入れて吊るします。たくさん入れて重くなってしまうと、伸びて垂れ下がってしまいますので加減してくださいね。
みかんが入っていたネット
もし手元にみかんネットがありましたら試してみましょう。みかんと玉ねぎは形状が似ていますので、そのまま使用できます。
専用ネット
玉ねぎを吊るすネットならどんなものでも大丈夫なのですが、身近に何もない場合には、野菜を吊るすための専用ネットが市販されていますので、それを利用してみましょう。
さまざまなサイズのネットがありますので、玉ねぎの数量や重さに合った物を準備してください。
専用のネットで玉ねぎを吊るす場合で、しっかりとした玉ねぎ専用のネットを使いたい方には、以下のような商品をおすすめします。
「マルソル」収穫ネット 3kg用(約4L)25枚入り
通気性があり中身が見えるメッシュ袋で、内容物にあわせて伸び縮みします。口をしぼるテープ付きで、玉ねぎ、芋、球根など、さまざまいな作物の保存に適しています。
「UEETEK」メッシュ袋 収納ネット 10枚入り
収穫した穀物、野菜、果物などの収納に便利です。便利なファスナー付きなので再利用できます。
「OUNONA 」メッシュネット袋 延伸棒ネット 50枚入り
コンパクトに見えても、非常に伸縮性があり再利用可能なネットです。留め具がしっかりしているので、引っ掛けて吊るすのに便利です。
《 ポイント 》
- 茎なし玉ねぎは、ネットを利用して吊るすと湿気防止になり長持ちする。
- 玉ねぎ専用ネット、みかんのネット、ストッキングを活用する。
玉ねぎを吊るす保存方法
ネットを使って玉ねぎを吊るす手順
- 玉ねぎ専用のネットを用意する。(みかんのネットやストッキングでもOK)
- ネットに玉ねぎを1つ入れる。
- 玉ねぎを入れたネットの上部をひと結びする。
- 次の玉ねぎをネットに入れてひと結びする。
※ネットに入れる玉ねぎは3~5個位が目安です。 - 同じく数珠つなぎの作業を繰り返す。
- ネットに入れ玉ねぎは風通しがよく、日の当たらない場所に吊るす。
玉ねぎの茎が残されている場合の吊るす手順
- 畑や家庭菜園で収穫され、茎が残っている時は茎を球根から15㎝程残してカットする。
- 1m程の紐を半分に折り、その紐の上に3~4個の玉ねぎの茎の部分を置く。
- 玉ねぎの茎を囲うように紐を通し、紐の輪になった部分に反対側の紐を通して強く結ぶ。
- 紐を手前に引っ張ったら、玉ねぎと玉ねぎの間を下から上へ通す。
- 2組作り、それぞれを結んで軒下やベランダなど風通しがよく、日の当たらない場所に吊るす。
《 ポイント 》
- ネットに玉ねぎを数珠つなぎに1つずつ入れて結ぶ。
- 玉ねぎは風通しがよく、日の当たらない場所に吊るす。
玉ねぎを吊るすのに適した環境や場所
玉ねぎを吊るすことのできる日陰で風通しの良い場所がマンションにない場合は、どうしたらよいのでしょうか?
常温で保存
マンションのような気密性の高い建物内でも、風が通る環境であれば、ある程度常温保存も可能です。風通しが良く、日陰で涼しい場所を選びます。日中、在宅しているご家庭で、常に玄関や窓をあけて換気をよくしているなど、風通しが良ければ大丈夫です。
ただし、風通しが良い場所だと思っていても、短期間で傷みが出るのであれば、他の方法に変えた方がよいでしょう。
玉ねぎを吊るす場所がない場合は、箱やビニール袋などの通気性の悪いものは避けて、ザルやネットのような通気性の良い物に重ねずに広げて入れます。傷みそうな玉ねぎがあれば、すぐに取り出して使うようにしましょう。
冷蔵庫で保存
マンションの部屋の中に風通しの良い場所がない場合は、冷蔵庫での保存をおすすめします。
玉ネギは冷蔵庫保存には向かないと思われていますが、冷蔵庫内は常に日陰で涼しい場所です。通気性はあまり良くありませんが、工夫次第で上手に保存できるでしょう。
冷気に直接当てないために、玉ねぎを1つずつ新聞紙でくるんで、まとめてビニール袋に入れてから冷蔵庫で保存します。もしくは、玉ねぎの皮をむいてしっかりとラップでつつみ、野菜室に入れておくと、切るときに目が痛くならずにすみますよ。
冷凍で保存
大量の玉ネギが手元にあって、冷蔵庫に入りきれない場合には、冷凍庫で保存してみましょう。
冷凍保存するとシャキシャキ感がなくなって食感が変わってしまいますが、調理の際に火が通りやすくなって便利です。玉ねぎを調理しやすいように、薄切りやくし切りなどにしてからジッパー付きの保存袋に入れて冷凍します。
玉ねぎは生のまま冷凍するより、水分が抜けてかなり量が減りますので、保存するスペースの悩みから解消されますよ。また、玉ねぎをあめ色に炒めてから、保存袋に入れて冷凍保存しておくと、カレーやオニオンスープなどを作る時にすぐに使えて時短に繋がります。
《 ポイント 》
- 玉ねぎは日陰で風通しの良ければ常温保存できる。
- 玉ねぎは冷蔵庫の冷気が直接当たらないように新聞紙でくるむ。
- 玉ねぎを冷凍保存すると食感が変わるが、調理の際に火が通りやすくなる。
玉ねぎを吊るす理由とメリット
メリット1.玉ねぎを吊るすと長期保存ができる
玉ねぎを干して吊るすことにより、腐る原因の一つである「水分」をとばしてしまうので、その結果、保存が効くようになります。
特に収穫直後の新玉ねぎは水分が多いので、保存方法によってはすぐに傷んでしまうため、干して吊るすことによって、玉ねぎの長期保存が可能になります。
表面に傷がなく、実が硬くて重みのあるものを選んで干して吊るすようにしましょう。
メリット2.玉ねぎを吊るすとケルセチンが増量する
玉ねぎを干して吊るすことで、成分の一つであるケルセチンが増加します。ケルセチンはポリフェノールの仲間で、抗酸化作用が非常に高く、体内の活性酸素を取り除いてくれる効果があります。
ケルセチンの抗酸化作用には、以下のとおり5つの効果に期待できます。
- 血の流れがよくなる。
- 動脈硬化を予防できる。
- 血糖値を下げる。
- 関節の痛みを緩和する。
- ダイエット効果がある。
メリット3.玉ねぎを吊るすと旨みが増す
玉ねぎを干して吊るすと、甘味と旨味が強くなります。その理由は、干して吊るすことで玉ねぎに含まれている水分が減り、旨味成分の濃度が高くなるためです。
果物を乾燥させてドライフルーツにすると、甘味が強くなりますが、玉ねぎも同じことがおきるというわけです。
メリット4.刺激による涙やニオイが無くなる
玉ねぎのツーンとしたニオイやカットしている時に涙が出るのは、気体になった硫化アリルが原因です。硫化アリルは揮発性が高いので、玉ねぎを切って干し玉ねぎにすると抜けてニオイがなくなるようです。
ニオイや刺激が苦手な方は、干し玉ねぎを作って常備しておくと助かりますよね。
《 ポイント 》
- 玉ねぎの腐る原因の一つである水分を減らすと保存が効くようになる。
- 玉ねぎは干して吊るすことで、体内の活性酸素を取り除いてくれるケルセチンが増加する。
- 玉ねぎは干して吊るすことで、ニオイや刺激の原因である硫化アリルが抜ける。
玉ねぎを吊るす際の注意点と対策
吊るす場所によっては雨に濡れ傷みやすくなる
風通しがいい場所の多くは、室外のベランダが最適ですが、ベランダに玉ねぎを干して吊るす場合は雨に当たってしまう可能性があり注意が必要です。
屋根があるベランダや軒先なら問題ないですが、屋根ないベランダや軒先の場合は、キッチンや玄関などの涼しい場所に保存してみましょう。
ゴキブリが寄ってくることもある
ゴキブリは玉ねぎの臭いが好きで、痛んだ玉ねぎの臭いでゴキブリが寄ってくる場合があります。そんな時に効果的なのは、目の細かいネットに玉ねぎ入れておけばゴキブリが入ってくることはありません。
玉ねぎを吊るす場合、ネットの中に柑橘系のみかんやレモンの皮を玉ねぎと一緒に入れておけば更に効果的です。
傷んだ玉ねぎはすぐに取り除く
傷んだ玉ねぎを見つけたら、周りの他の玉ねぎも痛んでないか確認しましょう。みかんと同じで周りのきれいな玉ねぎも腐ってしまいます。傷んだ玉ねぎを見つけた場合は、周りの玉ねぎからすぐに取り除きましょう。
玉ねぎの品種によって腐ることもある
収穫が早い「早生品種」は長期保存に向かない品種ですので、「晩生品種」をおすすめします。長期保存に向いていない玉ねぎを吊るすと腐る可能性がありますので注意しましょう。
《 ポイント 》
- 玉ねぎをベランダに干して吊るす時に雨に濡れると傷みやすくなる。
- ネットの中に玉ねぎと柑橘系の皮を入れて吊るすとゴキブリ予防になる。
- 傷んだ玉ねぎはすぐに取り除く。
- 長期保存に向いている玉ねぎは「早生品種」より「晩生品種」
最後に
日常の料理に欠かせない玉ねぎを吊るす保存方法と、適した場所や注意点についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
ネットに入れた玉ねぎを、風通しの良い日陰で干して吊るすことで、長期保存が可能ですが、ネットを準備できない時や玉ねぎが少量しかない場合には、かごでもOKです!
玉ねぎ同士がくっつかないように、新聞紙を使って一個ずつ包むか、新聞紙で仕切りを作ることで湿気を取ってくれます。
大量に玉ねぎが手に入った時には、腐ってダメにしてしまう前に、この記事を参考に実践してみてくださいね。