目次
あさりが臭い原因
お店で購入したあさりが臭いと感じることってありますよね。
ほとんどの場合、砂抜きをすると気にならなくなるのですが、中には口を開いて砂を吐いていたはずなのに、それでも臭いがとれないこともあります。
臭いがとれない原因として次のようなことが考えられます。
あさりが死んで腐っていた
まず一番に考えられる原因は、そのものズバリ「腐っている」からです。
生きているあさりは無臭なので、少しでも臭いが気になったら、死んだあさりが混じっていると思ってよいでしょう。パック入りのあさりを少し揺らしてみたときに、あさりがちょっと動いたり、舌を出してプクプク呼吸をしていたら生きています。
死んだあさりは腐るのがとても早く、臭いがひどい場合は食べられませんので、諦めて捨てるしかありません。
海水が臭かった
あさりが生きていると確認できたのに、それでも臭いを感じるのであれば、その原因として、潮の臭いということも考えられます。
あさりは海水を吸って生きている生物ですから、その臭いの原因は潮の臭い、もしくは海水自体が臭いということも考えられます。特に、潮干狩りをしたあさりが磯臭いということは、よくあることのようです。
殻についている汚れ
あさりはもともと海の泥底で生息している生き物ですから、殻に臭いの原因となる汚れがついていることも考えられます。
生き腐れしていたあさりだった
あさりが「生き腐れ」していた場合も臭いが発生します。生き腐れとは、見た目では生きているように見えても、実は死んで腐り始めている状態のことですが、呼吸をして水泡が出ているように見えるあさりでも、実は既に死んでいて中から空気が出ただけという場合もあります。
砂抜きに失敗した
あさりは水温が20℃以上になると急激に弱り始めます。塩抜きしている中に1個でも死んでいるのが混じっていると、急速に腐敗して、アンモニアを発生させるのですが、水に溶けやすいアンモニアが他のあさりまで弱らせしまうのです。
冷蔵庫で砂抜きをするなど、気を付けながら塩抜きしなくてはいけません。
《 ポイント 》
- あさりの臭いで一番に考えられる原因は腐っているから。
- あさりの潮の臭いや、海水自体が臭いかった。
- あさりの殻についている汚れの臭い。
- あさりは呼吸をしているように見えても、生き腐れしている。
- あさりが砂抜き中に死んで腐ってしまった。
あさりが臭いときの対処法
通常あさりは無臭のため、臭いと感じたら腐っている可能性が高いのですが、あさりが腐っているのではなく、汚れや海水が原因でちょっと生臭い程度なら、うまく対処すれば食べられますので、捨ててしまうのは勿体ないですね。
- あさりが腐っている場合 → 捨てる
- あさりが腐っているかどうか判断がつかない場合 → 洗って砂抜きしてみる
先ずは、この判断をする必要があります。
あさりが腐っているかどうかの判断がつかない場合は、3~5個くらいずつをこすり合わせて、外側の殻に付着している汚れを洗い落とし、それから砂抜きをして臭い海水や砂を取り除きます。
砂抜きをしている中に、腐ったあさりを見つけたらすぐに取り出さなくてはいけません。あさりは一つ死んでしまうと、生きているあさりにも影響が出てしまうので、死んだあさりを取り出したら、水を交換しておきましょう。
このように、砂抜きをしている最中にも、死んでしまう可能性がありますので、生臭さが残ってしまわないように、正しい砂抜き方法を心がけましょう。
《 ポイント 》
- あさりが腐っているかどうか判断がつかないなら、洗って砂抜きしてみる。
- 砂抜き中でも、あさりは死んでしまう可能性がある。
腐ったあさりの臭いや見分け方
砂抜きする前
生きているあさりは無臭なので、砂抜きの前にあさりの臭いを嗅いでみてください。貝本来の臭いは違う、嫌な臭いを多少でも感じたら、死んだあさりが混じっています。
潮干狩りしたあさりだと、磯の臭いが強くて分かりづらいかもしれませんが、腐ったあさりからは、どぶの臭いに似た嫌な臭いがするので、気が付きやすいと思います。
砂抜きしている時
あさりが腐っているかどうか分からないときは、砂抜きをしてみましょう。砂抜きしているときの判断基準として、あさりを浸けている砂抜きの水は透明かどうか、確認してみましょう。
砂抜きをしている水が白く濁るようでしたら、その中に腐ったあさりがあるということです。砂が出てくることがあったとしても、水は透明のまま変わることはありません。
他にも、あさりの口から舌のような「管」をダラーっと出しっぱなしで、つついてみても口を閉じなかったら死んでいるということです。気がついたらすぐに腐ったあさりを取り出して捨てましょう。
調理した後
加熱した後は殻が開いてしまうので、腐っているのかを見分けるのは難しいです。
砂抜きの最中に判断できると良いのですが、加熱後に見分ける判断基準として、これもやはり「臭い」でしょう。砂抜きの際に腐っているのに気がつかず、そのままあさりを火にかけて口が開いてくると、強い腐敗臭がキッチンに広がってしまいます。
こうならないためにも、腐ったあさりの見分け方を理解した上で、可能な限り調理前に取り除いて、美味しく頂くようにしたいものです。
《 ポイント 》
- 腐ったあさりは、どぶの臭いに似た嫌な臭いがする。
- 砂抜き中の水が白く濁ったら、その中に腐ったあさりが混じっている。
- 腐っているあさりを加熱すると、強い腐敗臭がする。
臭いあさりは食べれない?
先にもお伝えしましたが、新鮮で元気なあさりは無臭です。「臭いがある=死んで腐っている」流水で洗ったり、砂抜きした後でも臭いが残っている場合は、そう断言してよいでしょう。
せっかく買ったのに、残念ですが臭いが取れないあさりはやめておいた方が良いでしょう。そうならない為に、あさりの消費期限の目安を見ていきましょう。
お店で購入したもの
お店で購入したあさりには、2~3日前後の消費期限が設けられています。あさりが店頭に並んだ時点で、海からあげられて既に1~2日は経過していますから、記載されている消費期限よりも早めに食べるようにしましょう。
潮干狩りで採ってきたもの
潮干狩りであさりを採ってから、家に持ち帰るまでの保管状態、そして家での対処法によって大きく変わってきます。
家に持ち帰る間は、あさりが呼吸しやすいように、できるだけ重ならないようにして、あさりの半分程度が被るくらいの海水を入れて運ぶようにします。
家では流水で洗いながら臭いをチェックし、腐っているかどうかを選別した後に砂抜きします。そうして、潮干狩りでとってきてから1~2日で食すのが良いでしょう。
冷凍あさり
冷凍してある市販のあさりに記載されている消費期限内であれば大丈夫でしょう。
ただし、解凍後は早めに食べるようにしてください。自分で冷凍したものは細胞が壊れ風味が劣化してしまいますので、1週間以内に食べてしまった方が良いでしょう。
そう考えると、最初から冷凍してあるものか、もしくは冷凍しなくても食べきれる量を購入した方がよさそうですね。
《 ポイント 》
- あさりの状態や購入場所によって消費期限に違いがある。
あさりの砂抜き方法
あさりの臭いの原因以外に、あさりをおいしく食べるためには砂抜きがかかせません。
砂を吐きやすくするためには、基本をしっかり押さえて、砂の食感が残っていないように、正しい砂抜きをしておきましょう。砂抜きのポイントは、海で生息していた時と似た環境にすることです。
あさり100gの砂抜きをする場合
- 水 600mlに対して塩大さじ1をボウルに入れて混ぜ合わせ、3%の塩水を作ります。海水の塩分は3.5%程度なので、それと同じくらいの塩水で砂抜きして下さい。
- 塩が溶けたらボウルの中にひと回り小さいザルを置き、その中にあさりを入れます。この時に、あさり同士がなるだけ重なり合わないようにしてください。開口しにくいと、砂が上手く抜けないことがあります。ザルを使用する理由は、吐いた砂が下に沈んで、水が切り易くなるからです。
- あさりが呼吸できるように、アルミホイルか新聞紙をふわっと上から被せ、冷蔵庫に入れ2〜3時間置きます。暗い所の方が、開口しやすいので、夏場でなければ静かな冷暗所に置いても大丈夫でしょう。潮干狩りのものでしたら、半日ほどは塩水につけておくようにします。
- 冷蔵庫から取り出し、ザルごとあげて軽く水気を切ります。
- 別のボウルにあさりとかぶる位の水を入れ、殻と殻をこすり合わせるようにして殻の汚れを落とします。
《 ポイント 》
- あさりは海水の塩分に近い塩水にして砂抜きをする。
- あさりは暗い所の方が、開口しやすい。
最後に
あさりが臭い原因や対処法、そして腐っているかどうかの見分け方を紹介しましたが、いかがでしたか?
結論からいうと、死んでしまったあさりは臭いでわかるので、食べないほうがいいでしょう。臭いだけで判断できない時は、貝が開きっぱなし、逆に加熱しても開かないなど、他にも食べられないサインがあります。
死んだあさりは腐るのが早いため、たとえ臭いがなくても、食べないようにしましょう。もし食べたとしたら、食中毒を起こしてしまう可能性があります。
また、鮮度の良さは砂抜き中によくわかるとも言われるくらい、美味しく食べるには、砂抜きがとても重要になってきます。鮮度の良さをしっかりと見分けて、風味豊かなあさりを楽しみたいですね。