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ゴムを縮めるには熱を与える
ゴムは日常の様々な場所で利用される便利なアイテムです。ところが、一度でも伸びてしまうと組織が破壊され、摩耗が始まってしまいます。そのため長期間使っていると劣化して使えなくなってしまいます。
しかし、ゴムは温度による影響を受けやすい性質をもっています。そのため熱を与えれば縮めることができ、再度利用できる状態に戻せます。逆に氷水などで冷やせば伸ばすこともできます。
ゴムは長く使うと劣化する
ゴムは光や水、熱などの日常生活の中に常に存在するものが原因となって劣化してしまいます。そのため大切に扱っていたとしても、長期間同じゴムを使っているとどんどん劣化が進み、使えない状態になってしまいます。
ゴムが天然成分からできている以上、経年劣化は避けられないものだと覚えておきましょう。
【アイテム別】ゴム素材を縮める方法4つ
ゴムといってもヘアゴムやゴムパッキンなど様々な種類があり、それぞれのゴムに向いている縮め方があります。
ここからはそれらのゴムの縮め方について、種類別に紹介していきます。
方法1:ヘアゴム
「思い入れがある」「デザインが気に入っている」などの理由から、伸びてしまったヘアゴムをもう一度使えるように縮めたいと考えたことはないでしょうか。そのようなヘアゴムを縮める方法は主に2つあります。
1つ目はお湯を使って縮める方法です。
ヘアゴムはお湯をかけるだけで見る間に縮んでいくので、簡単に効果を実感できるでしょう。ゴムが縮んだ後は、すぐにタオルや布巾などでヘアゴムを拭いて乾かしてください。水がついたままの状態にしていると、ヘアゴムが劣化する原因になってしまいます。
2つ目はドライヤーを使って縮める方法です。
お湯につけることのできない装飾などがついているヘアゴムには、こちらの方法を使います。しかし、長く熱風を当てすぎてしまうとヘアゴムの劣化につながってしまうため注意しながら行ってください。
方法2:市販の輪ゴムを縮める方法
輪ゴムを縮める方法は先ほど紹介したヘアゴムを縮める方法と同じです。しかし、輪ゴムには装飾などがないものがほとんどのため、特段の理由がなければ、簡単でリスクの少ないお湯を使った方法がおすすめです。
方法3:iPhone用バンパーを縮める方法
iPhoneには様々なバンパーケースがありますが、ゴムでできているバンパーケースは数か月使っていると緩んできてしまうことがあります。頻繁にケースを付け外しすると特に緩みやすく、iPhoneのサイズに合わなくなることもあります。
ゴム製のバンパーケースを縮める方法は、茹でることです。茹でる際には底にケースがつかないように、水を多めに入れましょう。底についてしまうとケースが溶けてしまう可能性があります。
ケースを茹で終わったら、冷水にさらすなどして冷やしてください。冷やすことで熱で縮んだ形をキープできます。また、ケースをつけ直す際は水気をしっかりと取ってください。水分が残っていると、iPhoneの故障の原因になるリスクがあります。
方法4:ゴムパッキンを縮める方法
お弁当箱や水筒などには、ゴムパッキンが使われています。緩んでしまって買い直そうと思っても、製造が終了されていて新しいものを入手できないことがあります。
ゴムパッキンもiPhone用バンパーと同様に、茹でて縮めることができます。しかし、ゴムパッキンは縮みすぎると使えなくなってしまいます。サイズを確認し、もし縮みすぎてしまっていた場合は氷水につけて様子を見ながら伸ばしてください。
熱を与えてゴムを縮めるやり方3つ
ここまでに紹介してきたように、ゴムを縮めたいという場面は思ったよりも多くあったことでしょう。
アイテム別の対処方法は既に見てきましたが、ここからは熱を与えて縮める3つの方法について、改めて掘り下げていきましょう。
やり方1:熱湯を使って縮める
こちらの方法は紹介した縮めたいゴムの種類すべてに入っていたことからもわかるように、3つの中で1番信頼性の高い方法です。
一部だけを熱湯につけたり、全体を茹でたりと熱を加える範囲の調整も簡単です。更に菜箸やトングなどを使えば、安全性も確保できるでしょう。
ゴムを茹でる際は火をつけっぱなしにする必要はありませんが、心配な方は弱火で行ってください。また、ゴムを縮めるときや使った熱湯の処理する際はやけどに十分に注意してください。
やり方2:ドライヤーを使って縮める
ドライヤーを使って縮めるゴムは有名なものに、熱収縮チューブや熱収縮テープといったものがあります。これらはゴムが熱によって縮むという性質を利用しており、耐久度をあげたり表面を保護したりするなど様々な場面で活躍しています。
この特性は他のゴムでも利用できます。しかし、ドライヤーの風を当てすぎるとゴムが劣化してしまうため、慎重に見ながら縮めなくてはなりません。また、ゴムを手で持って風を当てるときは指をやけどしないように注意をしてください。
やり方3:電子レンジを使って縮める
身近な温めるための道具として電子レンジがあります。こちらでもゴムを縮めることが可能ですが、注意が必要です。
天然ゴムの耐熱温度が120℃といわれています。電子レンジでは温めすぎてしまい、ゴムがちぎれる、溶けるなどして使えなくなってしまう可能性があります。もし電子レンジを使う場合があれば、温度設定に十分に注意し、しっかりとゴムの様子を見ながら行ってください。
もしもゴムがちぎれたり溶けてしまった場合や、電子レンジに異常を感じたら製造メーカーのサポートなどに相談しましょう。
衣類の袖口のゴムが伸びてしまったときの対処法
輪ゴムなどの、ゴムといわれてすぐに思いつくもの以外にも靴下やパンツ、ズボンのウエストなどの服の袖口にもゴムが使われています。
ですが、これらのゴムは熱で縮めることができません。そのため服の袖口を熱以外の方法で修繕する必要があります。
ゴムカタンで補強する
ゴムカタンは細いゴムの糸で、元々あるゴムを補強するためのものです。ミシンで使う際には下糸として利用しますが、少し太いため自分でホビンにまく必要がある点には注意してください。
ゴムを熱で縮めるときの注意点
熱でゴムを縮めてしまえば、再利用できるのでとても便利です。しかし、この方法には注意点も存在します。
どのような注意点なのか、これから見ていきましょう。
熱で縮まないときは替え時
ゴムに縮めようとしても、ゴムが高温多湿環境で溶けてしまっていたり、長期間の利用で切れてしまったりすることがあります。そうなってしまった時はもう熱で直すことができません。ゴムの寿命がきたという合図なので新しいものと交換しましょう。
何度も行わず2~3回にする
熱で縮めるという方法はお手軽にゴムを直すことができ、何度も繰り返して利用したくなる方法ですが、それには注意が必要です。
ゴムは劣化の激しい素材です。そのため、伸びるたびに何度も熱で縮ませていくうちに融解したり切れたりして、直すどころかボロボロになってしまいます。この場合も寿命と考えて、新しいものと交換するようにしましょう。
伸びたゴムは熱を加えて縮めよう
今回はゴムが熱で縮むということについてまとめてみました。
ゴムは使用することによって劣化してしまいますが、ヘアゴムやiPhoneケースのバンパー、ゴムパッキンといったゴムは熱を加えることで縮められます。今、縮めたいゴムが手元にある方はやけどなどに十分ご注意の上、是非この方法をお試しください。