目次
敷布団って洗濯できるの?
長年使った敷布団は汚れが気になりますが、水洗いすることで汚れや雑菌などをきれいさっぱり流すことができます。ですが、敷布団の素材によって、水洗いできるもの・できない物があるため注意が必要です。
水洗いできる敷布団の見分け方や洗濯方法、また、水洗いできない場合のクリーニングの相場など敷布団の洗濯について解説します。
洗濯機で洗える布団
洗濯機で洗える布団は、洗濯表示に「洗濯機可」表示があるものです。ただし、敷布団はサイズが大きく重量も重いため、そもそも自宅の洗濯機には入らないことも多く注意が必要です。
サイズ的に自宅の洗濯機で洗濯できないときも、コインランドリーを使えば洗濯から乾燥まで一気に仕上げてくれます。
手洗いできる布団
洗濯表示を確認して、「手洗い可」表示があるものは手洗い可能です。「洗濯機不可」でも「手洗い可」のものは案外多いです。
ポリエステル・羽毛素材の敷布団は手洗い可能なものが多く、ウール・綿は、キルティング加工がされていて、中の素材が動かないタイプのものに、手洗い可能なものが多くあります。
「手洗い可」表示がない敷布団は水洗いできないため、ドライクリーニングが必要となります。
水洗いできない布団
水洗いできない布団には、洗濯表示に「水洗い不可」「ドライマーク」表示があります。
素材としては、キャメルなどの獣毛やウレタンなどの低反発素材のものは、洗濯不可と考えて下さい。また、羽毛の敷布団であっても、表の生地がシルクなどのものの中には、水洗い不可のものもあります。
水洗いはできませんが、「ドライクリーニング」マークがあれば、ドライクリーニングできるので、業者へ依頼することになります。
敷布団を洗濯機で洗う方法
敷布団を自宅の洗濯機で洗う際、サイズや重量があるため、いきなり洗濯機に入れてスタートボタンを押すのは失敗の原因になります。衣類などの日常の洗濯とは異なるため、上手に仕上げるためにはいくつか気をつけるポイントがあります。
自宅で失敗せずに敷布団を洗濯するために知っておきたい、洗濯の手順や洗濯方法を解説します。
洗濯機で洗う手順
敷布団の洗濯に入る前に、事前準備として、選択専用の洗濯ネットに布団を入れるか、麻紐などで何カ所か縛り、中身のかたよりを防ぐ対策をしてください。
洗濯機に布団を入れる前に洗濯槽に水を張り、液体タイプの洗剤を溶かし、ムラのないようかき混ぜておきます。洗濯機に布団を入れ、洗濯機の「毛布洗い」などのモードを選択して、洗濯をスタートします。脱水まで終わったら、すぐに風通しのよい日陰に干しましょう。
洗濯機で洗う際のポイント
敷布団はサイズが大きく、重量が重いだけでなく、とてもデリケートなものです。洗濯時にはできるだけダメージがかからないよう、注意する必要があります。
敷布団を上洗濯機で洗う際の3つのポイントをご紹介します。
ポイント1:布団専用の洗濯ネットを使う
自宅の洗濯機で敷布団を洗濯する際には、洗濯ネットを使うことをおすすめします。
洗濯機で洗濯すると、デリケート素材の衣類と同じように型くずれや生地のいたみが起こりやすいためです。洗濯ネットを使うことで、敷布団への負担を最小限におさえられます。
大きなサイズの洗濯ネットが必要ですが、寝具専用の大型サイズの洗濯ネットがありますので、ホームセンターなどで手に入れるとよいでしょう。
ポイント2:布団を入れる前に洗濯槽に洗剤液を作っておく
布団はデリケート素材でできているため、洗剤の取扱いにも注意が必要です。洗濯機に布団を入れる前に洗濯槽に水を張り、洗剤を入れてよくかき混ぜておきます。
洗剤が直接布団にかかると、洗剤にムラができてしまい、色落ちの原因となってしまいます。事前に洗剤を水によくとかしておくことで、色落ちを防ぐことができます。
ポイント3:洗剤は液体タイプか寝具専用の洗剤がおすすめ
敷布団の洗濯におすすめの洗剤は、デリケート素材用の液体洗剤です。水に溶けやすく、デリケートな素材であっても優しく洗い上げることができます。
粉末洗剤を使うときは、水によく溶かしてから洗濯槽に入れることをおすすめします。しっかり溶けていないと、溶け残りが布団に付着して残ってしまったり、色落ちの原因になったりしてしまうためです。
敷布団を浴槽で洗う方法
サイズ的に洗濯機で洗濯できない場合や、「洗濯機可」表示がない場合は、自宅の風呂場の浴槽を洗濯おけ代わりに使って手洗いします。
敷布団の水洗いは、家の中でももっとも大きなものの洗濯となりますので、洗濯・脱水・干すそれぞれの段階でいくつかのコツがあります。
敷布団を浴槽で手洗いする際の手順や洗濯の仕方を解説します。
浴槽で洗う手順
敷布団を洗剤で洗濯する前に、予洗いとしてシャワーをかけ表面の汚れを流します。
浴槽に落ちた汚れを流したら、浴槽のにぬるま湯を溜めます。浴槽に洗剤を入れ、よく混ざったら浴槽に布団をつけ、30分程度放置して洗剤をしみこませます。
全体を押し洗いしますが、足で踏むとやりやすいです。全体をまんべんなく押し洗いしたら、裏返して、裏面からも押し洗いします。3回程度水を入れ替え、押し洗いと同じ要領ですすぎましょう。
敷布団の脱水方法
すすぎが終わったら、干す前に浴槽の縁に掛けて30分~1時間程度放置してください。こうすることで、敷布団が吸収した水を、布団に負担をかけることなく抜くことができます。
自宅に大容量の洗濯機がある場合は、脱水のみ洗濯機を利用してもよいでしょう。ここで水分をしっかり落とさないと、干すのに時間がかかってしまうため、しっかり水分を抜き取ってください。
脱水した敷布団の干し方
水を含んだ敷き布団は重たいため、物干し竿に掛ける際には、重さを分散させる必要があります。2本のものさし竿にまたがせると、重さが分散され、風通しもよくなるのでおすすめです。
また、浴室から物干しまで移動させるまでに、水滴がたれてしまう可能性もあるため、気になる部分には、レジャーシートを敷いておくなどの対策をおすすめします。
敷布団を浴槽で洗う際のポイント
敷布団の手洗いは、一日では終わらない大仕事になります。しっかり乾燥しておかないと、カビの原因になってしまうこともあります。
きれいに洗濯し、気持ちよく就寝できるよう、敷布団を仕上がりよく浴槽で手洗いする3つのポイントをご紹介します。
ポイント1:晴天が数日間続くタイミングを狙って洗う!
敷布団の手洗いは、脱水が十分にできないため、完全に水分を飛ばして乾くまでには、2~3日かかります。十分に乾かないまま押し入れにしまうと、カビ発生の原因にもなります。
しっかり乾燥させるためには、洗濯後の天気がポイントです。週間予報などで天気を確認し、最低でも3日間晴天が続く日を選んで洗濯するのがおすすめです。
敷布団の洗濯に、おすすめの季節は夏です。日差しが強く、一気に水分を乾燥させることができるからです。
ポイント2:浴槽のぬるま湯に洗剤を入れてよく混ぜておく
浴槽に布団をつけてから洗剤を入れると、敷布団全体に洗剤が行き渡らず、ムラになってしまいます。
敷布団全体に洗剤を行き渡らせ、布団全体をすっきりきれいに洗い上げるために、布団をつける前に洗剤を浴槽のぬるま湯に溶かし、よくかき混ぜておいてください。
水ではなく、ぬるま湯を使うことで、洗剤が溶けやすくなり、汚れもおちやすくなります。また、足ふみで押し洗いするときにも、足が冷えずに洗うことができます。
ポイント3:足で踏み洗いする際は優しく踏む
敷布団は丈夫そうに見えますが、長年使っていると記事が弱っていることもあり、乱暴に扱うと布が破けてしまうこともあります。また、敷布団の中綿などが偏ってしまうと、就寝時の寝心地にも影響してしまいます。浴槽で押し洗いするときは、できるだけ優しく取り扱うようにしてください。
敷布団をコインランドリーで洗う方法
自宅の洗濯機に敷布団が入らない場合や、時間的に浴槽での手洗いが難しい場合は、コインランドリーを使うと便利です。
コインランドリーには、大型機械が設置されているところもあるので、大きな布団でも十分水洗い可能です。また、布団専用の乾燥機が設置されているところもあり、通常の乾燥機より短時間で乾燥できて時間の節約にもなります。
コインランドリー敷布団を洗濯する手順や料金などをご紹介します。
コインランドリーでかかる料金
コインランドリー利用料金は、重さ10kgであれば500円~600円程度、重さ16kgだと700円~900円程度となります。乾燥機は大型のものだと6分で100円程度ですので、60分利用すると600円となります。
洗濯から乾燥まで行うと、最低でも1,500円程度となります。十分に乾燥させるためには、60分だと足りないため、シングル布団で2,000円程度と考えておいた方がよいでしょう。
コインランドリーで洗う手順
敷布団は縦長のロール状になるようくるくると丸めて、ひもで数カ所を結んで縛ることで、型くずれしないように準備します。準備が終わったら、コインを入れて洗濯をスタートさせます。
自分で洗剤を入れるタイプの場合は、おしゃれ着用の洗剤をいれてください。
乾燥機の使い方
洗濯が終わったら、結んでいたひもを外してから、乾燥機へ移します。最低でも60分は必要です。途中で裏返すとムラなく乾燥できるので、30分程度たったら扉を開けて、布団を裏返すことをおすすめします。
乾燥直後は布団が熱を持っているため、乾いたように感じやすいいですが、奥の方まで乾いていないことが多いです。少し時間をおいて布団を冷ましてから、十分に乾燥したか確認することをおすすめします。
コインランドリーで洗う際のポイント
コインランドリーを使うと、自宅の浴槽で手洗いするのと比べるとかなり楽に洗濯できます。とはいっても、通常の衣類などと比べると、サイズも重さもあるため、注意が必要なポイントがあります。
コインランドリーで敷布団を洗濯する際に注意が必要な3つのポイントを解説します。
ポイント1:敷布団が入る大きさの機械があるか確認する
コインランドリーには、複数のサイズの機械がありますので、最寄りのコインランドリーに敷布団を洗える機械があるか事前に確認してください。洗濯・乾燥可能な重量や、洗濯可能なものの目安が書かれていることが多いです。
最近は、敷布団専用の洗濯乾燥機のあるコインランドリーもあるので、何店舗か事前に下見しておくとよいでしょう。
ポイント2:コインランドリーでの洗濯は朝一番に行く
コインランドリーで敷布団を洗濯・乾燥すると、2時間近くも時間がかかります。特に完全に乾燥させるためには時間がかかるため、ある程度乾燥したら、あとは自宅に干すと経済的です。
十分乾燥しないまま持ち帰ると、その後乾燥させる場所もありませんが、早朝から洗濯・乾燥すれば、早い時間から天日干しできるのでおすすめです。
ポイント3:目立つ汚れは前処理しておく
布団に目立つ汚れがある場合、通常の洗濯と同じよう、コインランドリーの機械に入れる前に予洗いしておくことをおすすめします。コインランドリーへ持ち込む前に、自宅の浴槽で軽くシャワーで流すなどしておくとよいでしょう。
敷布団を宅配クリーニングに出す方法
洗濯表示で、「水洗い不可」となっている敷布団を洗濯する場合は、クリーニング業者に出すことになります。水洗い可能なものでも、クリーニングに出せば、手間がかからないので便利です。
宅配で敷布団をクリーニングしてくれる業者も多く、安心して任せることができます。
宅配クリーニングにかかる料金
敷布団を宅配クリーニングに出した場合の相場は、1枚約8,100円/枚、2枚約5,300円/枚、3枚約4,600円/枚です。
業者によって値段は異なり、1枚の場合だと4,800円から12,000円と幅があります。宅配の場合は配送料もかかるため、1枚だと割高になってしまうこともあります。
参考までに、クリーニング店に自分で持ち込んだ場合の1枚あたりの相場は3,700円です。
宅配クリーニングに依頼する手順
敷布団の宅配クリーニングの依頼方法は、電話やインターネットから可能です。集荷希望日・依頼する布団の種類と枚数を伝え、引取りに来てもらいます。
値段は引取りに来てもらったときに見積もりを出してもらいます。防ダニなどのオプションサービスを提供する業者もあるので、興味のある方は利用してみてください。
宅配クリーニング業者を選ぶ際のチェックポイント
敷布団の宅配クリーニングサービスを行なっている業者は多数ありますが、どういった基準で選ぶとよいのでしょうか。宅配クリーニング業者を選ぶ際にチェックしたい6つのポイントを解説します。
チェックポイント1:クリーニング料金・送料
チェックポイントの1つ目は料金です。1枚あたりの料金のみ表示している業者もあれば、パック料金を表示している業者もあります。パック料金とは、1枚だと8,000円/枚でも、2枚だと6,000円/枚といったもので、まとめて頼むと割安です。
先に枚数を決めて、その枚数の1枚あたりの料金が安いところに依頼するといいでしょう。送料はパック料金に含まれている場合と含まれていない場合もあるので、必ず確認しましょう。
チェックポイント2:納期
チェックポイントの2つ目は納期です。敷布団の一般的な納期は10日程度ですが、衣替えのシーズンなど繁忙期には1ヶ月程度かかることもあります。必要なときに敷布団がないと困りますので、依頼するときには納期を確認するようにしてください。
チェックポイント3:集荷の方法
宅配クリーニングは集荷とクリーニング後の配達まで行なってくれますが、衣類などのクリーニング店でも持ち込みによる敷布団のクリーニングを行なっているところもあります。
敷布団の持ち運びはとても大変ですので、料金が大幅に変わらないのであれば宅配サービスが便利です。
チェックポイント4:洗える布団の種類
業者によって取扱い可能な布団の種類が異なります。手元の敷布団の洗濯表示でドライクリーニング可能か確認することはもちろん、よく分からない点があれば事前に業者の方に確認するようにしてください。
チェックポイント5:洗い方や乾燥の方法
敷布団に付着している汚れは、アンモニア性窒素、タンパク質、ナトリウム、バクテリア、アレルゲンなどが挙げられます。これらの汚れは、ドライクリーニングではおとせないため、水洗いしている業者を選ぶことをおすすめします。
また、最近は布団をすし巻状にしてまとめて洗うところが多いですが、まとめ洗いだと布団内部の汚れやダニが残ってしまうことがあります。個別洗いしている業者のほうが、しっかりと汚れを落とせます。
チェックポイント6:保管サービスなどのオプション
宅配クリーニング業者の中には、オプションサービスとして、敷布団の補修・打ち直し、防ダニ加工、消臭加工などを行なってくれるところがあります。また、布団の長期保管サービスを提供している業者もあります。自分にとって必要なオプションサービスを提供している業者を選ぶのもよいでしょう。
敷布団の洗濯頻度はどのぐらいが適切?
敷布団の洗濯頻度は、2~3年に1回程度で十分といわれています。
ただし、直接肌に触れるふとんカバーを定期的に取替え、月に数回日干しやふとん乾燥機を使って乾燥させておく必要はあります。汗やほこりなどの汚れが気になり、より清潔に保ちたいという方は、1年に1回程度洗濯すれば十分です。
敷布団の洗濯回数を減らすおすすめの方法
敷布団の洗濯は2~3年に1回程度で十分ですが、日常的なメンテナンスも必要です。敷布団の洗濯回数を減らすためのおすすめの方法とその理由について解説します。
敷パットを使う
敷パットは、シーツより厚みがあるので、寝汗を吸収して、敷布団に付く汗・臭い・汚れを防いでくれます。自宅の洗濯機で洗濯できるので、敷パットを使うことで敷布団の洗濯頻度を減らせます。
こまめに天日干しにする
敷布団の洗濯回数を減らすためのおすすめな方法は、空気が乾燥した日の天日干しです。風通しのよい所に天日干しするだけでも、除湿・防ダニ・除菌効果を期待できます。羽毛布団など、直射日光に当てられない布団もありますが、日影に干すだけでも除湿効果がありふっくらします。
布団クリーナーを使う
布団クリーナーは、布団掃除に特化して作られた掃除機のようなものです。ほこり・花粉・ダニなどの汚れを強力に吸い取り、敷布団を清潔に保てるので、敷布団の洗濯回数を減らすことができるのです。
敷布団を洗濯して気持ちよく眠ろう!
敷布団は、シーツを掛けて使っていても、毎日の汗、ダニやほこりなどの汚れがたまってしまうので、定期的に洗濯することをおすすめします。
自宅での押し洗いやコインランドリーを利用することでさっぱり水洗いできますし、宅配クリーニング業者に依頼することもできます。
定期的に布団を洗濯して、ふわふわの布団で気持ちよく眠りたいですね。