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傘が臭くなる原因
せっかくのおしゃれな傘も、臭くなってしまったらガッカリですよね。なぜ傘は臭くなってしまうのでしょうか。主な原因を3つ紹介します。
臭いの原因は雑菌やカビ
傘を使うと、雨水による湿気で雑菌やカビ菌が生えやすくなります。そのまま何もケアしなければ、傘に発生した雑菌やカビ菌が増殖し、次第に臭いを放つように。
臭いの元になるのは「モラクセラ菌」とよばれる菌です。湿った衣類やフキンなどの不快な臭いも、モラクセラ菌によるもの。
傘を使うのは基本的に雨の日なので、湿気によるカビ臭いイヤな臭いやモラクセラ菌の臭いは、どうしても避けられないのです。
主な原因は「干し忘れ」
雑菌やカビ菌が増える原因は、傘を使った後に濡れたまま傘立てに放置すること。雨に濡れた傘を干さずにそのまま束ねてしまうと、蒸れて雑菌やカビ菌の好む環境になってしまいます。
とくに折り畳み傘の生乾きには要注意。出先だと、屋内に入ったときに濡れたまま傘ケースに収納するしかありませんよね。長時間湿気がこもった状態になるので、雑菌やカビ菌が増殖してしまいます。
汚れと水分・湿気を除去しよう
傘が臭くなる原因は、「水分」と「湿気」です。雑菌やカビ菌は、乾燥状態であれば増えることはありません。傘の臭いに困っている方は、使用直後の傘に水分と湿気を残さないことが重要です。
外出先や仕事場ではなかなか難しいかもしれませんが、意識して乾かすようにしましょう。
《 ポイント 》
- 傘の臭いの原因は、繁殖した雑菌とカビ!
- 傘を使った後、干さずにしまうと雑菌やカビ菌が増殖し臭くなる!
- 傘の臭いの元になるのは水分と湿気!意識して除去しよう
自宅でできる傘の臭いの消し方
一度ついてしまった傘の臭いは、自宅でお手入れすることで、ある程度消すことができます。傘の臭い対策としておすすめの方法を4つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
臭いの取り方1:重曹を溶かした水に傘をまるごと浸ける
重曹水に傘をまるごと浸け置きすれば、傘全体の臭いを消し、生地内部の雑菌やカビ菌の繁殖を抑える効果が期待できます。
ナチュラルな成分なので扱いやすく、傘表面の生地を傷めることもありません。傘は長さがあるので、お風呂の浴槽を利用するといいでしょう。
- 浴槽に水をためて重曹を溶かす
重曹水の作り方の基本は、重曹5g(小さじ1):水100ml。臭いの大小によっては、重曹の濃度を調整するといいでしょう。傘全体が浸かるぐらいの水をためて、水量に合わせて重曹を入れてよく混ぜて溶かします。 - ①に傘を浸ける
傘を閉じた状態のまま、ボタンやマジックテープは留めずに浴槽に入れます。傘全体がしっかり重曹水に浸かるようにするのがポイントです。 - そのまま2時間ほど浸け置く
約2時間浸け置きしたら、浴槽から傘を取り出して、ぬるま湯のシャワーで洗い流しましょう。 - タオルで水気を拭き、しっかり乾かす
傘の水気をしっかり拭き取ってから、風通しのいい場所に陰干しします。このときに濡れたまま傘立てに立ててしまったら、せっかくの重曹効果が台無し。乾きにくいようなら、扇風機やドライヤーを使ってしっかり乾かしてくださいね。
臭いの取り方2:除菌剤を含ませた布で拭く
除菌剤としておすすめなのは、
- 塩素系漂白剤(キッチンハイター等)
- 次亜塩素酸ナトリウム
です。
ただし傘の生地がデリケートな素材の場合、生地を傷めてしまう可能性があります。心配な方は、重曹水に浸した布で拭きましょう。
- 除菌剤を水に溶かす
バケツや洗面器の中に除菌剤と水を入れ、よく混ぜます。濃度は、除菌剤のパッケージに記載された分量で適宜調整してください。 - ①に布を浸す
いらない布や雑巾を1の溶液に浸し、軽く絞ります。 - ②の布で傘の生地を拭く
溶液を含ませた布で、傘の生地部分をやさしく拭きましょう。15分ほどおき、何度か繰り返し拭くと、さらに消臭&防カビ効果がアップします。
塩素系漂白剤や次亜塩素酸ナトリウムを含ませた布で金属部分を拭くと錆びる可能性があるので、注意してくださいね。
《 ポイント 》
- 薄めた塩素系漂白剤や次亜塩素酸ナトリウムで湿らせた布で傘を拭けば、臭いを除去しカビを防ぐことができる
臭いの取り方3:洗剤をつけて洗う
傘の臭いが気になり出したら、まるごと洗うのも効果的です。傘を洗う際は、お風呂を利用するといいでしょう。
傘の洗い方は、以下のとおりです。
- 中性洗剤を5~10倍に薄める
中性洗剤なら、食器用洗剤と洗濯洗剤のどちらでもOK。おしゃれ着用の中性洗剤(エマールやアクロンなど)を使うのもおすすめです。バケツや洗面器に洗剤を入れて、水で5~10倍に薄めましょう。 - 洗剤を含ませたスポンジで傘の生地部分を洗う
①の洗剤をスポンジにたっぷり含ませます。傘を広げた状態で、傘の表面と裏面をなでるようにしてやさしく洗っていきます。このとき、決して強くこすらないでくださいね。 - ぬるま湯で洗剤を洗い流す
ぬるま湯のシャワーで、洗剤をていねいに洗い流します。 - タオルで水気を拭き、しっかり乾かす
乾いたタオルで水気を拭き、広げたまま陰干ししましょう。完全に乾いたらOKです。
ちなみに、生乾きの衣類などの臭いの元となるモラクセラ菌は、60℃以上のお湯に20分ほど漬ければ死滅させることができます。しかし、傘の生地は撥水・防水加工が施されているので、60℃以上の熱湯に浸けると、撥水・防水効果を弱めてしまう可能性があります。
傘を長持ちさせるためにも、傘を洗うときはぬるま湯を使いましょう。
臭いの取り方4:アルコールの除菌スプレーをかける
臭いが気になる部分にアルコールの除菌スプレーを吹きかければ、臭いの元となる雑菌やカビ菌を除去し、繁殖を防ぐことができます。
あらかじめ傘をきれいに洗い、完全に乾かしてからスプレーしましょう。
《 ポイント 》
- きれいに洗って完全に乾かした傘にアルコールの除菌スプレーをかければ臭いが消える!
ファブリーズでは傘の臭いは完全に取れない
消臭剤として有名なファブリーズですが、傘の臭い取りには不向きです。ファブリーズは布製品の繊維に入り込んで、消臭効果を発揮するもの。
しかし、傘に使われる生地は撥水加工や防水加工が施されているため、ファブリーズの消臭成分が生地に入り込む余地がありません。
ファブリーズの香りがほんのりつくだけで、傘の臭いの元である雑菌やカビ菌を退治することはできないのです。
《 ポイント 》
- ファブリーズでは傘の臭いの元である雑菌やカビ菌を退治できない!
大事な傘なら専門店でクリーニングしてもらうのが安全
大切にしているお気に入りの傘や高価な傘は、お手入れの際に壊れたり生地が傷んだりしてしまったら悲しいですよね。心配な場合は、自分でケアせずに、傘専門のクリーニング業者に依頼するといいでしょう。
折り畳み傘や日傘も強度が弱く壊れやすいので、業者に依頼したほうが安心です。
《 ポイント 》
- 大切にしている傘は劣化を防ぐために、傘専門のクリーニング業者に依頼しよう
- 折り畳み傘や日傘も壊れやすいので、クリーニングを業者に依頼するのが間違いない
傘の臭いの予防方法
ひとたび傘に臭いがついてしまうと、メンテナンスがとても大変。傘を使うたびにちょっとしたひと手間をかけるだけで、雑菌やカビの繁殖を防ぎイヤな臭いもつきにくくなりますよ。
傘を使用後に陰干しする
臭いの元になるのは傘に残った湿気。臭いを防ぐ一番の方法は、傘を使ったらそのつど完全に乾かしてからしまうことです。湿気をしっかり除去しておけば、雑菌やカビ菌が増殖することもなくなります。
傘についた雨水をタオルで拭き取り、広げて風通しのいい場所に干しましょう。扇風機の風を当てると、乾きが早くなります。
干す場所がなければ、お風呂場を利用するのもおすすめ。お風呂場の湿気をとばすために、換気扇はつけたままにしてくださいね。
《 ポイント 》
- 傘を使った後はタオルで水気を拭き取り、陰干ししてからしまうようにする!
ドライヤーで乾燥させる
傘を洗った後や臭い取りをした後、しっかり乾かしたうえでドライヤーの温風を当てましょう。ドライヤーの熱により、撥水効果をよみがえらせることができます。ドライヤーの風を当てるときは、10cm程度の間隔をあけて当ててください。
雨が続いて、傘がずっと生乾きの状態…という場合も、ドライヤーを使えば短時間で乾きます。面倒かもしれませんが、このひと手間がイヤな臭いから傘を守るのです。
傘を使用した後はかならず布で拭く
傘を使った後には、そのつど乾いたタオルや布で、傘の表面と裏面を拭くようにしましょう。上で解説したように、重曹にはカビ菌の繁殖を抑える効果があるので、重曹水を含ませた布で拭くのも有効です。
仕上げに乾いた布やタオルで乾拭きすれば完璧。しっかり乾燥させてから、傘を束ねるようにしましょう。
《 ポイント 》
- 傘を使った後は、乾いたタオルや布で水気を拭き取る
- 毎回重曹水で傘を拭けば、カビ菌の繁殖を防げる!
防水スプレーを使う
傘の臭いを防ぐための手段として、あらかじめ防水スプレーをかけておくのも有効です。防水スプレーをかけることで、傘に水が浸透するのを防ぎます。
長年使って水が浸透しやすくなっている傘は、臭いもつきやすい状態。防水スプレーをかければ、撥水効果がよみがえります。ちなみに撥水スプレーも、防水スプレーと効果はほぼ同じです。
メンテナンスすれば傘の臭いは除去できる!
梅雨の季節はジメジメして、気分もすっきりしませんよね。そんなときに傘からイヤな臭いがしたら、本当に憂鬱になってしまいます。
傘の臭いに困っている方は、今回紹介した臭いの取り方を参考にしてみてください。きっと生乾きのイヤな臭いとおさらばできるはずです。
臭いが消えた後も、傘を使った後はそのつど干すようにし、しっかりメンテナンスしましょう!