パプリカを生で食べるメリット!美味しい食べ方から保存方法まで

いろいろな色のパプリカ

パプリカは、煮込み料理などの加熱料理で使われることの多い野菜です。しかし生のパプリカはピーマンのような苦みがなく、シャキッとした歯ごたえがあるので、サラダやマリネにすると美味しく食べられます。

そこで今回は、パプリカを生で食べるメリットやおすすめの調理法、保存方法などについて、詳しく解説していきたいと思います。

パプリカを生で食べるメリット

生のパプリカ

パプリカを生のまま食べることで、一体どんなメリットがあるのでしょうか。ここで、パプリカの生食をおすすめする理由を3つ紹介します。

パプリカには甘さがある

パプリカは形がピーマンに似ていますが、ピーマンのような苦味がありません。クセが少ないだけでなく、ほどよい酸味と甘みがあるので、そのまま丸かじりするのもおすすめ。シャキッとした食感とみずみずしさが、クセになりますよ。

加熱すると失われる栄養素もある

パプリカは、ビタミン類やカロテン、カリウムが非常に多い野菜です。ビタミン類やカロテンは油と一緒に加熱調理することで、吸収率が上がります

しかしパプリカに含まれる水溶性のビタミンCやカリウムは熱に弱いので、加熱調理すると流出してしまいます。ビタミンCやカリウムを多く摂取したい場合は、生食がベストです。

鮮やかな彩り

パプリカはサラダやマリネにちょっと添えるだけで、料理がとても映えます。パプリカは赤や黄色、オレンジなどのカラフルな色をしているので、食欲をそそる効果も期待できます。パプリカのマリネやピクルスを作り置きしておくと、パッと使えて便利ですよ。

《 ポイント 》

  • パプリカは生で食べてもクセが少なく苦みがない
  • パプリカに含まれるビタミンCやカリウムは生食の方が効率的に吸収できる
  • パプリカを生のままサラダやマリネ、ピクルスにして料理に添えると食卓が華やぐ!

生のパプリカを美味しく食べる方法

パプリカのマリネ

パプリカのシャキシャキ感とみずみずしさを味わいたいなら、生で食べるのが一番。生のパプリカは、スライスしてサラダに加える以外にも、さまざまなアレンジ方法があります。

生で食べるパプリカのおすすめの食べ方&作り方は、以下のとおりです。

サラダ

パプリカはそのまま食べられるので、サラダにするのはとても簡単です。

作り方

  1. パプリカをよく洗って水気を拭き取る
  2. 縦半分に切り、種を取る
  3. 2~3ミリ幅の細切りにする
  4. お好みの具材と合わせて盛る
  5. お好みのドレッシングをかける

生ハムはパプリカとの相性がいいので、サラダのトッピングに最適です。

マリネ

パプリカをオイルやお酢、ドレッシングなどの漬け汁に浸けておくと、美味しいマリネが作れます。

作り方

  1. パプリカをよく洗って水気を拭き取る
  2. 縦半分に切り、種を取る
  3. お好みの幅で細切りにする
  4. パプリカに塩ひとつまみをふりかけて、軽くもむ
  5. パプリカから水気が出てきたら、キッチンペーパーで包み水気をしぼる
  6. 好みの具材と漬け汁に、約20分漬け込む

漬け汁には、オリーブオイルやレモン汁、ワインビネガーがおすすめ。ハーブを加えると風味がアップします。

素焼きにしたパプリカや、電子レンジで軽く加熱したパプリカでマリネを作るのもおすすめです。また、玉ねぎと一緒にマリネにすると、食欲をそそる味に仕上がりますよ。

和え物

和え物にする場合もマリネと同様に、あらかじめ塩もみして水気をしぼっておくと、べちゃっとせずに美味しく仕上がります。

作り方

  1. パプリカをよく洗って水気を拭き取る
  2. 縦半分に切り、種を取る
  3. お好みの幅で細切りにする
  4. パプリカに塩ひとつまみをふりかけて、軽くもむ
  5. パプリカから水気が出てきたら、キッチンペーパーで包み水気をしぼる
  6. 胡麻油や醤油、かつおぶしなど、お好みの具材と和える

水気をしぼった豆腐&調味料と和えて白和えにしたり、すりおろしたニンニクや生姜を加えたりして、アレンジを楽しみましょう。

漬物

パプリカは洋風のイメージですが、漬物にしても美味しいですよ。

作り方

  1. パプリカをよく洗って水気を拭き取る
  2. 縦半分に切り、種を取る
  3. パプリカをお好みの大きさの乱切りにして、ボウルに入れる
  4. 浅漬けのもと、または塩&ほんだし適量を3に入れて、軽く混ぜる
  5. 30分ほど寝かせる

ほかの野菜と組み合わせて漬けても美味しいです。大根やきゅうりなど、歯ごたえのある野菜がおすすめです。

ピクルス

ピクルスは約1週間もつので、パプリカをたくさん入手したら作ってみましょう。

ピクルス液の材料

  • 砂糖
  • お酢
  • 鷹の爪

作り方

  1. 小鍋に水と砂糖、塩を入れて沸騰させ、砂糖と塩を溶かす
  2. 小鍋を火から下ろす
  3. 小鍋にお酢と鷹の爪を加えて粗熱をとる
  4. パプリカをよく洗って水気を拭き取る
  5. 縦半分に切り、種を取る
  6. パプリカをお好みの大きさの乱切りにして、保存容器に入れる
  7. 粗熱のとれたピクルス液を6に注ぐ
  8. 冷蔵庫に入れ1時間~半日漬ける

ピクルス液にローリエやブラックペッパーのホールを加えると、グッと味が引き締まります。

《 ポイント 》

  • 生のパプリカは料理のバリエーションが多く調理も簡単!
  • ほかの野菜と組み合わせてアレンジすると、さらに美味しくなる!

パプリカは加熱調理にも向いている!

生のパプリカは美味しいですが、加熱調理もおすすめです。加熱することで、より甘みが増します。ラタトゥイユなどの炒め煮以外に、以下の調理法があります。

炒め物
縦半分に切って種を取り、食べやすい大きさに切ってお好みの具材と一緒にサッと炒める
素焼き
縦半分に切って種を取り、焦げ目が付くまでオーブンやトースター、または直火で網にのせて焼く→焦げた部分をはがして適宜利用する
揚げ物
縦半分に切って種を取り、食べやすい大きさに切ってから衣を付けて揚げる、もしくは素揚げにする

素焼きや素揚げにしたパプリカをマリネにするのも美味しいですよ。パプリカはあらゆる具材と相性がいいので、いろいろとアレンジしてみてくださいね。

パプリカの保存方法

かごに入った赤と黄色のパプリカ

パプリカを入手したら、なるべく美味しい状態で食べたいですよね。ここで、パプリカの鮮度を保つための保存方法を3つ紹介します。

常温保存

パプリカは、7℃~10℃のひんやりした冷暗所が向いています。パプリカが乾燥しないように新聞紙で1個ずつ包んで、日の当たらない場所に保存してください。

常温での保存期間は、およそ1週間です。室温が10℃を超える季節は、常温保存は避けてくださいね。

冷蔵保存

冷蔵庫の野菜室は5℃~10℃なので、パプリカを保存するのに最適な環境です。パプリカは水気を嫌うので、あらかじめ水気をしっかり取ってから、以下の手順で冷蔵庫に保存しましょう。

保存の手順

  1. パプリカを1個ずつキッチンペーパーで包む
  2. 保存袋(ポリ袋)に1を入れる ※少し空気穴を開けておくと蒸れにくくなる
  3. 冷蔵庫の野菜室に入れる

パプリカを冷蔵保存した場合の保存期間は、およそ2週間です。

カットした使いかけのパプリカを冷蔵保存する場合は、小分けにしてラップでしっかり包み、冷蔵庫に入れ3日以内に食べ切りましょう。

冷凍保存

生のパプリカが余ったら、以下の手順で冷凍しておきましょう。

保存の手順

  1. パプリカの水気をしっかり拭き取る
  2. パプリカを調理しやすい形にカットする
  3. バットに重ならないように2をのせて、急速冷凍する
  4. 凍ったパプリカを保存袋に入れる ※空気が入らないように注意する
  5. 冷凍庫に入れる

冷凍パプリカは、自然解凍してサラダやマリネに加えたり、凍ったまま煮込み料理などに加えたりすると美味しいですよ。

冷凍→解凍したパプリカは、シャキッとした食感ではなくなります。冷凍したパプリカの保存期間は、およそ1ヵ月です。

《 ポイント 》

  • 室温が7℃~10℃なら常温保存可能!およそ1週間もつ
  • 乾燥すると傷むので1個ずつ新聞紙で包んでおく
  • しっかり水気を拭き取ってから保存する
  • 冷蔵の場合の保存期間は約2週間
  • 冷凍した場合の保存期間は約1ヵ月

パプリカの栄養

テーブルの上のパプリカ

パプリカには、健康を維持するために必須の栄養素がたっぷり。

とくにビタミンCやカロテンの量は、野菜のなかでもトップクラスです。抗酸化作用や疲労回復効果が期待でき、生活習慣病予防に役立ちます。

パプリカの色によって含まれる栄養素の種類と量は多少違うので、チェックしておいてください。

  • 赤パプリカ:カプサンチン(赤い色素成分)
  • 黄色パプリカ:ゼアキサンチン(黄色い色素成分、カロテノイドのひとつ)
  • 橙色(オレンジ):ゼアキサンチン(橙色の色素成分、カロテノイドのひとつ)

橙色のパプリカには、ビタミンCやカロテンなどの栄養素がもっとも多く含まれます。

パプリカなどのナス科の野菜には、アルカロイドとよばれる刺激の強い成分が含まれています。まれに下痢をする場合があるので、心配な方は生のパプリカを食べすぎないようにしましょう。

《 ポイント 》

  • パプリカに含まれる栄養素は生活習慣病予防に役立つ
  • オレンジパプリカはビタミンCやカロテンの含有量が一番多い
  • 体質によっては生のパプリカを食べて下痢をすることがある

パプリカに関するQ&A

赤いパプリカの断面

パプリカに関する疑問にお答えします。

Q.パプリカとピーマンの違いは何でしょうか?

A.パプリカはピーマンと同じナス科トウガラシ属です。パプリカはピーマンよりも肉厚で、大きさはピーマンの2~3倍。ピーマンが未熟な緑の状態で収穫されるのに対し、パプリカは成熟して赤や黄色になってから収穫されます。成熟前のパプリカは、ピーマンと同じ緑色をしています。

Q.パプリカの旬の時期はいつでしょうか?

A.露地栽培のパプリカの旬は、6月~9月頃です。ハウス栽培のパプリカは、通年栽培されています。

Q.パプリカの主な産地はどこでしょうか?

A.日本国内に出回っているパプリカの多くは、韓国からの輸入品です。ほかにニュージーランドやオランダも、パプリカの主要な生産国です。日本でパプリカの生産量が多い地域は、宮城、茨城、宮崎、熊本などです。スーパーに並ぶパプリカのほとんどは、輸入品のようですね。

《 ポイント 》

  • パプリカは成熟後、赤や黄色になってから収穫される
  • パプリカの旬は6月~9月
  • 日本に出回るパプリカの多くは韓国からの輸入品

パプリカの選び方

手に持ったパプリカ

パプリカはスーパーなどで手軽に購入できますが、選ぶときには以下のポイントに注意しましょう。

パプリカを選ぶポイント

  • ツヤがあり色が濃い
  • 肉厚で重みがある
  • 表面にハリと弾力がある
  • 軸の切り口部分が変色していない

輸入物のパプリカは、まれにシワがあることがあります。シワのあるやわらかいパプリカは鮮度が落ちているので、避けてくださいね。

《 ポイント 》

  • ずっしりと重く肉厚でハリ&ツヤのあるものを選ぶ

最後に

かごに入ったオレンジ・黄色・赤のパプリカ

パプリカは苦みがなく、甘くてシャキシャキ。生で食べることで、たっぷりのビタミンCやカリウムを丸ごと摂取することができます。

生のパプリカは肉厚で食べ応えもあるので、満腹感もばっちり。スーパーでパプリカを見かけたら、ぜひ購入してみてください。

ピーマン嫌いのお子様もパプリカならきっと気に入ってくれるはずですよ。

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