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パセリの旬は春から秋
パセリは暖かくなる3月ぐらいから、寒くなり始める11月ぐらいまでが旬です。気候が穏やかな春と秋は、とくにパセリが美味しい時期です。ハウス栽培されたパセリは、スーパーなどで通年購入することができます。
《 ポイント 》
- パセリが一番美味しい旬の時期は、春と秋!
パセリの栄養
パセリはさまざまな栄養素を含む栄養素の宝庫です。ここで、パセリに含まれる栄養について紹介します。
鉄分
パセリには、100gあたり、鉄分が7.5mg含まれています。鉄分には、以下の効果が期待できます。
- 貧血予防
- 疲労回復
- 立ちくらみの改善
女性は月経があるので、貧血になりがち。なので、パセリをこまめに食べるといいでしょう。
βカロテン
パセリに多く含まれるβカロテンは抗酸化作用が強く、生活習慣病を予防する効果が期待できます。さらに体内でビタミンAに変化し、以下の働きをします。
- 視力を守る
- 髪の毛をいきいきさせる
- 粘膜や皮膚を守る
- 呼吸器を守る
パセリに含まれるβカロテンは、若さや健康の維持に役立つ大切な栄養素です。
ビタミンC
パセリにはビタミンCも多く含まれます。ビタミンCは風邪予防や老化防止など、たくさんの効果が期待できます。
- 免疫力を高める
- 抗酸化作用
- 血管を守る
- 紫外線から皮膚を守る
ビタミンCには、体内でコラーゲンの生成をサポートする働きもあります。パセリを食べることで、美容効果も期待できますよ。
その他の栄養素
パセリには、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルもたっぷり。どちらも健康維持に欠かせない栄養素です。
マグネシウム | 体内の酵素の働きをサポート、循環器系の健康維持 |
カルシウム | イライラを抑える、骨や歯を丈夫にする、免疫力を高める、ホルモンバランスを整える |
ほかにも以下の栄養素が含まれます。
食物繊維 | 便通を整える、生活習慣病予防 |
カリウム | 高血圧予防、脳卒中予防、骨粗しょう症予防 |
ビタミンE | 抗酸化作用、生活習慣病予防 |
《 ポイント 》
- 鉄分が豊富なので、貧血気味の女性におすすめ!
- 多く含まれるβカロテンは、生活習慣病予防や健康維持に必要不可欠!
- ビタミンCがたっぷり!老化防止&美容効果が期待できる
- ミネラルや食物繊維は生活習慣病予防に役立つ
パセリの選び方と保存方法
せっかくパセリを買うなら、なるべく新鮮なものを選び、最後まで使い切りたいですよね。
ここで、パセリの正しい選び方と保存方法を紹介します。
選び方のポイント
パセリを選ぶ際には、以下のポイントに注意しましょう。
- 葉の先までシャキッとしているかどうか
- 鮮やかな緑色をしているかどうか
- 葉の内側にもハリと縮みがあるかどうか
茎の部分がしんなりしていたり、ハリがなく黄みがかったりしているパセリは避けるようにしましょう。
《 ポイント 》
- 黄色っぽく、しんなりしているパセリはNG!
正しい保存方法
パセリは「冷蔵・冷凍・乾燥」の、3通りの保存方法があります。それぞれの保存方法をまとめました。
冷蔵保存する
- パセリの茎を輪ゴムなどで束ねる
- グラスにきれいな水を入れる
- 2に束ねたパセリを生ける ※茎部分のみ水に浸るようにする
- パセリの葉の部分全体にポリ袋をかぶせて、輪ゴムでグラスとポリ袋を固定させる
- 冷蔵庫の野菜室に入れる
冷蔵保存の場合は、約2週間を目安に食べ切ってください。また、水が濁ってきたら、きれいな水に取り換えましょう。
冷凍保存する
- パセリをザルに入れて水でよく洗う
- ふきんまたはキッチンペーパーで、しっかり水気を拭き取る
- 葉と茎を切り離す
- ジッパー付きのフリーザーパックに3を入れる
- 冷凍庫に入れる
パセリをフリーザーパックに入れるときには、空気が入らないように注意してください。冷凍したパセリの保存期間は、約1ヵ月です。調理する際は、凍ったまま使ってもOKです。
乾燥させて保存する
- パセリをザルに入れて水でよく洗う
- ふきんまたはキッチンペーパーで、しっかり水気を拭き取る
- 葉と茎を切り離す
- 耐熱皿にキッチンペーパーを敷き、パセリの葉を重ならないようにして並べる
- 600ワットの電子レンジで3~4分加熱する
- パリパリになったパセリをポリ袋に入れて揉む
- 細かくなったパセリを、乾燥剤と一緒に瓶などに入れる
自分で乾燥させたパセリは、市販のドライパセリよりも緑が鮮やか。香りもいいのでおすすめです。乾燥させたパセリは、1ヵ月を目安に使い切りましょう。
《 ポイント 》
- パセリを冷蔵保存した場合の保存期間は約2週間
- 冷凍パセリの保存期間は約1ヵ月
- 乾燥させたパセリの保存期間は約1ヵ月
パセリの美味しい食べ方
パセリはそのまま食べるだけでなく、風味を生かしたさまざまな食べ方があります。大量のパセリを消費したいときなどは、次の3つの食べ方がおすすめです。
パセリの利用法
ドレッシング | パセリを細かく刻んで好みのオイル、酢、塩・コショウ、砂糖などと混ぜる |
スープ | 細かくしたパセリを好みのスープやポタージュに浮かべる |
ソース | パセリとオリーブオイル、塩・コショウ、ナッツ(好みのもの)、にんにくをフードプロセッサー入れる |
パセリのドレッシングに、おろしたにんにくや玉ねぎを加えても美味しいですよ。酢の代わりにレモン汁を使ってもOKです。
パセリのソースは、魚のムニエルや肉のソテー、蒸し野菜などにつけて食べると絶妙です。
《 ポイント 》
- パセリをドレッシングやソースにすると、美味しい&たくさん食べられる
パセリに関するQ&A
パセリに関する疑問に回答します。
A.パセリは地中海沿岸地域が原産です。パセリはもともと岩場などに自生していたことから、「岩場のセロリ(petroselinon)」と呼ばれていました。そして「パセリ(parsley)」という名前になりました。
A.パセリに含まれる精油成分「アピオール」が、鼻にツンとする独特の香りのもと。セロリや人参の葉によく似た風味で、苦手な方も多いかもしれません。少し苦みのある味ですが、食べた後に清涼感が残ります。パセリはハーブ(香草)なので、ほかの野菜と比べて香りが強いです。葉の縮れがない「イタリアンパセリ」は、苦みが少なくマイルドな風味で食べやすいですよ。パセリの味が苦手な方には、苦みの少ないイタリアンパセリをおすすめします。
《 ポイント 》
- パセリは地中海沿岸原産
- パセリには、独特の香りのもとであるアピオールという精油成分が含まれる
パセリを家庭菜園で育ててみよう!
パセリは家庭菜園初心者でも、簡単に育てることができます。小さなスペースがあれば、地植えも可能です。では、パセリの育て方を見てみましょう。
苗の植え替え方
パセリを種から育てることもできますが、苗から育てたほうが簡単です。パセリの苗は、春先から秋頃までの旬の時期に、ホームセンターなどで販売されています。
用意するもの
- パセリの苗
- 野菜用(またはハーブ用)の培養土
- プランター(深さがあるもの)
手順
- プランターの底に軽石(鉢底石)を敷き詰める
- プランターに培養土を入れる
※8分目ぐらいまで - 苗と同じサイズの穴を掘り、たっぷり水を入れる
- 根を崩さないように注意しながら、ポットからパセリの苗を取り出す
- 穴に苗を入れる
- パセリの根と土の隙間が埋まるように土を加えて、土の表面をギュッと押す
- たっぷり水をやる
パセリは移植を嫌うので、根を崩さないようにして、やさしく丁寧に植え替えましょう。
地植えする場合は、植える場所をあらかじめ耕してから堆肥と元肥、草木灰(石灰orもみ殻燻炭でも可)を混ぜ入れておきましょう。
《 ポイント 》
- パセリの苗を植え替えるときには、根を崩さないようにする
置き場所と水やり、肥料
パセリを自宅で栽培するのは簡単ですが、いくつかのコツがあります。パセリを育てる前に、次のポイントをしっかり押さえておきましょう。
栽培のポイント
置き場所
日当たりのいい場所
水やり
真夏は土が乾燥しないようにこまめに水やりする(冬は土が乾いてからでOK)
肥料
1ヵ月に一度追肥をする。株に元気がなく、葉っぱが黄色っぽくなってきたら3週間に一度追肥をする。生育期には10~15日に一度追肥をする。
※元肥が十分にすき込まれており、パセリが元気な場合はとくに追肥は必要ありません
パセリは日光を好みますが、夏の強い日差しはNGです。また、水やりしすぎると根腐れを起こすので、晴れの続く真夏以外は、毎日水やりする必要はありません。
《 ポイント 》
- パセリは強すぎる日差しが苦手
- 真夏はこまめな水やりが必要!
- パセリに元気がなければ、3週間に1度一度追肥をする
収穫
パセリの本葉が15枚ほどになったら、収穫できます。長い期間収穫するには、最低でも8房はつねに残しておくようにしてください。また収穫する際は、外側から茎ごとカットしましょう。
《 ポイント 》
- パセリはかならず8房残して、外側から茎ごと収穫する
最後に
パセリには、健康維持に役立つ栄養がたっぷり含まれています。パセリをただの飾りとして食べずに残してしまうのは、もったいないですよ。
パセリは旬の時期が長いので、いつでもおいしく食べられます。ハウス栽培もされており、スーパーなどで一年中購入することができます。
意識してパセリを料理にとり入れて、若さと健康を保ちましょう。