目次
布団にダニが発生する理由
ダニの繁殖時期は6~9月
ダニが布団に繁殖しやすい時期は、梅雨が始まる6月から8月頃です。
1匹で50~100個の卵を産むと言われるダニですが、湿度の高い梅雨の時期の6月〜7月に増殖し始めて、夏真の8月にピークを迎えます。
ダニの寿命は2〜3ヶ月なので、6月〜8月までは生きているダニをこまめに駆除し、9月〜10月には死骸と糞を念入りに取り除くお手入れが重要になってきます。
ただし、加湿器と暖房器具を使っている屋内では、冬でも繁殖が確認されているようです。
布団はダニが好む場所
さまざまな種類のダニの中で、最も多く生息しているヒョウヒダニの主食は、髪の毛やフケ、アカ、食べかすなどです。
フケやアカは寝ている間でも皮膚からはがれるので、布団やシーツ、マットレスにフケやアカが毎日落ちています。しかも温度25℃前後で湿度が70%前後の環境を好むため、布団の中の環境はダニが繁殖するのに適しているのです。
《 ポイント 》
- ダニの繁殖時期は、梅雨が始まる6月から8月頃。
- ヒョウヒダニの主食は、髪の毛やフケ、アカ、食べかすなど。
- 布団の中はダニが繁殖するのに適している。
布団のダニ対策
ダニを退治するための条件
ダニは60℃以上の高温で死滅すると言われていますので、退治する方法として、50℃以上、できれば60℃の熱を20~30分当てるようにするのがよいでしょう。
ダニ駆除に効果的な方法
今いるダニを除去するために最も効果的な方法は、丸洗いしたあとに乾燥機で高熱処理をすることです。
もちろん、丸洗いせずに、自宅の布団乾燥機にかけることで、布団の大部分をダニ退治に有効な60℃にすることができます。
真夏に天日干しをしても50℃には達しませんので、湿気を取り除くことはできますが、ダニの駆除には至りません。しかも日光が当たらない布団の裏側へダニが逃げてしまって、布団を裏返したとしても再び移動するだけです。
ですが、ダニが棲みやすい環境を作らないために天日干しをして乾燥させ湿気を取ることはとても大切なことです。表面だけとはいえ、掃除機をかけることもダニの死骸やフンを減らすことができます。
このようなお手入れを日常的に取り入れることで除去することが可能になります。
おすすめはクリーニング店やコインランドリー
家庭用の衣類乾燥機の殆どは布団対応になっていないので、コインランドリーの乾燥機を活用することをおすすめします。
布団がすっぽり入るサイズのコインランドリーの乾燥機は、パワフルなうえにダニの死滅温度である50℃以上に達しやすく効果的です。
また、コインランドリーで洗濯が出来ない羊毛布団などは、専用の機械を導入しているクリーニング店に水洗いしてもらうと、ふかふかで清潔な状態になって戻ってきますよ。
マットレスやカバーのダニ対策も忘れずに
敷きっぱなしの布団やマットレスには、フケやアカが溜まるだけでなく、床と布団の間に湿気が溜まった状態なので、ダニが繁殖しやすい場所になってしまいます。
できれば天気の良い日に、なるだけ天日干しをして布団を乾燥させるようにする必要があるのですが、最近ではいつでも手軽に使える布団乾燥機の需要が非常に高まっています。
そして、ベッドのマットレスや、床に直接マットレスを置いている場合も、風を通して少しでも湿気を取り除いておくようにします。
できれば1週間に1度はマットレスを立てて干すことが望ましいですが、干すことが難しい場合は、窓を開けて風通しを良くするだけでも違ってきます。
また、シーツやカバー類は、こまめに洗って清潔を保つように心がけるようにしてくださいね。
《 ポイント 》
- ダニは60℃以上の高温で死滅する。
- 最も効果的な方法は、丸洗いして乾燥機で高熱処理をすること。
- 天日干しでは布団の裏側へダニが逃げてしまうので駆除にならない。
- コインランドリーの乾燥機は50℃以上に達しやすく効果的。
- 羊毛布団は、専用の機械を導入しているクリーニング店へ。
- マットレスを立てかけて風通しをよくして湿気をとる。
- シーツやカバー類は、こまめに洗う。
布団乾燥機でダニ退治をする正しいやり方
布団を全体的に熱する
ダニの一番の弱点は「熱」だということは、おわかりいただけましたね?ということは、布団乾燥機はダニを駆除するのに役立ちます。
熱が当たっていない部分のダニは退治には至りませんので、全体的に高温で熱して逃げ場をなくすようにします。熱が当たっていない布団の裏側に逃げないよう、布団の位置を移動させながら乾燥させます。
温度と時間も重要
布団乾燥機でダニを退治する場合には、温度と時間も重要になってきます。
布団乾燥機の種類にもよりますが、「ダニ退治モード」を設定し、50℃以上の温度で1時間以上、連続して使用することで効果を発揮します。そのため、多くの布団乾燥機に搭載されている「ダニ退治モード」は2時間程度が目安となっています。
乾燥後は掃除機で死骸を除去
高温でダニを死滅させたらそれで終わりではありません。
布団に残っているダニの死骸やフンなどもアレルギーの原因になりますので、必ず掃除機で吸い取るようにしてください。
吸引する場合、一つの場所をゆっくりと時間をかけて丁寧に行いますが、この時掃除機の排気口を布団に向けないように注意してくださいね。せっかく吸い取ったダニの死骸や糞が舞い散って、再度布団に付着してしまいます。
それから、掃除機のフィルターを掃除して、吸引力が弱くならないように、メンテナンスをしておくことも忘れないでくださいね。
ちなみに、掃除機をかけるときには、布団専用ノズルを使用すると効果倍増です。
布団乾燥機でダニ退治をする頻度
ダニを駆除するのであれば、1~2週間に1回の頻度で布団乾燥機を使用することで、ダニが繁殖しにくい環境を作ることが可能です。乾燥が目的の場合なら、週に1回乾燥させれば、常にベストな状態の布団を保っていられるでしょう。
夏場は「夏モード」や「冷風」に設定しておくと、布団をひんやりさせることができるので、熱帯夜には重宝する使用法です。冬場の寒い夜に足先が冷たくて眠れないという時には、温め目的で使うと快適な睡眠をもたらしてくれます。
《 ポイント 》
- 布団乾燥機は熱に弱いダニを駆除するのに役立つ。
- ダニ退治モードにし、50℃以上の温度で1時間以上連続して使用する。
- 高温でダニを死滅させたら掃除機で吸い取る。
布団乾燥機以外のダニ退治方法
布団など布物の天日干しや、布団たたきではたくダニの退治方法は、一見効果がありそうに思えるのですが、実のところあまり有効ではありません。
ですが、「予防」には有効とされていますので、天気の良い日は積極的に寝具などの布製品を天日干ししましょう。
ポイントとして、干した布団の上に黒いシートを被せておくとダニ退治の効果は高まります。
先にお伝えしたように、50℃以上の熱に20分以上あてるとダニは死滅すると言われているので、スチームアイロンで布団の表面をなでて熱を当てるのもよいアイデアです。
《 ポイント 》
- 天日干しや布団たたきで退治は出来ないが予防になる。
- 干した布団の上に黒いシートを被せてダニ退治の効果を高める。
- スチームアイロンで布団の表面に熱を当てる。
布団のダニに関するQ&A
A.ダニやその死骸、糞を体内に吸い込んだり体に触れたりすると、ぜんそくやアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎などのアレルギー性疾患を引き起こします。
A.化学繊維のものに比べると、綿や羊毛のような自然の繊維で作った布団には、ダニがつきやすくなります。羽毛布団は目の詰まった側生地を使っているのでダニが侵入しにくい布団ですが、縫い目から侵入してしまうこともあります。
A.ダニが動いているのを見つけたり、寝る度に刺されてしまうような時には大量発生している可能性がありますので、市販のダニ駆除用の燻煙剤を使います。燻煙剤でダニを駆除したら、部屋中を徹底的に掃除します。
ダニが嫌がる湿度の目安は60%以下ですので、部屋の湿度を低めに保つことでダニの発生を抑えることができるでしょう。
《 ポイント 》
- ダニでアレルギー性疾患を引き起こす。
- 綿や羊毛など自然の繊維で作った布団につきやすい。
- 大量発生した場合は燻煙剤で駆除する。
布団のダニ対策に役立つアイテム
ダニ対策グッズの中で特に人気なのが、ダニを退治する成分や、忌避効果のあるシートです。
寝室用のダニ取りシートを布団とシーツの間に置いておくだけで効き目が現れます。移動しづらいマットレスや畳などにも使えますし、使用期限が過ぎたらゴミ箱に捨てるだけなのでとても簡単です。
また、湿気が大好きなダニを寄せ付けない予防として、除湿シートを敷いておく方法もおすすめです。
西川リビング 調湿シート ブルー シングル 90×180㎝
最後に
布団のダニ対策について、おわかりいただけましたか?
ダニ対策をするにあたり、まず最初にダニの発生原因と生態を知ることです。そのうえで、毎日使っている布団を清潔に保つこと、こまめにダニ駆除をすることが大切です。
布団に付着しているダニを1匹残らず取り除くことは難しいですが、発生や繁殖を事前に予防しておく、既に発生しているダニを駆除する、そして毎日使っている布団を清潔に保つことが重要になります。
ダニの退治方法を把握したら、ご自分のライフスタイルに合った対策を実践してみましょう。