カビの生えたみかんは食べられる?箱入りみかんの上手な保存手順4つ

Closeup shot of a rotten tangerine on a wooden surface

箱でみかんを購入すると、食べきるまでに時間がかかったり、底の方のみかんが傷んでカビが発生してしまったりなどすることがあります。しかし、箱入りのみかんは正しく保存することで、カビや傷みを抑えてることができるようになります。

みかんに生えるカビの正体

Fresh and moldy orange mandarin, web banner

みかんを箱で買うと、食べきるまでに時間がかかるため、そのうちに傷んでしまうことがあります。また、箱の底の方にあるみかんが上のみかんに押しつぶされて傷んでしまうこともあります。傷んだみかんにはカビが生えることもあります。

青カビ

みかんには白色と緑色をしたカビが発生します。

このカビは青カビの仲間で、「ペニシリウム・イタリカム」という種類のカビです。このカビは柑橘系に発生しやすいカビでもあります。青カビといえばブルーチーズに付いているものなので、みかんの青カビも食べれそうに思えます。

しかし、青カビと言ってもその種類は多くあり、その多くは人体に有害なカビになります。当然ながら、みかんに発生する青カビは食べられないカビです。

カビやすい原因は「プロリン」

上記で述べた通り、みかんに発生するカビは青カビの仲間で、柑橘類に発生しやすいカビです。

柑橘類にこのカビが発生しやすいのは、柑橘類にはプロリンというカビの発芽を促進する物質を含んでいることが理由です。

みかんの果皮にも、このプロリンが多く含まれているため、カビが発生しやすく、発生してしまうと繁殖も早いです。

なぜ箱入りみかんにカビが広がるのか

箱入りみかん

みかんにカビが発生しやすいのは、みかんの果皮にプロリンが多く含まれているためです。

そのため、箱入りのみかんはみかんの果皮同士が接触した状態となっているため、1つのみかんにカビが発生すると、接触している隣のみかんにもカビを移してしまいます。

接触しているみかんに次々とカビが移っていくため、箱入りのみかんはカビが発生すると広がりやすくなっています。また、みかんに最初のカビが発生する原因も箱入りということが原因になっていることがあります。

底にいくほど常に圧力がかかっている

箱入りのみかんでは、底の方におかれたみかんが上部のみかんに押しつぶされて圧力がかかっている状態です。押しつぶされたことによって、傷ができてしまったり、果汁が滲んでしまったりなどします。これらはみかんを急速に傷ませる原因となります。

輸送中に傷がつきやすい

みかんの季節になると、非常に多くの箱入りみかんがお店に並びます。

お店に並ぶまではトラックなどで輸送されてきます。その箱の数は多いのでたくさん積み重ねられたり、トラックに積んだり、降ろしたり、輸送中の振動を受けたりなど、多くの衝撃を受けています。

これらの衝撃により、箱の底の方にいるみかんがさらに圧力を受けたり、擦れて傷ついたりなどすることがあります。そのため、圧力を受けたり、傷ついたりなどしたみかんが傷んで、カビが発生してしまう原因になります。

箱入り・袋入りのみかんの上手な保存方法

Tangerines with green leaves on a dark background with an eco bag. Flat lay

みかんにカビが発生すると、すぐに広がってしまい、他のみかんまで食べられなくなってしまいます。せっかく購入したみかんを無駄にしないためにも、箱入りのみかんを購入した際には上手に保存をする必要があります。

購入後はすぐに開封する

箱入りのみかんを購入した際には、まず開封してみかんを風通しの良い状態にしてあげましょう。また、箱入りのみかんを開封する際には、箱を逆さにして底面から開けるようにしましょう。

箱の底面にいるみかんは上のみかんからの圧力がかかっているため、上にあるみかんよりも早く傷むことがあります。そのため、傷みが早い底の方にいたみかんから食べるようにしましょう。

1つずつ状態をチェックする

みかんを開封したらすぐに食べるのではなく、まずは1ずつカビや傷などの状態を確認するようにしましょう。カビが発生しているみかんがあればすぐに捨てましょう。また、傷が付いていたり、傷みそうな物があれば、先に食べるようにしましょう。

風通しのいい場所に小分けして保存する

みかんを1つずつ確認しても、再び箱に戻してしまうと、また箱の底の方にあるみかんに圧力をかけてしまい、傷みの原因を作ってしまうことになります。

そのため、確認が済んだら箱には戻さず、小分けにしてみかんに圧力がかからないようにして、風通しの良い場所で保存するようにしましょう。

箱のまま保存するなら新聞紙を敷こう

もし、みかんの状態を1つずつ確認した後に箱に戻すというのであれば、途中で新聞紙を挟み込んでおくようにしましょう。

新聞紙を挟み込むことで、みかん同士が接触しなくなります。また、新聞紙によって隙間ができるので底の方にあるみかんにかかる圧力を和らげることができます。

カビの生えたみかんを食べてしまったら

portrait of young asian woman on white background

みかんが傷むとカビが発生します。カビが発生しているみかんを食べたり、カビの胞子を吸ったりなどてしまうと、少量であれば問題ありませんが、場合によっては発熱、腹痛、嘔吐、下痢などの症状が出る場合があります。

もし、カビの生えたみかんを食べたり、胞子を吸い込んで体調を崩してしまったりした場合には、病院で診てもらうようにしましょう。

腐ったみかんの見分け方

three damaged tangerine isolated on white background

みかんは傷むとカビが生えます。しかし、みかんが傷んだときにはカビが発生するだけでなく、腐るという場合もあります。腐ったみかんもカビが生えたときと同様に、食べると危険なので注意する必要があります。

ただし、みかんの表面にカビが生えるというわかりやすい見た目と違って、腐ってしまった場合はみかんの内側から傷んでいるということもあります。

そのため、カビのことだけでなく、腐ったみかんの見分け方も知っておくようにしましょう。

表面の状態

腐ったみかんは表面がドロドロに溶けてしまっていることがあります。また、皮が破れて内側から汁が出てきてしまっていることもあります。

このような見た目でわかりやすい腐り方をすることもありますが、中には見た目があまり変わらないみかんもあります。

しかし、触ってみるとみかんの内側が溶けていて、表面を触ると実がブヨブヨになっていたり、内側が空洞になってしまったりしていることもあります。

におい

上記で述べた通り、腐ったみかんは汁が出てきていたり、実が溶けてしまっていたりなどします。このときに、みかんから出ている汁や水分は明らかな異臭がします。

そのみかんも見た目は問題なさそうでも、箱の中から腐った臭いがする場合には1つずつ臭いを嗅いだり、触ってみたりなどして、腐ったみかんを見つけるようにしましょう。

そのままにしておくと、腐ったみかんの周囲のみかんまで腐ってしまいます。

傷の部分から変色している

みかんは傷があると、その傷の部分から傷んでいきます。傷から傷み始めると、その部分が変色を始めます。

ただし、傷が変色をしているだけでみかんが無事ということもあります。しかし、傷があるみかんはすぐに傷んでしまうため、早く食べないとその傷の部分からカビが生えたり、傷の内側から腐ってたりしてしまうことになります。

ただし、傷があるから早く食べないといけないと思ってすぐに食べるのではなく、必ずそのみかんの状態を確認してから食べるようにしましょう。

冬の風物詩・みかんの特徴をおさらいしよう!

猫と鏡餅

こたつでゆっくりとテレビなどを観ながらみかんを食べるという風景は冬の定番です。冬の季節になると、スーパーなどでは箱単位でみかんが販売されるようになったりもします

みかんに生えるカビや上手な保存方法を把握したあとは、身近だからこそ意外と知らないみかんの特徴をおさらいしていきましょう。

みかんの歴史

みかんの原産はインド、タイ、ミャンマーの周辺で、3,000万前にはすでに存在していたそうです。しかし、栽培が始められたのは4,200年ほど前からで、中国で始まったという記録があります。
日本にも自生していた柑橘系の植物はあったそうですが、当時は栽培をされておらず、食用にもなっていなかったようです。日本でみかんの栽培が盛んになってきたのは室町時代の頃からで、江戸時代にはすでに人気のある果物になっていました。

温州みかんが主流となるまでは、紀州みかんが主流でした。しかし、紀州みかんは温州みかんと異なり、種が多かったため、温州みかんが好まれるようになりました。

みかんの特徴

みかんにもいろいろな種類があります。ですが、日本でみかんというとたいていは温州みかんのことを指します。温州みかんは主に関東より南側の暖地で栽培されています。柑橘類のカテゴリーでは、寒さに強いという特徴をもった品種です。

上記で述べた通り、温州みかんが好まれるようになった特徴の1つとして、種がないということがあります。温州みかんに種がないのは、400年ほど前に突然変異によってできた種無しのみかんから誕生した品種のためです。また、温州みかんは日本独自の品種でもあります。

みかんの産地

温州みかんは柑橘系の中では寒さに強い品種ですが、上記で述べた通り基本的には関東より南の暖かい地域で栽培されています。代表的な産地として、愛媛、和歌山、静岡があります。また、熊本や長崎などの九州地方での栽培も盛んです。

温州みかんの「温州」はみかんの産地で有名な中国浙江省の地名です。しかし、日本の温州みかんは日本独自の品種です。そのため、温州のみかんのように素晴らしいという意味で温州みかんと名付けられたと考えられています。

みかんの代表的な品種

みかんにはいろいろな種類がありますが、一般的にみかんというときは温州みかんのことを指します。

その温州みかんには「宮川早生」や「南柑20号」、「青島温州」などがありますが、お店に並ぶときには品種ではなく、有田みかんなどのブランド名で並ぶことが多いです。

みかんの味

みかんの味は収穫時期や品種などによって異なりますが、多くのみかんは甘酸っぱい味をしています。酸味と甘みのバランスがよく、そのまま食べるだけでなく、ジュースやお菓子などにもよく使われます。

みかんの栄養・効能

みかんには多くのビタミンCが含まれています。ビタミンCには風邪を予防する効果があるにで、冬に食べる果物として適しています。

また、動脈硬化や脳梗塞などの予防にも効果があると言われています。他にも、美肌効果や鉄の吸収促進など、体に良い効果がいろいろと得ることができます。

カビに注意して美味しい「みかん」を楽しもう!

美味しいみかんのイメージ

冬になるとみかんは箱で販売されるようになります。そのため、冬は箱でみかんを購入して、たくさんのみかんを食べるという人は多いです。しかし、箱でみかんを購入すると、食べきるまでに時間がかかったり、底の方のみかんが傷んでカビが発生してしまったりなどすることがあります。みかんにカビを発生させて、無駄にしないためにも、箱入りのみかんは正しく保存して、最後まで美味しく食べるようにしましょう。

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