目次
さつまいもに生えるカビの種類
さつまいもに生えるカビにはおもに3種類あります。さつまいもを使い切らずに長期間置いておくと、カビが生えてきてしまう場合があります。
ここではさつまいもに生えるカビの種類について紹介していきます。
白カビ
白カビは食品や建材などいたるところに生える身近なカビの1つです。白く綿のようなふわふわとした見た目をしているため、ホコリと見間違えることも多いカビです。
普段は空気中に漂っていますが、繁殖できそうな場所を見つけてはそこを根城としてどんどん増殖していきます。また、カマンベールチーズに用いられるカビは「白カビ」と呼ばれていますが、生物学的には青カビの一種です。
青カビ
青カビは黒カビと並んで日常生活で馴染みのあるカビの1つです。青カビも空気中に常に浮遊しており、パンや菓子などに生える可能性の高いカビです。
青カビ自体には特に毒性はありませんが、赤カビなどの有害なカビも生えている可能性があるため注意が必要です。また、青カビはブルーチーズの発酵にも使われており、抗生物質の原料となる「ペニシリン」も含まれているため、人間にとっては関わりの深いカビです。
黒カビ
青カビは家中に存在しており、カビの中でも最も一般的なものの1つです。黒カビは発生する場所も多岐に渡り、結露のたまりやすい場所や空気の流れが滞留しやすい場所など、家のあちこちに発生しているカビです。
黒カビが生えていたら食べない方が良いでしょう。ただし、黒くなっていてもさつまいもの表面が硬くなっていればカビではなく乳液が固まったヤラピンと呼ばれる物なので、問題なく食べられます。
カビの生えた「さつまいも」は食べられる?
カビの生えたさつまいもは食べても良いのでしょうか。
買ってあることを忘れてしまい、うっかりカビを生やしてしまうケースは少なくありません。しかし他の生野菜と違って、さつまいもは多少カビが生えても、切ってみると中には影響がないように見えることもあります。
ここではカビの生えたさつまいもを食べていいのかどうか解説していきます。
少し大きめに切り落せば問題ない
さつまいもはカビの生えている部分をしっかり除去すれば食べることができます。
カビは酸素が少ないところには生えにくいという性質があります。そのため、内部がみっちり詰まっているさつまいもは酸素に触れる部分が少ないため、内部にまでカビが生えている可能性は低く、カビが生えている部分を大きめに切り落とせば問題ありません。
体の弱っている人にはNG
カビが生えていた周辺部分にはカビや雑菌が残っている可能性があるため、体が弱っている人や赤ちゃんにはNGです。
カビはさつまいもの内部にまでは生えていないとはいえ、免疫力が弱い人には悪影響を及ぼす可能性もあります。そのため、健康な大人では大丈夫でも体が弱っている人や赤ちゃんなどには食べさせない方が賢明です。
さつまいもの保存方法
さつまいもはどのように保存すればよいのでしょうか。さつまいもは多少カビが生えても食べられるとは言え、カビを生えないように保存するのが重要です。
ここでは土つきのさつまいも、洗ったさつまいも、切ったさつまいものそれぞれのケースで保存方法を紹介していきます。
土つきのさつまいもの場合
土つきのさつまいもは収穫を終えてから日があまり経っておらず、さらに人の手が加わっていない状態のため、長期保存が可能です。
土つきのさつまいもを保存する場合、最適な保存温度は14℃〜16℃です。10℃以下になると低温障害になり、鮮度が低下する可能性があります。また、段ボールや発泡スチロールで保存する場合は、蓋を外したり穴をあけたりして空気が通るようにすればより長持ちします。
土つきのさつまいもの保存期間
土つきのさつまいもは普通に保管しても1ヶ月~3ヶ月程度は持つでしょう。
先ほど紹介したさつまいもに適した保存場所で保管すれば、土つきの新鮮なさつまいもをベストな状態で保存できます。条件が整えば、最長で半年ほど保存することができるでしょう。
洗ったさつまいもの場合
さつまいもは湿気や水気に非常に弱いため、洗うと長期保存はできません。
さつまいもは1度水にさらしてしまうと鮮度が低下し、傷む速度も早まってしまいます。洗ったさつまいもは当日中や翌日には食べきるようにしましょう。
洗ったさつまいもの保存期間
洗ったさつまいもの保存期間は最長でも1週間が限界です。洗ったさつまいもは長く保存することができないため、できるだけ早めに消費しましょう。濡れているとカビも生えやすくなるため、保存は考えない方が賢明です。
切ったさつまいもの場合
切ったさつまいもは切り口から酸化して傷みやすくなるため、長期保存はできません。
切ったさつまいもは、切り口にだけラップをかぶせ、新聞紙で包んで保存すると良いでしょう。また、切り口から酸化して傷みやすくなるため、長期保存は考えずに早めに食べ切りましょう。
切ったさつまいもの保存期間
切ったさつまいもは数日中に食べきりましょう。切ったさつまいもは切り口から酸化して傷みやすくなるため、翌日~1週間程度で食べてしまいましょう。また、切り口が変色するため、気になる場合はその部分を切ってから調理しましょう。
また、生のさつまいもは冷凍すると味が落ちてしまいます。冷凍保存する場合には焼き芋にしたり、電子レンジで加熱したものは空気が入らないようにフリーザーバッグに入れたりして保存しましょう。
要注意な「さつまいも」の特徴
カビの生えたさつまいもでも食べられますが、注意が必要な場合もあります。
さつまいもに多少カビが生えていても、その部分を切り落とせばたいていの場合食べられます。しかし、カビが生えていなくても腐っていたりする場合があるため、さつまいもの状態がおかしいと感じたら注意が必要です。
ここでは要注意なさつまいもの特徴について紹介します。
酸っぱい・変なにおいがする
変なにおいのするさつまいもは腐っている可能性が高いため食べないようにしましょう。
さつまいもから発せられるにおいがきつい場合は、腐っている可能性が非常に高いです。もし酸味のあるにおいやカビ臭いにおいがした場合は、すぐに処分するようにしましょう。
全体が黒く変色している
全体が黒く変色しているさつまいもは低温障害を起こしている可能性があります。
さつまいもが全体的に茶色や黒っぽくなっている場合、低温障害を起こしており、鮮度自体が落ちている可能性が非常に高いといえるでしょう。
そのため、食べても問題ありませんが、食感が悪かったり痛んでいたりします。また、変色している範囲があまりにも広い場合は食べないようにしましょう。
触るとベトベトしている
ベトベトしているさつまいもは腐っている可能性が高いため食べないようにしましょう。
腐敗しているさつまいもは触るとベトベトしている場合があります。そのため、触ってベトベトしていると感じたら食べずに処分しましょう。
ハリがなく柔らかい
ベトベトしているさつまいもは腐っている可能性が高いため食べないようにしましょう。新鮮なさつまいもは中身が詰まっているため、触ると硬く、ハリがあります。
しかし、中身が腐ってくると柔らかい状態になり、手で触れるとへこんだり、形が崩れてしまうこともあります。そのため、触ってみて柔らかいと感じたら迷わず処分するようにしましょう。
カビの生えた「さつまいも」を食べてしまったら
カビの生えたさつまいもを食べても多少なら問題ありません。
さつまいもはカビが生えてもその部分を落とせば問題ありません。しかし食べたときに苦いと感じたり、酸味があったりおかしな味がしたら、中身まで腐っている可能性が高いため、飲み込まずに吐き出す方が良いでしょう。
また、食べてしまって具合が悪くなるようであれば、速やかに病院を受診するようにしましょう。
実はヘルシー!さつまいもの特徴を知ろう
さつまいもはヘルシーで子どもから大人まで人気の食材です。
さつまいもは子どものおやつから料理の食材としても使われ、日本では多くの人に愛されている食材です。しかしそんなさつまいもがどこから来たのかご存知でしょうか。
ここではさつまいもの特徴について紹介します。
さつまいもの歴史
さつまいもは紀元前800~1,000年前からアメリカのメキシコ南部からペルーにかけての地域で栽培されていました。さつまいもは15世紀にヨーロッパに持ち込まれましたが、涼しいヨーロッパの気候では栽培することができませんでした。
その後、暖かくさつまいもの生育環境に適した東南アジアに伝えられ、広く栽培されるようになりました。
さつまいもの特徴
さつまいもは子どものおやつや食材としても食べられている食材ですが、加工用途の幅が広いという特徴があります。
一般家庭で料理に使われることはもちろん、焼きいもや大学いも、他にもお菓子やいも焼酎などさまざまなかたちで親しまれています。
さらに最近では、1次加工したダイスなどの冷凍食品、フレークなど用途も豊富です。また、紫いもは色素原料用にも用いられています。
さつまいもの産地
さつまいもは日本では広く栽培されていますが、鹿児島県が生産量日本一となっています。芋焼酎などの原材料となるさつまいもの生産量は鹿児島県です。
しかし、意外にも食べるさつまいもの出荷量は茨城県となっています。また、さつまいものブランド品種では徳島県産の鳴門金時や鹿児島県種子島産の安納芋が有名です。
さつまいもの味
さつまいもは品種によって味や食感が異なります。
さつまいもは品種により、スイートポテトのように甘みが強くねっとりとしているタイプ、焼き芋や天ぷらなどで楽しめる甘くホクホクとしたタイプ、飽きのこないさっぱりとしておりほくほくとしたタイプの3種類があります。
甘いねっとり系には安納芋、紅はるか、甘いホクホク系には紅あずま、鳴門金時、さっぱりホクホク系には種子島紫、アヤムラサキなどの種類があります。
さつまいもの栄養・効能
さつまいもはヘルシーで豊富な栄養を含んだ食材です。さつまいもは多くの栄養素を含んでおり、さらに低カロリーで美容にも効果的です。
主成分はでん粉ですが、さまざまなビタミンやミネラル類も豊富に含まれています。また、食物繊維が非常に多く含まれているため、たんぱく質と脂肪を補給すれば、理想的な食事バランスになるでしょう。
新鮮なさつまいもを選ぶには
新鮮なさつまいもを選ぶにはポイントがあります。
さまざまな料理に使えるさつまいもですが、スーパーや青果店などで購入する場合にはできるだけ新鮮なものを選ぶようにしましょう。
ここでは新鮮なさつまいもを選ぶ方法について紹介します。
太めで重量感のあるもの
さつまいもは、太めで重量感のあるもの新鮮でおすすめです。
1本1本バラで販売されている場合、手に取ったときに重たいと感じるさつまいもが新鮮で水分量が豊富なので確かめてから選びましょう。また、袋に入っていて重さを確かめられない場合には、太くどっしりとした形になっているものを選びましょう。
皮の色が濃いもの
さつまいもは、皮の色が濃いものほどうま味成分も豊富です。さつまいもを購入する場合には色にも注目しましょう。皮の色が濃い場合、しっかりと成長できており、うまみも期待できます。
表面がでこぼこしていないもの
さつまいもは、表面の凹凸が少ないものが健康でおすすめです。
さつまいも表面は凹凸が少なく、つるんとしているものがベストです。逆に、でこぼこしており色が淡いものや、軽いようなさつまいもは成長不良でうま味も足りない可能性が高いので注意しましょう。
さつまいもを使ったおすすめレシピ3選!
さつまいもはおやつにも料理にも使える万能な食材です。栄養価が高く、食物繊維も豊富なので、女性にもおすすめです。ここではさつまいもを使ったおすすめレシピ3選を紹介します。
さつまいもスティック
さつまいもスティックはおやつにもおつまみにもなります。
さつまいもを1.5cmの厚さでスティック状に切り、10分程度水にさらして140℃の油で7分程度揚げれば完成です。熱いうちに塩や砂糖、ケチャップなどお好みの味付けでお楽しみください。
さつまいもの甘露煮
さつまいもの甘露煮は甘いおかずで子どもにもおすすめです。さつまいも1本を1.5cmの厚さの輪切りにし、10分程度水にさらしましょう。
鍋にさつまいもとしょうゆ小さじ2、砂糖大さじ1と1/2、水300mlを入れて中火にかけ、アルミホイルで落とし蓋をして、汁気が少なくなるまで煮詰めたら完成です。
さつまいものサラダ
さつまいものサラダはじゃがいもとはひと味違ったポテトサラダになります。さつまいも1本を1cm角に切り、10分程度水にさらします。
水気を切り、ラップをふんわりかけて電子レンジ600wで5分ほど柔らかくなるまで加熱し、熱いうちにバターを入れてお好みの大きさまで潰しましょう。
さらにマヨネーズ大さじ3と塩コショウで味を整え、お好みでパセリをトッピングすればできあがりです。
カビの発生に気をつけて「さつまいも」を楽しもう!
さつまいもを美味しく食べるためにもカビが生えないように注意しましょう。
さつまいもは適した保存方法で保管すれば、最高で半年ほどの長期保存も可能です。しかし温度などの条件次第でカビが生えてしまうこともあります。
さつまいもを楽しむためにも、カビの発生に気を付けて適切に保管するようにしましょう。