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カレーを冷蔵庫に保存する方法
カレーは一晩寝かせるとさらにコクが出て美味しくなるといわれていますが、実はカレーは日持ちしにくい食べ物です。
カレーは冷蔵庫で何日もつの?
カレーを冷蔵庫で保存できる期限は2日~3日です。冷蔵庫に入れても3日以上経つとカレーからウェルシュ菌という食中毒をおこす危険な菌が繁殖する恐れがあります。ウェルシュ菌は酸素のないところで繁殖します。
カレーやシチューなどの煮込み料理がウェルシュ菌の発生食品となることが多いのは、中身が空気に触れることがほとんどないからです。また、ウェルシュ菌は100℃以上の高温で5時間以上ぐつぐつ加熱しても死滅しません。カレーは冷蔵庫で保存して毎日加熱を繰り返せば何日ももつと言っている方がいましたがそれは大きな勘違いです。
ウェルシュ菌の特徴は?
- 食中毒をおこす
- 100℃で煮込んでも死滅しない
- 空気に触れない食品に大繁殖
- 食中毒の潜伏期間は6時間~18時間
冷蔵庫にカレーを美味しく保存する方法
安全にカレーを冷蔵庫に保存するコツは「加熱後、素早く冷ましてすぐ冷蔵庫」です。カレーを鍋に入れたまま自然に冷めるのを待っていると、表面は冷めても中は生ぬるい温度のため菌が繁殖しやすくなりますので出来るだけ早く冷まして冷蔵庫に保存しましょう。
用意するもの
- 大きめのボール1個
- 氷
- しゃもじ
- ジップ付き保存袋(ジップロックなど)
カレーを冷蔵庫に保存する手順
- 大き目のボールに氷を入れて水を張ります。
- 氷を入れたボールの中にカレーの鍋を浸けます。もしカレーの鍋より大きなボールが無い場合は、カレーを他の容器や鍋などに移して浸してください。
- カレーをしゃもじでかき混ぜながら急速に冷やします。カレーの中身をまんべんなく空気にあてながらかき混ぜてください。
- カレーが冷めたら、ジップ付き保存袋にカレーを適量に小分けにして冷蔵庫に入れます。
鍋のまま冷蔵庫に入れると、冷蔵庫にカレーの匂いが充満してしまいますので、密封用のタッパーやジップ付きの保存袋を使用しましょう。
カレーの冷蔵庫での保存期間
カレーの冷蔵庫での保存期間は2日~3日です。
保管方法別の保存期間
- 常温で保存:1日程度(夏場は1日でももたない)
- 冷蔵庫で保存:2日~3日程度
- 冷凍庫で保存:1ヶ月程度
保存期間が過ぎると、ウェルシュ菌が繁殖し、食中毒を起こす可能性があります。消費者庁でもカレーや煮物などの煮込み料理を作り置きするとウェルシュ菌が繁殖して、食中毒になる恐れがあるとして注意を呼び掛けています。
消費者庁が発表している食中毒を防ぐためのポイントは3つあります。
- 1.食べ切れる量を作る
- 2.保存時は小分けして冷却する
- 3.再加熱する場合はよくかき混ぜて全体を十分に加熱する
カレーを冷蔵庫で日持ちさせる3つのコツ
カレーを冷蔵庫で日持ちさせるコツは3つです。
1.カレーをできるだけ早く冷まして冷蔵庫に保存する
カレーを自然に冷めるのを待っていると、表面は冷めても中は熱がありますので、ウェルシュ菌が繁殖する恐れがあります。
2.冷ます際は、カレーをかき混ぜながら冷ます
ウェルシュ菌は酸素に弱い性質ですので、カレーをかき混ぜることで、カレーを空気に触れさせ、ウェルシュ菌の繁殖を防ぎます。また、かき混ぜることで早く冷ますことがきます。
3.ジップ付き保存袋にカレーをしまう際、空気をしっかり抜いて密封する
密度が高いもので保存するとカレーが冷蔵庫で素早く冷めます。また密封することで保存中に酸化するのを防ぎ、味が変わりにくいので美味しく食べることができます。小分けにすることで必要な量だけを取り出して食べることができますので無駄が無く便利です。
カレーを冷蔵庫に入れ忘れた場合
カレーを冷蔵庫に入れ忘れて常温で放置している場合、冬は1日程度、夏は半日程度が保存期間の限界です。カレーが腐ってきたり菌が繁殖してくるとカレーから次のような症状がでてきます。
- 変な臭いがする
- すっぱい臭いがする
- 表面が白い幕が張っている
- カビが発生している
- 変な色になっている
このような症状の時は一切食べないでください。ウェルシュ菌だけでなくカビや他の恐い菌が繁殖していますので危険です。
カレーの長期保存は「冷凍庫」が適切
カレーを長持ちさせる一番の保存方法は冷凍保存です。冷蔵庫の保存期限は2日~3日ですが、冷凍保存の場合は1ヶ月保存できます。
カレーを美味しく冷凍保存する方法
用意するもの
- 大きめのボール1個
- 氷
- ジップ付きフリーザーバッグ(ジップロックなど)
カレーを冷凍保存する手順
- カレーが温かいうちにジャガイモやニンジンを取除きます。ジャガイモとニンジンを冷凍する場合は、すりつぶしてからジップ付きフリーザーバッグに入れて冷凍します。
- 大き目のボールに氷を入れて水を張ります。
- 氷を入れたボールの中にカレーの鍋を浸けます。もしカレーの鍋より大きなボールが無い場合は、カレーを他の容器や鍋などに移して浸してください。
- カレーをしゃもじでかき混ぜながら急速に冷やします。カレーの中身をまんべんなく空気にあてながらかき混ぜてください。
- カレーが冷めたら、ジップ付きフリーザーバッグにカレーを適量に小分けにして冷凍庫に入れます。
- カレーを入れた保存袋に冷凍した日付と1ヶ月後の日付を油性ペンで書いておきましょう。カレーの冷凍期限は1ヶ月で長めですのでいつ冷凍したか分からなくならないよう冷凍日付が必要です。
カレーの冷凍保存のポイントはジャガイモを取除く!
冷凍したカレーを食べようとしたらジャガイモがスカスカぱさぱさになってびっくりしたことないですか?カレーのじゃがいもは冷凍すると水分が無くなりスカスカになって美味しくなくなります。冷凍する前にジャガイモやニンジンは全て取り出してすり潰してから冷凍します。
すり潰す方法
- ジップ付きフリーザーバッグにジャガイモやニンジンを入れます。
- フリーザーバッグの上から指またはスプーンの背でジャガイモやニンジンをすり潰します。
- フリーザーバッグの空気をしっかり抜いて冷凍庫に入れます。
- カレーを解凍して食べる時、すり潰したジャガイモやニンジンを入れて食べます。
解凍後、ジャガイモやニンジンを食べなくていい場合は、すり潰す必要はありません。ジャガイモやニンジン以外にも、冷凍するとスカスカになる野菜はありますので、基本的にカレーに入っている大きめの野菜は全て取除いてすり潰しておくほうが解凍した時に美味しく食べることができます。
レトルト感覚でストック用にカレーを作る方も多いようですが、冷凍するためのカレーなので、最初からジャガイモやニンジンはカレーに入れないか、とても小さくカットしてカレーに煮込むそうです。ジャガイモは溶けてしまいますので冷凍してもスカスカの心配はありません。
まとめ
カレーの冷蔵庫の保存についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?カレーは「食中毒の原因ワースト3」に入っています。それほどウェルシュ菌は食中毒を起こしやすい危険な菌なんです。
100℃で煮込んでも死滅しない菌ですので、繁殖を防ぐ方法しかありません。大好きなカレーで食中毒をおこさないよう十分注意して保存してくださいね。
冷蔵庫にカレーを保存するときのポイントは、「早くカレーを冷やす」「かき混ぜながら冷やす」の2つです。冷凍保存するときのポイントは「ジャガイモとニンジンを取除く」です。忘れないでくださいね。