目次
すだちの旬の時期と産地
すだちが一番おいしい時期と、主に収穫できる産地を見ていきましょう。
すだちの旬は夏
すだちはあらゆる地域で収穫できる果物です。地域によって収穫できる時期は変わりますが、主な収穫時期は8~9月頃の夏場。
8~9月に収穫できる露地(屋根のない屋外)で育てたすだちは、酸味や香りがもっとも強く、うどんやそうめんなどの薬味に最高です。
ハウス栽培もある
すだちは露地栽培だけでなく、ビニールハウスでも栽培できます。
ビニールハウスで育ったすだちは、露地栽培のすだちと違い糖度は低いですが、皮が柔らかく、まろやかな酸味とたっぷりの果汁を楽しめるのが特徴です。
また、収穫時期が早く、3月中旬から8月まで収穫ができます。
産地は徳島県
すだちは、しいたけやうりを特産品とする徳島県が産地です。
すだちの量とシェア率は徳島県が日本一で、収穫量は約364t。2位の佐賀県が2.7tなので圧倒的な差がついています。
徳島県産のすだちは、ゴルフボールくらいの大きさと形をしており、すがすがしい香りが特徴です。
《 ポイント 》
- すだちの旬は8月から9月
- 夏場に収穫したすだちは、一年でもっとも酸味と香りが強い
- ハウスで育ったすだちは酸味がまろやか。3月から収穫可能
- すだちの産地は徳島県
すだち以外の「酢みかん」の旬の時期
すだち以外の「酢みかん」の旬を見ていきましょう。
旬の時期 | 産地 | |
かぼす | 8~9月 | 大分県 |
ゆず | 10~12月 | 高知県 |
ダイダイ | 10~1月 | 静岡県 |
シークヮーサー | 8~9月(酢の物用) 12~2月(生食用) |
沖縄県 |
以上が、酢みかんの旬の時期と産地です。種類によって、夏が旬のもの、冬が旬のものと大きく分かれます。
ちなみに、沖縄県で採れるシークヮーサーは2度の旬があり、夏場に採れるシークヮーサーは少し未熟ですが、爽やかな酸味が楽しめるので酢の物用。
冬場に採れる熟したシークヮーサーは甘みを含むため生食用になります。
《 ポイント 》
- 酢みかんは種類によって旬の時期が夏と冬でハッキリ分かれる
- シークヮーサーは年に2回の旬がある
旬のすだちの美味しい食べ方
すだちはそのままかじるとかなり酸っぱい!せっかくの豊富な酸味も、活かさなければ宝の持ちぐれです。
そこで、すだちの味や料理の味を何倍も美味しく楽しめる、すだちと食材のコラボレーション例を紹介します。
マーマレードにする
薄くスライスしたすだちをお湯で煮込み、苦みのない状態にすれば、すだちの香りを存分に味わえるマーマレードとして使用できます。
飲み物に添える
すだちの皮を削って、アイスティーに入れるレモンのようにドリンクに入れて酸味を加えます。
焼き物に酸味をプラス
焼き魚や焼き上げたマツタケに、カットしたすだちを絞って果汁をかけます。また、すりおろしのすだちを料理の上にのせて食べるのもいいでしょう。
汁物に入れて爽やかなアクセントに
シイタケとだしの素で作った出汁にスライスしたすだちを入れるだけでOK!
湯豆腐や鍋料理をすだちでさっぱりと
体が温まる湯豆腐や鍋料理との相性もばっちり!スライスしたすだちを好みの量加えましょう。
《 ポイント 》
- すだちは、料理・ドリンク・マーマレードなどあらゆるジャンルに活用できる
- 食材に爽やかな香りと酸味を加えることができる
すだちの正しい切り方と上手な絞り方
すだちを料理に使用する際は「絞りやすい形状にカット」するのがベストです。
ここでは、すだちの正しいカット方法と絞り方を紹介します。
房を横にして切る
フルーツをカットする時は基本的に、縦からカットすることが多いと思います。
しかし、すだちの場合は縦に切らないで、横からカットします。房を横にして、すだちの中心部分から2等分にカットしましょう。
すると、薄皮のない果肉だけの断面があらわれるので、果汁が絞りやすくなります。縦にカットしてしまうと、断面に薄皮が残り、絞りにくい形になってしまうのです。
上に向けて絞る
すだちを絞る際は、手が果汁で汚れないように断面を下に向けて絞る人が多いでしょう。ですが、それは実にもったいない絞り方!すだちの正しい絞り方は「上向き」です。
上向きに絞ることで、皮の栄養と一緒にすだちの風味がしっかり絞れます。また、上向きに絞れば種が果汁と一緒に落ちにくいというメリットも。
また、少し手に果汁がついてしまいますが、もっとも果汁を絞り切れる方法は「両手で絞る」です。
すだちを完全に真っ二つにせず、少しだけ切り込みを入れます。カットした部分を上にして両手で絞れば、種をほとんど落とすことなく、すだちに含まれる果汁をしっかり絞り出せるのです。
《 ポイント 》
- すだちは房を横にしてカットする
- 縦にカットすると薄皮が残って絞りにくい
- すだちを絞るときは上向きに絞る
- 果汁がしっかり絞れて、種は落ちない
旬のすだちの選び方
旬のすだちだからといって、どれでも美味しいとは限りません。鮮度の良いすだちを選ぶ条件は以下です。
- 果皮全体にツヤがあり、濃い緑色をしている
- 果汁をたっぷり含んでいるすだちは、重みがあってしわがない
また、味の好みで選び方を変えるのも良いでしょう。
酸味の強い露地で栽培されたすだちは厚みのある果皮をしており、まろやかな酸味を含むハウスで作られたすだちの果皮は薄めです。
《 ポイント 》
- 新鮮なすだちは、ツヤがある・濃い緑色をしている・重みがある
- 強い酸味のすだちは皮が厚く、まろやかな酸味のすだちは皮が薄い
すだちに関するQ&A
すだちにはいくつかの種類があるのか?旬の時期によって値段は変わるのか?すだちに関する皆さんの疑問にお答えします!
A.八百屋やスーパーで販売されているものに表記はありませんが、数種類あります。
果汁がたっぷり含まれている「本田系」・全体的に形のよい「徳島1号」・種の入っていない「ニューすだち」です。
A.旬の時期、そうでない時期で価格が変わります。
旬の時期はすだちが大量収穫・入荷するので価格も安くなります。また、収穫の時期が終わりを迎える春前は、すだちの色が変わりやすくなるのでもっとも安価な時期です。収穫量が少ない時期は、当然価格も上がります。
A.すだちが人に与える健康効果は多くあります。栄養素ごとの効能を見ていきましょう。
リモネン | 精神を落ち着ける、食欲不振の改善 |
スダチチン | 脂質の代謝を促し、ダイエット効果 |
クエン酸 | 疲労回復効果 |
精神と肉体、健康維持に大きく貢献してくれます。
《 ポイント 》
- すだちは種類によって果汁や種の量、見た目が変わる
- 旬のすだちは安くなる
- すだちが人に与える効能は精神や肉体に作用する
すだちの保存方法
すだちは、冷暗所や冷蔵庫の中の野菜室に保存しましょう。
保存する際は、乾燥しないように保存袋やラップでしっかりと包んでください。空気が入ると、変色しやすく風味が落ちるのでなるべく真空状態になるよう意識しましょう。
保存期間は約1ヶ月です。それでも変色はしますが、乾燥と酸化を防げば味は劣化しません。
最後に
すだちは夏場が旬の酢みかんです。栽培方法や品種によって少し特徴は変わりますが、旬のすだちは酸味をたっぷり含んでいます。
栄養素も豊富で、体の疲れを癒したり、気持ちを落ち着かせたりとメリットが多いです。あらゆる料理に使いやすいので、ぜひ夏のレシピに使用してみてはいかがでしょう?
冬場ですだちが店頭になくても、ゆずやシークヮーサーなど冬場が旬の酢みかん類もあります。美味しいすだちや酢みかん類を食事に取り入れて、健康な体と心を育みましょう!