知ってた?冷蔵庫に適していない野菜がある!
野菜室にたくさんのお野菜、とっても色鮮やかで晴れやかな気持ちになりますよね。
しかし、「野菜はとりあえず冷蔵庫に」と考えているあなた、もしかしたらその方法は間違っているかもしれません。実は、冷蔵庫にいれるべきではない野菜があるんです。
毎日のように調理に使う身近な食材もありますので、知らずに入れている方も多いかと思います。では、なぜ冷蔵庫NGな野菜があるのでしょうか?その理由は「野菜の低温障害」にあります。
野菜の「低温障害」って?
低温障害とは、その名の通り、冷蔵庫などで野菜が冷えすぎてしまい障害を起こすこと(腐る・変色するなど)です。
低温障害が起こる理由は、それぞれの野菜が、どのような気候や環境の中で育ってきたかが大きく関わってきます。
「夏野菜」は低温障害を起こしやすい
基本的には「夏野菜」が低温障害を起こしいやすいことが分かっており、対策としては「低温障害を起こさないとうにある程度の冷えた温度で保存しておく」のがセオリーです。
では、冷蔵庫にいれてはいけない野菜にはいったいどんなものがあるのか、さっそく見ていきましょう。
1.ピーマン
実は、ピーマンは冷蔵庫に入れるべきではありません。保存温度が低すぎるとピッティング(表面が陥没すること)を起こしたり、腐ってしまったりなどの低温障害を起こしてしまいます。
秋・冬・春であれば冷暗所(14度以下の直射日光が当たらない場所)に、新聞紙等で包んで保存しましょう。夏場は暑くなりすぎてしまうため、野菜室でも保存が必須となりますが、早めに消費する意識を持ちましょう。
≪ポイント≫
- 新聞紙等で包んで保存する
- 野菜室でも保存が必須
- 早めに消費する
2.トマト
これにはビックリされる方も多いでしょう。ジューシーで汎用的、食卓ではスーパーヒーローのトマトですが、冷蔵庫の保存に向いていません。
トマトは暖かい場所で育たせるのが基本になりますので、寒い環境がすこぶる苦手なのです。ですから、ピーマンと同じく低温障害を起こしやすい野菜の一つと言えます。
特に、青いトマトの場合はまだ完熟になっていないため、冷蔵庫に入れてしまうと熟さないまま腐ってしまいます。まずは常温保存(10~15度の環境)で追熟するのがベストです。(※熟れすぎてしまうのを防止するため、あえて野菜室に保存するなどであれば問題なし)
真っ赤に熟したトマトは常温に不向き、かつ寒い場所も苦手です。
暑さにも寒さにも弱い完熟トマトを正しい温度で保存するには、野菜室の中で新聞紙に包み、冷気が当たりにくい場所を探すことが大切です。7~10度程度を目安に保存しましょう。
≪ポイント≫
- 青いトマトは常温保存(10~15℃)で赤くなるまで追熟させる
- 赤いトマトは7~10℃でほぞんする
3.キュウリ
きゅうりは冷蔵庫に入れるべきではありません。
11度前後の環境で保存するのが望ましく、冷やしすぎると低温障害を起こします。夏場は暑くなってしまうので野菜室での保存が必須ですが、冬場などは常温保存がおすすめです。
新聞紙できゅうりを包み込み、冷暗所に立てかけるようにして保存しておくと、美味しいキュウリの鮮度を落とさずに済みますので、ぜひ試してみてください。
≪ポイント≫
- きゅうりはできれば冷蔵庫に入れないほうがいい食材
- 夏場は野菜室に、冬場は常温保存がおすすめ
- 新聞紙で包んで冷暗所に保存する
4.ニンジン
鮮やかな橙色で食卓を彩るニンジンも、冷蔵庫には不向きな食材と言えます。寒さに弱く、低温障害を引き起こしやすいです。
正しい保存としては、買った時のビニールからニンジンを出し、一本一本を新聞紙に包んで、立てて冷暗所に保存するのがベストです。夏場はさすがに常温保存に向きませんが、涼しい季節は野菜室に入れなくても問題ありません。
≪ポイント≫
- ニンジンは冷蔵庫に入れないほうが良い食材
- 暑い夏場は野菜室で保存する
- 新聞紙に包んで冷暗所に保存する
5.ナス
ナスの保存には低温多湿がベストであり、冷蔵庫での保存は不向きな野菜です。
野菜室の中でも寒さに弱いので傷みやすく、油断するとすぐに低温障害を引き起こします。夏場以外の場合は、他の野菜と同様に新聞紙で包み、ヘタを上に向けて冷暗所に入れておきましょう。
夏場に仕方なく野菜室に入れる場合でも、冷気を直接当てるようなことは避けてください。野菜室の中でも風が当たらない場所を探していれるよう努めましょう。
≪ポイント≫
- ナスの保存は低温多湿がベスト。冷蔵庫で保存しない。
- 夏場以外は野菜室での保存もNG
- 新聞紙に包んで冷暗所で保存する
6.じゃがいも(里芋やサツマイモなど)
じゃがいもは、冷蔵保存よりも常温保存の方がリスクが低いと言えます。
野菜室に入れておいたが、表面がしわっぽくなり、切って断面を確認すると黒色に変色している、なんて恐ろしいことも。皮の一部分が黒く変色しているものなどは、すでに低温障害になっている可能性もあります。
正しくは、じゃがいもの表面についた土などを落とし、風通しがよく乾燥した8度前後の冷暗所に保存するのがおすすめです。
じゃがいもの他にも、里芋やサツマイモなども野菜室の温度に適していないため、イモ類には注意しましょう。
- じゃがいもは常温保存がおすすめ
- 野菜室でも低温障害になるリスクがある
- 8℃程度の冷暗所に保存するのがベスト
7.しょうが
体を内側から温めてくれるしょうが。寒い季節に大活躍する親しみのある食品です。しかし、しょうがは冷蔵保存には向いていません。
しょうがは湿度90%などの多湿を好み、寒さにも弱いので、野菜室での保存は基本NGと言えます。夏場などは入れてもいいかもしれませんが、温度が10度を下回ると低温障害を引き起こし、しょうがが持つ本来の成分を失ってしまう恐れがあります。
正しくは、15度程度の冷暗所に保存することです。その際は、湿気を保ちたいので、少し湿っている新聞紙やキチンペーパーなどに包んでおくと、より鮮度が保てるでしょう。
≪ポイント≫
- しょうがは冷蔵庫に不向き。野菜室での保存も基本NG。
- 夏場に仕方なく野菜室に入れる場合も10℃を下回らないように注意する
- 新聞紙・キッチンペーパー等で包んで保存する
まとめ:むやみに野菜室に入れると食材を無駄にするかも
トマトやきゅうりなど、冷蔵庫に入れてはいけない意外な食材も多かったかと思います。野菜の低温障害を知らずに入れていた方は、身に覚えのある野菜の傷み方をしてたのではないでしょうか。
しかし、冷蔵庫に入れてはいけないとはいえ、常温でも暑すぎる夏場はもっと危険です。夏場は野菜室を活用しつつ、冬場などの寒い季節は今回ご紹介した野菜たちを常温保存にしてみてはいかがでしょうか。