テンセルの特徴とお手入れ方法!

テンセル生地

洋服を購入するとき、価格についてはおそらくほとんどの人が気にするでしょうが、洗濯表示などを見て、お手入れ方法を気にしながら選ぶ人はあまりいないかもしれませんね。しかし主婦にとっては、服の手入れをどうするか、というのは非常に重要なポイントです。ここでは、最近目にすることが増えてきた「テンセル」素材の特徴と、お手入れ方法について解説します。

テンセル素材の特徴

テンセル 素材

あまり聞きなれない方も少なくないテンセルですが、どういった特徴があるのかをご説明していきます。

シルクに似た光沢

近年は、次々と新たな繊維素材が開発されています。

開発された素材の中には、優れた機能性・家で洗える便利さ・洋服にしたときの価格の手ごろさなどを全て備えて、注目を集めているものもあります。

それが「テンセル」です。

テンセル素材は、表面が滑らかで特有の光沢があるという特徴を備えています。その優美な光沢感は「シルクに似ている」と評されることもあるほどです。

薄手で柔らかい

また、薄手素材で柔らかいという特徴もあります。洋服などで身に付けた際にフィット感があり心地が良いだけではなく、見た目にも優美さを演出できるため、テンセルはちょっとしたオシャレ着などに多く使われています。

吸湿性に優れている

加えてテンセルは、吸湿性が非常に高いという特性を持っています。その実力はなんと、ウールのおよそ2倍、綿の約3倍です。さらに放湿性もあります。

これらの特性は、高湿度の環境下で湿気をよく吸収し、一方では乾きやすいという機能性につながります。汗をかいたりしても身体にベタッと張り付く嫌な感覚が少なく、一日中涼しく、軽やかに過ごせるのです。

さらに、お手入れの点で見てもテンセルは、利便性が高く助かる素材です。ちょっとしたコツをおさえる必要はあるものの、家で洗うことができるからです。

気温が高くなり汗ばむことが増える季節には特に、重宝する素材と言えるでしょう。

テンセル素材のデメリット

テンセル

優れた特徴を多く持っているテンセル素材ですが、デメリットもあります。

摩擦に弱い

まず挙げられるのが、やや摩擦に弱いという点です。擦ってしまうと生地が傷みやすくなるだけではなく、毛羽が立って、テンセル特有の光沢感が無くなってしまうのです。

特に水に濡れた状態で弱くなるため、濡れたときに摩擦を与えるようなことは、できるだけ避けなければなりません。またテンセルには、シワができやすいという難点もあります。これらのデメリットから、テンセル素材の洋服を洗うときには、原則として手洗いがお勧めです。

外出して雨に濡れたときなども、バッグやベルトで擦ってしまわないよう、注意する必要があります。

虫食いやカビに注意

他にもテンセル素材には、虫食いしやすく、カビが生えやすいという弱点もあります。

「テンセル」という、あまり馴染みのないカタカナ表記から、テンセル素材に対して、化学繊維というイメージを抱いている人もいるかもしれません。

しかしテンセルは、天然素材です。天然素材ということは、虫が好むということを意味します。同様に、カビも生えやすいということになります。

きちんと手入れをして保管をしておかないと、せっかくの洋服が台無しになってしまったということにもなりかねませんから気をつけましょう。

テンセル素材とは

テンセル 素材

そもそもテンセル素材は、何から作られているのでしょうか。

天然素材のユーカリが原料

前述したようにテンセルは、シルクや綿と同じ天然素材です。ユーカリを主な原料としています。いわゆる「植物性再生繊維」と呼ばれる繊維に分類されます。

オーストラリアにあるレンチング社が、テンセルのもととなるステーブルを世界中の繊維工場に卸し、その後、各工場からテンセル素材が生み出されています。

再生繊維と聞くだけで何だか、地球に優しい感じがしますよね。その通り、テンセルは世界一環境に優しい繊維と言われているのです。

環境に優しい素材

製造しているレンチング社が、2000年に欧州環境賞を受賞したほどです。

まず、原料となるユーカリには、計画的に植林されたものが使用されています。ユーカリ自体、栽培に大量の水を必要としないため、環境に優しい植物なのですが、さらに計画植林されたものだけを使っているため、環境への負荷は最小限に抑えられます。

また、ユーカリからテンセルを生み出すために、特殊溶剤でユーカリを溶かすという工程があるのですが、その溶剤も99%以上がリサイクルされています。

テンセルのお手入れ方法

テンセル 素材

テンセルの見た目の魅力は、光沢と滑らかさにあります。

何しろシルクに似ているとも評されるほどですから、その光沢と滑らかさをできるだけ長く楽しむために、普段のお手入れでもちょっとしたコツをおさえる必要があります。

洗濯は手洗いがオススメ

デメリットの箇所で触れましたが、テンセルは摩擦に弱いため、洗濯をするときには手洗いがお勧めです。その手洗いの際も、水に濡れた状態での摩擦をできるだけ防ぐために、短時間で洗い終えるようにしましょう。

ゴシゴシ擦り洗いをするのではなく、短時間でサッと押し洗いをするにとどめるのがポイントです。

市販の洗剤でも十分に洗える

短時間の洗いで汚れが落ちるのか、心配になるかもしれませんが、市販のオシャレ着用の洗剤などを使用すれば、普段の汚れには充分対応ができます。

また、洗濯の際のお湯の温度も重要です。汚れをよく落とすためにはある程度の温度は必要ですが、熱すぎるお湯は厳禁なのです。

原則は、洋服のタグに記載されている洗濯表示を守ることです。もしタグが取れていたり、薄くなっていて読めなかったりしたときには、30度前後のぬるま湯で洗うようにすれば、まず問題ありません。

洗濯機を使う際はネットも使おう

どうしても手洗いができず、洗濯機を使用せざるを得ない場合には、必ず目の細かいネットに入れた上で、水流は弱く、時間も短く設定して洗いましょう。脱水も様子を見ながら、短い時間で終わらせるのが重要です。

洗い終えた洗濯物を干すときには、ねじれやシワをしっかりと直し、形を整えてから日陰で陰干しするのが基本です。ここで形を直しておかないと、乾いてからではなかなか元に戻りません。

場合によってはねじれた部分の繊維が擦れて、毛羽立ちにつながります。ちなみに、平干しをする必要まではありません。ハンガーにかけての吊り干しで大丈夫です。

テンセルとリヨセルの違い

テンセル

ここまでテンセルという繊維素材について紹介してきましたが、最近では「リヨセル」という素材も目にすることが増えてきました。テンセルとリヨセルはどこが違うのでしょうか。

実は2つは同じもので、リヨセルもテンセルと同じくユーカリを原料とした再生繊維です。

もともと「リヨセル」は、レンチング社が商標として使用していたものでした。一方「テンセル」は、コートルズというイギリスの会社が使用していた名称です。

ところが2004年に両社は合併したため、これらの区別が必要なくなりました。現在は、ユーカリを原料とした天然繊維の総称のことを「リヨセル」と呼びます。「テンセル」は、ブランド名です。

お手入れのコツをおさえてテンセル素材を楽しもう!

白い服を手にしている女性

テンセルは、価格が手ごろながら、優美な光沢や滑らかさがある美しい素材です。天然原料から作られており、製造方法も環境に良いという、安心感のある素材でもあります。

しかしテンセルには、摩擦に弱いという弱点もあります。水に濡れるとその弱点が顕著になるため、洗濯をする際にはできるだけ摩擦を避け、手洗いで、短時間で洗い終えるというのがコツです。

テンセル生地

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