目次
一般的な掃除機の寿命
総務省の統計によると、掃除機の使用年数は2世帯の場合平均8.5年。そのうち故障による買い替えは64.1%でした。この統計をみると掃除機の寿命は平均8.5年ということになります。
ただし、使用している掃除機が故障して修理できる年数は6年~7年です。メーカーは掃除機の生産が終了した後も、掃除機の部品を最低6年間は保有する義務があります。それは故障した時に修理できるようする為で「補修用性能部品の保有期間」といわれています。
問題は、保有期間の6年が過ぎるとメーカーは部品を保有する義務がなくなり、部品は破棄してしまいますので、修理することができなくなります。「修理するための部品が無い、部品を交換できなければ動かない」つまり掃除機の寿命となります。
「補修用性能部品の保有期間」を基準に考えると掃除機の寿命は6年~7年というとになります。でも実際には、8年以上使用している掃除機はたくさんありますよね。実際うちの掃除機は10年たってもまだまだ使えます。
ひとまとめに「掃除機」と言っていますが、掃除機にはたくさんの種類やタイプがあり、掃除機の寿命もそれぞれ違います。
掃除機の種類と寿命を大きく4つに分けました。
- 紙パック式掃除機の寿命:15年
- サイクロン式掃除機の寿命:6年~10年
- コードレス掃除機の寿命:3年~6年
- ロボット掃除機の寿命:1年半~2年
また種類ごとにタイプ、機能、形、部品、バッテリーなどが違いますので掃除機の寿命も異なり、短命もあれば長寿もあります。
今回は、掃除機の種類別に寿命をご紹介したいと思います。
紙パック式掃除機の寿命
紙パック式の掃除の寿命は平均15年といわれています。紙パック式は掃除機内に設置した使い捨ての紙パックの中にゴミが溜まっていきます。お手入れは簡単でゴミが溜まった使い捨てゴミパックを新しいゴミパックに入れ替えるだけ。吸引からゴミパックに入るまでの間、他の部分にゴミが詰まることが少ないため故障しにくく掃除機の寿命は長くなります。
サイクロン式掃除機の寿命
サイクロン式の寿命は6年~10年といわれています。サイクロン式の掃除機というとダイソンが浮かびますね。吸引力はバツグンですが排熱性に弱く、掃除機内部に熱がこもってしまいます。その為、長時間掃除機を作動しっぱなしにするとモーターが焼けて故障するケースが多いようです。
コードレス式掃除機の寿命
コードレス式掃除機の寿命は3年~6年といわれています。コードレス掃除機は、掃除機の電源をコンセントに挿し込みながら使用するタイプでは無く、充電式のバッテリーによって掃除機を使用するタイプです。
コードレスの寿命はバッテリーの寿命にかかっています。掃除機のバッテリーの寿命は劣化が早く3年ほどで電源の減りが早くなる可能性があるそうです。また、部品の保有期間は6年ですので6年を過ぎると修理が難しくなってきます。バッテリーの価格は一般的に高いので、バッテリーを買い換えずに新しい掃除機を買い換える方が多いようです。
ロボット掃除機の寿命は1年半~2年といわれています。毎日、バッテリーが切れるまでロボット掃除機を作動させている場合は、平均1年半程度です。ロボット掃除機は「リチウムイオン電池」を使用していますので、リチウムイオン電池の寿命がロボット掃除機の寿命になります。
リチウムイオン電池は500回が充電できる回数だといわれていますので、1日に1回使用する場合は約1年半~2年くらいでダメになる可能性があります。ただし、メーカーによって充電できる回数は変わります。
メーカー別充電できる回数
- iRobot:不明
- ダイソン:800回
- 日立:1,100回
- 東芝:1,100回
- パナソニック:1,500回
- シャープ:1,100回
掃除機の寿命が近いときの症状
掃除機の寿命のサイン
- 吸引力が弱くなった
まずはゴミが詰まっていないか?溜まっていないか?をチェックし、ゴミを取り除いてください。ゴミが詰まっていないのに吸引力が弱くなっている場合は買い替えのサインです。 - 時々止まる・動かない
掃除機のモーターに問題があると掃除機が止まったり、動かなくなります。モーターの不具合の場合は寿命が近いサインですので修理や買い替えを検討しましょう。 - 本体が熱くなる
要注意です!モーターが焼けて熱がこもっている場合がありますので、掃除機を止めてコンセントを抜いてください。本体が熱くなったまま長時間使いますと発火などの原因になる可能性がありますので注意してください。 - こげくさい臭いがする
要注意です!こげ臭くなった時点で使用を止めてコンセントを抜いてください。モーターが焼けて火災の原因になる可能性があります。
また、買い換える前に一度メーカーに連絡し、原因を聞くことをおすすめします。 - 変な音がする
モーターに不具合があるといつもより吸引音が大きくなったり、異音がします。モーターの不具合は掃除機の買い替え時です。 - コードを動かすと止まることがある
コード部分に劣化や破損がある可能性がありますのでコードを確認してください。 - 本体や内部にひび割れなどがある
部屋の掃除をしているとうっかり壁や家具などにぶつけてしまうことがあります。この時小さなヒビや傷ができている可能性がありますのでチェックしてください。
これらの症状が出たときは掃除機の寿命の可能性があります。特に注意していただきたいのは、本体の「熱」や「こげ臭さ」です。モーターが焼けている可能性があり、そのままの状態で使い続けると発火の原因になる恐れがありますので使用を中止しましょう。
修理か買い替えかを悩んだ時は、掃除機の種類によっては部品代や修理費用の方が高くなる可能性がありますので家電量販店の掃除機売り場で相談してみてください。また、掃除機が動かなくなった原因が不良品の可能性もありますので理由が分からない時はメーカーや購入したお店に相談することをおすすめします。
掃除機の寿命を延ばす方法
掃除機の寿命を延ばすためのコツがあります。
- 掃除機にゴミを溜めすぎない
掃除機にゴミを溜めすぎないでください。ゴミが溜まったまま掃除機を使用しますとフィルターに目詰まりを起こし掃除機の寿命を早める原因になります。ゴミを捨てる際は雑巾などでフィルター付近についたホコリもきれいに拭きとってください。 - ヘッドの手入れをする
掃除機のヘッド部分についているゴミやホコリや髪の毛をきれいに取除いてください。吸引しにくくなりモーターに負荷がかかりますので劣化し掃除機の寿命を早めることになります。 - バッテリーが冷めるのを待つ
バッテリー式の場合、本体が冷めてからバッテリーを充電してください。バッテリーを長持ちさせる為のコツです。 - 吸引の強弱を分ける
絨毯などゴミが吸い取りにくい場所は吸引力を強にして、フローリングなどゴミを吸引しやすい場所は吸引を弱にするなど、吸引力をコントロールして掃除機の寿命を延ばす工夫をしてください。 - コードを全部出す
掃除機のコードには黄色い線がありますよね。その黄色い線が出るまでコードを全て出して使用してください。コードの収納部分が熱を持ち、コードの破損につながる可能性がありますので注意しましょう。
まとめ
掃除機の寿命をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?最高に便利なロボット式の掃除機の寿命が短いのは本当に残念です…掃除機を選ぶ時、寿命をとるか、寿命が短くても機能をとるか、吸引力を重要視するか、それを先に決めることが掃除機選びのポイントです。また家電量販店で掃除機の機能を実際に体験してから購入することをおすすめします。