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納豆を常温で保存する方法
納豆は常温での保存も可能です。しかし、それにはある一定の条件が必要となります。
冬にしか常温保存はできない
まず納豆を常温保存できるのは、気温が10℃以下となる冬に限定されます。そもそも納豆の納豆菌は生きている状態で出荷されるのですが、工場から出荷される時も、お店で販売されている時も冷やす事で発酵状態が止められています。
しかし、気温の高い時期に常温で保存すると、納豆菌の発酵活動が再開されて粘りが少なくなり、アンモニア臭が発生するなどして美味しくなくなるのです。
冬でも温かい部屋での常温保存はNG
また、例え冬でも暖房の効いた部屋に置いては意味がなく、保存する場所は冷暗所が適しています。具体的には直射日光が当たらない場所で、シンクの下やキッチンの戸棚、床下収納などで保存しておくと安心です。
常温で保存した納豆の賞味期限
冬の場合は4~5日程度
納豆を冷蔵保存した場合の賞味期限は、一般的には1週間程度だと言われています。例え期限が切れたとしても、味は落ちますが食べても問題ありません。
一方、常温で保存した場合は冷蔵保存より賞味期限までの日数も少なくなり、大体4~5日程度と考えられています。もちろんこの日数は、冬の時期に限り、保存している場所も冷暗所という条件つきです。
夏だと2時間で腐る!
ちなみに夏場の暑い時期に常温で保存しておくと、2時間程度で腐り、強烈なアンモニア臭を発生させる事となります。
納豆を常温保存で効果的に栄養を取る
納豆を常温で保存しておくと納豆の発酵が進みます。発酵が進むと臭いも強くなるのですが、アンモニア臭が強くなった状態を好む人もいます。また納豆の発酵は決して体に悪いものではありません。購入してきてすぐに食べるより少し日にちを置いて食べる、または常温保存して食べる事によって、栄養成分を増やす事が出来るのです。
ナットウキナーゼは様々な効果を発揮
その具体例がナットウキナーゼという酵素の一つです。ナットウキナーゼには血液をサラサラにし、血流を良くする効果があります。血圧を低下させたり、血栓を溶かす力もあるため、脳梗塞や心筋梗塞などの発症を予防する事も出来るのです。
常温保存で納豆を効果的に食べるポイント
このナットウキナーゼは冷蔵保存していた納豆でも取り入れる事は出来ます。ただし効果を最大限に取り入れるには、常温保存した納豆を食べる方が良いのです。
ナットウキナーゼは熱に弱く70℃以上の温度になると活力が失われるため、ご飯にかけるといった食べ方ではなく、そのままの状態で食べる事がポイントです。
もし血栓予防で食べる場合は、血栓は就寝中に出来る事が多いため、夕食に食べるのが良いとされています。ナットウキナーゼは食後から10~12時間の間は働くので、寝ている間の血流もサラサラになり、血栓が出来るのを防いでくれるという訳です。
ナットウキナーゼの効果
- 血栓の予防効果
- 善玉菌が増えて腸内環境が整う
- 免疫力が高まる
- 骨を強くする
その他ナットウキナーゼを取り入れる事で、腸内でも発酵が進んで腸内環境を酸性にする効果があります。腸内が酸性化すると悪玉菌が増殖しにくい環境となり、善玉菌も増えて腸内環境が整えられるのです。
ダイエットをするのにも役立ち、免疫力を高められる事で風邪や感染症から身を守ります。ビタミンK2も含まれている事から、骨を強くする効果も期待出来ます。
ナットウキナーゼを効率よく取り入れるコツ
健康や美容に良い作用をもたらしてくれるナットウキナーゼですが、ずっと常温保存しておく事に不安を感じる場合は冷蔵庫で保存しておきましょう。食べる20分前に冷蔵庫から取り出して常温で置いておくと、ナットウキナーゼを効率良く摂取する事が出来ます。
納豆を常温で保存する際の注意点
納豆は元々腐っているものと認識している人も少なくありません。しかしそれは間違いで、納豆は発酵食品であり腐っているものでは無いのです。
ちなみに発酵とは菌が繁殖する事によって食品が体に有益となるもの、逆に腐敗とは菌が繁殖する事で食品が体に有害なものになると認識しておく必要があります。
納豆は納豆菌が繁殖して発酵している状態ですが、気温が温かい場所で放置するなど悪い条件が重なれば、納豆菌以外の雑菌が繁殖して腐ってしまいます。
納豆にカビが発生した場合は要注意
雑菌の種類は様々で、なかにはカビが発生する場合もあります。もちろん腐った納豆は健康に害を与える事になるため、例え賞味期限内であっても口にする事は出来ません。
腐ってる納豆を見極める必要がある
ちなみに腐っている納豆の見極めるには、以下をチェックしてみましょう。
- かき混ぜても全く糸をひかない
- 全体的に水っぽい
- 黒くてドロッとした状態になっている
また臭いも通常より強いアンモニア臭いがあると腐敗している可能性が高くなります。
納豆は常温・冷蔵よりも冷凍保存がおすすめ!
納豆=冷蔵保存というイメージがついていますが、実は冷凍保存もおススメの方法です。1人暮らしでなかなか消費出来ない、安い時に大量購入したといった場合も、冷凍保存しておくと便利です。
納豆を冷凍保存するとどうなるの?
納豆を冷凍すると、納豆菌は休眠している状態となります。菌は死滅している訳ではなく、解凍して温度が上がってくると、再び発酵するので栄養価も損なわれません。
冷凍保存する方法
納豆を冷凍保存する方法ですが、購入したままの状態で冷凍する事も可能です。ただ乾燥や冷凍焼けを起こしたり、他の食材に臭いがつく恐れもあります。
上手な冷凍保存方法は、パックから納豆を取り出してラップなどにくるみ、さらに密閉容器に移して保存する方法です。ラップに包む時はなるべく空気を抜く事がポイントで、密封状態にする事で乾燥を防ぐ事が出来ます。
解凍方法は?
そしてカチカチに凍った状態では食べられないので、食べる際は解凍する必要があります。美味しく解凍するには時間をかける事が大切で、食べる前日には冷凍庫から冷蔵庫へ移動させておきます。季節によって多少の誤差はありますが、6~8時間もあれば食べられる状態になっています。
常温放置と電子レンジによる解凍はNG
解凍する時に避けたいのが常温での放置と電子レンジです。常温に置いておくと解凍する時間は早くなりますが、特に夏は急速解凍によって水分が流れ出てしまいます。また電子レンジを使うと納豆の質が悪くなり、アンモニア臭が強くなる、さらに納豆菌が死滅するというデメリットも出てきます。
冷凍保存の注意点
解凍した納豆は、常温や冷蔵保存よりも柔らかい食感となります。美味しく食べる事ができ賢い保存方法と言えますが、ただあまり長く保存していても風味は落ちます。
美味しい状態が保たれるのは1ヶ月程度なので、冷凍保存した際も1ヶ月を目安に食べたいものです。もちろん消費期限で考えると期間は長くなり、3~6ヶ月は保存できると考えられています。
まとめ:納豆は常温保存すると栄養価も抜群に!
納豆は条件さえ合えば常温保存も可能です。常温保存によってナットウキナーゼなどの栄養素も効率良く摂取できるため、メリットもあります。ただ気温が10℃以上になると、急速に腐敗へと進んでいく事を忘れてはいけません。
常温保存する場合は気温や置く場所に気を配り、冷蔵保存よりも日持ちしない事を意識して早めに食べる事が大切です。