カリフラワーの旬は寒い冬!産地べつの美味しい季節と出荷量ベスト10

カリフラワー

カリフラワーの旬をご存知でしょうか?カリフラワーは産地や収穫時期を変えながら一年中流通していますが、最も美味しい旬の時期は寒い冬です。最近は白だけでなくいろんなカラーバリエーションの品種が続々と登場してます。茹でる、蒸す、焼くなどどんな方法でも美味しく食べることができ、鮮度がよければ生でサラダにすることも可能です。今回は、そんなカリフラワーの旬について迫ってみましょう。

カリフラワーの旬の時期

カリフラワー

カリフラワーの旬は寒い冬の季節です。カリフラワーは収穫時期を変えながら全国各地で栽培され、真夏を除きほぼ一年中出回っています。 出回る量は秋頃から増えていきますが、カリフラワーが最も美味しい旬の時期は11月~3月頃までの時期になります。

カリフラワーの産地別生産量と旬の時期

カリフラワー

カリフラワーの主な生産地は、茨城県、徳島県、愛知県、熊本県などです。アスパラガス、セロリと同様に「洋の三白」と呼ばれるカリフラワーは旬の時期まで畑で手間ひまをかけて大事に栽培されています。カリフラワーは一年中出回っていますが、大量に出回る旬の時期は秋頃からです。

カリフラワーの産地別の旬

カリフラワーの産地別の旬は、東京都中央卸売市場の取扱量ランキングと出荷月をみると分かりやすいのでカリフラワーの旬として参考にしてください。

  • 1位/茨城県:4月~6月
  • 2位/長野県:7月~9月
  • 3位/埼玉県:11月~12月
  • 4位/新潟県:10月~11月
  • 5位/熊本県:12月

参考:東京都中央卸売市場(市場統計情報)

東京都中央卸売市場でのカリフラワーの取扱量は年間約3,397t、最も多いのは茨城県産で約513t、2位は長野県が約510t、3位の埼玉県が約417tとなります。

上記データーは、生産地別の旬を出すために「東京都中央卸売市場での取扱量」を目安にしましたので、各都道府県の収穫量のランキングではありません。収穫量ランキングの1位~10位は次の通りです。

カリフラワーの年間収穫量トップ10

全国のカリフラワー出荷量:17,200t

  • 1位/茨城県:2050t(11.9%)
  • 2位/徳島県:1910t(11.1%)
  • 3位/愛知県:1760t(10.2%)
  • 4位/熊本県:1750t(10.2%)
  • 5位/埼玉県:1500t(8.7%)
  • 6位/長野県:1460t(8.5%)
  • 7位/新潟県:909t(5.3%)
  • 8位/福岡県:814t(4.7%)
  • 9位/東京都:588t(3.4%)
  • 10位/千葉県:551t(3.2%)

ブロッコリーと同じ仲間なのですが、カリフラワーに限っては白さが命です。その為、生育中は外葉で花蕾を覆って、直接日光に当てないようにして栽培し、キズや汚れが付かないように、外葉をつけたまま出荷されます。全国的にみてカリフラワーの旬の時期は11頃からになります。

カリフラワーの種類と特徴

カリフラワー各種

カリフラワーは蕾(つぼみ)の集合体である花蕾(からい)が大きくなるように改良された野菜です。開花する前の花蕾(からい)や茎を食べますが、癖のない淡泊な味と独特の歯ごたえが好まれ、世界中で栽培されています。

国内では白色が主流ですが、様々な色のカリフラワーを店頭で見るようになりました。

白色のカリフラワー

一般的な白色のカリフラワーは、日本では1960年頃から急速に普及し始めました。こんもりと丸い形をしていて、白い花蕾の周囲を葉で守っています。早生、晩生など多くの品種があり、年間を通じて出回っています。

オレンジ色カリフラワー

オレンジ色の有色品種である、普通サイズの「オレンジブーケ」や、手のひらサイズの「オレンジ美星」というかわいい品種もあります。βーカロテンを豊富に含んでいる他、加熱してもオレンジ色が残るので、サラダなどの彩りとして人気急上昇です。

黄緑色カリフラワー

ブロッコリーほど濃い緑ではないのですが、ほんのり色づく黄緑色をしています。茹でても変色せずにそのままなので、表面近くが薄い黄緑で、カットするとその中の芯がクリーム色というグラデーションがとてもきれいです。普通の白いカリフラワーと合わせると食卓が華やぎます。

紫色カリフラワー

アントシアニンが含まれている紫色のカリフラワーの鮮やかな色合いを楽しむには、生食かピクルスにするのがおすすめです。加熱しても変色することなく、そのままの紫色を保てる「パープルフラワー」ですが、場合によっては青くなる可能性もあるので、念の為、お酢を入れた熱湯で茹でるようにしましょう。また、「バイオレットクイン」のように、茹でると緑色に変色してしまう品種もあるので注意してください。

ロマネスコ

イタリア語の名前であるロマネスコは、ローマで作られ愛されてきた伝統的な野菜です。色は黄緑色で、ブロッコリーとカリフラワーを掛け合わせて作られたと伝えられています。

最も大きな特徴は、真上から見ると、花蕾の先が尖ったうずまき状美しい模様を描いていて、アート作品を見ているようです。ゴツゴツした形から「サンゴ礁」とも呼ばれたりしていますが、国内では新顔野菜なので、まだまだ生産量が少なく、常に手に入れられるわけではありません。

カリフローレ

2012年(平成24)頃から栽培し始めた、新しいタイプのカリフラワーです。一つの丸い塊状に花蕾が出来る一般的なカリフラワーとは異なり、花梗が細長く分岐し、花蕾がばらけた感じになります。花の下の軸の部分である花梗をばらしてスティック状にしたものを、ビニール袋に詰めて販売されています。塊でなく扱い易いことから、人気上昇中です。

おいしいカリフラワーの見分け方

カリフラワー

美味しいカリフラワーの選び方のポイントとしては、全体的にずっしりと重みを感じる物で締まりがあり、硬い物を選ぶようにしましょう。葉付きが良く茎が太い方が、甘味があり柔らかい可能性が高いようです。

軸や葉の切り口が変色しているもの、スが入ったように空洞が出来ている物は極力避けるようにし、新鮮な、みずみずしい物を選んでください。花蕾がかたく締まり、こんもりと盛り上がっているものが新鮮な証拠です。鮮度が落ちると、色がくすみ、斑点現れてきたり、花蕾に隙間ができてきます。

カリフラワーは葉が付いたまま出荷されるのですが、これは輸送中に他のカリフラワーと接触してこすれると花蕾が傷んで茶色く変色するのを防ぐという理由からです。

カリフラワーに含まれる栄養素と効能

カリフラワー

栄養素名 100g含量 一日所要量
カルシウム 24 500~600mg
0.6 12mg
カリウム 410 2000mg
カロテン 18 1,800~2,000μg
ビタミンB1 0.06 0.8~1.1mg
ビタミンB2 0.11 0.1~1.2mg
ビタミンC 81 100mg
食物繊維 2.9 20~25(g)

ソチオシアネート

カリフラワーに含まれるイソチオシアネートは免疫力を高め、発がん物質の毒性を消滅させる働きがあるといわれています。

ビタミンC

茎や花蕾にはビタミンCが豊富に含まれおり、その含有量はキャベツの約2倍で、イチゴやみかんよりも多いのが特徴です。

旬が11月~3月頃なので、風邪の予防の他、疲労回復、肌を美しくする効果も期待できます。このビタミンCは、茹でたものでも同量のレモン果汁とほぼ同じです。レモン100gを食べるのは大変ですが、温野菜にしたカリフラワーならあっという間に食べ終わってしまいます。

ビタミンE

ビタミンEと組み合わせることにより、抗酸化作用を高める効果が期待できますので、アーモンドなどのナッツと同時に摂取すると良いでしょう。

食物繊維

食物繊維も多いので、腸内の老廃物を排出して便通をよくします。

ナトリウム

ナトリウムを排泄する役割があるカリウムは、高血圧予防になります。逆に不足すると、脱力感や食欲不振、不整脈などの症状や、筋肉の衰弱化が見られると言われているので、適量を意識して摂取したいものです。

その他

一般的な白色のカリフラワーと比較して、グリーンのものはビタミンCが倍近く含まれています。また、オレンジカリフラワーにはβカロテンが、紫色のものにはアントシアニンが豊富に含まれています。

カリフラワーの保存方法

冷凍食品

カリフラワーは旬に関係なく、ブロッコリーと同じようにつぼみの部分は傷みやすく日持ちしませんので、早めに使い切る必要があります。すぐに調理するときは、冷蔵保存でいいのですが、3日以上使わない場合は冷凍保存にしておきましょう。

冷蔵保存する場合

水を湿らせたペーパータオルか新聞紙で包み、ラップで包むかポリ袋に入れます。それを冷蔵庫に縦にした状態で入れて保存します。

冷凍保存する場合

小房を切り分けてから、少量の塩を入れたお湯で歯ごたえがしっかり残る程度のかたさに茹でます。ザルにあげてしっかりと水分をきり、キッチンペーパーでさらにしっかり水分を取り除きます。それを冷凍用保存袋に入れてから急速冷凍させて冷凍保存します。

保存前の下ごしらえの切り方

洗いにくい食材なので小房に分け、ボウルに貯めた水の中に20分程度つけておくと、潜んでいる虫が出てくることがあります。また、花蕾が茶色く変色している場合は、その部分だけ取り除いたら、他の部分は食べることができます。甘み成分は水溶性なので、加熱は電子レンジや蒸し器を利用するのがおすすめです。

花蕾をふたつに割る切り方

  1. 葉を取って、花蕾と茎を境目で切り離す。
  2. 花蕾の真ん中あたりまで切り込みを入れる。
  3. 切り込みを開き、手で裂いて半分に分ける。
  4. 小房に分けるときは、同じ要領で切り込みを入れて手で裂きますが、生から炒めたり早く茹でたいときはなるだけ小房に分けるとスピーディーに調理できます。

 茎の切り方

  1. カリフラワーの茎の外側を厚くむく。
  2. 茎の繊維に沿って縦に切る。

カリフラワーの茹で方

丸ごと茹でると断面が少ないため、うま味が流れ出ずにおいしく仕上がるのですが、急ぐときは小房に分けてから茹でた方が時間を短縮できます。

  1. 鍋に湯を沸かし、沸騰したら茎の方から入れる
  2. 1~2分で裏返し、花蕾側を茹でる。茎が透き通ってきたら楊枝を刺し、弾力が残るかたさでザルにあげて冷ます。

最後に

カリフラワーとブロッコリーのサラダ

旬のカリフラワーにはぎゅっと甘みや栄養素が詰まっています。旨みはキャベツと同じく、ケールから進化したと言われるカリフラワーのモコモコしたキノコのような外見は、ケールやキャベツとは似ても似つかない姿なのですが、栄養価はとても高い優秀な野菜です。白だけでなく彩りの鮮やかな品種を使って、カラフルな一皿に仕立ててみてはいかがでしょうか?

この記事のタイトルとURLをコピーする

カテゴリから記事を探す

すべてみる
カテゴリを見る