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一人の時間が好きな人の心理
いつも誰かと一緒にいたいと思うタイプの人がいるかと思えば、一人の時間が好きな人もいます。そんな一人の時間が好きという性格の人は大勢の群れとは距離を置き、常に自分自身をしっかりと持っているように見えますよね。
一人の時間は自分自身とじっくりと向き合い、見つめ直すいい機会です。また、趣味を楽しむ豊かな時間にしたり、誰にも気を使わずにリラックスして過ごせる貴重な時間なので、ストレスを感じることなく精神衛生上でもとてもよいことです。
一人で過ごす時間は、自分と向き合い、自分で自分を満たし、時間を有効に使えるようになるための、大切なひとときなのです。
多くの人は、共通の趣味を持った仲間や、パートナーや家族を作るなどをして、積極的につながりを求めようとしますが、一人の時間が好きな人は、孤独感を感じないタイプなので、なかなか自分から特定の人との継続した人間関係を築こうという気持ちになりません。
もともと人は生まれた時から一人なのだと認識しているせいなのか、孤独に強いタイプなのでしょう。
だからと言って、このようなタイプの人に共通して言えることは、決して他人の気持ちには鈍感ではない、ということです。思いやりがあるにもかかわらず、相手に対して常に気を遣い過ぎてしまうからこそ、人と一緒の時間を楽しむことができないのがこのようなタイプだったりするのです。
一人の時間が好きな人の特徴
自立している人
一人の時間が好きな人というのは、精神的な面ではもちろんのこと、経済的にも他人に依存するところがありません。お互いの「個」を尊重し、自分の力でしっかりと暮らしている人、いわゆる自立している人が殆どでしょう。
コミュニケーションが苦手な人
仕事も普通にこなすし、自立した生活を送っている、もちろん友達付き合いもある。なのに本当は、努力して周りの人と当たり障りのないコミュニケーションをとっているだけで、むしろそうすることが苦手だったりします。普段はそんな自分を隠していて、実は誰とも話さなくて済むものなら、それに越したことはないということが多いようです。
変わり者やわがままな性格を自覚している人
自分の事を変わり者だと自覚していたり、わがままな性格な人は、一人でいる時間を好みます。自分の趣味嗜好を他人に分かって貰いたいなんて思っていません。一般の人たちと違う自分の性格や嗜好を自覚していますから、あえて誰かを誘ったりせずに一人の時間を大切しながら過ごしているのです。
他人との距離感を上手に図れない
身近で接する人たちとの距離をうまく取れない、いわゆる人づきあいが苦手で、人との距離がうまく取れないことがあります。仲良くなろうとして、必要以上に踏み込み過ぎたかと思えば、逆によそよそしかったりします。
こんな経験を積み重ねてきたからこそ、一人で過ごす方がラクに感じ、一人の時間が好きになってしまったという人も多いです。
空気を読んで気配り上手な人
人と接するとき、常に周りの空気を読んで気配りをしてしまうので、その場の雰囲気はいいのですが、その分自分が疲れてしまいます。あまりにも気遣いをし過ぎて、人と一緒にいると疲れてしまうので、一人で過ごす時間を自然と好むようになるのかもしれません。
一人が好きな人同士は相性がいい
自分自身と豊かな対話をしている人や専門分野を深く掘り下げている人が多いので、自分の世界を持っている人同士の会話は分野こそお互い違っていても長く会話が弾むことがあります。
また、人との距離の取り方が似ている者同士ということもあり、人知れず長く背負ってきたものにも共通の何かがあるのかもしれません。
一人の時間が好きな人の原因
一概には言えませんが、一人の時間が好きな人の背景には、幼いころの体験が影響していることもあるようです。まず考えられることは、幼少期の頃から周りの人に、気遣いが出来るようにと育てられた場合です。しつけの一環として、常に周囲の人に気を遣うことを繰り返し言われ続けてきた家庭で育った方などがそうです。
人といる時間は、リラックスしながら楽しく過ごすのではなく、気遣いが出来るようプレッシャーを与えられるだけの時間になってしまっていたのでしょう。あるいは、一番身近な存在である家族の人間関係が、あまりにも複雑過ぎた場合です。
子供には必要のない大人の事情や、大人の精神状態といったものに、否応なく囲まれざるを得なかった養育環境から逃げ出してしまいたい、一人っきりになるとほっとする、といった心理を育てるのでしょう。
子供時代には、子供のままでいられる素の時間と、すくすくと成長できる環境に身を置けることが、とても重要なのです。
一人の時間を楽しむメリット
もしあなたが、誰かといることに疲れてしまっていたら、あえて一人の時間を選ぶことも時には必要です。ネガティブなイメージの強い「孤独」ですが、マイナスイメージを補って余りあるほどの、人生を豊かにするようなメリットがあります。
時間を有意義に使える
誰かに気を遣ったり、スケジュールを合わせたりする必要がありません。やりたいことや考えたいことがあったら、限られた人生の時間とお金を、自分のために有意義に使ことが豊かな人生に繋がります。
人に合わせなくていい
友達や恋人と遊びに行くときは、複数で話し合って行き先や時間を決める必要がありますが、一人なら、人に合わせなくていいので、すべて自分で決めることができます。誰かと一緒にスケジュールを組んでないということは、自分がしたいことをしたい時に有意義に使える、とても自由でストレスのない状態だということです。
自分について深く知ることができる
常に誰かと一緒にいる人は、自覚がなくても必然的に周りの人の気持ちを汲んで合わせています。それはそれで気遣いのできる人なのでしょうが、相手にばかり合わせているうちに、自分自身のことが疎かになってしまったらもったいないですよね。
一人の時間をたくさん持っている人は、自分自身を顧みる大切な時間を過ごすことができますし、自分の本心は何がしたいのか、自分にとって幸せとは何か、を考える余裕を持つことが出来るのです。
勉強や趣味に使える
常に友達やパートナーと遊んでばかりいては、自分のしたい勉強や趣味に使える時間が疎かになってしまいます。自分の専門分野を深く掘り下げている人が多ので、話をし始めると相手が驚くほどの、専門分野の深さを披露してくれる人も少なくありません。
このようにスキルアップのための勉強や、趣味を極めるためには、一人で自由に使える時間が必要になってくるのです。
依存せずいい関係を保つことができる
一人の時間を楽しめる人は、余裕があるせいか恋人や友達との関係もうまくいくようです。反対に一人の時間を寂しいと思ってしまう人は、親しい人に依存しすぎてしまう傾向があります。
一人の時間も楽しいし、恋人や友達といる時間も楽しい、という自立した人間だからこそ他人との距離感を上手に図ることができるし、関係を長期的に継続することが可能なのです。
一人の時間が好きな人に向く仕事
ホームヘルパー
在宅の介護や介助の仕事では、細やかな点によく気づくタイプの一人が求められています。事業所内で、他の職員とのコミュニケーションを頻繁にはかる必要はなく、長時間にわたり人と接するのが苦手だと感じるタイプであっても、仕事に支障をきたすことはありません。
作業するにあたり、基本的には一人が好きなのですが、人の気持ちというものを普段から大切に思っている方が多いので、利用者やその家族に対して誠実に向き合うことができるのです。
博物館・資料館の業務
一人が好きな人の中には、人と長時間同じ空間を共有することを苦痛と感じる人でも、自然やものが相手であれば気持ちも穏やかでいられます。一人が好きだからといって人と話をすることが嫌いなわけではないので、必要に応じて来客者にその深い専門知識を発揮し説明や案内ができるのです。
細やかさが必要とされる郷土博物館や歴史資料館での業務は、一人が好きな人に向いた仕事といえそうです。
警備員
警備員の仕事は、人との会話やコミュニケーションをはかったりすることを頻繁にする必要がなく、集中して行える仕事です。夜の闇や静寂な場所では、精神的な強さを求められるところからも、一人が好きだというタイプに向いている仕事といえましょう。各年代層の方が業務に就いており、長く続ける人が大勢いる職種です。
学者
毎日、研究材料に向き合い、自分の持論を組み立てるという姿勢を追及する学者の仕事も、一人が好きなタイプには適任です。同僚との密なコミュニケーションを毎日の業務では必要としないうえに、未来への貢献度は大きいという、まさにコツコツ努力の人に合った職種です。
最後に
今回は、一人の時間が好きな人について、さまざまな視点からご紹介しました。悲しい別れの後に一人になってしまった人や、結婚後、専業主婦になって、思いのほか一人でいる時間が長い方などさまざまですが、どんな人にも一人の時間は必要ですよね。一人の時間があるからこそ、自分について改めて知ることができるし、スキルアップのために有意義に使うこともできるのです。
自分の時間を大切にできる人は、「個」を大切にする人です。自分のやりたいこと、考えたいことを再構築し、自分の心や体を癒す時間でもあります。一人の時間は寂しいと思う方もいるかもしれませんが、私たち人間にとって貴重な時間でもあるのです。