目次
人参を冷凍保存する方法
生のまま人参を冷凍保存する(スティック型)
人参は肉厚な野菜なので、丸ごと冷凍すると料理で使うときに解凍するのがとても面倒です。なので、まずは人参を「スティック」状に切って保存する方法を紹介します。スティック状にしておくと、冷凍後の調理に何かと便利です。料理の用途にも幅広く対応できます。
1.生の人参をスティック型に刻みます。
大きさはお好みで構いませんが、あまり厚くならないように注意しましょう。薄目に切ると冷凍しやすく、また解凍もしやすいというメリットがあります。レストランやBARで食べるような「野菜スティック」の大きさをイメージして人参を刻みましょう。
2.刻んだスティック人参をラップに包みましょう。
できるだけ空気や水分に触れないようにするためです。人参は水分に弱い野菜ですから、水気を含むと食感が悪くなります。ですから、人参にラップをすると保存状態もかなり良くなります。
さらに念を入れるなら、ラップの上から新聞紙で包むことをオススメします。空気中の余計な水分を新聞紙に吸い取ってもらうことができます。
3.ラップに包んだスティック人参をフリーザーバッグに入れます。
冷凍効率が悪くなりますので、袋にあまりたくさん入れ過ぎないようにしてください。たくさん人参を冷凍する場合は、一定量ごとにフリーザーバッグをいくつか用意しておきましょう。料理に使うときのことを考えて、あらかじめ冷凍する量を決めておくのがコツです。
また、フリーザーバッグに人参を入れる際は、しっかりと空気を抜いてください。空気には、食物を腐敗させる様々な菌が含まれています。冷凍しているからといって油断していると、腐敗菌のせいで長持ちさせるのが難しくなります。
生のまま人参を冷凍保存する(その他の切り方)
人参をスティック型に切るのではなく、乱切り、みじん切り、いちょう切り、輪切りなどの状態で人参を保存したいケースもあることでしょう。冷凍人参をどんな料理に使うかどうかで、やはり人参の切り方は変わっていきますからね。
しかしご安心ください。どんな切り方であろうと、基本的に冷凍保存の方法はスティック型の時と同じです。この手順については上記と同じなので省略します。
ペースト状や離乳食状になった人参を冷凍保存する
赤ちゃんの離乳食やスープに使いたい場合は、人参をペースト状にする必要がありますよね。細かく刻んだ人参を茹でた後にすりおろすのも良いですが、いっそ最初からペーストにして冷凍保存したほうが手間も省けます。以下に、人参をペースト状にして冷凍保存する方法を紹介しましょう。
- 皮むきした人参を用意します。この段階では大きめに切って、鍋に水を張り、人参を投入し中火で茹でましょう。
- 柔らかくなるまで火にかけます。お箸や串を指して、スルリと刺さる感触を実感できたら茹で上がりのサインです。
- フードプロセッサーにかけて人参を細かくして、ペースト状になるまですり潰します。
- フードプロセッサーがない場合は、茹で上げた人参をそのままボウルや皿に入れてすり潰してしまいましょう。
- ペースト状にすり潰した人参を放置して熱を冷ましましょう。急激な温度変化で味や鮮度が落ちないよう、温かいまま冷凍工程に入らないようにします。
- 粗熱が取れたら、ペースト状の人参をフリーザーバッグや冷凍容器に入れます。
- フリーザーバッグで冷凍保存する場合は、料理に使う分をラップに包んで小分けして、さらにその上から新聞紙で包みましょう。
- 冷凍容器の場合は、ラップで包んで容器に入れます。最後に冷凍庫に入れて作業完了です。
加熱した人参を冷凍保存する
料理の用途次第では、あらかじめ加熱して冷凍したほうが人参の食感を維持できるのでオススメです。炒め物ではなく、例えば煮物やカレーに人参を使う場合は、やはり食感は大事ですよね。以下では、加熱した人参の冷凍保存方法を紹介します。
- 解凍後に使用する料理に合わせて人参を切ります。切り方はお好みで構いません。
- 水を張った鍋に切った人参を投入し、中火で茹でます。
- 茹で過ぎないように注意します。後々料理でまた茹でることになるので、冷凍時は固めの半茹で程度で十分です。
- 茹で上げたら人参の熱を冷まし、その後、料理に使用する分量ごとに小分けします。
- それぞれをラップと新聞紙で包みましょう。フリーザーバッグや冷凍容器に入れて作業完了です。
人参を冷凍するときのコツ
空気をしっかり抜く
上述したように、もともと空気には水分や腐敗菌が含まれています。人参を冷凍する際には、できるだけ空気がフリーザーバッグや冷凍容器に入り込まないように注意しましょう。
できるだけ薄く平らに
効率よく冷気を人参に伝えるには、人参を極力薄く平らにして並べることがポイントです。「山盛りの人参をフリーザーバッグや容器に入れないように」、と先ほど記事内で言及したのはそうしたことが理由になっています。
保存袋に冷凍保存日を記入
人参を冷凍した日の日付をフリーザーバッグや容器にメモしておくと、使うべきタイミングを見誤ったり、「冷凍していたのをスッカリ忘れていた!」というミスを防止できます。
「いつまでに冷凍人参を使うか」をあらかじめ決めておく
人参を冷凍保存する時は、人によって様々に事情があるかと思います。買いこみすぎて仕方なく冷凍保存せざるを得なくなったり、料理に使うことを想定して冷凍することもあるでしょう。どちらにせよ、冷凍した人参を「○○日までに使う」という意識を忘れないようにしましょう。冷凍保存日をフリーザーバッグや容器に書くついにで、「○○日に○○(料理名)で使用する」といったメモを一緒に記しておくといいですね。献立をあらかじめ決めておくのがコツです。
冷凍した人参の保存期間
生の人参を冷凍した場合の賞味期限
1カ月半~2カ月。上手に管理すれば、かなり長持ちするのがメリットです。常温で人参を保存した時はせいぜい1週間、冷蔵の場合が2週間程度しか持たないことを考えると、冷凍はかなりの保存期間だということがわかりますね。
ただし、油断は禁物です。冷凍した人参のもともとの鮮度も関係してきますから、あくまで「目安」と捉えてください。単刀直入に言うと、冷凍していても腐るときは腐ります。
それは食べ物の宿命です。解凍時に黒ずんでいたら、すでに鮮度は期待できません。腐っているかもしれないので、調理に使わないようにしましょう。
茹でた人参(ペーストも含めて)を冷凍した場合の賞味期限
だいたい1カ月程度。冷蔵庫では1週間ほどなので、やはりこちらのケースも冷凍保存にメリットがあると言えますね。切り方に影響があるわけではないので、ご安心ください。スライス切りだろうと、輪切りだろうと、茹でれば相応の冷凍保存期間です。
冷凍した人参の解凍方法
生で冷凍した人参の解凍
常温で解凍せず、使うタイミングを逆算して冷蔵庫で解凍するのがコツです。いわゆる「低温解凍」という方法ですね。
いきなり冷凍室から常温の環境に出してしまうと、溶けていくときに余計な水分が人参に含まれて、べちゃべちゃになってしまいます。サラダに使う場合は、食感がふにゃふにゃになって食べ応えが悪くなってしまうので気を付けましょう。
茹でた人参の解凍方法
半茹でさせて冷凍した人参を、煮物などの調理に使うケースとして想定すると、最適な解凍方法は、ズバリ「冷凍状態のまま料理鍋に投入する」です。わざわざ解凍するよりも、そのまま料理をしながら解凍するほうが手間を省略できます。
冷凍した人参のおすすめ調理法
煮るだけでOK!冷凍人参で作るグラッセ
材料
- 好みの大きさに切ったにんじん:適量
- 水(人参がしっかり沈むくらいの深さ)
- コンソメキューブ:適量
- 砂糖:適量
- バター:少々
作り方
- 冷凍人参を水の張った鍋に入れます。
- コンソメと砂糖を入れます。
- 柔らかくなるまで人参を煮ます。
- 菜箸や串を刺して、人参が柔らかくなるのを確認したらバターを適量投入します。
- そのまま水の深さが初めの量の半分くらいになるまで煮ます。それで完成です。
最後に
さて、みなさんいかがでしょうか。余った人参を冷凍しておくとかなり長持ちするのでオススメです。保存期間が延びれば、人参を使った献立をゆっくり考えることができますよね。せっかくだから、人参を上手に利用した料理のレパートリーを増やしてみるのもいいかもしれません。