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『仏壇』は家の中の小さな仏堂
仏壇とは、家の中で仏像や位牌を祀ることで、家庭でもご先祖様を供養できる場所です。そのため、「家の中のお寺」や「「家の中の小さな仏堂」と呼ばれることもあります。
仏様やご先祖様を祀る神聖な場所である仏壇は、適切な場所に設置し、正しい作法でお参りしなければなりません。
意外と正しい作法やを知らなかったり、空いている適当なスペースに設置している人も多くいます。あらためて仏壇におけるタブーや適切な設置場所を理解しましょう。
『仏壇』における5つのタブー
下記の行為は仏壇におけるタブーに該当します。もしもやってしまっている場合は、今すぐに改善しましょう。
1.仏壇の中に写真を飾る
意外と知られていないのですが、仏壇の中に写真を飾ることはタブーとされています。なぜならば、仏壇の中は現世とは違うあの世だからです。
ご先祖様の写真も遺影に写る姿は現世で生きていた頃の姿です。そのため、原則として遺影も仏壇の”中”には、飾るべきではないとされています。仏壇の手前や斜めの上の天井付近などに飾るようにしましょう。
2.神棚と向かい合う位置に設置する
ご家庭で神棚を祀っている家もあると思いますが、その場合は仏壇を神棚を向かい合う位置に設置することは避けてください。これは神仏を混同しないためです。
神様の仏様は宗派が異なるため、向かい合う位置に設置することは失礼にあたります。必ず神棚と向かい合う位置や、仏壇の上に神棚を祀ることは避けましょう。
3.仏壇の上に物を飾る
仏壇の上に物を飾ることもやめてください。仏壇の上に物を飾るということは、仏様やご先祖様の上に物を載せる行為と同じ意味を指します。仏様にもご先祖様にも失礼にあたる行為なので、絶対にやめましょう。
また、遺影を仏壇の上に並べるように飾っているご家庭をよく見ますが、これも間違えです。天井付近に飾る場合は、仏壇の上ではなく、少しずらして飾るようにしましょう。
4.最上段に仏像以外を設置する
仏壇の基礎知識として、仏壇の中の最上段は、須弥壇(しゅみだん)と呼ばれる御本尊などの仏様が安置される台座です。したがって、この場所に仏様以外のもの(遺影や位牌など)を設置することはタブーとされています。
ちなみに、位牌は最上段の1つ下の段が正式な設置場所です。
5.供えてはいけないものを供える
仏壇におけるタブーの1つに、供えてはいけない物を供える行為が該当します。
- 五辛(ネギ、ニラ、ニンニク、玉ねぎ、らっきょう)
- 生モノ
- 香りの強いもの
- 毒や棘のある花
- 枯れてしまった花
以上のものは仏教においてお供えしてはいけないものと考えられています。したがって、仏壇にお供えすることは避けましょう。
他にも腐りやすいものや傷みやすいもの、花粉の多い花なども避けた方が無難です。
仏壇を設置するのに適した場所は?
神棚に向かい合う位置や風通しの悪い場所、湿気の多い場所、直射日光にあたる場所などは、仏壇の設置場所として適していません。
では、どのような場所に設置するのがふさわしいのでしょうか。以下のポイントを押さえた場所を仏壇の設置場所に選びましょう。
- 家族の集まるリビング
- 仏間や床の間
- 直射日光の当たらない場所
- 風通しがよく湿気の少ない場所
- 冷暖房の風が直接当たらない場所
- 神棚と向き合わない場所
以上の要素を兼ね備えた場所が仏壇を設置する場所として適しています。ぜひ家の中で適した場所を探し、そのスペースを仏壇のために空けましょう。
仏壇の正しい作法を理解して毎日お参りしよう
いかがでしたか。仏壇を設置するならば、神棚と向き合わず仏壇が傷みにくい場所を選ぶことが大事です。仏壇にふさわしい場所に設置し、毎日正しい作法を守りながら仏様やご先祖様をお参りしましょう。