夏にエアコンで結露が発生する5つの原因…放置すると危険?今すぐ対策を

夏のエアコンで起こる結露は、放置するとカビや水漏れなどさまざまな問題を引き起こします。この記事ではエアコンが夏に結露する原因と家庭ですぐできる対策をわかりやすく紹介します。

エアコンの結露は夏に起きやすい問題

夏になるとエアコンの冷房を毎日のように使いますが、その際に気になるのが吹き出し口や本体に付く水滴、つまり結露です。

結露とは、空気中の水分が冷やされて水滴となって物に付くことを言います。夏場は湿度が高く、室内とエアコン内部の温度差が激しいため結露が特に発生しやすい季節です。

エアコンの結露は、一見小さな問題に見えますが、放置すると水漏れやカビなどさまざまなトラブルを引き起こします。家庭でできる対策を行うためにも、まずは結露が発生する原因を正しく理解することが重要です。

夏にエアコンで結露が発生する原因5つ

夏にエアコンの結露が発生する原因はひとつではありません。家庭でよく見られる原因を順番に解説します。

①室内とエアコン内部の温度差が激しい

夏は外の気温が30℃を超えることがよくあります。その暑い空気が室内に入り、エアコンの内部にある熱交換器という冷たい部品に触れると、空気に含まれた水分が冷えて水滴になります。

これがエアコンの結露として現れるのです。設定温度を極端に低くすると、エアコン内外の温度差が大きくなり、結露がひどくなる原因になります。

②室内の湿度が高すぎる

結露は空気中の水分が冷やされて発生します。そのため、室内の湿度が高い状態だと、空気に含まれる水分が増えるため結露が起きやすくなります。

夏は特に梅雨の時期や雨の日が多く、湿度が80%以上に達することもあります。このような時期は、エアコンを使うたびに結露が多く発生してしまいます。

③エアコンのフィルターが汚れている

エアコンのフィルターがホコリやゴミで目詰まりすると、空気の流れが悪くなります。空気の流れが弱くなるとエアコン内部の冷たい部分に空気が長く滞留し、水分が凝縮されやすくなり結露が生じます。

フィルターの汚れは結露だけでなく、カビや臭いの原因にもなるため注意が必要です。

④エアコンのドレンホースが詰まっている

エアコン内部で発生した水滴は、ドレンホースという管を通って室外に排出されます。しかし、このドレンホースがホコリや虫の侵入、カビなどで詰まってしまうと、水が外に出られなくなりエアコン内部に溜まってしまいます。

その結果、水が溢れたり水漏れが起こったりします。夏場は虫が多くホースに侵入しやすいため、特に注意が必要です。

⑤エアコンの配管に巻かれた断熱材が劣化している

エアコンの配管は冷たい冷媒が通るため、断熱材という保温材で覆われています。ところが、この断熱材は紫外線や風雨によって徐々に劣化します。

断熱材が劣化すると配管の温度が下がり、空気中の湿気が配管表面で水滴となり結露が発生します。配管が屋外でむき出しになっている家庭は特に注意が必要です。

エアコンの結露を放置すると起きるトラブル

エアコンの結露をそのまま放置すると、さまざまなトラブルが発生します。代表的な問題を知り、早めに対応できるようにしましょう。

カビが発生して健康に悪影響を与える

結露した水分を放置すると、エアコンの内部でカビが繁殖しやすくなります。エアコンから送られる空気にカビの胞子が混じることで、咳やくしゃみ、鼻炎などのアレルギー症状や喘息の原因になることがあります。

特に小さなお子さんや高齢者、アレルギー体質の人にとっては注意が必要です。

エアコンの水漏れで床や壁が傷む

エアコン内部に溜まった水滴が排出されず、水漏れが起きると、床や壁が濡れて変色や腐食が発生する可能性があります。

特にフローリングや畳の部屋では、水漏れによって床材が変形したりカビが生えたりする危険性があり、補修に大きな費用がかかる場合もあります。

電気代が増えてしまう

結露が繰り返されることでエアコン内部のフィルターや熱交換器に汚れやカビが蓄積すると、エアコンの運転効率が下がります。

その結果、設定した温度に室内がなかなか冷えなくなり、余計な電力が消費されることで電気代が上がる原因になります。

エアコンの結露を防ぐための対策

エアコンの結露を防ぐためには家庭でも簡単に実践できる方法があります。すぐに試せる対策を3つ紹介します。

換気と除湿で湿度を下げる

結露の大きな原因は湿度の高さです。まずは換気を行い、室内の湿気を外に逃がすことが重要です。

特にエアコンを使い始める前には窓を開けたり換気扇を回したりして、湿度を下げておくことが効果的です。またエアコンの「除湿運転」を利用すると室内の湿気を効率的に取り除くことができます。湿度を60%以下に保つことを目標にしましょう。

フィルターの掃除を定期的に行う

エアコンのフィルターにホコリがたまると空気の流れが悪くなり、結露が起きやすくなります。使用頻度が高い夏は、フィルターを2週間に1回程度の頻度で掃除しましょう。

  • フィルターを取り外し、掃除機でホコリを取り除く
  • 汚れがひどい場合は、中性洗剤で洗い、しっかり乾かす
  • 完全に乾いてからエアコンに再装着する

フィルターを清潔に保つだけでも、結露の発生をかなり抑えることが可能です。

ドレンホースや配管をチェックする

ドレンホースの詰まりや断熱材の劣化も結露の原因です。夏が本格的に始まる前に、エアコンの室外機につながるホースを目で見て確認しましょう。

ホースの中に虫やゴミが入っていないか、折れていないかをチェックします。さらに配管を覆っている断熱材が傷んでいたら、ホームセンターなどで手軽に買える断熱テープなどで補修すると効果的です。

プロの業者に依頼したほうが良いケースとは?

自分で対策を試してみても結露が改善しない場合は、エアコンクリーニング業者への依頼を検討しましょう。特に次のような場合は、早めにプロの助けを借りることをおすすめします。

エアコンから水漏れが止まらない

ドレンホースを掃除しても水漏れが止まらない場合は、内部のドレンパンや排水経路が破損している可能性があります。

内部の破損は素人では見つけにくく、修理も困難です。専門業者なら分解して点検し、破損箇所を迅速に特定・修理してくれます。

嫌な臭いやカビが取れない

フィルターを掃除してもエアコンから嫌な臭いやカビ臭さが消えない場合、エアコンの内部がカビや汚れでかなり汚染されている可能性が高いです。内部まで徹底的にクリーニングできる業者に依頼すると、臭いだけでなく、エアコンの効きも改善されます。

配管や断熱材の傷みがひどい

配管に巻かれた断熱材が広範囲で傷んでいたり、配管自体が露出していたりする場合は、プロに依頼して修理を行うことを推奨します。

自分で断熱材を巻く作業は可能ですが、配管の配置や構造によっては難しい場合があり、仕上がりが不十分だと結露の再発につながります。専門家に任せることで長期的に安心です。

まとめ

エアコンと観葉植物

エアコンの結露は夏の湿気や激しい温度差により起きる身近な問題ですが、正しい原因理解と家庭での対策で簡単に防げます。ただ、エアコンの使用頻度が高まる真夏は、思った以上に汚れやトラブルが蓄積します。

快適に過ごすためには、シーズンの初めに結露対策を点検リスト化し、家族みんなで定期的にチェックする習慣を作ることが重要です。

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