目次
トイレットペーパーのシングルとダブルの違い
お店でトイレットペーパーを買うとき、「シングル」と「ダブル」の二種類が並んでいます。同じように見えても、実はそれぞれ違う特徴があります。まずは基本的な違いを見てみましょう。
紙の枚数と長さの違い
シングルはその名のとおり紙が1枚重ねでできています。一方で、ダブルは2枚の紙を重ねて作られています。そのため、シングルの方が1ロールあたりの長さは約55m、ダブルは約27mと短めです。
- シングル:約55m(1枚層)
- ダブル :約27m(2枚層)
肌触りや使い心地の違い
紙が2枚重ねになっているダブルは、肌触りがふんわりとして柔らかく感じます。シングルはやや薄いため、比較的さっぱりとした使い心地です。小さな子どもがいる家庭では、使いやすさからダブルを選ぶことも多いです。
丈夫さの違い
紙の丈夫さにも違いがあります。ダブルのほうが厚く重ねてあるため、シングルに比べて破れにくくなっています。一方で、シングルは薄いながらも丈夫な紙を使うことで、長さと丈夫さを両立している商品もあります。
トイレットペーパーのシングルとダブル、どちらが安い?
多くの人はシングルの方が経済的でお得だと感じていますが、実際のところはどうでしょうか。価格と使い方を比較して、どちらが本当に安く使えるかを確認しましょう。
1回あたりの使用量を比較する
トイレットペーパーを使う際、シングルでは1回につき約90cm、ダブルでは約65cmを使用するとされています。紙の長さだけを見ると、シングルのほうが多く使っているようですが、ダブルは2枚重ねのため実際の紙量は約1.5倍となり、ダブルの方が1回の紙使用量が多くなる計算になります。
実際のコストを比べてみる
具体的な例でコストを見てみましょう。2025年現在、トイレットペーパー12ロールの平均価格は約836円です。1ロールあたり約70円の計算になります。
- シングル(55m):55m(5500cm)÷90cm=約61回(1ロール70円÷61回=1.15円/1回)
- ダブル(27m):27m(2700cm)÷65cm=約41回(1ロール70円÷41回=1.70円/1回)
つまり、1回あたりのコストを比較するとシングルの方が安く済むことになります。
トイレットペーパーの使いやすさと問題点をチェック!
経済的な面だけでなく、実際に毎日使うトイレットペーパーは使いやすさも重要です。使いやすさやトラブルになりがちな問題点をシングルとダブルそれぞれでチェックしましょう。
詰まりやすさの違い(配管トラブル)
トイレットペーパーで気になるトラブルといえば、トイレの詰まりです。実は、トイレが詰まりにくいのはシングルタイプです。紙が1枚で薄いため、水に溶けやすく流れやすいからです。
反対にダブルは厚みがあり溶けにくく、古い家や集合住宅などで詰まりやすいことがあります。トイレが詰まりやすい環境ではシングルを選ぶ方が安心です。
シャワートイレとの相性の違い
今や多くの家庭でシャワートイレ(温水洗浄便座)が使われています。シャワートイレ使用後に水気をしっかり拭き取るには、紙の吸水性が大事です。
この点では、紙が厚くて吸水性の高いダブルタイプの方が相性が良く、使いやすく感じられます。反対にシングルは吸水性が弱く、多めに使わないと拭き取りにくい場合があります。
交換頻度と保管スペースの問題
家族が多い家庭では、トイレットペーパーの交換頻度も重要です。ダブルは紙が短いため、交換頻度が増えがちです。一方、シングルは1ロールが長いため交換頻度が少なく済みます。
ただし、シングルは長さがあるため、同じ回数分を買うとダブルよりもかさばる傾向があります。保管スペースが狭い場合は注意が必要です。
話題の『倍巻きロール』のメリットと注意点
最近、シングル・ダブルとは別に、通常よりも長い『倍巻きロール(ロングロール)』という種類のトイレットペーパーが注目されています。通常の2~5倍の長さを持つロングロールのメリットと注意点を確認しましょう。
倍巻きロールのメリットとは?
倍巻きロールの最大のメリットは、1ロールが非常に長いため、交換の手間が大幅に減ることです。例えば、通常のシングルが55mに対し、倍巻きロールは110m~200m以上の商品もあります。また、収納スペースを節約できるため、狭い住宅やマンションでも便利に使えます。
- 交換頻度が少なくて済む
- 収納場所を節約できる
- ゴミが減るためエコにもつながる
倍巻きロールの注意点とデメリット
ただし、倍巻きロールにも注意点があります。まず価格が通常品よりやや高めになることが多く、1回の購入時の支出が増える場合があります。また、ロールが大きすぎてトイレットペーパーホルダーに収まらないケースもあるので注意しましょう。
さらに紙の巻きが多いため、紙が薄く柔らかい製品の場合、紙粉が出やすく、周辺が汚れやすいこともあります。
- 価格が高めになる場合がある
- ホルダーに収まらないことがある
- 紙粉が出やすく汚れることがある
シングルとダブルの好みは地域で違うって本当?
トイレットペーパーはどちらを使っているか、全国の人に調査したところ、地域によってシングルとダブルの好みに大きな違いがありました。意外と知らないこの地域差について詳しくみていきましょう。
全国平均ではダブルがやや優勢
全国的な調査によると、トイレットペーパーの使用割合は、ダブルが約57%、シングルが約42%です。全体ではダブルがやや優勢という結果になっています。
関東はダブル派、関西はシングル派が主流
特に違いがはっきりしているのは関東と関西です。関東では約60%の人がダブルを使っていますが、関西では逆に約63%がシングルを選んでいます。関西では「節約志向が高く、コストパフォーマンスを重視する人が多い」というのが理由として挙げられています。
東海地方はダブル派が圧倒的
意外にも、東海地方ではダブル派が約75%を占めています。この地域はトイレットペーパーの生産工場が多く、品質の高いダブルの製品が手頃な価格で手に入りやすいため、多くの家庭がダブルを選ぶ傾向にあります。
中国・四国地方はシングル派が多い
中国・四国地方はシングル派が多数派です。理由は関西と同じく節約意識の高さや価格を重視する傾向が強いことにあります。こちらもシングルを選ぶ人が約60%以上を占めています。
自分にぴったりのトイレットペーパーの選び方
ここまでシングルとダブル、それぞれの特徴やメリット、地域差を見てきました。では、実際に自分の家庭にはどちらが合っているのか、選ぶポイントを見ていきましょう。
とにかく節約したいなら『シングル』
節約を最優先するなら、迷わずシングルを選びましょう。シングルは1回あたりのコストが安く、交換頻度も少なく済むため、年間を通じて節約できます。トイレが詰まりにくいというメリットもあります。
快適さや使い心地を重視するなら『ダブル』
ふんわりとした肌触りやシャワートイレとの相性を重視するなら、迷わずダブルがおすすめです。ダブルは吸水性が高く、1回の使用時に感じる快適さがシングルより優れています。小さな子どもや肌が弱い人にも安心感があります。
頻繁な交換を避けたいなら『倍巻きロール』
交換の手間を減らし、収納スペースを節約したい人には、倍巻きロールが適しています。ただし、価格やホルダーとの相性など注意点もあるため、まずは自宅の環境に合うかをよく確認してから購入しましょう。
まとめ
トイレットペーパーの選び方ひとつで、年間の家計や生活の快適さが大きく変わることがあります。今回紹介したシングル・ダブル・倍巻きそれぞれの特徴を参考に、家庭内で何を最も重視したいかを家族で話し合うことをおすすめします。
また、時期や状況によって使い分けるのも賢い選択です。買い物のときには価格だけでなく、暮らしの質を高めることも意識して選んでみてはいかがでしょうか。