ベビーカーは何年使える?寿命を知らずに使い続けるとどうなる?

ベビーカーには安全に使える期間があります。使用期間の目安を知り、買い替えるべき故障のサインに気づくことで、子どもの安全を守れます。長く安全に使うためのコツも解説します。

ベビーカーが安全に使える期間は何年?

ベビーカーグレーのベビーカー

ベビーカーは使い方や保管方法にもよりますが、一般的には購入後3~5年が寿命とされています。ただし、これはあくまで目安であり、使用頻度や状況によって大きく変わります。

ベビーカーの安全基準である「SG基準」では、ベビーカーは48ヶ月(4年)を想定して作られているものがほとんどです。また、多くのメーカーも、約3〜5年での買い替えを推奨しています。

さらに重要なのが、子どもの体重です。ベビーカーには耐荷重があり、多くのモデルは15kg(およそ3歳)までを目安としています。中には22kg(4歳頃)まで対応しているモデルもあります。使用年数だけでなく、子どもの体重もチェックすることで、安全に使える期間を判断することができます。

ベビーカーはいつ卒業するもの?

ベビーカーはいつ卒業すればよいのでしょうか?一般的に、3歳ごろまで使用されるケースが多いですが、実際には子どもの成長や家族の状況によって変わります。

多くの場合、子どもがしっかり歩けるようになると、ベビーカーを使わなくなることが多くなります。具体的には、3歳前後になると自分で歩く距離が長くなり、ベビーカーに乗ること自体を嫌がる子も増えてきます。

また、おむつが外れて荷物が少なくなると、親もベビーカーの使用頻度が自然と減ります。一方で、子どもが疲れやすかったり、通園距離が長かったりする家庭では、4歳近くまで使用することもあります。

子どもの体重が15kgを超えてくると、多くの一般的なベビーカーは耐荷重の限界に達してしまうため、買い替えや卒業を考える目安になります。

ベビーカーが壊れたときの7つのサイン

ベビーカーは毎日のように使用するため、気づかないうちに劣化していきます。特に以下のサインが現れた場合は、事故やケガを防ぐためにも早めに修理や買い替えを検討しましょう。

①タイヤがすり減っている

ベビーカーのタイヤは、長く使うほどすり減ってきます。特に毎日使っている場合や、アスファルトの道を長時間走行する場合には摩耗が進みます。

タイヤがすり減った状態で使い続けると、滑りやすくなり、転倒や事故の危険性が高まります。小さな段差や溝に引っかかってしまう可能性も高いため、早めの交換や買い替えが必要です。

②タイヤがスムーズに動かない

タイヤの動きが悪くなるのは、タイヤの軸(車軸)やベアリング部分に汚れが詰まっていたり、潤滑剤が切れてしまったりすることが原因です。

この状態で使い続けると操作性が悪くなり、進路をうまく調整できず転倒や事故のリスクが高まります。特に曲がりづらくなったり、押すときに違和感を感じたりした場合は、すぐに修理やメンテナンスを行いましょう。

③折りたたみがうまくいかない

ベビーカーは折りたたみ機能が便利ですが、長期間の使用でフレームがゆがんだり、折りたたみ機構が摩耗したりすると、スムーズに折りたためなくなります。

無理に折りたたもうとすると、ロック機能が壊れたり、フレームがさらに損傷したりする恐れがあります。また、折りたたみが不十分なまま使用すると走行中に突然折りたたまれ、子どもが大けがをする可能性もあるため注意が必要です。

④フレームが曲がったり、ひびが入っている

ベビーカーのフレームは子どもを支える重要な部分です。使用しているうちにフレームがゆがんだり、ひび割れが生じたりすることがあります。このような状態になると強度が低下し、走行中にフレームが突然折れる危険性があります。少しでもフレームに違和感がある場合は、速やかに使用を中止し、買い替えを検討しましょう。

⑤異音がする(ギシギシ、キーキーなど)

ベビーカーを押している時に、ギシギシ、キーキーという異音が聞こえ始めたら要注意です。このような音が出る原因は、車輪や車軸の潤滑油が不足していることや、部品同士が摩耗していることが多いです。

潤滑油を補充しても異音が消えない場合は、部品の摩耗が進んでいる可能性があります。放置すると車輪が外れたり、操作が難しくなったりして事故につながる危険があります。早めに修理または部品交換を行いましょう。

⑥シートベルトが緩んだり外れたりする

ベビーカーのシートベルト(ハーネス)は、子どもを安全に固定するための重要な部分です。頻繁に使っていると、ベルトの留め具が緩んだり、バックル部分が壊れてうまく固定できなくなったりすることがあります。

この状態で使用すると、走行中の振動で子どもがベビーカーから滑り落ちる可能性があります。ベルトがしっかり固定できなくなった場合は、速やかに修理か部品の交換を行いましょう。

⑦ブレーキが効きにくい・効かない

ベビーカーのブレーキは、停車中に動き出さないようにするための大切な機能です。ブレーキが効きにくくなったり、完全に効かなくなったりすると、信号待ちや坂道で予期せず動き出し、事故を引き起こすリスクがあります。

ブレーキの効きが悪い場合は、ワイヤーやブレーキパーツが摩耗・破損している可能性があります。早急に修理や買い替えを検討してください。

ベビーカーを長持ちさせるためのコツ

ベビーカーを安全に長く使い続けるためには、日常のお手入れや使い方に気をつける必要があります。普段から意識しておくことで、安全性を保ちながら寿命を延ばすことができます。

タイヤや車軸を定期的に掃除・注油する

タイヤや車軸部分には汚れやホコリが溜まりやすく、放置するとスムーズに動かなくなります。定期的に汚れを取り除き、シリコーン系の潤滑剤を2〜3滴注油することで、タイヤの動きをスムーズに保ち、摩耗や故障を予防できます。ただし、潤滑剤の使いすぎはホコリを吸い寄せる原因になるので注意しましょう。

直射日光や湿気を避けて保管する

ベビーカーを屋外に放置すると、紫外線や雨風によって素材が劣化します。特に直射日光に長時間さらされると、フレームやシートの強度が弱くなったり、タイヤのゴムが早く摩耗したりします。使わない時は屋内の風通しの良い場所で保管し、できれば湿気を吸収する除湿剤をそばに置いておくと、さらに効果的に劣化を防げます。

重い荷物をハンドルにかけない

ベビーカーのハンドル部分に重たい荷物をかけると、フレームが歪んだり転倒したりするリスクが高まります。ベビーカーの下にある専用の荷物入れを利用し、ハンドルにはなるべく重いものをかけないようにしましょう。どうしても荷物が多い時は、肩にかけるバッグやリュックを活用すると安全です。

段差は慎重に超える

歩道の段差や道路の溝を超える際は、前輪を少し浮かせて慎重に通過しましょう。勢いをつけて段差にぶつけると、タイヤやフレームに大きな負担がかかり、故障の原因になります。また、衝撃で子どもが怪我をするリスクもあるため注意が必要です。

ベビーカーが壊れた時の修理と買い替えの判断基準

ベビーカーに異変を感じたら、修理と買い替えのどちらを選べば良いか迷うこともあります。基本的な判断の基準は、保証期間や故障の状態によって異なります。

購入後1年以内であればメーカーの保証があり、多くの場合、無料で修理が可能です。さらに一部メーカーでは、製品登録をすると保証期間が延長されることもあります。

ただし、フレームにひび割れがあったり、ブレーキやロック機能が効かなくなっていたりするなど、重大な故障の場合は、安全のためにも即座に買い替えを検討しましょう。

また、二人目以降のお子さんに使う場合や、中古品を譲り受けた場合は、使用年数や保管状況を必ず確認し、劣化が進んでいるようであれば早めに新しいベビーカーに買い替えることをおすすめします。

まとめ

ベビーカーは単なる移動手段ではなく、子どもの安全を守るための大切な道具です。ベビーカーを長持ちさせるためには日々の心がけが大切ですが、最終的には親の直感が重要になります。

定期的にベビーカーの状態を点検すると同時に、普段と違う音や動きを感じたら、見過ごさずに対応しましょう。安心して子育てを楽しむためにも、気になったら迷わずプロに点検を依頼するなど、安全最優先の判断を心がけてください。

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