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排水溝を重曹で掃除する方法
排水溝の掃除に重曹がおすすめです。ご家庭での排水溝の汚れが気になる場所と言えば「キッチン」と「お風呂」ですよね。毎日使っているキッチンとお風呂は「ぬめり」「におい」「つまり」の問題が生じることがよくありますが、排水溝の掃除までなかなか手が回らないのが実情です。
今回は、環境にやさしい重曹を使って、ぬめりの「落とし方」、臭いの「消し方」、詰まりの「解消法」をお伝えしたいと思います。
キッチンとお風呂のどちらも基本的に掃除のしかたは同じです。
排水溝の掃除で準備する物
- 重曹
- お酢
- お湯
- スポンジ
- 使い古しの歯ブラシ
- ゴム手袋
排水溝を重曹で洗う手順
- 備品を外す
排水溝の上にかかっているカバーを外し、ゴミ受けのゴミを捨てます。また、他に備品があれば取り出します。 - カバーとゴミ受けを洗う
排水トラップを外してゴミ受けと排水溝カバーに重曹をかけて、スポンジを使ってゴシゴシ洗います。細かい部分は使い古しの歯ブラシを使って、ていねいに汚れを落としていきます。 - 重曹をかける
排水溝に重曹をたっぷりふりかけます。重曹の量が少ないと洗浄効果も落ちてしまうので、ゴミ受けがない状態の排水口に、下が見えなくなるくらいにたっぷり振りかけるようにしましょう。 - 酢をかける
重曹の上からお酢をかけます。お酢をかけた時に、しゅわしゅわと発泡し始めますが、その泡が汚れを浮き上がらせてくれるのです。お酢の臭いが気になる方には、スーパーなどでも売られているクエン酸を使うという手もあります。 - 放置する
お酢をかけたら、重曹とお酢がしっかり反応するように、5~30分ほど放置します。 - 洗い流す
お湯で重曹とお酢を水で洗い流してお掃除完了です。重曹が残っていると、乾いた時に白い粉が残ってしまうので、しっかり流しておきましょう。 - 元に戻す
外して洗ったカバーやゴミ受けを元に戻せば完了です。
排水溝の汚れの原因
キッチンは食材カスや油が主な原因
キッチンの排水溝が詰まったりぬめりや臭いがしたりする原因は、料理や食器洗いの際に出る野菜くずや油を栄養にして、雑菌が繁殖するのが大きな原因です。
特に多いのが黒カビです。カビ菌のエサになる食べかすだけではなく、排水溝周りは湿度が高いので、油断するとあっという間にカビが発生してしまいます。キッチンの排水溝にはトラップやゴミ受け、排水口カバーが設置されてありますが、この部分に発生した雑菌がぬめりや臭いの原因になっているのです。
また、掃除をさぼっていると、ぬめりに油汚れがどんどん加わって、これがつまりの原因になってしまいます。つまりは水の流れを悪くするだけではなく、悪臭の原因になるので注意しましょう。
おふろは皮脂や石鹸カスが主な原因
お風呂の排水溝では、皮脂や髪の毛、洗剤や石鹸カス、シャンプーや水垢、そしてそれらをエサにして菌が繁殖し、放置しているとヌメリやヘドロとなります。完全に水気がなくなることはなかなか無いので、汚れやカビの温床になってしまうのです。
キッチンと比べて、お掃除する範囲が広いため、どうしても排水溝の掃除は億劫に感じてしまうのですが、放っておくとゴミや髪の毛などが配管にどんどん溜まって行って、つまりを引き起こし、それが原因で、ひどい臭いを放つようになってしまいます。
清潔感をキープしていたい方は、面倒くさがらずにコマメに掃除するようにしましょう。
重曹の特徴とおすすめの理由
排水溝の掃除におすすめの重曹ですが、そもそもどんなものなのかご存知ですか?重曹は炭酸水素ナトリウムのことで、食塩水を原料に二酸化炭素を加えることで作られます。もともと人体にある物質であり、入浴剤や胃薬、ふくらし粉としても、既に利用されているくらいなので、安全性が高い洗剤と言われているのです。
重曹には、掃除の際に汚れを落としてくれる4つの特徴があります。
油汚れを落とす
重曹は弱アルカリ性なので、酸性の油汚れを中和して落とすことができます。
消臭効果がある
重曹は酸性の汚れを落とすだけでなく、生ゴミや靴など、酸性の臭いも中和して消臭してくれます。
クレンザーになる
重曹は粒子が細かく水に溶けにくいので、クレンザーのように、重曹を汚れに振りかけてこすることができます。
汚れを浮かす
発泡性があるので、重曹にお湯やお酢をかけると二酸化炭素が発生します。この性質を利用して、汚れや焦げ付きなどを浮かせてから、それを剥がし落とすことができます。
このように重曹は食品でもあるので、口に入れる食材を扱うキッチンで使用しても安心ですし、浴槽で肌にふれても心配いりません。洗浄力は専用の洗剤と比較したら若干おちますが、誤飲の不安がある小さなお子様やペットを飼われているご家庭での安全対策にもなります。ただし、「掃除用」の重曹ではなく、「食用」重曹の方を間違わずに使ってください。
排水溝をキレイに保つために日頃からできること
三角コーナーを常にキレイに
生ゴミを放置したままにしておくと、雑菌が繁殖してぬめりが発生してしまう原因になってしまいます。
使用後はお湯を流す
キッチンを使用した後は、50度前後の熱めのお湯を流しておくといいでしょう。お湯を流すことで油汚れが溶けて、固まってしまうのを防ぐことができます。また、お湯で殺菌作用、殺虫作用も期待できます。
アルミホイルを入れておく
アルミホイルは水で化学反応を起こし、金属イオンを発生させますので、汚れの原因のカビや雑菌の付着を阻止し、清潔な状態を保つことが出来ます。
2~3cmくらいの大きさに丸めたアルミホイルを、排水口カバーの下のゴミ受けに入れておきます。アルミホイルの効果によって、排水溝が汚れにくくなるだけでなく、消臭効果もありまです。ただしアルミホイルが、排水溝に流れてしまうと、排水溝の詰まりの原因にもなりますので、作る大きさには注意が必要です。気をつけてくださいね。
排水溝バスケットのふたを外して使用する
ゴミを流さないための排水溝バスケットの既存のふたを、思い切って外して使用してみるのもよいアイデアです。ふたを設置してあることで、バスケットには常に湿気が残った状態なので、汚れの元である雑菌が増える要因となります。
底が浅い排水溝バスケットに替える
底が浅く丸みを帯びた排水溝バスケットに買い替えるのもおすすめです。丸みを帯びた形だと、乾燥しやすく洗いやすくもなるので、汚れを溜めにくくなります。ゴミの状態を目で確認しやすく、すぐに手で取り除くことができるうえに、ゴミ受け用ネットを使用すればさらに効果的になるので、事前に汚れを防ぐことが可能です。
調理中は食材のカスに気をつける
排水溝をキレイに保つためには、三角コーナーなどを有効に使い、なるだけゴミを排水溝に流さないようにしましょう。
市販の汚れ防止グッズを使用する
排水溝の汚れ防止やぬめり防止グッズなどが販売されています。
「激落ちくん」で有名なメラミンスポンジと同じシリーズの「ヌメ落ちくん」は、排水溝のゴミ受けの中に吊るしておくだけで、ぬめりを防いでくれます。
注意点としては、塩素系なので、酸素系と混ぜてはいけないということと、金属性のシンクだと、さびる可能性があるので、材質を確認してから使うようにしてください。
お掃除専門の業者に依頼する
自分でお掃除する時間がない方だけではなく、汚れや臭いがひどい場合には、お掃除のプロによるキッチンクリーニングとお風呂クリーニングをしてもらうことで、汚れとニオイをきれいに取り除くことができます。
基本的にはにおいの原因は排水管ではなく排水溝なのですが、汚れや臭いの状態がひどい場合には、排水溝クリーニングの他に、排水管クリーニングも相談してみてください。排水管にある水が、臭いをせき止めるような仕組みになっている配管の中は、一般的なお掃除の範囲外ですが、信頼できる業者を選んで、見積もりをとってもらいましょう。
最後に
重曹は一度使い方を覚えれば、キッチンから浴室まで使う事ができる便利なアイテムです。排水溝の掃除はスーパーで簡単に手に入る重曹があれば、簡単にできるということが、おわかりいただけましたか?
掃除をさぼってしまうと、特に梅雨の時期など、あっという間にぬめりや黒カビが発生して、悪臭の原因になってしまいます。このような状態になってしまうと、触るのも嫌になってしまいますよね?そのためにも、定期的に排水溝を掃除して、清潔感のある快適な暮らしを送れるよう心がけましょう。