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わがままな人が近くにいると、なぜ疲れるの?
わがままな人と一緒にいると、知らず知らずのうちに精神的な負担が溜まってしまいます。それは、わがままな人がいつも自分のペースや感情を最優先するため、周囲の人は自分の気持ちや都合を後回しにしてしまいがちだからです。
さらに、相手の機嫌や感情の起伏を常に気にしなければならないため、気が休まる時間がなくなります。こうした理由から、わがままな人と接する時間が長いほど疲れてしまうのです。
わがままな人の7つの特徴と性格
わがままな人には、いくつかの共通した特徴があります。ここではその特徴を挙げ、なぜそのような行動を取るのかを説明します。
1. 常に自分の気持ちや意見が最優先
わがままな人は、自分の気持ちや考え方を何よりも優先します。これは、自分の欲求を我慢する習慣がないためです。
子どもの頃から欲求がすぐ満たされる環境にいた人は、自分の意見が通るのは当然だと感じるようになります。結果として、周囲が自分に合わせてくれることを当たり前だと思い、他人の意見を考える必要がないと考えるようになります。
2. 自分の要求が通らないと機嫌が悪くなる
自分の思い通りにいかないと、不機嫌になったり感情的に怒ったりすることがあります。この理由は、自分が拒否されることに対して耐性がなく、すぐに傷つきやすいからです。
幼い頃から甘やかされて育ったり、逆に愛情不足のまま育ったりすると、自分の存在や価値が否定されたように感じてしまい、感情的な態度で反応してしまいます。
3. 自分はわがままではないと思っている
実は、わがままな行動をしている本人は、自分がわがままだとは全く気づいていないケースがほとんどです。その理由は、本人にとって自分の行動は自然で当たり前のことであり、自分が他人に迷惑をかけていると想像できないからです。
自分の行動を指摘された際にも、自覚がないため逆に怒ったり反発したりすることが多く、周囲を困惑させてしまいます。
4. 他人には厳しいけど、自分には甘い
わがままな人は、自分が同じことをしても許せるのに、他人が同じことをすると許せない傾向があります。これは、自分の行動に対して客観的に見ることができず、他人の行動には敏感で批判的だからです。
他人がミスをすると責め立てますが、自分が同じミスをした場合には状況や他人のせいにすることが多く、自分への評価を甘くしています。これは、自分を特別視する心理や、自分のプライドを守りたいという気持ちが背景にあります。
5. 気分が変わりやすく、一貫性がない
気分によって態度がコロコロ変わる人は、周囲を振り回すことになります。わがままな人は、自分の感情をコントロールすることが苦手で、気分の浮き沈みが激しくなりがちです。
その時の気分で意見や要求が変わるため、周囲は振り回されて混乱してしまいます。また、本人に悪気がない場合でも、自分の感情がすべてに優先するため、約束を守れなかったり、突然意見を変えたりすることがあります。
6. 周囲の人を試すような態度を取る
わがままな人は、自分の要求がどこまで通るのかを探るために、周囲の人を試すような言動をすることがあります。
このような態度を取るのは、自分が周囲にどれだけ受け入れられているか確認したい心理や、相手が自分の思い通りに動いてくれるか確かめたいという気持ちが根底にあります。また、自分の存在価値を確かめるために、わざと相手を困らせることもあり、これが周囲を疲れさせる要因になります。
7. 他人からの注目や評価をいつも気にしている
わがままな人は、自分が注目されていないと落ち着かず、不安になります。そのため、常に周囲の関心や評価を求める行動を取ることがあります。
例えば、自分の話を一方的にしたり、過剰に自慢話をしたりして、他人の注目を集めようとします。このような行動の背景には、自分の価値を他者からの評価でしか測れないという自己肯定感の低さがあり、それを隠すためにわがままな態度で周囲にアピールをしてしまうのです。
わがままな性格になる心理的な原因
わがままな人の行動には、心理的な原因が深く関わっています。その原因を理解することで、接し方や対応策を工夫することが可能になります。
原因1:子どもの頃の育てられ方の影響
子どもの頃に、親から過度に甘やかされたり、欲しいものをすぐ与えられたりすると、自分の欲求がすぐに満たされることが当然だと考えるようになります。
逆に厳しすぎる環境や愛情不足で育った場合も、自分の存在価値を証明しようとして、周囲に対して自己主張が強くなってしまうことがあります。どちらの場合も、大人になってからの人間関係の中で、自分中心の行動を取るきっかけになります。
原因2:自己肯定感の低さと不安
わがままな行動の裏側には、自分に自信がない、自己肯定感が低いという心理があります。自分に対する自信が不足していると、周囲からの評価や承認を過度に求めるようになります。
その結果、自分の要求を強く押し通したり、相手を振り回したりする行動につながります。また、評価が得られないと不安になり、感情的に不安定な状態を引き起こします。
わがままな性格を直すためにできること
自分自身がわがままだと感じている人や、周囲からわがままだと指摘されることが多い人は、少しずつ意識や行動を変えていくことで改善が可能です。
自分の行動や気持ちを振り返る習慣を持つ
わがままを直すための第一歩は、自分がいつ、どのような時にわがままな態度を取ってしまうかを自覚することです。
自分の気持ちや行動を日記などで振り返る習慣を持つと、自分の態度が周囲にどのような影響を与えているかを客観的に理解できるようになります。特に、どんな状況で感情的になってしまうのかを把握することが重要です。
他人の気持ちや立場を考えるクセをつける
他人の気持ちを考える習慣を身につけると、わがままな態度は改善されます。自分の要求や感情を主張する前に、
「相手は今どんな気持ちだろう?」
「相手の立場ならどう感じるだろう?」
と想像してみましょう。この小さな心がけを繰り返すことで、共感する力が養われ、自己中心的な考え方を減らすことができます。
小さな目標を決めて少しずつ変えていく
性格をすぐに変えることは難しいですが、小さな目標を立てて達成感を味わうことで、少しずつわがままな態度を改善できます。
例えば、「今日は相手の話を最後まで聞く」「自分の意見を押し付けずに、一度は相手の意見に賛成する」といった目標を決めましょう。それを繰り返すことで、自信がつき、自分の態度も自然に変わっていきます。
わがままな人とうまく付き合うための方法
身近にわがままな人がいて困っている人は、次の方法を試してみてください。振り回されるストレスが減り、良い距離感で付き合えるようになります。
自分の意見や気持ちをはっきりと伝える
相手の要求や態度に振り回されないためには、自分の意見や気持ちをしっかりと伝えることが重要です。相手が無理な要求をしてきたときは、冷静に「それは難しい」「今回はできない」と断る勇気を持ちましょう。一度はっきりと伝えることで、相手に自分の限界や境界を理解させることができます。
時には相手のわがままを軽く受け流す
わがままな人のすべての要求に反応していては疲れてしまいます。時には相手の言動を軽く聞き流すことも効果的です。
軽く受け流すことで相手の要求を真剣に受け止めすぎず、余裕を持った対応ができるようになります。すると、相手も過剰なわがままを言いにくくなり、良いバランスで付き合えるようになります。
相手の良いところにも目を向ける
わがままな人にも魅力的な部分や長所があるものです。相手の良いところに目を向けるようにすると、ストレスや嫌悪感が少なくなります。
「この人はわがままだけど、明るいところがいい」「仕事が丁寧なところは評価できる」などと、積極的に長所を探してみましょう。そうすると、自分自身の精神的な負担も軽くなり、相手への理解や寛容さが生まれます。
まとめ
わがままな人との付き合いは、自分自身の気持ちをコントロールする訓練でもあります。自分が振り回されてしまうのは、相手の行動だけでなく、自分自身の受け止め方にも原因があります。
相手の行動に過剰に反応しない練習をすることで、自分の心を守る術を身につけられます。また、人間関係には完璧を求めず、ほどほどを意識すると気持ちが楽になります。無理せず自分のペースを保つことが、疲れない人間関係を築く秘訣です。