大人でも苦手な人が多い『嫌いな食べ物』ランキング!子どもとは何が違うの?

子どもは好き嫌いが多いと思われがちですが、実は味覚の感度が高いためです。大人になると味覚が落ち着き、多くの食べ物を楽しめるようになりますが、大人になっても苦手な食材があります。その理由を徹底解説します。

なぜ大人と子どもで嫌いな食べ物が違うの?

大人と子どもで嫌いな食べ物が異なる主な理由は、味覚や経験の差にあります。子どもの舌には味を感じるための味蕾(みらい)が約1万個あるとされ、これは大人の約2倍です。

そのため、子どもは苦味や酸味を非常に強く感じ、嫌がりやすいのです。また、子どもは食べたことがないものを「危険」と感じやすいため、好き嫌いが多くなります。

一方、大人は成長するにつれて味蕾の数が減り、味覚が鈍くなる傾向があります。そのため苦味や酸味などにも耐性がつき、子どものころ苦手だった食材が食べられるようになります。しかし、大人になってもどうしても苦手なままの食材がある人も少なくありません。

このように味覚や経験が大人と子どもの食べ物の好き嫌いに大きく影響しています。

大人でも嫌いな人が多い食べ物ワーストランキング10

味覚が鈍くなり、経験豊富なはずの大人でも、どうしても受け入れられない食べ物があります。その主な理由を詳しく見ていきましょう。

1位 パクチー

採りたての新鮮パクチー

近年、タイ料理などで人気が高まっているパクチーですが、苦手な人も非常に多いです。その理由は、独特な香りにあります。

実はパクチーが苦手な人は遺伝的にある特徴を持っていることが分かっています。具体的には、OR6A2という遺伝子を持つ人はパクチーの香り成分を石鹸のような不快な匂いとして感じてしまいます。そのため、遺伝的にパクチーが苦手な人は、いくら頑張っても克服が難しいのです。

また、パクチーは味も強烈で、一度口にすると他の味がわからなくなってしまうこともあり、それが苦手意識を強くさせる原因のひとつです。

2位 レバー

生の牛レバー

レバーは栄養豊富で健康食材として有名ですが、苦手な人も多い食材です。その最大の理由は「臭み」と「食感」です。レバーは血液を多く含むため、独特な生臭さや金属臭があり、調理がうまくいかないとこの臭みが強く残ります。

また、食感がざらついていて、肉でも魚でも野菜でもない独特な口当たりが苦手だという人も多くいます。子どもの頃の苦手なイメージが強く残り、大人になっても克服できないことが多いのも特徴です。

3位 グリンピース

意外に思われるかもしれませんが、グリンピースが苦手な人は非常に多く、大人になっても給食のグリンピースご飯のイメージがトラウマになっている人もいます。苦手な主な理由は「青臭さ」「粉っぽさ」「独特の食感」です。

グリンピースは青臭い匂いが強く、食べた瞬間に鼻を突くため、これが苦手意識につながります。また、表面がつるっとしている一方で、中身がパサパサした粉っぽい食感があり、これが口に残って嫌だと感じる人も少なくありません。

4位 セロリ

重ねたセロリ

セロリは香りと味のクセが非常に強く、好き嫌いが明確に分かれる食材の代表格です。苦手な人が特に気にするのは「青臭さ」と「シャキシャキしすぎる食感」です。

セロリ独特の香りの原因は、「フタリド」と呼ばれる成分です。このフタリドが強い匂いを放ち、食べた時に鼻や口の中に長く残るため、強い抵抗感を覚える人も多いのです。また、セロリは生で食べることが多いため、噛んだ時の硬くシャキシャキした食感が気になるという意見も多く聞かれます。

5位 ゴーヤ

ゴーヤー

ゴーヤもまた、大人になっても苦手意識が強く残る人が多い食材のひとつです。その最大の理由は、ゴーヤ特有の「苦味」です。

ゴーヤの苦味の原因となっているのは「モモルデシン」という成分で、この苦味は本来、動物が食べないようにするための植物の防衛本能です。人間も苦味を「毒」と感じる本能があるため、苦味が強すぎると生理的に拒否反応を示す人が多いのです。特にゴーヤの苦味は強烈で、何度食べても慣れないという人も珍しくありません。

6位 納豆

納豆

日本人にとって定番食材の納豆も、実は好き嫌いが分かれる食べ物です。苦手な人が多い理由は「独特な匂い」と「粘り気のある食感」です。

納豆は発酵食品であるため、アンモニアに似た強烈な匂いがあります。この匂いが受け入れられず、苦手意識を持つ人が多くいます。また、ネバネバした独特の糸引きや、口の中で粘りつくような食感も敬遠される原因です。

一方で、健康食品としての人気は高く、「匂いが気にならなければ食べたい」と感じる人もいます。

7位 くさや

くさやは発酵させた魚の干物であり、その最大の特徴は強烈な臭いです。くさやの臭い成分は「酪酸」や「吉草酸」と呼ばれる物質で、これは腐敗したような非常に強い匂いを放つため、苦手な人が多いのです。

味自体は旨味が強く、お酒やご飯のお供として好まれることもありますが、強烈な匂いが口や鼻に長く残り、「一度挑戦したが二度と食べられない」と感じる人も少なくありません。匂いに敏感な人ほど強い苦手意識を持ちやすいのが特徴です。

8位 牡蠣(かき)

牡蠣

海のミルクとも呼ばれ、栄養価が非常に高い牡蠣ですが、苦手とする大人も意外と多いです。その主な理由は「生臭さ」「独特の食感」「当たる不安」の3つです。

牡蠣は生食することも多いため、独特の海の匂いや生臭さが強く感じられます。この匂いが苦手な人は一度口にしただけで受け付けなくなることがあります。また、牡蠣の柔らかくヌルっとした食感や、噛んだ瞬間に中から出る独特のエキスに抵抗感を持つ人もいます。

さらに、牡蠣は食中毒の原因になりやすいというイメージもあり、過去に当たった経験がある人は、その記憶が強く残り、二度と食べられないということもあります。

9位 トマト

キレイなトマト

身近な野菜の代表であるトマトも、大人になっても苦手だという人がいます。特に苦手意識を持たれやすいのは「中のゼリー状の部分の食感」と「青臭さ」です。

トマトの中心部分にあるゼリー状の果肉は、食べると口の中でぬるっとしていて独特の食感があります。この食感が苦手で、生のトマトは絶対に食べないという人も多いです。また、トマトの皮に近い部分は青臭い匂いが強く残ることがあり、敏感な人にはこれも苦手の原因になります。

一方で、加工したトマトソースやケチャップなら食べられるという人も多く、調理法によって食べやすさが大きく変わる食材でもあります。

10位 銀杏(ぎんなん)

茶わん蒸しや串焼きなどでおなじみの銀杏ですが、大人になっても苦手だと感じる人は少なくありません。その大きな理由は「特有の臭い」と「もちもちとした独特の食感」です。

銀杏が強烈な臭いを発する原因は、ギンコール酸という成分によるものです。特に十分な下処理がされていない銀杏を食べると、鼻にツンとくる刺激臭やアンモニア臭を感じることがあります。これが食欲を失わせる原因となり、一度不快に感じると再び食べるのが難しくなってしまいます。

また、銀杏の実は、もちもちとした独特の食感が特徴です。この食感は好む人もいますが、逆に苦手な人には口の中に違和感が残るため、嫌われる理由のひとつになっています。

嫌われ食材だけど実はすごい?意外な長所をチェック!

苦手な食べ物には、それぞれ意外と知られていない良いところがあります。ここでは嫌われがちな食材の知られざるメリットを紹介していきます。

パクチーは栄養の宝庫?

実はパクチーにはβカロテンやビタミンC、ビタミンEなど抗酸化作用が強い栄養が豊富に含まれています。老化防止や免疫力アップに役立つスーパーフードとして、近年注目されています。

レバーは疲れに効く栄養源

レバーは苦手な人が多いですが、鉄分やビタミンB群が非常に豊富で、疲労回復や貧血予防に優れた食品です。特に女性にとっては健康面で大きなメリットがあります。

ゴーヤの苦味には健康効果がある

ゴーヤの苦味成分モモルデシンは血糖値を下げる効果や、胃腸の働きを整える作用があります。苦味が苦手な人でも、健康効果を知ると見方が変わるかもしれません。

牡蠣は栄養満点の「海のミルク」

牡蠣には亜鉛やタウリンが多く含まれており、免疫力向上や肝機能改善に効果的です。また、美肌効果や疲労回復にも優れていることから「海のミルク」と呼ばれています。

克服してみる? 苦手食材を食べやすくするコツ

料理を見て困っている女性

苦手な食材を無理に食べる必要はありませんが、もし「栄養があるから食べてみたい」「少しでも克服したい」と感じている場合には、以下のような工夫を試してみるのも良いでしょう。

  • 小さく刻んだり、他の好きな食材と混ぜたりして、気にならないように工夫する
  • 揚げ物や炒め物など、香ばしい調理法で食べやすくする
  • 酸味やスパイスを効かせ、匂いや苦味を抑える
  • 家族や友達と楽しく食事をして、ポジティブな記憶を作る

味覚は経験や記憶と深く結びついているため、楽しい記憶とセットで食べると、少しずつ抵抗感を薄めることができます。

まとめ

食べ物の好き嫌いは誰にでもありますが、食卓の楽しみは味覚だけではありません。実は、誰とどんなふうに食べるか、どんな雰囲気で食事をするかによって、食べ物への印象は大きく変わります。

家族や友人と一緒に食事をすることは、コミュニケーションや心の満足感を高め、嫌いな食べ物への苦手意識を和らげる効果があります。食べる楽しさを増やすには、食卓の雰囲気作りを意識してみるのもおすすめです。

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