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冷蔵庫に入れれば安心、は間違い!
食材を買ったらまず冷蔵庫へ、というのは正しい習慣です。でも実は、冷蔵庫に入れても短時間で傷んでしまう食品があります。一般的な冷蔵室(2〜5℃)でも、細菌の繁殖は止まらず、ただ遅くなるだけ。とくに夏場は短時間でも危険な状態になることがあるので注意が必要です。
買ったらすぐに食べるべき4つ食材
ここでは、買ったらすぐに食べるべき代表的な食材を紹介します。
1.生の魚介類(刺身・寿司)
魚介類の刺身や寿司ネタは買ったその日に食べることが鉄則です。とくにアニサキスなどの寄生虫は、冷蔵庫の温度(2〜5℃)では死滅しないため、長く置くほど危険が増します。食べきれない場合は、購入後すぐに−20℃で24時間以上冷凍保存すると寄生虫を確実に死滅させられます。
2.ひき肉や加工済みの肉製品
ひき肉やローストビーフなど加工された肉類は、生肉のままよりも細菌が繁殖しやすい状態です。とくにひき肉は表面積が広いため傷むのが非常に早く、購入当日に食べきるのが安全です。やむを得ず保存するなら、チルド室(0〜3℃)や冷凍庫(−18℃以下)に入れましょう。
3.カットフルーツ・サラダ野菜
スーパーやコンビニで販売されているカットフルーツやサラダ用にカットされた野菜は、切り口から細菌が入り込みやすく、鮮度が落ちるのが早い食品です。見た目に問題がなくても、購入後数時間から1日以内を目安に食べきりましょう。時間をおくほど栄養も減少してしまいます。
4.スーパーのお惣菜・お弁当
スーパーのお惣菜やお弁当は、基本的にその日のうちに食べるのが理想です。とくに海鮮丼や揚げ物など傷みやすい食品を使ったお惣菜は、常温で2時間を超えると細菌が急激に増えることもあります。もし食べ残した場合は必ず冷蔵庫に入れ、翌日に食べる場合は再加熱するようにしましょう。
割引シールの食品は本当に危険?安全に使うコツ
スーパーの割引シールは「もうすぐ期限切れ」を意味しますが、必ずしもすぐに傷んでしまうわけではありません。割引されている食品でも、以下のポイントを確認すれば安全に食べられます。
- 肉・魚:表面にぬめりや異臭がないかをチェックする
- 野菜・果物:葉が溶けたり、表面にカビや変色がないかを見る
- 加工食品:パッケージのふくらみや異常な汁漏れがないか確認する
購入後はすぐに調理するか、食べきれない分はその日のうちに小分けして冷凍保存しましょう。割引品を活用するときは、持ち帰る間も冷たく保つことが重要です。保冷剤入りバッグを使うことで、鮮度を長く保てます。
「賞味期限」と「消費期限」の違いとは?
食品のパッケージには「賞味期限」や「消費期限」と表示されています。この2つの違いを理解することで、無駄な食品ロスや食中毒のリスクを減らせます。
- 消費期限:
お弁当やお惣菜、ケーキなど日持ちがしない食品に使われる期限で、この日を過ぎたら食べるのは危険です。 - 賞味期限:
缶詰やレトルト食品、お菓子など比較的長持ちする食品に表示される期限です。この日を過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではありませんが、風味や品質は落ちていきます。
期限を守って食品を安全に食べるために、消費期限の食品は必ず期限内に食べ、賞味期限は過ぎてしまっても開封後の見た目や匂いに問題がなければ食べても問題ありません。ただし、異変が少しでもあれば捨てるのが安全です。
賞味期限が短い食品の正しい保存方法
賞味期限が短い食品は購入後の扱い方によって大きく差が出ます。以下の方法を実践しましょう。
- 冷蔵庫の使い分け:
肉や魚はチルド室(0〜3℃)、一般的な食品は冷蔵室(2〜5℃)で保存する。 - 冷凍保存:
すぐに食べきれない食品は、小分けしてラップやジップ付き袋で密閉してから冷凍(−18℃以下)する。 - 持ち帰りの温度管理:
夏場や暑い日は特に、購入後はなるべく早く帰宅し、保冷バッグで冷たい状態を維持する。
保存方法を工夫することで食材の鮮度や栄養素をキープできます。正しく保存すれば、食品ロスの削減にもつながります。
まとめ
食品の保存には冷蔵・冷凍の使い分けが重要ですが、それ以外にも意識してほしいポイントがあります。それは購入時点から鮮度管理が始まるということ。買い物袋には常に保冷剤を入れておき、買い物中の鮮度を守る工夫をしましょう。
また、一度口をつけた食べ物は細菌が増えやすく、冷蔵庫でもすぐ傷むため、残さず食べきる習慣を持つことが健康を守る秘訣です。食品の保存は買う瞬間から始まっていることを忘れずに!