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バスタオルを毎日洗濯している人の割合
バスタオルの洗濯頻度については、2025年の最新調査によると、おおよそ以下のような結果になっています。
- 毎日洗う……約61%
- 2~3日に1回……約27%
- 1週間以上使う……約12%
ここ数年、バスタオルを毎日洗う人が徐々に増えているようです。一方で、毎日洗わない理由としてよく挙げられるのは以下のような意見です。
- 干すスペースが足りない
- 室内干しによる湿気や臭いが気になる
- 毎日洗うと水道や電気代がかかり過ぎる
特に家族が多いほど多くのバスタオルが必要になるため、こうした悩みも納得できるのではないでしょうか。
バスタオルの洗濯頻度に関してはさまざまな意見があるものの、実は毎日洗濯しないと深刻な問題につながることもあります。
バスタオルを毎日洗うべき理由
バスタオルを毎日洗濯しなかった場合の最大の問題点は、細菌の急激な増殖です。体を拭いた直後のタオルには数十~数百個の細菌が付着しますが、1日放置するだけで約1700万個、3日放置すると1億個以上に増殖するという調査結果もあります。
細菌が急激に増殖する主な原因は以下のような汚れがタオルに残るためです。
- 入浴後の汗や水分
- 皮膚から剥がれ落ちた垢(あか)や皮脂
- 流しきれずに残ったシャンプーや石けん成分
これらの細菌は健康な成人にはすぐに害を及ぼすことは少ないですが、肌が敏感な方や赤ちゃん、高齢者は皮膚トラブルを引き起こす可能性があります。特に、臭いの原因となる「モラクセラ菌」は、一度繁殖すると通常の洗濯では完全に除去するのが難しいこともあります。
衛生面のリスクを考えると、バスタオルは毎日洗濯することが理想ですが、現実的には難しい家庭もあります。そういった場合でも、少しの工夫で細菌の増殖を抑える方法があります。
使ったらすぐに乾燥させる重要性
細菌の増殖を防ぐためには、タオルを使ったらすぐに乾燥させることが非常に重要です。湿った状態のまま放置すると、細菌は短時間で爆発的に増加します。風通しの良い場所に広げて干し、可能ならば扇風機やサーキュレーターを使って短時間で乾燥させましょう。
100円ショップなどで手に入るバスタオル用ハンガーを使ったり、ピンチハンガーでジグザグに干すと、より早く乾燥できます。しっかりと乾燥させるだけで細菌の増殖スピードを大幅に遅らせることができ、嫌な臭いも防げます。
洗剤選びで細菌の増殖を効果的に抑える
乾燥だけでなく、洗濯する際の洗剤選びも重要です。最近では、細菌の繁殖を抑える「抗菌洗剤」や、細菌を元から除去する「除菌洗剤」などが多数販売されています。どちらも細菌の増殖を抑えることはできますが、完全に細菌を取り除きたい場合は「除菌洗剤」がおすすめです。
また、通常の洗濯方法で細菌をより効果的に抑えるためには、酸素系漂白剤を併用するとよいでしょう。酸素系漂白剤はタオルの繊維を傷めずに汚れや細菌を除去できるため、タオルを清潔に保つのに非常に適しています。
最近では、60℃のお湯での浸け置き洗いも有効だということが分かっています。60℃のお湯に20分ほど浸けておくだけで、臭いの原因となるモラクセラ菌のほとんどを除去することが可能です。毎日の洗濯が難しい場合には、週に一度程度、浸け置き洗いを行うことで衛生状態を大きく改善できます。
バスタオルを長持ちさせる工夫や、新しい素材を取り入れることでも細菌の繁殖を防ぐことができます。
素材やサイズ選びによる細菌対策とコスト削減
バスタオルを毎日洗うのが難しい方にとって、タオルそのものの選び方も非常に重要なポイントです。近年、細菌増殖を抑える機能を持つ素材のタオルが数多く登場しています。
抗菌・速乾性素材のタオルを選ぶメリット
マイクロファイバー素材や銀イオン加工、キトサン加工のタオルは抗菌効果があり、菌が繁殖しにくいというメリットがあります。
特にマイクロファイバーは速乾性が非常に高く、短時間で乾燥させることが可能なため、細菌の増殖を大幅に抑えることができます。ただし、マイクロファイバー素材は洗濯時にマイクロプラスチックが排出される懸念があるため、洗濯ネットの使用を推奨します。
銀イオン加工やキトサン加工の綿タオルも人気がありますが、これらの加工は繰り返しの洗濯で効果が徐々に低下します。定期的な買い替えを意識しましょう。
フェイスタオルを使った洗濯負担軽減法
バスタオルのサイズが大きすぎると洗濯や乾燥に手間がかかります。そこでおすすめしたいのが、バスタオルの代わりにフェイスタオルを2枚使用する方法です。この方法であれば、洗濯物の量が大幅に減少し、乾燥も短時間で完了します。結果的に水道代や電気代の節約にもつながります。
また、タオルの使用寿命についても意識が必要です。綿製のタオルの使用目安は1〜2年で、毛羽立ちや吸水性の低下を感じたら早めに交換しましょう。古いタオルは雑巾やペット用として再利用するなど、環境にも配慮したリユース方法を取り入れるとよいでしょう。
衛生と節約を両立させる工夫のポイント
毎日洗濯することが理想ではありますが、生活の負担を考えると難しい場合も多いのが現状です。だからこそ、適切な洗濯方法やタオルの選び方、効率の良い乾燥方法などを組み合わせることで、衛生面と経済面をうまくバランスさせることが大切です。
バスタオルの衛生問題を意識しながらも、日々の生活の負担を少しでも軽くするために、ぜひ自分や家族のライフスタイルに合った工夫を取り入れてみてください。