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バイク用ヘルメットの洗い方
バイクのヘルメットは頭部を保護するための最も重要なプロテクターです。それだけにバイク乗車時には必ず必要なものですので、ヘルメットの洗い方を覚えてこまめにメンテナンスを行なうようにしましょう。
ヘルメットの洗い方として、ヘルメットの内側の汚れや臭いの落とし方について紹介していきたいと思います。ヘルメットの内装は頭皮と密着している場所なだけに汗と皮脂の攻撃を常に受けています。その上バイクに乗って公道を走ることで排気ガスにもまみれてしまっています。
それだけでなく若い頃には分泌が殆どなかった物質が年齢を重ねていくとともに分泌されるようになり、加齢臭によってヘルメットが臭ってくる可能性もあります。ヘルメットの洗い方を知らないと、特に夏場などヘルメット内側が汗ばむ季節になると汗や臭いがどんどん蓄積されてしまうので、出来るかぎりの頻度でヘルメットの内装を洗濯するようにしましょう。
ヘルメットの内装の洗い方
- 洗う前にすること
ヘルメットからシールドと内装を外します。 - 中性洗剤で洗濯水を作る
水を張ったバケツに中性洗剤を数滴たらし洗濯水を用意します。ヘルメットは頭や顔を覆うのであまり強い洗剤を使うと顔や頭皮に不安がでてきます。そのため使用する洗剤は中性洗剤が適しています。排気ガス、汗、油脂を落とすには弱アルカリ性洗剤が有効なのですが、弱アルカリ性洗剤を使用した場合は素材を傷めてしまう可能性があります。特に内装で使われるスポンジはダメージを受けやすいので、劣化の原因になります。 - 洗濯水に浸してもみ洗いをする
内装のスポンジを含むパーツは30分程洗濯水に浸けておきます。ヘルメットの洗い方として、内装のパーツはしっかりと洗濯水を染み込ませ、丁寧にもみ洗いをしましょう。あまりにも汚れがひどい場合には洗濯水を交換して、再度洗いましょう。 - 水分を乾いたタオルで吸い取る
内装のパーツは洗剤の泡がでなくなるまで十分にすすぎをして軽く押して水分を絞ります。洗剤が残ったまま乾いてしまうとカビが繁殖してしまう原因となります。しっかりと水で流し洗剤が残らないようにしましょう。その後乾いた清潔なタオルで残った水分を吸い取るようにします。この時に内装を傷めないように優しく扱うようにしましょう。 - 風通しの良い場所で陰干しをする
1日程風通しの良い場所で陰干しをします。素材と形状によってはなかなか乾きにくいものもあるので天気予報をみて2~3日晴天が続く日のタイミングでヘルメットを洗うのをおすすめします。
ヘルメットの洗い方のポイント
中性洗剤で洗いましょう。中性洗剤は弱アルカリ性洗剤と比べると汚れを落とす性能は少し劣ってしまいますが、素材を傷めてしまうことがありません。事前に成分表示を確認して適切な洗剤を使うようにしましょう。また、中性洗剤をたくさん入れて洗濯水の濃度を濃くしても汚れが落ちやすくなるわけではありません。濃くしてしまうとすすいでも洗剤の成分が残ってしまうのですすぎの回数を増やす結果になってしまいます。
内装が取り外しできないヘルメットの洗い方
ヘルメットには内装が取り外せないタイプもあります。このタイプのヘルメットの内装を洗うときは必ず「水洗い可」の表記があるか確認してください。
水洗い不可の表記があるヘルメットの洗い方
- 消臭スプレーをヘルメット内部に吹きかけます
- 陰干しをする
水洗いが出来ないヘルメットの場合には臭いの対策と乾燥をするのみとなります。
水洗い可の表記があるヘルメットの洗い方
洗面器などの容器に水を張り、そこに中性洗剤を数滴垂らして混ぜて作った洗濯水をヘルメットにそのまま入れて押し洗いやもみ洗いをします。汚れがひどい場合には何度か洗濯水を入れ替えて繰り返して汚れを落とします。
洗い終えたらしっかりと洗剤特有のぬめりが取れるまですすいで、乾いた清潔なタオルで水分を吸いとり、ヘルメットをさかさまにして陰干しをします。内装とヘルメット本体の間に残った水分はエアダクタから排出されるので問題ありません。内装が取り外せるタイプのヘルメットよりも乾燥までに時間が掛かるので注意してください。
ヘルメットの外装(シェル)の洗い方
- 表面の汚れをふき取る
中性洗剤を水に溶かした洗濯水を布に含ませ全体を拭きます。細かい通気口等は歯ブラシなどで磨くのがいいですが傷をつけない程度の力で優しく磨きましょう。 - 乾いたタオルで拭く
乾いた布でヘルメットの表面についた洗剤を拭きとります。 - 陰干しをする
天日干しはNGです。ヘルメットが紫外線で劣化してしまう恐れがあります。 - 表面を磨く
表面の汚れが取れたら市販されているヘルメット用クリーナーかワックスを柔らかい布につけて表面を磨いていきます。小さな円を描くように拭くのがコツです。クリーナーやワックスの跡が目立たなくなります。
ヘルメットのシールドの洗い方
- シールドについた汚れやゴミを取る
シールドにホコリがついているときはドライヤーを冷風にセットして使いホコリを吹き飛ばします。ティッシュなどでホコリを拭きとるのはシールドに細かい傷をつけてしまう可能性があるのでおすすめできません。固まってしまったゴミがシールドについている場合は、ぬるま湯に浸して軽く絞った柔らかい布を使って汚れをふやかしながら優しく拭き取りましょう。 - 眼鏡拭き・カメラレンズ拭きで拭きとる
眼鏡拭きやカメラのレンズ拭きは眼鏡やレンズに傷がつかないような構造になっているので、シールドをキレイに拭くときにも使えます。 - 曇り止めを塗る
市販されている曇り止めスプレーをシールドの表面に吹きつけます。
消臭スプレーを使ったメンテナンス
一番簡単なヘルメットのメンテナンスの方法です。毎日ヘルメットを使い終わった後、ヘルメットの内部に消臭スプレーをかけてベランダなどで干します。消臭スプレーは必ず布用タイプで無香料のものを選びましょう。匂いが強いもので実施してしまうとヘルメットは頭部を覆うので、次にヘルメットを着用するときに匂いが強すぎて不快に感じてしまうことが多くなります。
現場作業用ヘルメットの洗い方
現場作業用のヘルメットは過酷な作業環境の下で1日中被って作業をしているので汚れが蓄積しやすいヘルメットですが、バイク用のヘルメットと違いスポンジを使用した内装がないので、洗うことも乾かすことも比較的簡単に行なえます。汗や皮脂の汚れが溜まるのは主にヘルメットを固定するあごひも部分のみで、その他の部分はほこりが入り込んでしまう程度です。休日ごとに洗って清潔にしましょう。
- 分解する
工場用ヘルメットの多くは、内部のヘッドギアやベルトを取り外せます。組み立てもむずかしいものではないので分解しましょう。 - 手洗いをする
洗濯用の洗剤をバケツに入ったぬるま湯に溶かして、その中にヘルメットをつけながらホコリを洗い流します。ヘルメットの内部の発砲スチロールが破損しないように注意しながら優しく手洗いをします。分解したベルト類は洗剤を使ってキレイに洗いましょう。 - すすぎをする
洗い終えたら洗剤が残らないようにしっかりとすすぎます。 - 天日干しをする
直射日光の当たる場所で水分が残らないようにしっかりと乾かします。
分解して洗った後で組み立てが出来るか不安な人はぬるま湯の入ったバケツにそのままつけ丸洗いをしても問題ありません。但し、分解して洗ったほうが内部のパーツの隅々まで洗うことができます。
自転車用ヘルメットの洗い方
ロードバイクを趣味としている方や小さなお子様を自転車に乗せるときに着用するヘルメットも、汗や皮脂と共に都市部を走ると自動車の排気ガスなどで汚れてしまいます。自転車用のヘルメットは内装に数箇所のスポンジをマジックテープで貼り付けてその他の部分は発泡スチロール覆われています。バイクのヘルメットと現場作業用のヘルメットの中間のような構造です。
- 内装を外す
ヘルメットの内部を見ると小さなスポンジが中に入った内装が数箇所にマジックテープで貼り付けてあるので全て取り外します。 - 中性洗剤で揉み洗い
外した内装に中性洗剤を数滴つけてやさしく揉み洗いします。 - すすぐ
洗剤のぬめりが無くなるまでしっかりすすぎます。 - 乾いたタオルで水を吸い取る
乾いたタオルで水を吸い取り脱水します。 - 陰干しをする
風通しの良い場所で陰干しをします。
ヘルメットの外装(シェル)の洗い方
バイクのヘルメットと違い自転車用のヘルメットの外装には大きな空気の通る通気口がいくつも空いている複雑な構造をしているので、1箇所ずつ丁寧に汚れやホコリを取る必要があります。
- 表面の汚れをふき取る
中性洗剤を水に溶かした洗濯水を布に含ませ全体を拭きます。細かい通気口等は歯ブラシなどで磨くのが良いのですが傷をつけない程度の力で優しく磨きましょう。 - 乾いたタオルで拭く
乾いた布でヘルメットの表面についた洗剤を拭きとります。 - 陰干しをする
天日干しはNGです。ヘルメットが紫外線で劣化してしまう恐れがあります。 - 表面を磨く
表面の汚れが取れたら市販されているヘルメット用クリーナーかワックスを柔らかい布につけて表面を磨いていきます。小さな円を描くように拭くのがコツです。クリーナーやワックスの跡が目立たなくなります。
ヘルメットを洗う時にやってはいけないこと
ヘルメットは内部の発泡スチロールで頭を保護しています。この発泡スチロールが変形してしまったり、割れてしまうと頭を保護する機能は失われてしまします。発泡スチロールは熱に弱く高温になると溶けて変形してしまいます。
乾かすときにドライヤーを使用してはいけません
取り外した内装のみを早く乾かしたいからドライヤーを使用するのは問題ないのですが、ヘルメット本体の内部にドライヤーの高温を当てて早く乾燥させようとしてはいけません。ドライヤーからの熱で本体内部の発泡スチロール部分が溶けて変形してしまうとヘルメットとしての機能は失われてしまいます。
冬にストーブの前で乾かさない
こちらの場合も少しでも早く乾かしたいと考えてやってしまいがちですが、長時間ストーブの前に置いてしまうと本体内部の発泡スチロール部分が溶けて変形してしまうとヘルメットとしての機能は失われてしまいます。
まとめ
今回は色々なヘルメットの洗い方を紹介しました。ヘルメットは頭を事故から守ってくれるとても重要なプロテクターです。肌に密着して使用する事が多く洗わずに使用を続けていると汗や皮脂が溜まっていくだけでなく、排気ガスなどの外気でどんどん汚れてしまします。ヘルメットは肌に触れて使用するのできれいに洗って清潔に安全のために被りましょう。