溶かしバターの作り方と作る時の注意点

バターは料理やお菓子作りによく使われる食材ですが、使い方は作るものによって異なります。特にお菓子作りで使われるのは溶かしバターですが、正しい作り方はご存知でしょうか。また、溶かし方にもいくつかの種類があり、風味や色合いも異なります。そこで、美味しくお菓子を作るための溶かしバターの作り方や、作る時の注意点についてご紹介しましょう。

溶かしバターの作り方

溶かし バター

溶かしバターの作り方には、大きく3つの方法があります。では、それぞれの作り方についてご説明しましょう。

材料

溶かしバターを作るのに必要な材料は、無塩バター30gと必要に応じてお湯適量のみです。

電子レンジで作る場合

少し大きめのボウルに無塩バターを入れ、ふんわりラップをかけてから600wの電子レンジで20秒程加熱します。溶けない場合は、様子を見ながら10秒ずつ過熱で調整し、液体になったら完成です。

湯せんで作る場合

大きめのボウルにお湯を入れ、その上に無塩バターが入った一回り小さなボウルを重ねます。ゴムベラで軽く混ぜながら、液体になるまで溶かすと完成です。

余熱中のオーブンで作る場合

無塩バターを入れたボウルを、余熱中のオーブンの上に置いておきます。オーブンの熱で温められバターが液体になったら完成です。オーブンの熱でボウルが熱くなっているので、オーブンから取るときは火傷しないように気をつけましょう。

鍋で作る場合

大量の無塩バターを作るなら、小鍋で作るのがスピーディーです。小鍋に無塩バターを入れて弱火で熱し、ゴムベラで混ぜます。バターが液体になったら出来上がりです。

溶かしバターを作る時の注意点

溶かし バター

溶かしバターを作るときには、いくつか押さえておくべき注意点があります。

電子レンジを使う場合

電子レンジを使って溶かしバターを作る際の注意点としては、加熱のし過ぎに注意することです。加熱しすぎると飛び散ってしまい、電子レンジの中をベタベタにする可能性があります。短い秒数で繰り返し加熱するようにしましょう。

湯煎で作る場合

湯煎で溶かしバターを作る際の注意点は、お湯の温度を熱くしすぎないことです。熱すぎるお湯で湯煎すると、バターが高温になりすぎて分離してしまいます。

50℃ぐらいのお湯でゆっくり湯煎すると、分離もせず風味よく仕上がります。これは、オーブンの予熱や鍋で溶かすときにも注意すべきポイントです。

温度が高すぎるのはダメですが、低すぎても分離する原因になるほか、バターがもったりとした状態になってしまいます。サラサラの状態にするには、適温で溶かすことが大事です。

また、加熱後はバターの温度が高すぎることがあるので、70℃を目安に冷ましてから使うようにしましょう。

バターの種類と特徴

溶かし バター

溶かしバターの溶かし方には種類があり、特徴や使い道も異なります。それぞれについて詳しく解説しましょう。

溶かしバター

溶かしバターは、名前の通り溶かしただけのごく普通のバターです。サラダ油のようにサラサラとした流動性が特徴で、スポンジケーキやマフィンなどの口当たりを滑らかにしたり、しっとり感をプラスしたりします。

一部を除き、大体のお菓子が溶かしバターで対応できるため、最も使用頻度の高いバターの種類といえるでしょう。

焦がしバター

焦がしバターは、バターが完全に溶けた後もさらに過熱を続け、褐色に色付くまで焦がしたバターです。火をとめても過熱が進み、そのままだと焦がしすぎてしまう可能性があるので、火を止めたら鍋の底を冷やすのが作り方のコツとなります。

焦がしバターは、適度に焦がすことによって独特の風味や香ばしさが生まれるのが特徴で、主に焼き菓子に使用されます。代表的なお菓子としてはフィナンシェがありますが、その他にもお菓子の隠し味として使用されるバターです。

澄ましバター

澄ましバターは、溶かしバターを作った際に上澄みのみ取り分けた部分のバターです。ゆっくりと湯煎をしたバターは、上が黄金色の液体、下は白い液体という2層になりますが、その黄金色の部分だけを使い白い部分は破棄します。

白い部分には食品を腐らせるたんぱく質が含まれているため、その部分を取り除いた澄ましバターを使用するとお菓子や料理の日持ちを伸ばすことが可能です。

お菓子作りで溶かしバターの代わりに使用すると、日持ちも良くなるうえに風味も増します。業務用で使われることがほとんどですが、一般家庭でも肉や野菜のソテーなどで使用されます。

溶かしバターと常温バターの違い

溶かし バター

溶かしバターと常温バターは、同じバターですが成分が異なります。そのため、溶かしバターを使うと失敗してしまうお菓子もあります。

常温バターの特徴

常温バターとは、冷蔵庫から取り出し室温で柔らかくした状態のバターのことです。冷たいままでは混ぜるのが難しいため、柔らかくして生地などに混ぜやすくします。

柔らかくしたバターは、混ぜるときに空気を含ませることができるため、生地を柔らかくしたり、さっくり仕上げることができます。

溶かしバターの特徴

一方、溶かしバターは常温バターを溶かした状態であり、成分が分離しています。しかし、常温バターを温めて溶かしバターにできても、溶かしバターから常温バターにすることはできません。一度分離した成分は、元に戻ることはないからです。

風味も落ちてしまい、お菓子作りに使えなくなってしまいます。常温バターは、パウンドケーキのようにずっしりとした重めのお菓子に使用され、溶かしバターはスポンジケーキのような軽めのお菓子に使用されるのが一般的です。

常温バターは冷蔵庫から取り出し室温に戻すだけと簡単に作れるものの、クリーム状にできるまでに柔らかくするには夏場なら30分から1時間、冬場はもっと時間がかかってしまいます。

早く常温バターにするには、バターをできるだけ薄く切る、重ねておかない、できるだけ暖かい場所に置くのがコツです。時短で行う方法としては、電子レンジや湯煎、オーブンを使う方法がありますが、常温で戻すよりもムラになる確率が多く、生地と上手に混ざらないこともあります。

電子レンジや湯煎での温め方

電子レンジを使う場合は、低いワット数で5秒から10秒の過熱をし、まだ固いようなら柔らかくなるまで繰り返します。

湯煎をする場合は、温かいお湯を入れたボウルの上に無塩バターを入れたボウルを重ね、じっくりと温めます。ボウルの底に触れているバターが溶けやすいので注意しましょう。

発酵機能が付いているオーブンがあれば、発酵機能でオーブン内を真夏の室内のような温度にし、数分毎に状態を確認しながら柔らかくします。一瞬のうちに溶けたり、バターの一部分だけが高温になったりする心配もないため、時短の方法の中で最も失敗しにくい方法です。

まとめ

溶かし バター

溶かしバターの作り方や注意点をご紹介しましたが、コツさえつかめば初めてでも上手に作られそうですよね。高温になりすぎないように、また、低温なりすぎないように気をつかえば、失敗するリスクは少なくなります。

作るお菓子や料理の種類によって溶かしバターや焦がしバター、澄ましバターと使い分け、風味豊かに完成させましょう。