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スライド貯金とは
一般的に、1ヶ月分の給料で「1ヶ月間」やりくりして生活していると思いますが、スライド貯金では、1ヶ月分の給料でやりくりする日数を増やします。
例えば、1ヶ月を5週間と考えたとして、1ヶ月分の給料で5週間(35日)やりくりするわけです。この数日間増やしてやりくりした分のお金がだんだん貯まっていくのがスライド貯金です。
1ヶ月を5週間(35日)としてスライド貯金する例
給料日が毎月25日で、4月25日からスライド貯金を始めた場合、次のような「やりくりサイクル」になります。
4月25日のお給料日から毎月35日スライドしてやりくりしていくと11月25日の給料までに、まだ39日間あります。つまり、39日間分、生活費が浮いた、貯金ができたわけです。この流れがスライド貯金です。
※35日でなくても、ご自分がやりくりできそうな期間にしてください。
スライド貯金カレンダーの日付(4月25日の給料日からスタート)
・1回目の35日間:4月25日~5月29日
・2回目の35日間:5月30日~7月3日
・3回目の35日間:7月4日~8月7日
・4日目の35日間:8月8日~9月11日
・5回目の35日間:9月12日~10月17日
・6回目のスタート日数10月18日から、次の給料日11月25日までの日数は、39日あります。つまり、39日間分のやりくり分が貯金できたわけです。
スライド貯金のやり方
- 1ヶ月の変動費を決める
変動費とは、給料から固定費(家賃や水道光熱費、保険料、ローンなど毎月固定で支払う費用)を差し引いた金額。 - スライド貯金の日数を決める
変動費を5週間で割って1週間の金額を出してみる。もし、その費用で1週間やりくりするのが無理な場合は、スライド日数を減らして考える。 - 1週間ごとの費用を管理するための方法・家計簿を決めておく
- 給料日からスライド貯金をスタートする
スライド貯金の家計簿のつけ方
スライド貯金を手軽に始めるために、「袋わけ家計簿」がおすすめです。袋わけ家計簿とは、1週間ごとの生活費などを、袋や封筒に入れて、1週間袋に入っているお金だけで生活する方法です。
袋に入っているお金以外は使用できないので使用できるお金が一目で分かり調整しやすくなります。また封筒に使用した日付・内容・金額をメモ程度につけておくだけで面倒な作業はありません。
もし、家計簿ノートでしっかり記録をつけたい方は、スライド貯金の日に合わせて必要経費を入力してください。スライド貯金用のアプリもありますが、家計簿も長続きすることが必要ですので自分のやり方をみつけてください。
スライド貯金のコツ
固定費では無く変動費を対象にする
家賃や水道光熱費や保険料などの固定費は、毎月決まった日に支払いますので、35日サイクルで生活しているうちに支払日をうっかり忘れてしまう可能性もありますので、やりくりの対象とするのは固定費では無く、変動費でやりくりしましょう。変動費としては、食費や日用品や交通費や交際費などがありますので調整してみてください。
自分にあった日数を追加する
貯金目標を大きくもってついたくさん日数を追加したくなりますが、無理をすると長続きしません。自分の給料や生活内容、予算にあった日数を設定してください。毎月のやりくりに自信が無い方は、まず初めは3日スライドでやってみてはいかがでしょうか。
自分へのご褒美
スライド貯金で貯まったお金は自分へのご褒美と考えれば、やりくりの苦痛もやりがいに変わると思います。スライド貯金は節約するために我慢するものが出てくると思いますので、途中で我慢するのがストレスにならないよう楽しく行うのが長続きのポイントです。
節約術を覚える
スライド貯金中にやりくりすると当然節約しなければなりませんので、この機会に節約術を調べてチャレンジしてみてください。例えば食費の節約術は意外と身につくのが早いと思いますし、楽しめる節約方法もありますので長続きすると思います。
スライド貯金の注意点
スライド貯金で気をつけなければならないのは、クレジットカードの利用です。クレジットカードで支払うということは、給料を使っていると同じことです。カードでの支払いを加算して計算しないと、スライド貯金はできません。例えば、35日を15万円でやりくりしている時に、5万円カードで支払うと、残り10万円でやりくりしなければなりません。
スライド貯金のやりくり術5選!
スライド貯金のやりくりで、一番わかりやすく調整できるのは食費や日用品だと思いますので、やりくりのコツをあげてみましたので参考にしてくださいね。
①1週間の食材をまとめて購入して冷凍保存
1週間ごとにまとめて買うと、1週間の金額がはっきり分かり、予算オーバーになりません。
②1品で食事できる食材を買う
ソーセージ、たまご、納豆、キムチ、乾麺など、1品でも食事ができるような食材はお役立ちですし、2週目の食料にも使用できるのでお得ですよね。
④代用できる食材を買う
豆腐の場合、定番料理の冷奴やお味噌汁やマーボ豆腐などの他に、お肉の代用として、豆腐ハンバーグ、豆腐ナゲットや豆腐カレーなどアレンジが色々あります。このようなアレンジができる食材があるとレパートリーも増えて食卓の工夫になります。
⑤痛みにくい野菜を買う
栄養を考えると野菜は必須ですので、にんじん、玉ねぎ、ごぼうなどの常備する野菜は1週間目に購入しますと、2週目からの食品が少なく調整できます。また、傷みやすい、時間がたつと味が落ちるなどの問題がありますが、短めに加熱することによって解凍後やわらかくなりすぎたり水っぽくなるのを防げます。
基本てな節約のコツをご紹介しましたが、まだまだ節約術は色々ありますので、ご自分にあった節約術を見つけてくださいね。節約しやすいものは何かを先に考えてやりくりすることをおすすめします。
まとめ
スライド貯金についてご理解いただけたでしょうか?1ヶ月の日数を増やしてやりくりする方法なら予算が立てやすく、ちょっとした工夫で自然に貯まっていきますのでやりくりを楽しめたらいいですね。
スライド貯金のコツはとにかく続けることです。日数を多くしすぎて途中で挫折するよりも、最初は少なく設定してみてはいかがでしょうか?実際にスライド貯金を長期に成功させている方のスライド日数は3日くらいだそうです。最初は35日ではなく、33日くらいから始められるほうが長続きするかもしれませんね。
早速、今月のお給料日から初めてみましょう。
資産形成、資産運用の専門アドバイザー。銀行や保険会社、証券会社から紹介された金融商品等を第三者目線で相談に応じてくれる人気FP。近年iDeCoやNISAに関しては、自身が行なっている投資や運用状況などをモデルにその場で相談者にアドバイス。投資や運用を考えられている方は、初回相談は無料なので気軽にお問い合わせください。