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2020年以降、歩きスマホによる事故件数は上昇傾向に
スマホが普及し始めると同時に、日本全国で「ながらスマホ」による事故が問題視されるようになりました。これを受けて、2019年にながらスマホに関する道路交通法が改正され、その翌年の2020年には約半数まで事故件数が減少しています。
しかし、それ以降、再びながらスマホ(歩きスマホ)による事故は上昇傾向にあり、2023年には道路交通法改正前よりも事故件数が上回ってしまいました。
『歩きスマホ』は注意力が欠如しやすく非常に危険
歩きながらスマホを操作する『歩きスマホ』は、視線がスマホに集中するため、視野が狭まり、周囲への注意力も欠落しがちになります。
本人は「きちんと周りにも目を配っている」と思っていても、実際はスマホを使わずに前を向いて歩行している時と比べると、約95%もの有効視野が失われていることが実験によって判明しました。
注意力が落ちるだけでなく、情報の処理速度も低下するため、瞬時に周囲の状況を判断できなくなるという危険性も潜んでいます。
歩きスマホで実際に起こった『危険な事例』5選
では、歩きスマホをしていた人たちは、どのような危険な体験をしているのでしょうか。実際に起きた歩きスマホによる『危険な事例』を紹介します。
1.正面から歩いてきた人とぶつかり後方に転倒
歩きスマホをしながら道路を進んでいたところ、正面から歩いてきた人に直前まで気付かず、狭い歩道でぶつかってしまう…という事例は非常に多いです。
中には、ぶつかり方が非常に強く、そのまま後方へと押し出されるように転倒してしまい、頭を腰を強打して重傷を負ってしまったという事例も報告されています。
2.階段で足を踏み外し転落
駅構内など階段で歩きスマホをしていて、うっかり足を踏み外して転落するケースが多いです。実際、階段で足を踏み外して転落する事故は非常に多く報告されており、重傷を負いやすい事故として注意喚起されています。
また、自分だけでなく周りの人を巻き込んでしまい、最悪の場合、打ちどころが悪く相手を死亡させてしまう事件に発展する恐れも懸念されます。
3.駅ホームで足を踏み外し線路上へ転落
駅のホームで歩きスマホをしていたところ、うっかり足を踏み外してしまい、ホームから線路上へ転落してしまった…という非常に恐ろしい事故も起こっています。
実際に歩きスマホによって線路上へ転落してしまい、直前に接近していた電車と衝突してしまい、重傷を負ったり死亡につながる事故も多数報告されています。
また、駅のホームに転落し、電車を遅延させてしまった場合は、鉄道会社から賠償請求されるケースもあるでしょう。多くの人に影響を与えたとして高額な金額が請求されることになるため、今後の人生を一変させてしまうことも。
4.公園の池に転落
公園の中で歩きスマホをしていた場合、公園の花壇に足を引っ掛けて転倒してしまったり、池に転落してしまい、ずぶ濡れになったという事例も報告されています。
また、池に転落する際、柵などに頭を強く打ってしまい、針を縫うほどの怪我を負うことになった…という事例も。歩きスマホは注意力が欠陥している状態なので、転落した際に防御行動も取れず、強い衝撃を受けてしまいがちです。
5.他の歩行者とぶつかり相手を転倒させてしまった
歩きスマホで被害を受けるのは自分だけではありません。自分が歩きスマホをしていたせいで、周囲の歩行者とぶつかり、相手を転倒させてしまったという事例も多く報告されています。
相手が高齢者だった場合、うっかり転倒させてしまっただけでも後遺症が残るケースもあり、ご本人やご家族から医療費や慰謝料を請求されることもあるでしょう。
また、先ほども話に出た通り、階段で転落する際に周りを巻き込んでしまい、死亡事故に発展した場合は過失致死罪に問われる可能性もあります。
歩きスマホは自分や他人の命を落とす危険も…絶対にやめて
歩きスマホは自分だけでなく、周囲にいる人たちをも巻き込んでしまう非常に危険な行為です。命を落とす危険性もあるので、「少しだけなら…」という気持ちも捨て、絶対にしないように気をつけましょう。