衣替えでやってはいけないNG行動8つ!後悔しないための収納マニュアル

タンスの中の洋服

衣替えは季節ごとに訪れる行事ですが、つい面倒くさくなり、間違ったやり方で衣類を収納してしまうこともあります。正しい方法で衣替えを行わないと、衣類の寿命が縮んでしまうことも。ここでは、衣類を長持ちさせるために避けるべきNG行動を紹介します。

毎シーズン訪れる衣替え…そのやり方、正しいですか?

衣替えの時期が来ると、今季の衣類を収納して次の季節の洋服を準備するのはわくわくするものですが、収納作業が億劫だと感じる方も多いでしょう。

しかし、無理に急いで済ませると、次のシーズンに衣類が痛んでしまう可能性もあります。この記事では、衣替えでやってはいけないNG行動をまとめ、正しい方法で大切な衣類を長持ちさせるコツを紹介します。

衣替えを始める前に知っておくべき重要なポイントがあります。最適なタイミングは、最高気温が15~20℃を示す頃。昼間はまだ温かく、夕方に肌寒くなるという寒暖差が目立ってくる時期がちょうどよいでしょう。また、晴れて空気が乾燥した日を選ぶことも大切です。雨の日や湿気の多い日に行うと、衣類と一緒に湿気も収納してしまい、カビの原因になることがあるからです。

では、具体的なNG行動と対策を見ていきましょう。

衣替えでやってはいけない8つのNG行動

衣替えは次のシーズンに向けた大切な準備の一環ですが、うっかりミスが衣類を劣化させる原因になることも。正しい方法を知らずに行うと、お気に入りの洋服が虫食いや型崩れに見舞われることもあります。ここでは、避けるべきNG行動を詳しく紹介します。

1. 一度着た衣類を洗濯せずに収納する

衣替えで最もやってはいけないことの一つが、着用した衣類をそのまま収納することです。たとえ見た目に汚れていなくても、皮脂汚れや汗、空気中のホコリが衣類に残っている可能性があります。これが時間の経過とともに黄ばみや悪臭の原因となり、さらにはカビの温床になることも。衣類は収納前に必ず洗濯してからしっかり乾かしましょう。

特に注意が必要なのは、パッと見汚れておらず、数回しか着ていない衣服です。冬物のコートなど、汗をあまりかかない季節に着用した衣類も例外ではありません。これらの衣類にも目に見えない皮脂や外気の汚れが付着しています。そのまま保管すると、次のシーズンには黄ばみやシミとして現れる可能性があります。

また、衣類についた汚れは衣類害虫の格好のエサにもなります。洗濯やクリーニングをせずに保管すると、次の季節に着ようとした際に虫食い穴が開いているという悲惨な結果になりかねません。「1回着ただけだから大丈夫!」と思い込まないようにしましょう。

2. 衣類を畳まずにそのまま収納する

「収納が面倒」と思って、衣類を畳まずに衣装ケースに放り込むのは絶対に避けるべきです。畳まずに収納すると、深いシワがつきやすく、型崩れの原因にもなります。特にニットやシャツなど、形が崩れやすい素材は慎重に畳んでから収納することが大切です。

経験者の多くが後悔するのが、お気に入りのセーターを雑に収納してしまい、次の冬に取り出したら肩が伸びてしまっていたというケース。ニット製品は重力の影響を受けやすいため、特に注意が必要です。丁寧に畳んで平置きにするか、専用のハンガーを使用しましょう。

3. 衣類をギュウギュウに詰め込む

衣装ケースやクローゼットに無理に詰め込むと、シワや型崩れだけでなく、空気の循環が悪くなり、防虫剤の効果が十分に発揮されなくなります。また、衣装ケースが変形する原因にもなるため、収納はケースの8割程度に抑えることが理想的です。

ある方は、「スペースを有効活用したい」と思い、衣装ケースに衣類を詰め込みすぎて、取り出す際に大変な思いをしたそうです。結果的に、衣類にしわが付き、アイロンがけに多くの時間を費やすことになってしまいました。余裕を持った収納が、実は時間の節約にもつながるのです。

4. 吊るしてはいけない衣類をハンガーにかける

ニットやTシャツをハンガーに吊るすと、伸びたり型崩れしたりする原因になります。特にニットは吊るす時間が長ければ長いほど、全体が伸びて形が崩れてしまいます。これらの衣類は必ず畳んで収納するようにしましょう。

一方で、スーツやジャケットなどの形状を保つべき衣類は、適切なハンガーを使用して吊るすのが正解です。衣類の素材や形状に合わせて、収納方法を使い分けることが大切です。

5. 防虫対策を怠る、または防虫剤の使い方を間違える

防虫剤を使わずに衣類を長期間収納すると、虫食いのリスクが高まります。防虫剤は正しく使うことが大切で、衣装ケースの上に設置することが推奨されています。複数の種類を併用すると効果が薄れることがあるため、製品ごとの使い方を守りましょう。

興味深いことに、防虫剤の成分は空気より重いため、上から下に広がります。このため、クローゼットで使用する場合は、ハンガーパイプの真ん中か等間隔に吊るすのが効果的です。また、引き出しの場合は、衣類の上に置くのがベストです。

6. 湿気対策を忘れる

特に梅雨や湿気の多い季節に衣替えを行う際、湿気対策を怠るとカビや異臭の原因になります。衣装ケースやクローゼットに除湿剤を入れることで、湿気を効果的に取り除き、衣類の状態を保つことができます。換気や晴れた日に衣替えを行うことも重要です。

除湿剤の中でも、シリカゲルB型は吸湿・放湿の両方を行い、空間の湿度を適度に調節してくれる性質を持っています。バッグや靴など、アイテムごとの収納に適しているので、大切な小物の保管にも活用できます。

7. クリーニング後の衣類をそのまま保管する

クリーニング後の衣類をビニール袋に入れたまま保管するのは避けましょう。ビニール袋は通気性が悪く、中に湿気がこもりやすいため、カビの原因になることがあります。また、クリーニング後の衣類は完全に乾いていない場合があるので、一度陰干しをしてから収納するのがよいでしょう。

ある方は、高価なコートをクリーニングに出した後、そのままビニール袋に入れて保管していたところ、次の冬に取り出したらカビが生えていたという苦い経験をしたそうです。大切な衣類ほど、丁寧な取り扱いが必要です。

8. 光にさらされる場所で保管する

直射日光はもちろん、蛍光灯の光でも衣類は劣化します。特に、ウールやカシミヤ、シルクなどの天然素材は光に弱く、変色しやすいので注意が必要です。クローゼットや引き出しなど、光の当たらない場所で保管しましょう。

意外と知られていませんが、クローゼットの照明を点けっぱなしにしていると、衣類の劣化を早めてしまう可能性があります。必要なときだけ照明を使用し、普段は消しておくことをお勧めします。

これらのNG行動を避けることで、大切な衣類をより長く、美しい状態で保つことができます。次の項目では、正しい衣類の収納方法についてさらに詳しく見ていきましょう。

大切な衣類を長持ちさせる正しい収納のポイント

防虫剤

これまでNG行動を見てきましたが、ここからは衣類を長持ちさせるための正しい収納方法について詳しく解説します。これらのポイントを押さえることで、お気に入りの服を次のシーズンも美しい状態で着ることができます。

収納前の衣類の状態をチェック

衣類を収納する前に、必ず状態をチェックしましょう。汚れやシミがないか、破れや穴があいていないかを確認します。小さな問題でも、長期保管中に悪化する可能性があります。特に虫食いの兆候がないかよく見てください。早期発見が被害を最小限に抑える鍵となります。

適切な洗濯とアイロンがけ

収納前の衣類は必ず洗濯し、完全に乾かしてからアイロンをかけましょう。アイロンの熱は衣類害虫の卵を殺す効果もあります。ただし、防虫剤を使用した直後はアイロンがけを避けてください。防虫剤の成分が衣類に再結晶化し、シミの原因になることがあります。

素材に合わせた収納方法の選択

衣類の素材によって最適な収納方法が異なります。例えば、ニットは畳んで平置きに、スーツやジャケットは適切なハンガーを使用して吊るすのが良いでしょう。皮革製品は通気性のある布カバーをかけて保管すると、乾燥しすぎず、かつ適度な湿度を保つことができます。

防虫・防湿対策の徹底

衣類の大敵である虫とカビから守るため、防虫剤と除湿剤を適切に使用しましょう。防虫剤は衣類の上に置き、除湿剤は収納場所の下部や角に配置するのが効果的です。また、天然の防虫効果がある杉やヒノキのチップを活用するのも一案です。自然な香りで衣類を守ることができます。

定期的な換気と点検

長期保管中でも、月に1度程度は収納場所の換気を行いましょう。同時に、衣類の状態を確認し、問題がないか点検します。この習慣により、カビや虫食いの早期発見・対処が可能になります。また、衣類に風を通すことで、生地の劣化を防ぐ効果もあります。

収納場所の選択と管理

衣類の収納場所は、直射日光が当たらず、温度と湿度の変化が少ない場所を選びましょう。クローゼットや箪笥を使用する場合は、内部を清潔に保つことが重要です。定期的に掃除を行い、必要に応じて防カビスプレーなどを使用するのも良いでしょう。

収納用品の適切な選択

収納用の衣装ケースやハンガー、カバーなどは、衣類の保護に大きな役割を果たします。通気性のある素材を選び、衣類を圧迫しないサイズのものを使用しましょう。プラスチック製の衣装ケースを使う場合は、内部に除湿シートを敷くと良いでしょう。

衣替えを効率的に行うコツ

衣替えを効率的に行うためのコツをいくつか紹介します。まず、衣替えの日程を事前に決めておくことで、心の準備ができます。次に、必要な道具(収納ボックス、防虫剤、除湿剤など)を事前に準備しておきましょう。

また、衣替えの際に不要な衣類を見つけたら、迷わず処分や寄付を検討することで、クローゼットのスペースを有効活用できます。さらに、家族と協力して行うことで、作業時間を短縮できるだけでなく、楽しい時間にもなります。

衣替えで大切な衣類を守るために

衣替えは単なる季節の作業ではなく、衣類と向き合う貴重な機会です。正しい方法で衣類を収納し、適切なケアを行うことで、お気に入りの服をより長く楽しむことができます。

洗濯、乾燥、防虫・防湿対策など、基本的なポイントを押さえつつ、衣類の素材に合わせた収納方法を選択することが大切です。面倒な作業と捉えるのではなく、衣類との対話の時間と考え、季節の変わり目に自分自身のケアも兼ねた特別な時間を設けてみてはいかがでしょうか。

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