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緊急時にも備蓄した水道水が役に立つ
日本は災害大国と言われるほど多くの災害に見舞われやすい国です。地震や水害、火山噴火など、あらゆるリスクがある日本では、緊急時に備えてさまざまなものを備蓄しておくことが推奨されています。
中でも、災害時は断水するリスクが非常に高いため、水道水をある程度の日数分、用意しておくことが警視庁や各自治体から推奨されているでしょう。
- 飲み水
- 断水時、お風呂やトイレなどの生活用水として
日本の水道水は飲み水としても活用できるため、ポリタンクなどに水道水を備蓄しておくことで、さまざまな用途に使用できる利点があります。
しかし、水道水は市販のミネラルウォーターとは違います。備蓄した水道水がどのくらいの期間、保存可能なのか気になる方も多いでしょう。
水道水は飲み水としての賞味期限はあるの?
飲むことのできる日本の水道水は、どのくらいの期間、保存が可能なのでしょうか。常温・冷蔵など、保存状態によって保存日数が異なるので把握しておきましょう。
水道水は飲料用として常温で3日間の保存可能
水道水は飲料用として備蓄する際、常温保存であれば3日間ほど保存が可能です。日本の水道水は塩素によって浄水場で消毒されていますが、この塩素が水道水を安全に飲める期間を延ばしてくれています。
したがって、水道水を常温で備蓄する場合は、3日が経過したら新しい水道水へと入れ替えてください。
冷蔵で保存するならば10日ほど保存可能
水道水を冷蔵保存する場合は、常温よりも長く、10日間ほど保存が可能になります。市販のミネラルウォーターのように何年も保存できるわけではありませんが、水道水で10日間、保存できるならば金銭的にも良心的です。
ただし、一般家庭で冷蔵保存する場合は冷蔵庫を使うことになります。冷蔵庫の容量は限られているので、多くの水道水を冷蔵庫内で備蓄することは現実的ではないでしょう。
浄水器を通した水は長期保存ができない
ご家庭によっては、蛇口に浄水器を装着している世帯もあるでしょう。浄水器によって水が浄化されているならば、より長持ちするのではないかと思う方もいると思いますが、実は逆です。
浄水器を通した水は、浄水場から流れてきた水道水に含まれる塩素を取り除いてしまうため、長期保存できません。浄水器を通した水は、常温で1日しか保存できないため、備蓄用としては不向きです。
災害時用に7日分以上の飲料水の備蓄が推奨されている
自治体や警視庁からは災害時の備えとして、7日分以上の飲料水の備蓄が推奨されています。1日に人間が摂取する理想的な水の量は約2リットル前後と言われているため、1人あたり合計14リットルもの水道水の備蓄が必要になります。
備蓄用として保管しておく場所を確保できるならば良いですが、3〜4人家族ともなると、その量は膨れ上がります。7日分が難しい場合は、最低でも3日分程度の飲み水を確保しておきましょう。
また、飲み水とは別に、断水した時のために生活用水(体の洗浄やトイレ用水など)として水道水を備蓄しておくと安心です。生活用水は1日に一人あたり20〜60リットル使用すると言われているため、とりあえず1日分だけ確保しておくことをおすすめします。
水道水を飲料用として備蓄する方法は?
水道水を飲料用として備蓄する方法は以下の通りです。
- 10L程度の新しいポリタンクを用意する
- 容器内に空気が入らないよう満杯まで水を入れる
- ポリタンクの蓋をしっかり締める
- 直射日光が当たらない風通しの良い場所に保管する
- 常温は3日、冷蔵保存は10日過ぎたら新しい水に交換する
あまりにも大きいポリタンクに入れてしまうと、運搬が大変になってしまいます。したがって、ご自身が運搬できる大きさのポリタンクに備蓄しておきましょう。
ご家庭のパントリーや物置、クローゼットに保管しているご家庭が多いようです。また、車の荷物収納場所も備蓄用水の置き場として最適です。
一箇所にまとめてしまうと、災害時にトラブルで塞がってしまい、全ての水が取り出せなくなる恐れもあります。このような事態を回避するためにも、数カ所に備蓄用水を保管しておきましょう。
緊急時のために水道水は最低3日分以上を備蓄しておこう
いかがでしたか。水道水は飲み水としても活用できるため、緊急時を見越して最低3日分以上は備蓄することが推奨されています。まだ水を備蓄していないという方は、ぜひポリタンクに水道水を入れて備蓄しておきましょう。