目次
日本では当たり前でも海外では違法になることがある!
海外旅行は新しい文化や風景との出会いに胸が躍るものですが、同時に思わぬトラブルに巻き込まれるリスクもあります。特に、日本で当たり前に行っている行動が、現地では厳しく取り締まられていることがあるのです。
例えば、ある日本人旅行者は、ハワイの道路を横断中にスマートフォンを操作していたところ、突然警察官に呼び止められ、罰金を科されてしまったそうです。日本では注意される程度のことが、海外では法律違反になることがあるのです。
このような経験をしないためにも、渡航先のルールをしっかりと理解し、トラブルを避けるために注意を払う必要があります。ここでは、海外で違法となる可能性のある10の意外な行動について詳しくご紹介します。この情報は、安全で楽しい海外旅行のために役立つはずです。
海外で違法になる意外な行動10選
日本では問題なく行える行動でも、海外では思わぬ違法行為となり、罰金や逮捕といったトラブルに繋がることがあります。ここでは、特に注意すべき10の行動について詳しく解説します。
1. 歩きスマホ
- ニュージャージー州フォートリー…85ドル(日本円で約9,350円)
- ハワイ州ホノルル…横断中のスマホ操作で99ドル(日本円で約10,890円)
- シカゴ市内…スマホ使用による罰金導入検討中
日本でも問題視されている歩きスマホですが、海外ではさらに厳しく規制されています。特にアメリカの一部の州では、歩きスマホに対する罰則が設けられています。
例えば、ニュージャージー州フォートリーでは、歩きながらのスマホ操作に対して85ドル(約9,350円)の罰金が科されます。また、ハワイ州ホノルルでも横断中のスマホ使用に99ドル(約10,890円)の罰金が課せられます。
最近では、シカゴやニューヨークでも同様の法律の導入が検討されており、アメリカ全土で歩きスマホに対する規制が厳しくなる傾向にあります。旅行中は、道路を横断する際はもちろん、歩行中もスマホの使用には十分注意しましょう。
2. 飲酒に関する年齢制限と場所の規制
- アメリカ全土…飲酒可能年齢21歳未満の飲酒は禁止
- カナダ(公共の場所)…午前3時以降の飲酒禁止
- シンガポール…夜10時半から朝7時まで公共の場所での飲酒禁止、罰金7万円~8万円
飲酒に関する法律は国によって大きく異なります。日本では20歳から飲酒が可能ですが、アメリカでは多くの州で21歳未満の飲酒が禁止されています。さらに、カナダやシンガポールなどでは公共の場での飲酒が禁止されているのです。
カナダでは、公共の場での飲酒と午前3時以降の飲酒が禁止されています。日本では当たり前の路上飲みや公園での飲酒、新幹線内での飲酒なども、カナダでは罰金の対象となる可能性があります。
シンガポールの規制はさらに厳しく、夜10時半から朝7時まで公共の場での飲酒が禁止されています。違反すると、初犯の場合でも日本円で7万円から8万円の罰金、再犯の場合には最高で約15万円の罰金または最高3か月の禁固刑が科される可能性があります。
さらに驚くべきことに、酔って迷惑行為をすると、約10万円の罰金に加えて、最長6か月の禁固刑が科せられる可能性もあるのです。お酒好きの方は、旅行前に必ず現地の飲酒に関する法律を確認しましょう。
3. 子どもを一人にすること
- アメリカ(一般的)…13歳未満の子どもを一人にすると保護対象
日本では子どもを一人で留守番させることはよくありますが、海外では厳しく規制されている国があります。特にアメリカでは、子どもを一人にすることが違法行為とみなされる可能性があるのです。
例えば、ホテルに宿泊中、子どもが寝ているからと隣のお店に飲み物を買いに行くような行為も、最悪の場合、逮捕される可能性があります。これは、子どもが犯罪に巻き込まれるリスクが高いと考えられているためです。
レジャー施設やショッピングセンターでも同様で、子どもが親の視界から離れることは許されていません。日本では当たり前に見られる、子どもだけで違う売り場に行くような行動も、海外では問題となる可能性があります。
アメリカでは、13歳未満の子どもが一人でいると保護の対象となり、周囲の大人にも通報義務が発生します。子ども連れで海外旅行をする際は、常に子どもと一緒にいるよう心がけ、たとえ短時間でも子どもを一人にしないよう注意しましょう。
4. 持ち込み禁止品の所持
- オーストラリア…加工食品の持ち込み禁止(カップラーメン含む)
- シンガポール…ガムの持ち込み禁止、最大1万シンガポールドル(約86万円)の罰金
- タイ…電子タバコの持ち込み禁止、最大10年の懲役または50万バーツの罰金
国によって持ち込みが禁止されている物品が異なります。日本では問題なく持ち込めるものでも、海外では厳しく規制されている場合があるのです。
例えば、オーストラリアでは加工食品の持ち込みが禁止されており、日本人旅行者に人気のカップラーメンなども該当します。これは、見えない害虫や病原菌が付着している可能性があるためです。
シンガポールでは、意外にもガムの持ち込みが禁止されています。違反すると最大1万シンガポールドル(約86万円)という高額な罰金が科されます。これは、道路や公共の場所にガムが捨てられることを防ぐための措置です。
タイでは電子タバコの持ち込みが禁止されており、違反すると最大10年の懲役か、50万バーツ(約170万円)の罰金、またはその両方が科される可能性があります。
また、インドではビニール袋の持ち込みが禁止されており、10万ルピー(約17万円)の罰金を科されることもあります。これは環境保護のための規制です。
旅行前に必ず現地の持ち込み規制を確認し、不要なトラブルを避けましょう。特に、食品や日用品については注意が必要です。
5. 公共の場所での行動規制
- イタリア・ローマ…スペイン広場で飲食禁止、違反者は約7万円の罰金
- 台湾…電車内での飲食禁止、罰金1500元~7500元(約5,000円~26,000円)
- シンガポール…公共の場でのゴミのポイ捨てや唾を吐く行為に数万円の罰金
多くの国では、公共の場所でのマナーが厳しく取り締まられています。特に観光地では、文化財や環境を保護するための厳しい規制が設けられていることが多いのです。
例えば、イタリアのローマにあるスペイン広場では、飲食が禁止されています。映画「ローマの休日」で有名になったこの場所ですが、ジェラートを食べながら階段に座ることは、約7万円の罰金の対象となります。映画の中の素敵なシーンを真似してしまうと、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があるのです。
台湾では電車内での飲食が禁止されており、罰金を科されることがあります。日本では新幹線での飲食が一般的ですが、海外ではそうではないことに注意が必要です。
シンガポールやドバイなどでは、公共の場でのマナー違反に対して厳しい罰則が設けられています。ゴミのポイ捨てや唾を吐く行為なども罰金の対象となる可能性があります。シンガポールでは、道に唾を吐いただけで数万円の罰金が科される可能性があるのです。
これらの規制は、街の美観を保ち、衛生状態を維持するためのものです。日本でもマナーとして避けるべき行為ですが、海外では法律で罰せられる可能性があることを覚えておきましょう。
6. 公共交通機関での規則違反
- 台湾(MRT)…地下鉄内での飲食禁止、罰金対象
- ドバイ…地下鉄での居眠りやガムを噛む行為が禁止、罰金対象
- イギリス・ロンドン…地下鉄での乗り越し清算禁止、約2万円の罰金
公共交通機関の利用に関する規則も国によって大きく異なります。日本では一般的な行動でも、海外では違法となる場合があるので注意が必要です。
例えば、台湾のMRT(地下鉄)内では飲食が完全に禁止されています。のどが渇いて水を飲みたくなっても我慢しなければなりません。ドバイの地下鉄ではさらに厳しく、居眠りやガムを噛むことも違法行為とされています。長旅で疲れていても、うっかり居眠りをしてしまうと罰金を科される可能性があるのです。
また、イギリスのロンドンでは、地下鉄の乗り越し清算が認められていません。日本では当たり前の乗り越し清算ですが、ロンドンでは切符を買った場所までしか乗ることができません。もし降りる時に乗り越していることが発覚したら、約2万円の罰金を科される可能性があります。ロンドン観光の際は、トラベルカードと呼ばれる乗り放題乗車券を購入するのがおすすめです。
7. 写真撮影の制限
- 中国…公共施設や空港での写真撮影禁止
- アラブ首長国連邦…許可なく人物を撮影することが禁止、罰金または拘留の可能性
- ロンドン…軍事施設の写真撮影禁止、スパイ容疑のリスク
海外では、特定の場所での写真撮影が禁止されていることがあります。特に公共施設や軍事関連施設の撮影には細心の注意が必要です。
例えば、中国では公共施設の写真を撮ることが法律違反となる可能性があります。空港や駅、公園などでの撮影も注意が必要です。特に軍用機が写り込む可能性のある場所での撮影は危険で、スパイ容疑をかけられる可能性もあります。
また、アラブ首長国連邦では、許可なく人物を撮影することが禁止されています。街頭で何気なく撮った写真に人が写り込んでいただけでも、罰金や拘留の対象となる可能性があるのです。
旅行先での写真撮影は思い出作りには欠かせませんが、現地の規制を十分に理解し、適切に行動することが重要です。撮影前に周囲を確認し、必要に応じて許可を得るなどの配慮が必要です。
8. 文化財や自然環境の保護に関する違反
- イタリア・サルデーニャ島…ビーチの砂を持ち帰る行為が禁止、最大6年間の懲役刑
- オーストラリア…未申告の食品や植物持ち込みに高額な罰金
- ニュージーランド…自然環境保護のための厳しい検疫、外来種の侵入防止に高額な罰金
多くの国では、文化財や自然環境を保護するための厳しい法律が設けられています。これらの法律に違反すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
例えば、イタリアのサルデーニャ島では、ビーチの砂を持ち帰ることが厳しく禁止されています。美しい砂浜の思い出に、ほんの少しだけ砂を持ち帰ろうと考える人もいるかもしれませんが、これは重大な違法行為です。違反した場合、最大で6年間の懲役刑が科される可能性があります。
また、オーストラリアやニュージーランドなどでは、自然環境を守るための厳しい検疫があります。未申告の食品や植物を持ち込もうとすると、高額な罰金が科される可能性があります。これらの国々では、外来種の侵入による生態系への影響を非常に重視しているのです。
9. 喫煙に関する規制
- シンガポール…指定喫煙所以外での喫煙禁止、初回で約1万7,000円の罰金
- タイ…公共の場所や観光地でのたばこの吸い殻のポイ捨て禁止、最大10万バーツ(約34万円)の罰金
喫煙に関する規制も国や地域によって大きく異なります。多くの国では、公共の場所での喫煙が厳しく制限されています。
例えば、シンガポールでは、指定された喫煙所以外での喫煙は厳しく禁止されています。違反すると、初回でも約17,000円の罰金が科される可能性があります。また、屋内の公共スペースだけでなく、バス停や公園などの屋外でも喫煙が禁止されている場所が多いので注意が必要です。
タイでも、2019年から公共の場所や観光地でのたばこの吸い殻のポイ捨てが禁止されました。違反すると最大10万バーツ(約34万円)の罰金が科される可能性があります。
喫煙者の方は、旅行先での喫煙ルールを事前に確認し、指定された場所でのみ喫煙するよう心がけましょう。
10. 特定のジェスチャーの禁止
- ブラジル・トルコ…「OK」ジェスチャーが侮辱的な意味を持つ
- アジア諸国…人差し指で人を指す行為が無礼とされる
- 西洋諸国…中指を立てるジェスチャーが侮辱的で、罰金や逮捕の対象となる可能性
日本では問題のないジェスチャーが、海外では侮辱的な意味を持つことがあります。場合によっては、法的な問題に発展する可能性もあるので注意が必要です。
例えば、親指と人差し指で輪を作る「OK」のジェスチャーは、ブラジルやトルコなどでは侮辱的な意味を持ちます。また、人差し指で人を指すジェスチャーは、多くのアジア諸国で無礼とされています。
特に注意が必要なのは中指を立てるジェスチャーです。多くの西洋諸国では極めて侮辱的な意味を持ち、公共の場でこのジェスチャーをすると、罰金や逮捕の対象となる可能性があります。
ジェスチャーの意味は文化によって大きく異なるため、海外旅行の際は、現地で一般的なジェスチャーについて事前に調べておくことをおすすめします。
旅先でトラブルを避けるために
海外旅行では、日本と同じ感覚で行動してしまうと、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。罰金や逮捕といった深刻な事態を避けるためにも、旅行先の文化や法律をしっかりと理解し、慎重に行動することが重要です。
ここで紹介した10の意外な違法行為は、ほんの一例に過ぎません。実際には、国や地域によってさまざまな法律や規制が存在します。安全で楽しい海外旅行のために、以下の点に注意しましょう:
- 旅行前に外務省のホームページで、訪問先の国の注意事項を確認する
- 現地の文化や習慣を尊重し、マナーを守る
- 公共の場では特に慎重に行動し、周囲に迷惑をかけないよう心がける
- 不明な点があれば、現地のガイドや旅行会社に確認する
これらの注意点を守り、現地の法律や文化を尊重することで、より充実した海外旅行を楽しむことができるでしょう。世界には様々な文化や価値観があり、それらを学ぶことも旅の醍醐味の一つです。安全に配慮しつつ、新しい経験を楽しんでください。
最後に、海外旅行中に万が一トラブルに巻き込まれた場合は、すぐに日本大使館や領事館に連絡を取ることをお忘れなく。彼らは日本人旅行者を支援するために存在しています。十分な準備と注意を払い、素晴らしい思い出に満ちた旅行をお楽しみください!