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職務質問されやすい人には特徴がある
特に悪いことをしていなくても、警察に声をかけられるとドキッとしてしまいますよね。なにもしていない状態でも、職務質問を受けることがあります。警察は、職務質問しやすいと感じる人に声をかける傾向があり、その特徴には一定の傾向があります。
警察官は、現地の犯罪発生状況や犯罪者の一般的な特徴、時間、場所などの状況を考慮しつつ、服装や持ち物、パトカーとすれ違ったときの視線、態度、しぐさなどから総合的に判断して「怪しい」と直感が働くと、職務質問をすることになります。
中には、職務質問のエキスパートである「職務質問技能指導員」が声をかけてくることもあります。彼らは全国の警察官に職務質問の方法を指導しており、不審者を瞬時に見分ける能力に長けています。
では、どのような人が職務質問に合いやすいのか、その特徴を見ていきましょう。
警察官に声をかけられやすい人の9つの特徴
警察から声をかけられやすい人には、以下のような特徴があります。これらの特徴は、警察官が「怪しい」と判断する要素となり得るものです。
1. 警察官を見たときのしぐさや視線が不自然
警察官を見た際の視線やしぐさが不自然だと、警察から声をかけられやすいです。例えば
- 警察官を見て挙動不審な態度を取る
- 警察官との目線が合った瞬間に視線を逸らす
- 周囲をきょろきょろ見渡し、ソワソワした動きをする
- 警察官を見るなり、急に逃げようとする
- ある場所を不自然に凝視するなどの行動
このような態度は一般市民には見られないため、怪しまれて声をかけられる原因となります。パトカーとすれ違ったときの一瞬の表情や、「ヤバい」という顔をしたり、突然方向転換して路地に入ったりする行動も、警察官の目に「怪しい」と映ることがあります。
実際に、ある若者は深夜にコンビニから出てきたところをパトカーと鉢合わせし、思わず目をそらしてしまったことで職務質問を受けた経験があるそうです。何も悪いことをしていなくても、不自然な行動は警察官の注意を引いてしまうのです。
2. 季節感のない服装をしている
季節に合わない服装は、警察から不審に思われる要因です。例えば:
- 真夏に長袖を着ている(注射の痕などを隠している可能性)
- 真夏に裏起毛の長ズボンを履いている
- 真冬に半袖半パンを着ている
- 上下の服の季節感がバラバラ
このように、季節に合わない服装は、危険な薬物使用などを疑われる可能性があります。特に、薬物中毒者は夏でも長袖を着ているなどの特徴があるため、警察官の注意を引きやすくなります。
ちなみに、ドラマ「裸の大将」の山下清も、真冬にランニングシャツと短パンという季節感ゼロの格好で旅をしていました。いつも同じ格好のせいで職務質問されるシーンが何度も登場します。もちろんこれはドラマの話ですが、季節感のない服装が不審に思われるのは現実も同じということで、皆さんもご注意を!
3. 近くであった事件の重要参考人と背格好が似ている人
日本では毎日さまざまな犯罪が起きています。窃盗や喧嘩はもちろん、殺人などの重大犯罪も含まれます。事件の近くに、犯人の特徴によく似た人物がいた場合、職務質問をされるのは当然と言えるでしょう。
実際に犯人でない場合でも、似ているだけで職務質問を受けることがありますが、もし犯人であれば速やかに捕まることが求められます。
ある会社員は、近隣で発生した窃盗事件の犯人と服装が似ていたことで、出勤途中に職務質問を受けたことがあるそうです。幸い、身分証明書を提示することですぐに解放されましたが、このような経験は珍しくありません。
4. 病的なやせ方をしている
明らかに異常な痩せ方をしていると、薬物の使用を疑われ、警察から声をかけられやすいです。例えば
- 骨と皮だけの状態になるほどやせている
- 目が血走っていて、不健康そうに見える
薬物使用が疑われるような外見は、警察が見過ごすことはできません。薬物中毒者の特徴として、やせ型で色白、目が鋭いという点も警察官は注意深く観察しています。
5. 真冬に大量に発汗している
真冬に大量の汗をかいていると、非常に不自然に見えます。入浴後や運動後である場合もありますが、真冬に多量の発汗は珍しいため、警察から声をかけられることが多くなります。これも薬物使用や犯罪行為の直後である可能性を警察官が疑う要因となります。
6. 深夜の繁華街をうろつく
深夜、特に人通りの少ない時間帯に繁華街をうろつくことは、警察官の注意を引きやすい行動です。特に、一人で歩いていたり、同じ場所を何度も行ったり来たりしている場合は、不審に思われる可能性が高くなります。
実際に、ある大学生は終電を逃して深夜に繁華街を歩いていたところ、警察官から声をかけられたそうです。特に悪いことはしていなかったものの、時間と場所の組み合わせが不自然に見えたのかもしれません。
7. 大きなバッグや不自然な膨らみのある服装
大きなバッグを持っていたり、服の下に不自然な膨らみがあったりする場合、警察官の目に留まりやすくなります。これは、窃盗品や危険物を隠し持っている可能性があると判断されるためです。
特に、コンビニエンスストアや商業施設の近くで、このような姿で歩いていると、職務質問を受ける可能性が高くなります。
8. 高級車に乗っているが、車両の手入れが悪い
高級車に乗っているにもかかわらず、車体が汚れていたり、整備状態が悪かったりする場合、警察官の注意を引く可能性があります。これは、盗難車である可能性や、違法な手段で入手した車両である可能性を疑われるためです。
9. 特定の場所で長時間立ち止まっている
繁華街や住宅街で、特定の場所に長時間立ち止まっている人は、警察官の注意を引きやすくなります。これは、窃盗や不法侵入を計画している可能性があると判断されるためです。
例えば、ある主婦は、子供の迎えを待つために学校の近くで長時間立っていたところ、警察官から声をかけられたそうです。状況を説明することですぐに理解を得られましたが、一見すると不審な行動に見えてしまうこともあるのです。
これらの特徴は、必ずしも犯罪と関連しているわけではありませんが、警察官の注意を引きやすい要素となっています。次は、職務質問を受けた際の対応方法について詳しく見ていきましょう。
職務質問された時にやってはいけないこと
職務質問を受けた際、ついやってしまいがちな行動がトラブルを引き起こすことがあります。警察官とのやり取りで不必要な誤解や問題を避けるため、以下の点に注意しましょう。
逃げ出す行為
突然走り出すと逃走と見なされ、追跡や逮捕のリスクが高まります。ある学生は、単に急いでいたために走り出したところ、警察官に追いかけられ、かえって時間を取られてしまったそうです。落ち着いて状況を説明することが大切です。
警察官を挑発する
攻撃的な言動や態度は、警察官の警戒心を強めます。「俺らの税金で飯食ってるんでしょ?」などの発言は特に避けましょう。このような態度は、職務質問の長期化や、さらなる調査につながる可能性があります。
偽名を名乗る
身元確認を拒むと、より詳細な調査や拘束を招く可能性があります。正直に対応することが、早期解決への近道です。虚偽の申告は犯罪となる可能性もあるので、絶対に避けましょう。
所持品を隠す
隠そうとする動作は違法行為の疑いを深めます。やましいものがなければ、素直に見せることをおすすめします。急に鞄を背中に回したり、ポケットの中のものを握りしめたりする行為は、警察官の疑いを招きます。
大声で騒ぐ
他の通行人を巻き込む行為は、状況をさらに悪化させます。冷静に対応することが重要です。ある会社員は、職務質問時に興奮して大声を出してしまい、警察官の態度が硬化し、結果的に長時間拘束されてしまったそうです。
警察手帳の提示を強く要求する
警察官の身分を確認したい場合は丁寧に依頼しましょう。「警察手帳を見せろ!」などと強い口調で要求すると、警察官の態度が硬化する可能性があります。
携帯電話で通話を始める
職務質問中に突然電話をかけたり、通話を始めたりすると、警察官の警戒心を高めてしまいます。まずは職務質問に集中して対応しましょう。
アルコールや薬物の影響下での対応
飲酒後や薬物の影響下での対応は、判断力が鈍り、不適切な言動につながる可能性があります。そのような状態で外出すること自体を避けるべきです。
SNSへの投稿や実況
職務質問中にSNSへ投稿したり、ライブ配信したりすることは避けましょう。警察官の肖像権を侵害する可能性があり、トラブルの元となります。
黙秘権を主張し続ける
黙秘権は重要な権利ですが、簡単な質問にも一切答えないという態度は、かえって疑いを深める結果となることがあります。状況に応じて適切に対応することが大切です。
これらの行動を避け、冷静かつ協力的な態度で職務質問に応じることで、スムーズな解決につながります。警察官も市民の安全を守るために仕事をしているということを理解し、お互いを尊重する精神で対応することが重要です。
職務質問を拒否したらどうなる?
職務質問は任意で受けるものですが、拒否することも可能です。しかし、拒否すると警察に怪しい人物と見られ、何度も説得を受けることになるかもしれません。
拒否した場合の影響
- 警察官の疑いが深まる
- より詳細な質問を受ける可能性が高まる
- 長時間拘束される可能性がある
- 周囲の人々の注目を集めてしまう
ある弁護士は、「職務質問を拒否する権利はありますが、それによって却って時間がかかることもあります。やましいことがなければ、素直に応じる方が賢明でしょう」とアドバイスしています。
職務質問を受けたときの適切な対応方法
職務質問を受けた際は、落ち着いて対応することが重要です。以下のポイントを心がけましょう。
- 丁寧な言葉遣いを心がける
- 警察官の質問に簡潔に答える
- 身分証明書を携帯し、求められたら提示する
- やましいことがなければ、所持品検査にも協力的に応じる
- 不当な扱いを受けた場合は、警察官の氏名と所属を確認する
ある大学教授は、「警察官も市民の安全を守るために仕事をしているのです。お互いに敬意を持って接することで、スムーズなコミュニケーションが可能になります」と語っています。
職務質問についてのよくあるQ&A
職務質問は誰にでも起こりうるため、適切な対応方法を知っておくことが重要です。ここでは、職務質問に関するよくある疑問に対して、具体的な回答を提供し、不安を解消できる情報をまとめました。
Q1: 警察官の身分証明書を確認することはできますか?
A1: はい、職務質問を受ける際に警察官の身分を確認したい場合は、警察手帳の提示を求めることができます。ほとんどの場合、警察官は快く応じてくれるでしょう。
Q2: 職務質問の様子を録音・録画することは許可されていますか?
A2: 基本的に、公共の場での録音・録画は法律で禁止されていません。ただし、警察官に一声かけてから行うのがマナーです。「念のため録音させていただきます」と伝えることで、トラブルを回避できる可能性が高まります。
Q3: 職務質問で所持品検査を求められた場合、拒否できますか?
A3: 所持品検査も基本的には任意です。しかし、拒否すると警察官の疑いが深まる可能性があります。やましいものがなければ、協力的な態度を取ることをおすすめします。
Q4: 職務質問で交番に同行を求められた場合、断ることはできますか?
A4: 交番への同行も任意です。強制的に連行されることはありません。ただし、その場で質問に答えることが困難な状況(交通の妨げになるなど)では、同行を求められることがあります。
Q5: 不当な職務質問を受けた場合、どこに相談すればいいですか?
A5: 警察署の窓口や警察本部の苦情相談窓口に相談することができます。また、弁護士に相談するのも一つの選択肢です。
警察官から声をかけられたときは落ち着いて応じよう
職務質問は誰にでも起こり得るもので、声をかけられた際は冷静に対応することが重要です。不安や驚きはあるかもしれませんが、落ち着いて質問に応じることで、トラブルを未然に防ぐことができます。
やましいことがなければ、誠実に対応することが最善の策です。警察官も市民の安全を守るために仕事をしているということを理解し、お互いに敬意を持って接することで、スムーズなコミュニケーションが可能になります。