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ほうれん草の保存方法
ほうれん草は常温保存が不向きな野菜です。そのため、なるべく新鮮な状態を維持するには、正しい保存方法を知っておく必要があります。
そのまま冷蔵保存
ほうれん草の保存方法で最もオーソドックスなのが、冷蔵庫へ入れておくケース。ただし購入してきてから、そのまま大ざっぱに入れておくだけでは、鮮度や味も急速に落ちてしまいます。
そこで、ほうれん草を濡らした新聞紙でくるみ、ビニール袋へ入れるかラップで包んでから、冷蔵庫へ入れましょう。こうすることで水分を逃がさず、適度な鮮度を保つことができます。
さらに、ほうれん草は根の方が下になるように、立てて入れておくのがコツ。葉を上にするので傷めることなく、自然な状態での保存が可能になります。
茹でてから冷蔵保存
料理の下ごしらえなどで、あらかじめ茹でてから、冷蔵庫で保存する方もいるはずです。この場合にも、適切に処理をしないと、やはり鮮度や味に影響を及ぼします。
まず茹で上げて冷まし後は、しっかりと水分を絞ってから冷蔵庫へ入れましょう。余計な水分を含んだままだと、大切な栄養素が逃げ出す上、雑菌等で腐敗しやすくなります。
またタッパーやジッパー袋あるいはラップなどで、空気にふれないように工夫することも大切です。空気にふれる状態にしておくと、たとえ冷蔵庫の中でも乾燥で劣化しやすくなり、鮮度も確実に落ちていきます。
茹でてから冷凍保存
ほうれん草を長期間にわたって保存するのであれば、冷凍庫がいちばん。まず、ほうれん草を硬めに茹でて冷水にさらし、水分をよく絞ってから、ラップで包みます。こうすることでアクが抜ける上、変色の防止にも効果があります。
それをさらにジッパー袋へ入れて、あとは冷凍庫へ入れるだけです。なお、小分けにカットしてからラップに包んでおくと、いつでも使いたい時に素早く使えて便利です。
乾物にして保存
ほうれん草を長期保存するには、干して乾物にする方法もあります。まず土が残らないように根元をよく洗ってから、風通しのいい場所でフックなどに掛け、逆さに吊るしながら3日ほど干しておきます。その後は、ジッパー袋などへ入れて、冷蔵庫で保存しておけばOKです。
ほうれん草の保存期間
ほうれん草を良好な鮮度で調理するには、保存方法ごとに、有効な期間も知っておくことが大切です。
そのまま冷蔵保存
ほうれん草を新聞紙に包み、ポリ袋に入れて冷蔵保存すれば、1週間程度はもちます。ただし、ポリ袋の口を固く締めすぎると、水分が逃げづらくなり、腐敗が進む原因にもなるので要注意です。
茹でてから冷蔵保存
いったん茹でたほうれん草は傷みやすく、保存期間もせいぜい3日程度までしかもちません。予め茹でてから冷蔵庫で保存しておくと、使い勝手が良く何かと便利ですが、なるべく速やかに使い切る必要があります。
茹でてから冷凍保存
この方法であれば、約1か月もの長期間保存が可能になります。なお茹で上げた後は、しっかり水分を絞ってください。不十分なまま冷凍庫へ入れると、氷の塊となってしまい、調理で使いたい時にカットしづらくなります。
乾物にして保存
乾燥させたほうれん草についても、1か月程度は保存し続けることができます。ただし、虫や鳥のエサになりやすいので、くれぐれも周辺などへ放置せずに、保存期間中はジッパー袋やビンなどへ入れて、しっかりと冷蔵保存しておきましょう。
ほうれん草の解凍方法
冷凍保存したほうれん草を、鮮度や味を落とさず調理するには、適切な解凍方法を知っておく必要があります。
茹でたほうれん草
冷凍保存したほうれん草を、おひたしのような食材で使うのであれば、前日に冷蔵庫へ移して、ゆっくり解凍するのがベスト。
こうすることで、水分と一緒に栄養素や風味が逃げるのを防ぎ、しっかりとした食感を保つことができます。その一方で、煮物や汁物といった加熱する料理については、解凍せずにそのまま使用して構いません。
ペースト状にしたほうれん草
こちらについても、スムージーや離乳食などで使用する際には、前日に冷蔵庫で自然解凍しておくのが理想です。大切な栄養素や風味を失うことなく、新鮮な状態で調理することができます。
ただしスープや汁物のように加熱が必要な料理には、凍ったまま加えても大丈夫です。
新鮮なほうれん草の選び方
ほうれん草をいくら適切に保存しておいても、最初から新鮮なものでなければ意味がありません。ここでは新鮮なほうれん草の選び方を紹介しましょう。
葉で見分ける
葉は表も裏も緑色が濃く、色も鮮やかで、生き生きとしたものを選びます。逆に黒ずみや黄色がかったものは、避けるようにしましょう。また葉の形状についても、シワや萎れが見られるものは避け、葉先まで力強く伸びているものを選びます。
さらに葉の生え方が、大きな葉の茎の間から小さな葉と茎が生えているように、下から密集して成長しているものであれば、なお理想的です。
茎で見分ける
茎は細すぎず、また太すぎないように、適度な太さのものを選びます。細すぎるものは栄養や旨みに欠け、太すぎるものは成長しきって葉が硬く、アクも強くなる傾向があるからです。
根本で見分ける
ほうれん草の根元は、ピンク色になっているほど、鮮度の高さを示します。この部分は甘みがある上、鉄分やマンガンなどの栄養素も豊富に含んでおり、選ぶ際の大切なポイントになります。
ほうれん草がまだ食べられるかの確認方法
ほうれん草は生ものなので、保存期間が過ぎてしまったり、適切な保存方法を守らなかったりする場合には、最終的に腐敗してしまいます。ただし一気に腐敗するものではないため、腐敗までのプロセスを知っておけば、鮮度をチェックしながら無駄なく使い切ることが可能です。
まず、初期段階においてはシワが目立ち始め、手に取っても張りがなく、へたってしまいます。さらに時間が経過すると、葉が黄色から茶色へと変色していきます。
また葉先の手触りも、汁気やぬめりを感じるようになり、匂いを嗅ぐと異臭まで確認できます。この段階になると、もはや食材として利用することはできません。少なくとも初期段階で気づいて、速急に使い切る必要があります。
まとめ
ほうれん草は食材として使い勝手が良い上、日常の食卓でもよく見かける、オーソドックスな野菜と言えます。このように利用頻度が高く、食事で口にすることも多いのであれば、いかに新鮮な状態で調理をして、どれだけ美味しく食べることができるのか、様々な工夫が必要になります。
まずは保存方法や選び方などについて、よく理解しておくことが肝心です。