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白菜に『黒い斑点』……食べても大丈夫なの?
白菜をスーパーや八百屋で購入した後、家に持ち帰ってから「あれ?黒い斑点がある」と気づくことはありませんか。黒い斑点の正体がわからないと、「もしかしてカビなのでは」と不安になることもあるでしょう。
白菜に黒い斑点がついている場合、店舗や農家さんによっては事前に排除されることもあります。しかし、そのまま並んでいることも多く、黒い斑点が少量であれば気づかず選んでしまう人も少なくありません。
白菜についている『黒い斑点』の正体
白菜に黒い斑点があると不安を感じてその部分を排除して使うようにしている、という人も多いでしょう。では、白菜に見られる黒い斑点の正体は何なのでしょうか。
白菜の黒い斑点は『ゴマ症』による症状
白菜の黒い斑点を見て「もしかしてカビでは?」と不安に感じる人もいると思います。しかし、白菜の黒い斑点の正体は『ゴマ症』と呼ばれる剥製の成長過程で生じる生理不良の変化です。
外部からのストレスに対抗するためのポリフェノールが蓄積することによって起こることがあり、具体的な原因として以下の理由が考えられます。
- 肥料を大量に使った
- 高温多湿などの不適切な環境での栽培
- 低温の環境下で保存されていた
特に近年は異常気象の関係で白菜に多大なストレスがかかりやすくなっています。そのため、ゴマ症による黒い斑点ができる白菜が生まれやすくなっているのです。
カビや病気ではないので食べても問題なし!
紹介したように、白菜に見られる黒い斑点はカビや病気ではありません。成長過程で起こる変化の1つなので、食べても問題はないのでご安心ください。
基本的に品質にも大きな影響を及ぼす変化ではないので、味や新鮮さも大きく劣ることはありません。しかし、どうしても見た目が気になるという方は、店舗で白菜を確認し、なるべく黒い斑点がない順調に成長した白菜を選ぶとよいでしょう。
黒い斑点が多すぎる白菜は苦味が強いことも
品質に大きく影響を及ぼすことはない黒い斑点ですが、あまりにも黒い斑点が多すぎる白菜は、成長過程で多くのストレスを受けている証拠です。
そのため、本来ほんのりと甘みを感じる白菜に対して、苦味が強く感じやすくなっている可能性もあります。これはポリフェノールという成分自体に苦味があるため、ポリフェノールによってできた黒い斑点が多い白菜は、その分苦味が強くなっているからです。
もちろん、健康に害を及ぼすものではありませんが、味付けの濃い料理に使うなど調理方法を工夫する必要があります。
白菜のゴマ症による斑点と『黒カビ』の見分け方
白菜に見られる黒い斑点は、ゴマ症によって生じる変化の1つです。しかし、白菜は水分が多い野菜なので、保存環境によってはカビが生えてしまうこともあります。
ゴマ症の黒い斑点の場合、芯の部分を中心にポツポツと全体に散らばっているのが特徴です。対して黒カビの場合は一箇所が大きく黒く変色していることが多く、そこから時間経過とともに広がりを見せていきます。
また、黒カビの場合は腐敗が進むため、白菜がぬめり気を帯びたり一部が溶け始めたり、白菜から茶色い液体が分泌されるといったサインが見られます。
このような腐敗サインが出ている白菜は食中毒の原因になる恐れもあるので、無理に使わず安全のため廃棄してください。
白菜の黒い斑点は問題なし!黒カビと正しく見分けて
いかがでしたか。白菜に黒い斑点が見つかると不安を感じる人も多いでしょう。しかし、この記事で紹介したとおり、黒い斑点は『ゴマ症』という成長過程の途中で生じる変化の1つです。問題なく安全に食べられるので、心配せずに調理しましょう。