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街中や住宅街での『ハトへの餌やり』はあまりに無責任!
駅前や公園などに「ハトへの餌やり禁止」というポスターや看板が掲げられているのを目にしたことはありますか。多くの自治体で『ハトへの餌やり』行為は広く禁じられています。
元々繁殖力が強いハトに餌を与えてしまうと、餌がもらえる場所で恐ろしいほどの早さで繁殖を繰り返し、その近辺に住む人、利用する人にさまざまな悪影響を与えてしまうからです。
ハトへの餌やりが禁止されている理由
具体的にハトへの餌やりが禁止されている理由は以下の通りです。
- 大量のフンや羽毛による悪臭や汚染
- ハトが持つ寄生虫や病気に感染うる恐れ
- ハトの鳴き声による騒音被害
- ハトへのアレルギー反応による体調不良
- 衛生的な環境が維持できなくなる
- 周辺の生態系が乱される
このように多くの被害が起こります。特に小さなお子様やご高齢の方などは免疫力も低い傾向にあるため、感染症や病気などの重症化が懸念されます。
しかし、ハトへの餌やりを取り締まる法律は実質的にありません。そのため、注意喚起によってモラルに訴えかけるしか現時点では方法がないのです。
無責任な『ハトへの餌やり』を見つけたらどうするべき?
もしも自宅周辺などで無責任なハトへの餌やり行為を見つけた場合、どのように対応すべきなのでしょうか。
知り合いや近隣住民なら注意してみる
よく挨拶を交わす間柄など、知り合いが相手であれば会話の中でやんわりと注意してみましょう。ただし、ハトに餌やりを行っている人は、他人に注意されても「かわいいから」「かわいそうでしょう?」などと聞く耳を持たないケースが多いです。
あまりに強く注意してしまうとトラブルに発展する恐れもあるので、個人で対処できることはほとんどないと考えるべきでしょう。
管理者や町内会に相談して注意してもらう
近隣の複数の住人が迷惑を被っている場合は、その町内会や集合住宅の管理者などに相談し、注意してもらう方法もあります。
1人から注意されるよりも大勢から注意されていると実感することで、少数ですが、中にはハトへの餌やり行為をやめてくれる人もいるようです。
各自治体の公的機関の専用窓口に相談する
ハトへの餌やり行為は、その市町村で注意喚起している自治体が多いです。そのため、お住まいの自治体のホームページを見ると、ハトへの餌やり行為に関する苦情相談を扱う窓口が設置されていることもあります。
各自治体の市役所や役場などの公的機関の専用窓口に相談することで、自治体側から看板を設置してもらったり、必要に応じて注意喚起がいったりすることも。
しかし、ハトへの餌やり行為をしている本人は、基本的に悪いことをしているという自覚がありません。そのため、看板やポスターの設置に関しても、残念ながら見て見ぬ振りをするケースが多いです。
法律事務所などに相談する
あまりにも迷惑行為がエスカレートしている場合は、町内会などで法律事務所に相談してみるのも1つの方法です。その際は、ハトへの餌やり行為などの近隣トラブルに詳しい弁護士が在籍している事務所を選ぶと良いでしょう。
ただし、先ほどもお話しした通り、ハトへの餌やり行為を取り締まる法律はありません。
そのため、被害状況を証拠として集めたり、弁護士から直接本人に注意喚起し、「これ以上行為を続けるようならば法的処置を取る」と警告してもらうことでやめさせる手段がとられるケースが多いです。
餌やり行為をやめさせるには『法的処置』も視野に入れて
ハトへの餌やり行為は、本人に悪意がなく、むしろ善意で行っているケースが多いことも解決が難しい大きなポイントです。さらに、法的に取り締まることが難しいため、個人や町内会だけではやめさせることが難しく、他の住人が引っ越しを余儀なくされるケースもあります。
本格的に餌やり行為をやめさせるためには、弁護士に相談し、適切な方法で被害状況などの証拠を集め、法的処置も視野に入れて臨む必要があります。
個人で戦うことは難しいので、町内会や自治体と相談した上で、集団訴訟という形で戦い、行為をやめさせるケースが多いです。
餌やり行為は特にやめさせることが難しい地域問題
今回ご紹介したように、ハトへの餌やり行為をやめさせることは非常に難しい問題です。しかし、ハトが集まってしまうと甚大な被害をもたらしてしまうため、速やかに近隣住民や町内会、自治体と連携し、取り返しがつかなくなる前に対処するべきでしょう。