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トマト缶の代用方法
トマト料理を作る際に、生のトマトを購入して使用するよりもぐっと簡単に調理ができる存在がトマト缶です。トマトを使用した製品は様々あるので、どのような製品がトマト缶の代用となるのかを知っていると、料理も簡単にできるほか、メニューの幅が広がります。
トマトケチャップを代用として使う
トマト製品の代表ともいえるトマトケチャップは、作る料理の内容によっては役立ちますが、トマト缶の代用としては基本的におすすめできません。
特に、トマトをカットしたうえで水煮にしたカットトマト缶の代用には不向きといえます。細長いトマトを水煮にしたホールトマト缶ならば、少し手を加えて代用するとうまく仕上がります。これは、トマトの原型が残っているかどうかの違いです。
なお、トマト缶は水煮で味がついていませんが、トマトケチャップは味が調整してあります。トマトケチャップの代用とする際には、鍋に水とケチャップの両方を入れて薄めてからコンソメなどで味を調整すると、トマト缶を使用した料理の味わいに近づけられます。
生トマトを代用として使う
トマト缶へ加工する前の生トマトならば、特に代用に困ることがないと思われますが、一概にそうとも言えません。生のトマトでの代用は、カットトマト缶の代用ならば役立ちます。
ホールトマト缶は、使用するトマトの品種が異なり、原型がほとんど残っていないこともあるので、ホールトマト缶の代用を考えるのならば、少し手を加えることが必要です。皮を湯むきしたうえで煮詰め、塩と洋風だしを少し加えて味を調整すると、ホールトマト缶を使用した場合とそん色なくできるようになります。
トマトジュースを代用として使う
トマトジュースは、基本的にトマトの原型が残っていません。そのため、ホールトマト缶の代用であれば向いていますが、カットトマト缶の代用にはあまり向いていないでしょう。
また、トマトジュースの種類によっては、塩などによって味が調整されていることもあるので、これを確認してから使用しなければ、調理の手順が大きく異なります。
トマトの食感が一切なく、スープ状なので煮詰めて味を調えてから使用すると、とろみが出て美味しい仕上がりになります。
ホールトマト缶とカットトマト缶の特徴
基本的にトマト缶は、トマトを水煮し缶詰にしたものです。トマト缶と一口に言っても、いくつか種類があり、その代表が「ホールトマト缶」と「カットトマト缶」の二つです。
どちらを使うかで料理の内容が大きく変わるので、理解しておくと便利です。
ホールトマト缶
トマトの品種としては、細長い形をしたトマトが使用されている事がほとんどで、品種はイタリア産のサンマルツァーノが代表的です。
このトマトは、酸味と甘みのバランスが良いことで知られ、うま味が凝縮された味の濃いトマトといえます。これらのトマトを、カットしたりつぶしたりすることなく、そのまま水煮にしたものがホールトマト缶です。
あえてつぶすことはありませんが、果肉が柔らかいトマトなので、原型が残らないことも珍しくありません。煮込み料理やソース作り、スープ作りといったトマトの濃厚な味を強調したい料理に最適といえるでしょう。
カットトマト缶
トマトの品種としては、丸い形のトマトが使用されている事が多く、品種はイタリア産のロマーノが代表的といえます。品種として、酸味が効いていて、水煮にしても果肉がしっかりとした食感を保つことが多いです。
そのため、生のトマトに近い食感を楽しむことができます。トマトの濃厚な味というよりも、トマトの食感やトマトの色鮮やかな色合いを楽しみたい料理を作る際に使用することがおすすめです。あまり火を通しすぎないオムレツやサラダの素材、ドレッシングなどに使用すると最適といえます。
トマト缶と生のトマトの違いや使い分け
トマト缶は、生のトマトを水煮しただけなので、調理の際にどちらを使用しても、大きな差が出ないと思う人も多いですが、使い分けると大きく差が出ます。トマト缶と生トマトの違い、そしてどのような使い分けをすると、おいしく仕上がるのかを紹介します。
トマト缶の特徴
トマト缶は水煮にされていることから、基本的には煮込み料理に使うことを前提に作られています。使われるトマトはヨーロッパで主流の品種がほとんどで、皮が厚く肉厚酸味が強く、生のまま食べてもおいしいと感じることはあまりありません。調理を前提とした品種です。
生トマトの特徴
生のトマト専用の品種というものがあります。
- 簡単に噛み切りやすいほど皮が薄い
- 新鮮な味わいを感じるように水分や甘みが多
- 生で食べて美味しい
主に上の3点に重点を置いて改良されているトマトが生食用のトマトです。
次に、トマト缶と生のトマトの使い分けについて解説していきます。
トマト缶の使い所
トマト缶の中でも「ホールトマト」か「カットトマト」で使い分けが異なります。まず、トマトの味やトマトのコクを活用する煮込み料理ならば、「ホールトマト缶」を使用することがおすすめです。トマトの食感を味わうことをメインにした料理の際は、「カットトマト缶」を使うと食事を楽しみやすいでしょう。
生トマトの使い所
サラダやカプレーゼ、おやつなどの生でそのまま食べたい時は、生食用に改良された生トマトが最もおいしいとされています。
トマト缶とトマトジュースの違い
健康のために飲む人も多いトマトジュースは、調理にも使用できます。トマトの味わいだけを調理に活用したいときは、トマトジュースでも問題ない場合もあります。けれども、トマト缶との違いを理解していれば、料理ごとに最適な使い分けをすることが可能です。
トマト缶
トマトの品種に限らずに、トマトを水煮して缶詰にしたものがトマト缶です。品種やカット方法などによって、ホールトマト缶とカットトマト缶があります。トマトジュースとの大きな違いは、果肉が原型をとどめていることが多いということです。また、水分がある程度少なく、調理する前から煮詰まっているという違いもあります。
トマトジュース
トマトを破砕した(ミキサーにかけた)うえで、絞り出してタネや皮などを取り除いたものがトマトジュースです。煮詰めるかどうか、食塩が入っているかどうかは商品によって異なります。ジュースなので、水分量が多くさらさらとして果肉の食感は一切残っていません。
トマト缶1缶はトマト何個分なの?
トマトを使用した料理をする際には、トマトの分量が個数で表記されていることが多いです。けれども、調理でトマト缶を使用する場合は、トマト何個分なのかがわからないで困ることがありませんか?
トマト缶の分量がどれほどのトマトの個数に相当するのかを知っていると、料理もしやすくなります。トマト缶は一缶当たりの内容総量が「400グラム程度」というのが一般的です。さらに、缶の中のトマトの固形量は「240グラム程度」となっています。この量のトマト缶は、小さなトマトを4から5個ほど使用してトマトジュースを加えた分量と同程度です。
まとめ
生で食べても、調理しても非常においしいく食べられる便利な食材がトマトです。ご紹介したように、トマトには水煮にしたトマト缶をはじめ、トマトケチャップやトマトジュースなどの様々な加工品があります。
料理によって使い分けると、味の変化も著しいほか、調理の手間も大きく省くことができます。それぞれの加工品の違いをしっかりと理解して、おいしいトマト料理を作ってください。