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使い切りのペットボトルを「もったいない」と使い回す人も
6月に入ると、徐々に気温と湿度が上がり始め、蒸し暑さを感じる日も増えてきます。すると、自動販売機やコンビニなどで買えるペットボトル飲料の需要も高まる傾向に。
ペットボトル飲料は外出先でも気軽に購入できるので、暑い夏場などには便利ですよね。しかし、使い切りなので一度飲み終えてしまったペットボトルは捨てるのが一般的です。
中には「一回きりで捨ててしまうのはもったいない」と、複数回ペットボトルを水筒がわりにして使い回す人もいます。
ペットボトルの使い回しは大丈夫?
では、ペットボトルの使い回しは衛生的に問題ないのでしょうか。結論から言うと、きちんと洗浄・乾燥することを前提に、一度だけなら大きな健康被害につながる心配はありません。
しかし、何度も使い回しすると、健康面や使い勝手の面でも悪影響を及ぼす恐れがあり、危険です。なるべくペットボトルは使い回さずに飲み終わったら捨てるのが安全でしょう。
ペットボトルの使い回しで考えられる悪影響
ペットボトルを何度も使い回していると、どのような悪影響が懸念されるのでしょうか。ここではペットボトルの使い回しで考えられるリスクを紹介します。
洗い方・乾燥が不十分だと細菌繁殖の恐れ
ペットボトルを使い回そうと、食器用洗剤で洗浄し、食器置き場で乾燥させる人が多いでしょう。しかし、洗い方や乾燥が不十分だと、ペットボトル内部や飲み口付近で細菌が繁殖してしまいます。
ペットボトルは特殊な形状をしているため、非常に洗いにくいです。そのため、十分に洗浄が行き届かず、細菌が繁殖してしまうリスクが懸念されます。
また、長時間濡れた状態のまま放置していると、その間に細菌繁殖してしまうため、やはりペットボトルの使い回しは難しいと言えるでしょう。
細菌繁殖により食中毒や感染症を発症
ペットボトル内部や飲み口付近で細菌が繁殖してしまうと、ペットボトルに入れた飲み物の中に細菌が侵入し、体内に取り込んでしまう恐れがあります。
すると、食中毒や感染症を発症する原因になり、腹痛や下痢、嘔吐などを引き起こす危険性が考えられます。特に夏場は細菌が繁殖しやすい上、多くの人が疲労や免疫力低下を起こしやすい時期です。重症化するリスクも高まるので気をつけましょう。
繰り返し使うことで化学物質が中身に溶け出す可能性
ペットボトルの多くは、PETと呼ばれるプラスチックで製造されています。通常であれば安全に使用したり口をつけたりできる素材ですが、繰り返し使用することで品質が劣化し、化学物質が溶け出してしまう可能性が懸念されているのです。
ある動物実験において、この有毒成分を摂取したことで発がん性リスクが懸念される結果が出ています。特に妊婦さんや高齢者、小さな子どもは影響を受けやすいので注意が必要です。
結露によって周辺を濡らしてしまう
健康面への悪影響以外では、ペットボトルの結露によって、入れているバッグの中や周辺を濡らしてしまうという使い勝手の悪さが挙げられます。
バッグの中に一緒に入れていたものがびしょびしょに濡れてしまったり、汚れてしまう原因になるので、使い回す入れ物としては不適切でしょう。
ペットボトルの膨張や破損で周囲が汚れる恐れ
ペットボトルは、何度も使い回したり暑い中、長時間持ち歩くことで膨張する恐れがあります。ペットボトルが膨張し、破損したり吹きこぼれたりする危険性もあり、知らぬ間にバッグの中が濡れてベトベトになっていた…なんてリスクも。
ペットボトルの使い回しはリスクも…なるべく水筒を使って
いかがでしたか。ペットボトルを使い回している人を見かけますが、今回紹介したようにさまざまなリスクが懸念されます。基本的にペットボトルは使い回さず、水筒を持ち歩くようにしましょう。