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換気扇の油汚れの落とし方
家庭で料理した時に発生する蒸気にはたくさんの油が含まれており、換気扇は油でベトベトに汚れてしまいます。拭いても拭いてもベタベタが残る油汚れはどのようにしてとればいいのでしょうか。換気扇の油汚れを落とす方法を3つ紹介します。
①重曹で汚れを落とす
お掃除の時によく使われる万能アイテム、重曹とは炭酸水素ナトリウムのことです。重曹はアルカリ性なので、反対である酸性の汚れ、油や手あかなどの汚れを溶かしてくれる効果があります。炭酸水素ナトリウムは人間の体の中にある物質でもあり、血液や唾液の中に含まれているので、人間にとって安全な成分です。
ペーストの場合
- 重曹と水を3:1の割合で混ぜる
- 取り外した換気扇を平らな場所に置き、ペースト状の重曹を塗ります
※この時の重曹の厚みは3〜5mmがベスト - 重曹の色が茶色く変色したら雑巾などで拭き取れば掃除完了
※汚れが残っている場合は複数回繰り返すと効果的です
粉のまま使う場合
こちらは手軽な方法です。
- 平らな所に置いた換気扇に重曹を粉のまま振りかけます
- 2〜3時間放置して、重曹に汚れを吸着させる
- ブラシなどを使い汚れを落とす
- 重曹の塊が取れたらぬるま湯で綺麗に洗い流しましょう
お湯に溶かす場合
こちらは基本的につけ置きです。
- 換気扇が入るサイズの容器に50度ほどのお湯と重曹1カップを入れかき混ぜる
- 換気扇のパーツをつけ置きし、1時間ほど放置
- 付着した汚れをブラシなどでこすりましょう
- 最後にぬるま湯で洗い流せば完了です
②お湯をメインに使う場合
水だけだと油はとても落ちにくいですが、お湯は水より分子運動が活発で、油汚れを流しやすくなります。
また、液体の粘度は温度によって大きく変化し、油は冷えていると粘性が高く汚れが落ちにくくなってしまいます。お湯を使い、粘性を低くすることによって油がサラサラになり、効率よく汚れを落とすことができるでしょう。
換気扇を洗う時はお湯を使って落とすこともできますが、つけおきは注意が必要です。つけおきしているうちに温度が下がると油が固まってしまうので、つけおき洗いと相性がよくありません。お湯はかけながら洗いましょう。
- 付着した汚れを新聞紙などで拭う
- パーツごとに熱湯をかけ、汚れを落とす
- 食器用洗剤で綺麗に洗う
※油汚れは冷めると固まります。熱湯の使用と併せてご注意ください。
③石鹸を使う場合
石鹸は脂肪酸ナトリウムという成分でできています。脂肪酸が油汚れにくっつき、ナトリウムの部分が水に溶けて油を引き剥がすので、油汚れを落とすことができます。
固形石鹸は換気扇の汚れを落とすのに使いづらいので、ゼリー状のものを使った方が良いでしょう。ゼリー状のものは、高濃度の石鹸が液だれせず、油汚れにしっかりと絡みつきます。
- 新聞紙やブラシで大まかな汚れを落とす
- 取り外した換気扇にゼリー状の石鹸を塗り、30分ほどそのままに
- 最後に水やぬるま湯で洗い流せば綺麗になります
※どうしても汚れが残る場合は、最後に食器用洗剤で洗っても良いでしょう。
換気扇の頑固な油汚れの落とし方
長年の油汚れは非常に頑固で、汚れも落としにくくなっています。上記で紹介した落とし方では汚れを落とせない可能性もあるので、ここではより頑固な油汚れの落とし方を紹介します。
①セスキ炭酸ソーダで洗う
セスキ炭酸ソーダは重曹よりもアルカリ性が強いので、重曹よりも油汚れ落としの効果が高いです。重曹で油が落としにくい時は、セスキ炭酸ソーダを試すといいでしょう。重曹は水に溶けにくいですが、セスキ炭酸ソーダは水に溶けやすいので、スプレー容器に入れて使いましょう。
- 水500mlを入れたスプレーボトルにセスキ炭酸ソーダを入れ、粉がなくなるまで振る
- 混合液を換気扇に振りかけ、布巾で拭き取ったり、歯ブラシで擦ったりしましょう
- 最後に水などで流せば完了です
※セスキ炭酸ソーダはアルカリ性が強いので、手荒れ防止のためにゴム手袋を着用した方が安全です。
②洗剤につけおき洗い
頑固な汚れを落とす時に効果的なのがつけおき洗いです。汚れている部分に洗剤などを混ぜたものをつけこむことで、時間をかけて汚れをふやかし、油汚れを落としやすくなります。
- セスキ炭酸ソーダ水や、重曹の粉末をふりかけ、10~15分ぐらい放置
※お湯の使用や、長時間の放置は溶け出た汚れが戻ってしまうこともあるので注意しましょう。 - 汚れが浮いてきたら、歯ブラシや布巾でゴシゴシ擦って落とします
- 最後に綺麗な水で洗い流しましょう
換気扇のフィルターの油汚れの掃除方法
フィルターには油とホコリ汚れがくっついたベトベトした汚れがついています。フィルターが汚れ、吸い込みが悪くなると部屋中に油が混じった空気が広がり、壁や家具が汚れてしまうでしょう。そうならないように、フィルターの油汚れの掃除方法を紹介します。
①重曹をたっぷり振りかける
フィルターが水で濡れてしまうと、油汚れと水が反発しあってベタベタになり掃除がしにくくなります。重曹スプレーなどの水分を使うのではなく、粉の重曹をたっぷりとフィルターに振りかけ、2~3時間程度放置しておきましょう。
放置しておくと、油汚れを重曹が吸い取ってくれているので、歯ブラシを使って擦って落としていきます。油でフィルターがギトギトしているならば重曹の量が足りないので、もう一度振りかけます。フィルターに水分をつけると汚れが落ちにくくなるので、お湯で汚れを流す時は、油汚れがしっかりとれてからにしましょう。
②小麦粉を使う
小麦粉には油を吸収する作用があり、油汚れを固めてくれます。重曹がない時は、小麦粉を使ってみましょう。外したフィルターの上に小麦粉を振りかけ、30分放置します。掃除をする時に小麦粉が散らばって汚れてしまうので、新聞紙の上にフィルターを置くと良いです。
30分放置しておくと、小麦粉が油を吸い茶色く変色しているので、ゴム手袋でゴリゴリと擦って落としていきます。細かい所は、歯ブラシを使って落とし、最後は乾拭きして完了。水をほとんど使わずに落とすことができます。
換気扇の油汚れを落とすおすすめの洗剤
世の中には油汚れを落とすために開発された商品や洗剤が数多くあります。大手通販サイト、Amazonで購入できる油汚れを落とす時に効果的な商品を紹介しましょう。
セスキの激落ちくん セスキ炭酸ソーダ
この商品はセスキ炭酸ソーダが500g入っており、500mlのスプレーボトルを約100本作ることができます。スプレーで売られているよりも粉末タイプの方がコスト的にも圧倒的にお得です。これを使えば換気扇の汚れだけでなく、レンジやキッチンの油汚れも簡単に落とすことができます。
オキシクリーン 500g
オキシクリーンの主成分は「酸素系漂白剤」と「界面活性剤」。この2つは油を分解する力を持っているので、1年ぐらい放置しておいた換気扇の汚れもキレイに落としてくれます。オキシクリーンを使えば換気扇だけでなく、衣類、食器の汚れをしっかり落とし、臭いもスッキリとさせてくれるでしょう。
換気扇以外にも!キッチン周りの油汚れの落とし方
料理を頻繁にしている家庭では、換気扇以外にも壁や台所のコンロなどが油で汚れてしまうことも多いでしょう。キッチン周りの油汚れの落とし方を紹介します。
壁の油汚れ
油汚れはただの水拭きだけでは落としづらいので、油を分解する洗剤を使いましょう。食器用洗剤は油を落とすことができるので、壁が油で汚れた場合は食器用洗剤で早めに洗うことが大切です。
汚れが付いた時にすぐに対処すると、油が簡単に落ちます。液が垂れる場合は、キッチンマジックリンなど、スプレータイプの油汚れに強いものをシュッシュとかけておき、キッチンペーパーを貼りつけましょう。5分くらい放置し、そのままキッチンペーパーを使って汚れを落とすことができます。
コンロの油汚れ
コンロの油汚れは頑固なので、お湯で温めてから強力な洗剤で油を柔らかくし、スポンジでゴシゴシと擦って落としていきましょう。コンロを傷つけたくないならば、スポンジの柔らかい部分で汚れを落とすと良いでしょう。頑固な汚れの場合、重曹やセスキ炭酸ソーダを汚れている部分に付けて、放置しておけば汚れが浮き上がってきます。
換気扇はこまめに洗おう
換気扇を洗うのはそんなに難しいことではありません。洗う回数が少なく、長年放置すればどんな場所でも掃除が大変になってしまうのです。
換気扇をこまめに洗ったり、油汚れに強い洗剤と使ったりすれば、余計な労力を使うことなくあっという間に換気扇の油汚れを落とすことができます。キッチンを清潔にするために、定期的に換気扇の掃除を心がけましょう。