傘にドライヤーを使うと撥水性能が復活する!その理由と正しい方法

傘は使っているうちに、水はけが悪くなることや、布地に水のシミができることなどありますよね。中には、心棒を伝って水が垂れてくることもあります。これは傘の表面に施されている、撥水性能が弱ってきたためです。ただ撥水性能が弱ってしまっても、ドライヤーを使った簡単なお手入れで、撥水性能を復活させることができるのです。その理由と正しい方法をご紹介します。

傘にドライヤーを使うと、また水を弾くようになる!

たくさんの傘

傘は使っているうちに撥水効果が弱まる

傘には使った時に繊維が雨で濡れないよう撥水加工されていますが、使い続けているうちに、水をはじく効果が徐々に薄れていきます。

表面には撥水コーティングが施され、裏面は防水コーティングされている傘が一般的です。撥水加工には、「フッ素樹脂」が使われているものが多く、使い始めはフッ素樹脂効果によって水の粒が傘の表面をはじいていきます。

ところが、開いたり閉じたりする摩擦や、傘をまとめる時の摩擦などが原因で、撥水性能が段々と弱まってきます。特に、折りたたみ傘は生地同志の摩擦や折り目が多くつくため、撥水性能の劣化は早くなります。

ドライヤーの熱で復活できる!

この撥水性能の劣化は、水をはじかなくなるというだけで、撥水加工の機能が失われたわけではないことがほとんどです。そのため、熱を加え乾燥させることで元のような撥水性能を取り戻すことができるのです。

熱を加える方法として、ドライヤーの温風を、傘の生地部分の全体まんべんなく当てるやり方が便利です。ただし、長く使い込んで生地が強くこすれた傘は、撥水性能の機能が失われているものもあります。そのような傘は、熱を与えても元のように撥水性能を取り戻せることはありません。

布製の傘のみ効果的

ドライヤーの温風を当てて撥水性能を復活させる方法は、布製の傘のみに使える方法です。

一般的な傘の生地はポリエステル・ナイロン・ビニールの3種類です。撥水性能があるのは布製のポリエステルとナイロン素材です。ビニール傘は温風を当てると傘の形が変形することもありますので、ビニール傘にドライヤーの温風を当てることはしないでください。

なぜ傘にドライヤーを当てると撥水性能が復活するの?

水を弾いている傘

フッ素樹脂は、水を弾く性質があります。傘の生地にはこのフッ素樹脂の粒が縦に細かく並べてられていることで、雨に濡れても生地に水分が染み込まないようになっています。

しかし生地の摩擦や何度も水が当たることで、フッ素樹脂の粒が倒れて並びが乱れてしまい、撥水機能が失われてしまいます。そこで、ドライヤーの温風をあてると、倒れてしまったフッ素樹脂加工の組織が元のようになり、水を弾く効果が復活できるのです。

傘にドライヤーを使う正しい方法

ピンクのドライヤー

1.傘の汚れをきれいに拭き取る

傘に汚れが付いていると、撥水性能が復活しにくいため、傘表面の汚れをタオルなどでキレイにしましょう。落ちない汚れには水や中性洗剤などを薄めて、スポンジで優しく汚れを落としてください。

完全に乾かす必要はないですが、表面の水分をタオルなどで拭いて下さい。または、濡れたままの状態で、乾かしていくように温風を当てる方法でもどちらでも構いません。

2.スタート地点を決め、骨組みごとに温風を当てる

乾いた状態で始める場合は、どこから始めたか分からなくならないように、始める場所を決めます。巻いた時にとめるバンドのある面から始めるようにすると、分かりやすいのでおすすめです。骨組みごとに温風を当てていきましょう。

3.ドライヤーを傘から5~10㎝ほど離す

あまり近すぎると高温になりますが、離れすぎると熱が伝わらす、フッ素樹脂加工が元のようになりません。傘から5~10㎝ほど離して、1面ずつまんべんなくドライヤーで温風をあててください。

4.ゆっくりと温風を当て、折り目部分は念入りに当てる

ドライヤーは、端から中心部分まで、ゆっくりとドライヤーを動かしながら温風を当ててください。1つの面を30秒ほどかけてみましょう。また、折り目部分や中心部分は特に生地の摩擦が多い部分で撥水性能が衰えがちなので、念入りに温風を当てて下さい。

ドライヤー意外にも!傘の撥水効果を高める方法

白いアイロン

アイロンを使う

ドライヤーの温風をあてて、熱で撥水性能を復活させるのと同じ方法で、アイロンを使った方法もあります。

手順

  1. アイロンを使う場合も、傘表面の汚れをタオルや中性洗剤など使って落としてください。
  2. アイロンのスチーム無しの弱~中温で、傘の裏側から熱を加えます。繊細な素材で心配な場合は、あて布をして上から弱温で様子をみながらアイロンを当てましょう。
  3. 裏側から全面にアイロンを当てたら、表面も軽くアイロンの熱を加えます。素材によっては熱を加えすぎると、溶けてしまうこともありますので、注意してください。

防水スプレーや撥水スプレーを使う

長く使っている傘や、摩擦が多い傘は、撥水性能の加工が剥がれてしまい、ドライヤーの温風やアイロンの熱を加えても、元のような撥水効果は回復しません。

そのような場合は、防水スプレーや撥水スプレーを利用しましょう。防水スプレーは効果として、水はじきの撥水性能も含まれています。

  1. 防水スプレー・撥水スプレーを使う時も、雨水は水垢などで汚れていますので、スプレーをかける前に傘の表面の汚れをていねいに落としましょう。キレイなタオルなどで拭いて、落ちない汚れには中性洗剤などを薄めてスポンジで優しく汚れを落としてください。また、変色や色落ちなどが無いか、全体にスプレーする前に目立たない部分で確かめてから始めてください。
  2. ムラが無いよう20~30㎝くらい離して、全体にまんべんなくスプレーをします。しっとりと湿らす程度が目安です。
  3. 直射日光で乾かすと黄色く変色することもありますので、風通しの良い日陰で乾かすのがおすすめです。使う防水スプレー・撥水スプレーによって、乾くまでの時間もさまざまですが、完全に乾かしてから使ってください。

傘の撥水加工を業者に頼む

色々な方法で試しても、撥水性能が回復できない場合は、専門の業者に頼みましょう。傘専門のお店や、靴やかばんのお手入れをしているお店でも傘の取り扱があることもあります。防水・撥水加工の価格は、約1000円~1500円くらいが相場です。

傘の防水性能を弱らせるNG行為

折りたたみ傘

ハンドクリームを付けた手で触る

フッ素樹脂の撥水機能は、油分に弱いという特徴があります。そのため、折りたたむ際や傘に触れる際、油分を含むハンドクリームや保湿クリームなどを付けた手のひらを使うと、油分が傘の表面に付着して撥水性能が衰えてしまいます。

巻くときにバンドを使わない

傘をたたんで巻くときは、バンドを使って巻きつけるのが正しいたたみ方です。生地に触れながらたたむことは、ハンドクリームを付けていない手のひらでもあっても控えましょう。摩擦が生じ、その摩擦により撥水性能が衰えます。

使用後に乾かさない

使った後の濡れた傘を、そのままの状態で放っておくと、汚れがつくことやカビが発生することもあり、撥水性能が衰える原因となります。

日光に当てる

ドライヤーの温風やアイロンの熱は有効ですが、直射日光にあてると、生地が傷みやすくなり変色の可能性もありますので、直射日光に長時間あてるのはやめましょう。

まとめ

撥水効果が高い傘

傘の撥水性能を復活させるには、ドライヤーの温風を当てるだけで簡単にできるのですね。ゆっくりと温風を当てることがポイントです。

撥水性能が衰えてしまう原因は、傘の生地の摩擦です。傘とまとめたり、持ち歩くときなどできるだけ生地に摩擦が生じないようにしましょう。

また、撥水に使われているフッ素樹脂はオイルに弱いため、手のひらにハンドクリームや保湿クリームが付いている時には、傘の生地にできるだけ触れないようするとよいですね。