家族や親族が亡くなった時にしてはいけない『5つのタブー』

喪服と数珠

家族や親族など、近親者が亡くなった場合、一般的には「忌中」「喪中」期間に入ります。この期間は、故人の死を哀悼する期間であるため、さまざまな行為がタブー視されることをご存知でしょうか。今回は、家族や親族が亡くなった時にしてはいけないタブー行為を紹介します。

近親者が亡くなると『忌中』『喪中』期間に入る

葬儀で合掌する男女

家族や親族が亡くなると、故人の死後49日間は『忌中』、1年間は『喪中』に入ります。忌中とは、故人の親族に穢れがあるため、その穢れを他者へと伝染させないための期間です。喪中は、遺族や親族が故人を偲び、日常生活へと戻るまでの期間です。

喪中は故人との近縁関係によって多少異なりますが、父母(義父母)であれば1年間、自身の子どもや祖父母であれば半年間、兄弟姉妹の場合は3ヵ月間とされています。

この期間では、近しい人が亡くなったことを受けて、さまざまな行為を「控えるべき」「行ってはいけない」とタブー視されます。喪中であるにもかかわらずタブー行為をしてしまうと、周囲から白い目で見られてしまうかもしれません。

家族や親族が亡くなった時にしてはいけない『5つのタブー』

家族や親族が亡くなった後、忌中・喪中期間にしてはいけないタブー行為には、どのような行動が挙げられるのでしょうか。ここでは一般的に「控えるべき」と言われているタブー行為を5つ紹介します。

1.挙式や結婚式への参列

自身が結婚式を挙げることはもちろん、穢れを祝いの席へと持ち込んでしまう恐れがあるとして、知人の結婚式への参列は控えるべきだと言われています。また、挙式や結婚式へ参列しない場合でも、喪中期間に入籍する行為もタブー視される傾向にあります。

結婚に関する事柄は、お祝い事に分類される大切な行事です。明るく幸せな気持ちで臨むためにも、喪中期間は避け、故人の死から1年が経過した後に執り行いましょう。

2.お正月のお祝い

家族や近しい親族の死後、最初のお正月は喪中期間に含まれるため、お正月のお祝いをしてはいけないという話は有名ですよね。一般的には、以下のような行為がタブー視されています。

  • 初詣
  • 門松や正月飾りを飾る
  • 年賀状を送る
  • 「あけましておめでとう」と挨拶する

毎年年賀状を送ったり貰ったりしている場合は、事前に喪中ハガキを出し、家族が亡くなったために新年の挨拶を控えさせていただくことを伝えておきましょう。

どうしても新年の挨拶を行いたい場合は、正月明け(1月8日)から立春までの期間に『寒中見舞い』として「今年もどうぞよろしくお願いいたします」と挨拶文を出しましょう。

3.旅行などの贅沢にお金を使う娯楽

昔から喪中期間に旅行などの贅沢にお金を使って楽しむ行為は、「故人に対して失礼に当たる」「故人の死を哀悼する期間なのに無神経だ」と指摘されてきました。

そのため、現在でも人によっては喪中期間に旅行などの贅沢にお金を使う娯楽を控えるべきと、タブー視する傾向が見られます。

ただし、こちらは時代の移り変わりによって考え方が緩和されているため、故人が旅行好きだった場合や、日常生活が一通り落ち着いているようであれば、問題ないという見方もあります。

4.神社への参拝

神社は神様の住む神聖な場所です。聖域となる神社には、穢れを持ち込んではいけないという決まりがあるため、穢れがついている忌中期間は参拝するべきではないとされています。

神社の敷地内に足を踏み入れることも控えるべきと考えられているため、せめて四十九日を明けてから参拝しましょう。人生で大事な行事でもある『七五三』や『お宮参り』なども四十九日が明けるタイミングで行うことを推奨します。

5.宴会やパーティー、飲み会への参加

宴会やパーティー、飲み会なども賑やかで華やかな印象の強いシチュエーションです。そのため、基本的には喪中でこのような場に参加することは控えるべきと考えられています。

ただし、現代社会ではこうした場がビジネスに大きく影響することもあります。そのため、忌中を明けており、本人の気持ちが落ち着いているようであれば参加しても良いという風潮に変わりつつあります。

最近では喪中でも忌明けならば気にしない人も増加中

着物姿の子ども

今回は家族や親族が亡くなった時にしてはいけないタブー行為を紹介しましたが、時代の移り変わりにより、このタブー行為も事情や状況によってはOKとされる見方も強まっています。

例えば、旅行や飲み会などへの参加に関しては、忌明けであれば行っても良いという見方が強まってきていますし、知人の結婚式への参列に関しても、挙式する側が「来てほしい」と望んでくれるならば参加しても問題ないと言われるようになりました。

昔と現代では事情が変わってきているため、こうした守るべき行動への見方も少しずつ変わってきているのです。ただし、喪に服している期間には変わりないため、故人を偲ぶ気持ちは忘れないようにしましょう。

喪に服している間は故人を悼む気持ちを忘れずに

いかがでしたか。最後にお話しした通り、昔と現代では生活や社会事情が大きく変化しているため、タブー視されている行為も忌明けであれば許されるという見方が強まっています。ただし、大切な故人を偲び悼む気持ちは忘れないようにしましょう。

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