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仏壇の種類が急増中!住宅環境から置き場所に悩む家庭も
近年、日本の住宅環境を考慮した仏壇が多く販売されています。従来の大きく重厚感のある仏壇はもちろん、リビングの省スペースに置ける小さめのサイズの仏壇や洋風のお部屋にも合うモダンなデザインの仏壇など、設置しやすい仏壇が多数揃っています。
しかし、仏壇は昔から日本で受け継がれてきたご先祖様を供養するための大切な場所です。毎日、大切な故人に挨拶し、感謝するための仏具なので、正しい場所に設置しなければ…と思う人が多いでしょう。
現在お住まいのお家の間取りやお部屋の広さなどを考慮して、どこに置くべきかわからず悩んでいるという方も少なくありません。
仏壇を置いてはいけない『5つの場所』
仏壇はご家族が毎日お参りし、清潔な状態を保てる場所が適しています。以下の仏壇の置くに適していない場所を除き、ご自宅の環境を考慮して置き場所を考えてみましょう。
1.神棚と向かい合わせになる場所
神棚を設置しているご家庭の場合、神棚と向かい合わせになる場所に仏壇を置くことは避けましょう。神棚と向かい合わせになる場所に置いてしまうと、どちらかに顔を向けた際、もう一方に背を向けることになるからです。
また、神棚と仏壇を同じ部屋に置く場合は、上下関係にも気をつけましょう。例えば、神棚の下に仏壇を置いてしまうと、神様が仏様を踏むような構図になってしまい、仏様に対して失礼に当たってしまいます。逆も同じです。
2.床の間と向かい合わせになる場所
床の間と向かい合わせになる場所も仏壇の設置場所として不適切です。床の間とは、日本建築の中でも上座であり、最も格式の高い場所という認識があります。その床の間と向かい合わせになる場所は、いわゆる下座となり、最も格式の低い場所に当たります。
つまり、床の間と向かい合わせになる場所に仏壇を設置してしまうと、仏様や故人が「この家で最も低い身分」として扱われてしまうのです。非常に失礼な行為なので、絶対にやめましょう。
3.ご本尊が目線より低い位置に来る場所
仏壇にいるご本尊が目線より低い位置に来る場所に設置することも控えてください。一般的に伝統的な仏壇であれば、このような状況に陥ることはありません。
しかし、近年は小さいサイズの仏壇なども販売されています。この場合、仏壇をそのまま床へと直接置いてしまうと、私たちよりも目線の低い場所にご本尊が置かれてしまうことになります。
仏様に対して、また故人に対して非常に失礼な振る舞いなので、棚の上や高い場所に設置できるよう工夫しましょう。
4.直射日光が当たる場所
直射日光が当たる場所は、一見すると陽当たりが良く適した場所のように思えます。しかし、直射日光が当たってしまうと、仏壇の劣化が進み、日焼けしたり色褪せてしまったりと見栄えが悪くなってしまう恐れがあります。
使われている素材によっては、仏壇にひび割れが起きるなどのトラブルが発生する恐れもあるので、直射日光の当たらないう陽当たりの良い場所を探しましょう。
5.高温多湿の環境
室温が高く湿度も高い場所は、仏壇にとって非常に相性の悪い場所です。ジメジメとした蒸し暑い場所に置いていると、仏壇にカビが生えてしまったり変形したり、さまざまなトラブルの原因になります。
また、仏壇は常に清潔な状態を維持しなければいけません。水回りなどの高温多湿の環境下は、雑菌が繁殖しやすいなど不衛生になりやすい環境なので、仏壇を置く場所として不適切です。
仏壇の最適な置き場所は?正しい設置の仕方も解説
仏壇は高温多湿を避け、仏様や故人に対して失礼のない場所に置くことが大きなポイントです。基本的には仏壇に適した『仏間』に置くのが適していると言われていますが、現在の住宅には仏間のない家が多くあります。その場合は、家族が集まるリビングに置いてあげると良いでしょう。
仏壇の置き場所が決まったら、ご本尊が目線よりも高い位置に来るように設置します。従来の仏壇であれば、そのまま仏壇の中に置いてあげることで、お参りする際に目線より低い位置に来ることはないので心配要りません。
ただし、近年人気の高まってきているモダンな仏壇や小さなサイズの仏壇の場合は、そのまま床に置いてしまうとお参りする際に目線よりも低い位置に来てしまいます。
仏壇用の棚を置いたり、お参りする際に目線よりも高い位置に来るように設置場所を確保するなど、仏様と故人に配慮した置き方を考えましょう。
仏壇はお参りやお手入れしやすい場所に置くのがベスト
いかがでしたか。仏壇は日頃、家族がお参りしやすく常に清潔な状態を維持できる場所に置くべきです。仏間はもちろん、家族が集まるリビングの中で仏壇の置き場所として適切な位置を見つけて設置することをおすすめします。