エアコンをつけっぱなしで寝たら、電気代はいくらかかる?冷房・ドライ・暖房の料金の違いは?

エアコンと電卓

夏の夜は熱帯夜となるため、エアコンが欠かせないという方も多いでしょう。冬場もエアコンの暖房機能をつけっぱなしで寝てしまう人も少なくないはずです。では、エアコンを夜につけっぱなしで寝てしまうと、どのくらい電気代がかかるのでしょうか。

夏や冬は夜間にエアコンをつけっぱなしのご家庭も多い

エアコンをつけて子どもを寝付かせる母親

夏は暑く、冬は寒い日本において、冷暖房機能を備えているエアコンは欠かせません。冬場の凍えるような夜間にエアコンの暖房機能を使うご家庭や、夏場の熱帯夜に冷房機能をつけっぱなしにしているというご家庭も多いでしょう。

しかし、今年に入り、さらに電気代が高騰するとのニュースが注目されており、今年の夏からさらに電気代が上がることが予想されます。

「エアコンを夜間につけっぱなしにしていると、電気代が一気に高騰するのではないか」と不安に感じている人も多いのではないでしょうか。

夏場は無理にエアコンを使用を控えると熱中症の恐れも

ただし、電気代ばかり気にして、無理に夏場のエアコン使用を控えると熱中症に陥り、最悪の場合、死に至る危険性もあります。

夜間であっても気温は28℃を超えることも珍しくなく、室内にいると熱気がこもり、体感温度が30℃を超えてしまうご家庭も多いでしょう。

電気代が高騰したからと言って、暑さに耐えてエアコンを使わないようにする、という判断は、家族の命を守るためにも避けてください。

エアコンをつけっぱなしで寝たら電気代はいくらかかるの?

エアコンを夜間につけっぱなしにしていると、寝ている間に電気代はどのくらいかかっているのでしょうか。ここでは、エアコンをつけっぱなしで寝た場合の電気代について、冷房、暖房、ドライ機能ごとに見ていきましょう。

エアコンにかかる電気代を計算する方法は?

まずはエアコンにかかる電気代を計算する方法を確認しましょう。エアコンにかかる電気代の計算方法は、すべての家電と同様です。

「対象の家電に必要な1時間あたりの消費電力(kW)×使用時間(h)×料金単価(円/kWh)」で求められます。1時間あたりの消費電力は、お使いのエアコン機種によって変動し、なおかつ使用する機能によっても異なります。

また、現在の電力料金の目安単価は、31円/kWhに高騰しています。今回は、料金単価にこの値を使い、エアコンのそれぞれの機能ごとにかかる電気代を計算していきます。

冷房機能をつけっぱなしで寝た場合の電気代

最初に冷房機能をつけっぱなしで寝た場合の電気代を計算してみましょう。就寝時刻が23時、起床時刻が7時だと仮定し、使用時間は8時間で計算します。

10畳用エアコンの冷房機能の平均的な消費電力は560Wです。これをkWに直して計算式に入れると、「0.567kW×8h×31円/kWh=約140円」となります。これは一晩にかかる電気代なので、1ヵ月で計算すると、約4,200円の電気代がかかることになります。

もちろん、エアコンにかかる全体の電気代を計算する場合は、この電気代に加えて日中のエアコン使用分の電気代も上乗せされることになります。

暖房機能をつけっぱなしで寝た場合の電気代

続いて暖房機能を夜間につけっぱなしにした場合の電気代を計算してみます。条件は冷房機能をつけっぱなしにした場合と同じですが、暖房機能の場合は平均的な消費電力が710Wと多くなります。

すると、「0.71kW×8h×31円/kWh=約176円」となります。さらに1ヵ月の夜間にかかるエアコンの電気代を計算すると、約5,300円です。冷房機能に比べると、暖房機能の方がより電気代が高くなりやすいことがわかります。

冷房の代わりにドライ機能だと節約になる?

エアコンのドライ機能が搭載されている場合は、本格的な夏シーズンに入る前に使用しているご家庭も多いでしょう。ドライ機能とは、部屋の空気中に含まれる水分を取り込み、屋外に排出してくれる機能を指します。湿度が下がるだけでも体感温度が一気に下がる優れた機能です。

ドライ機能には、エアコンによって「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2つのタイプがあります。どちらも搭載されているエアコンもあれば、どちらかのタイプを「ドライ機能」として搭載しているエアコンもあるので、お使いのエアコンの説明書を確認してみましょう。

さて、冷房の代わりにドライ機能を使うことで節約になるかというと、前述したドライ機能のタイプによって異なります。

弱冷房除湿の場合は冷房機能よりも消費電力が少ないため節約になります。しかし、再熱除湿の場合は部屋を冷やさないよう湿気を取り除いた後に再び温め直して室内へと戻すため、より消費電力が多くなり電気代が高くなってしまうのです。

基本的に夏場に冷房機能の代わりに使うドライ機能は弱冷房除湿なので、「そこまで室内を冷やす必要はないけれど、ムシムシした環境が嫌だから湿気は取り除きたい」という場合には、冷房機能でなく弱冷房除湿のドライ機能を使うことをおすすめします。

ただし、前述した通り、エアコンの機種によっては再熱除湿タイプのドライ機能が搭載されていることもあるので、この場合は冷房機能を活用した方が電気代を抑えることができるでしょう。

少しでも電気代を抑えたい…エアコンの節約術を解説

電気と電卓で電気代のイメージ

夏場は熱帯夜となりやすいので、電気代は気になりますが、熱中症予防のためにもエアコンは必須です。少しでもエアコンにかかる電気代を抑えるためには、以下のポイントを押さえて使いましょう。

  • 自動運転モードに設定する
  • 冷房機能の設定温度は基本的に28℃設定(あまり下げない)
  • 暖房機能の設定温度は19〜20℃設定(上げすぎない)
  • 風向きを下方向へ設定する
  • エアコンの使い始めだけ扇風機やサーキュレーターを併用
  • 湿度だけを下げたい場合は弱冷房除湿(ドライ機能)を代用
  • フィルターの掃除をこまめに行う

いかがでしょう。フィルターの掃除を怠っていると、稼働効率が悪くなるため、余計な電気代がかかってしまいます。また、自動運転モードにすることで、室温に合わせて風量を調節したり、必要に応じて一時的に稼働停止してくれたりするため、電気代節約につながります。

他にも扇風機と併用したり、風向きをした方向へと設定して体感温度を調節するなど、節約術は多くあります。電気代が高騰している現状だからこそ、エアコンは工夫して使用しましょう。

エアコンは上手に活用して夏冬も快適な睡眠を!

いかがでしたか。エアコンは家の中にある大型家電の中でも特に電気代がかかりやすい製品です。節約方法を取り入れながら上手に活用し、これからやってくる夏はもちろん、冬場も室温を快適に保ちましょう。

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