タンブラー乾燥の正しい使い方!使う前に確認するべきこと

タンブラー乾燥

タンブラー乾燥はなんといっても短時間で乾くのが一番の魅力ですね。私も近所のコインランドリーでちょくちょくお世話になっていますが、以前お気に入りのシャツを縮ませてしまって慌てたことがありまして…タンブラー乾燥のことを調べてみました。タンブラー乾燥の使い方やメリットデメリット、タンブラー乾燥してはいけない衣類などをまとめましたので参考にしてみてくださいね。

タンブラー乾燥とは

ドラム缶乾燥機の内部

「タンブラー乾燥(タンブル乾燥)」とは、洗濯ものを回転させながら熱風で乾燥させる方法のことです。コインランドリーの乾燥機や家庭用のドラム式乾燥機がタンブラー乾燥です。

タンブラー乾燥の「タンブラー」は筒状の容器のこと。一般的にはコップを指しますが、乾燥機においては作動時にクルクル回転している部分のことをいいます。以前よりも利用する人が増えているタンブラー乾燥には、次のようなメリットとデメリットがあります。

メリット

タンブラー乾燥の一番のメリットは乾燥スピードです。タンブラー乾燥は洗濯物を回転させながら温風をまんべんなくあてますので短い時間で乾燥させることができます。

タンブラー乾燥があれば雨の日でも洗濯物をしっかり乾かすことができます。脱水後に干す手間も省けるので、タンブラー乾燥を使えば家事の時短にもなりますよ。

デメリット

タンブラー乾燥のメリットである「回転」が衣類によっては逆にデメリットになることがあります。乾燥させている間、衣類が乾燥機の壁に叩きつけられたり摩擦が起きたりしますので、繊細な生地などは傷む可能性があります。また、傷むだけでなく素材によっては服が縮んでしまう場合もあるので注意が必要です。

タンブラー乾燥の種類

タンブラー乾燥の乾燥方式には、主に次の3種類があります。

  • ヒーター乾燥
  • ヒートポンプ乾燥
  • 真空負圧乾燥

「ヒーター乾燥」は家庭用ドラム式洗濯機で多く使われていた乾燥方式で、熱による温風を当てることで衣服を乾かします。

「ドライヤーを当てるような乾かし方」だというとイメージがつきやすいでしょうか。ヒーター乾燥式の洗濯機は本体価格が安いというメリットがありますが、1回の乾燥にかかる電気代がやや高く、衣服の傷みや縮みが発生しやすいのがデメリットです。

「ヒートポンプ乾燥」は熱ではなく乾いた風を利用して服を乾かす方式で、最近では家庭用ドラム式洗濯機に多く採用されています。ヒーター乾燥よりも電気代が安く済み、衣類が傷みにくいのが特徴です。ただし、本体価格がかなり高く、ヒーター乾燥に比べて乾くまでに時間がかかるというデメリットがあります。

「真空負圧乾燥」は、空気圧を下げることで水分の蒸発を促し服を乾かす方式です。生地が傷みにくく乾くスピードも速いですが、現在この方式には大量の洗濯物を乾かせる容量の機種が出ていないため、一般家庭には普及していません。

タンブラー乾燥の方式3種類には、それぞれメリットとデメリットがあります。衣類が傷みにくいタイプを選ぶのか、それとも本体価格が安いタイプにするか、ご家庭に合ったものを選ぶようにしましょう。

タンブラー乾燥ができない衣類や生地に注意!

洗濯表示

タンブラー乾燥ができない衣類・生地があります。2016年から衣類についている洗濯表示タグにタンブラー乾燥できるかどうかが書かれるようになったので、洗濯前に確認するようにしましょう。

洗濯表示タグに「タンブラー乾燥はお避けください」や「タンブラー乾燥禁止」や「DO NOT TUMBLE DRY」と記載されているものはタンブラー乾燥をすることができません。また、丸印にバツ印がついているものもタンブラー乾燥はできません。

乾燥機マーク

乾燥のマークは四角い枠の中の「○印」を見れば分かります。○はドラム式洗濯乾燥機のイメージ。この「○印」に「×」がついている場合は乾燥機にかけることができませんのでタンブラー乾燥もNGです。

  • ○印に「×」バツがついているものは乾燥機がNGですのでタンブラー乾燥は禁止
  • ○印の中の点が「・・」2つある場合は、乾燥の温度の上限は80℃
  • ○印の中の点が「・」1つの場合は、乾燥の温度の上限は60℃

洗濯タグに乾燥機マークや注意書きが書かれていない衣類がありますが、素材によって型崩れ・シワ・色落ちなどの可能性がありますのでタンブラー乾燥はやめましょう。乾燥機がOKな場合、コインランドリーの乾燥機は高温熱風ですので温度を確認してから乾燥機にかけましょう。

タンブラー乾燥が向いていない衣類

洗濯機とジーンズ

タンブラー乾燥が向いていない衣類や素材をご紹介します。タンブラー乾燥ができるものとできないものの違いは、型崩れ、縮む、変色するなどの可能性がある衣類などはタンブラー乾燥はできません。必ずタンブラー乾燥する前に洗濯表示を確認してから洗濯するようにしてください。

ジーンズ

ジーンズは傷んだり縮む可能性がありますのでタンブラー乾燥はNG。色落ちも心配なので手洗いしたほうが良いかもしれません。

ウール

ウールの生地は縮んだり傷む可能性がありますのでNG。ウール素材が多いセーターやニットはタンブラー乾燥させずにおしゃれ着洗いをして天日干しするか、クリーニングに出したほうが安心です。

絹は繊細な生地なのでタンブラー乾燥をすると傷んだり、縮んだりすることがありますのでNG。絹素材は自宅で洗わずにクリーニングに出すのがおすすめです。

綿・麻

綿や麻などの天然素材はタンブラー乾燥によって傷みやすく縮んだりするのでNG。Tシャツも綿が使われていることが多いため慎重に扱いましょう。

本皮・合成皮

本皮または合成皮の場合は基本的にすべてNG。変色やひび割れなどの大きなダメージを受ける可能性があります。本皮や合成皮は、絹と同じくクリーニング屋さんに相談したほうが安心でしょう。

靴下や下着

靴下や下着はポリウレタンを使用しているものが多く、ポリウレタンは熱に弱いので傷めたり、縮んだり変色する可能性があるのでNG。ポリウレタン以外の物はタンブラー乾燥しても問題ない場合が多いです。

飾りのついた衣類

洋服に大き目のボタンや刺繍、ワッペン、ビジュー、スパンコールなどの飾りが付いているとタンブラー乾燥によって飾りが取れたり壊れたりするのでNG。飾りがついた衣類は手洗かクリーニングがおすすめです。

生地の目が粗い衣類

素材にかかわらず、生地の目が粗い衣類はタンブラー乾燥に向いていません。生地の隙間が縮んで衣類が小さくなる可能性がありますのでNG。

薄い生地の衣類

夏物のショールなどで裏が透けているような生地や衣類は縮む可能性がありますのでNG。

ワイシャツなどタンブラー乾燥できるものもありますが、タンブラー乾燥で完全に乾かすとシワがひどく付いてしまう可能性がありますので、半乾き程度で乾燥機から出して天日干ししましょう。水分の重みでシワがつきにくくなりますし、衣類に乾燥の熱がこもっていますので通常より早く乾きますよ。

タンブラー乾燥に向いている衣類

たたんだ洗濯物とかご

タオルはタンブラー乾燥にむいています。乾燥ジワがつかずにふわっとした仕上がりになります。またパジャマや部屋で着るものもタンブラー乾燥向きの衣類です。タンブラー乾燥によるパサつきが気になる場合は、柔軟剤を使うと柔らかい肌触りになりますよ。

消耗品である靴下や下着などのインナーはタンブラー乾燥でOKです。小物はタンブラー乾燥を利用するとちまちまとピンチハンガーに干していく手間が省けるので洗濯がとても楽になります。

タンブラー乾燥が向いていない衣類を乾かす方法

洗濯干し

天日干し

洗濯表示の確認でタンブラー乾燥が禁止の生地や、タンブラー乾燥に向いていない生地は天日干しや部屋干しなど自然乾燥させるのが一般的ですね。

ボックス乾燥機

他の乾燥方法としては、ボックス乾燥機がむいています。ボックス乾燥機はタンスのような形で、衣類を吊るした状態で乾燥させることができる機械です。ボックス乾燥機はタンブラー乾燥と違って衣類を回転させずに乾燥します。

ボックス乾燥機は傷みを軽減し天日干しよりも速く乾きますが、一般家庭には普及していません。一部のクリーニング店に設置されていることがあるので、使用したい場合はお近くの店舗に問い合わせてみてください。

浴室乾燥機能

浴室乾燥機能がある場合、お風呂場に洗濯物を吊るしておくとゆるやかに乾燥させますので縮みなどの心配はありません。乾燥時間は長いですが、お風呂場も乾燥させますのでカビの防止にも役立ちますので浴室乾燥はおすすめです。

ただし、浴室乾燥はドラム式洗濯機によるタンブラー乾燥をするよりも電気代が高くついてしまうことが多いので、その点は注意しましょう。

タンブラー乾燥で傷んだり縮んでしまった衣類の復元方法

スチームアイロン

うっかりタンブラー乾燥NGな服を乾燥させてしまい、お気に入りの服が縮んでしまったりシワがついてしまったりすると落ち込みますよね。でも諦めないでください。

実はタンブラー乾燥で縮んだ衣類はヘアーコンディショナーを使用することで、シワシワになった服はアイロンを使って元に戻せる場合があります。ぜひやってみてください。

縮んだ衣類の場合

用意するもの

  • ヘアーコンディショナー
  • ぬるま湯
  • 洗面器またはバケツ

手順

  1. 洗面器にお湯を入れる※衣類を入れた時水があふれない程度のお湯
  2. お湯の中にヘアーコンディショナーを2~3プッシュほど入れてよくかき混ぜる
  3. お湯の中に衣類を漬けて30分ほど放置する
  4. きれいにすすぎ、脱水して形を整えたら完了です。

干し方

形の整え方は、衣類の縮んだ部分(脇や裾など)を両手で引っ張って長さを戻してから干しましょう。干す時はハンガーにかけると重みで伸びてしまう可能性がありますので、型崩れしないようハンガーとハンガーの間に衣類を置いてM字になるよう干します。

乾燥ジワがついた衣類の場合

ワイシャツをアイロンにかける

用意するもの

  • アイロン
  • 霧吹き
  • あて布

手順

衣類を広げて置き、霧吹きで水をまんべなくかけて湿らせ、あて布を置きます。乾燥ジワの部分にアイロンをかけます。これで元にもどれば完了です。もしまだシワが残っているようでしたら、再度水を霧吹きしてアイロンをかけてください。

型崩れした衣類を元に戻す方法

用意するもの

  • アイロン
  • あて布

手順

アイロンのスチームの量を最大にセットします。衣類を広げてあて布を置き、大量のスチームで型崩れした箇所を軽く押しながらアイロンをかけます。これで元にもどれば完了です。もしまだ型崩れが残っているようでしたら、もう一度作業を繰り返してみてください。

タンブラー乾燥でついた乾燥ジワや型崩れなどは完全に元通りになるわけではありませんのでタンブラー乾燥をする前に洗濯表示をしっかり確認しましょう。

タンブラー乾燥で縮むのを防ぐ方法

洗濯物取り出し

素材によって分ける

ポリエステルのように乾きやすい衣類と綿などの乾きにくい衣類を分けて乾燥させることで、乾燥しすぎを防ぐことができます。一緒に乾燥機にかけますとポリエステルは乾燥したのに綿が乾くまで乾燥することになり、生地を傷める可能性がありますので注意しましょう。

筆者はドラム式洗濯機のタンブラー乾燥を使う際、乾燥したくない衣類はあらかじめ洗濯ネットに入れて他の衣類と一緒に洗濯にかけています。

洗濯・脱水が終わった時点でネットに入った衣類を取り出して天日干しし、残りの衣類はそのまま乾燥にかけます。この方法ならスムーズに洗濯ができ、服が縮むことや乾燥させすぎて傷むことを防ぐことが可能です。

少し手間がかかりますが、タンブラー乾燥させたくない衣類はTシャツなど数枚だけですので、干すのが簡単であまり苦になりません。靴下やインナーウエアなど細々したものは乾燥してしまえるので、とても楽ちんですよ。

乾燥時間は短めにする

タンブラー乾燥が不安な衣類は乾燥時間を短くし生乾きの状態で取り出して天日干ししましょう。生乾きといっても乾燥機の熱で温かくなっていますのいつもより早く乾きますし、完全に乾くまでの間水分の重みでシワになりにくいメリットがあります。

ただし、たとえ短時間でもタンブラー乾燥がNGな服は縮む可能性がありますので、あくまで自己責任で行ってください。絶対に縮ませたくない服は、タンブラー乾燥をしないほうが安心です。

まとめ

洗濯機

ご家庭の洗濯機のタンブラー乾燥も便利ですが、コインランドリーのタンブラー乾燥の方が速く乾きますので、バスタオルやタオルケット、毛布やシーツなどの大型の洗濯物を乾かす時にとっても便利です。

筆者の自宅のカーテンには洗濯タグがついていなかったのですが、思い切ってタンブラー乾燥してみたところすそが少々短くなりました。タンブラー乾燥のスピードはとても魅力ですが、衣類によって生地を傷めてしまうこともありますので洗濯タグは必ず確認してくださいね。乾燥させる衣類を素材ごとにわけるなどの工夫をして、上手にタンブラー乾燥を使いこなしましょう。

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