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敷布団の寿命は3年~5年
敷布団の寿命は、一般的には3年から5年ほどであるとされています。意外と短くて驚きますよね。
敷布団は体重を支えているため負荷がかかりやすい上に、一年中使います。寝ている間の汗で湿気もたまりやすいので、思っている以上に寿命は短いのです。
5年ごとに買い替えていたら経済的にも大きな負担になってしまうでしょう。ですが、敷布団は寝心地を左右する、とても需要な役割を持つ寝具です。
カラダに合わない敷布団を使い続けていると、背骨がゆがんでしまったり、骨盤がゆがんでしまったりなど、カラダのゆがみや不調の原因になってしまうこともあります。
そういったことから、敷布団の寿命についてもしっかり考える必要があるのではないでしょうか。
素材別の寿命
敷布団には、綿やウールやポリエステルといった素材が主に使われています。どの素材を使った敷布団も一般的な寿命は3年から5年ほどです。
生活環境や使い方やお手入れの仕方によって、寿命は短くなることもありますし、長くなることもあります。湿度の高い室内に敷きっぱなしにし、体重をかけ続け、乾燥させないままでいれば、あっという間に寿命を迎えてしまうでしょう。
定期的に日干しをする、もしくは布団乾燥機を利用するなどし、お布団が吸い込んでしまった湿気や汗を取り除いてあげる、カビやダニの発生を予防する、しっかりお手入れをしてあげることができれば、早くに寿命を迎えることはないでしょう。
《 ポイント 》
- 敷布団の寿命は3年~5年
- 使い方によって長くも短くもなる
買い替えの目安
購入したばかりの敷布団は分厚くてフカフカですよね。今お使いの敷布団の高さが10cmにも満たないほど薄くなっているようであれば、その敷布団は寿命を過ぎてしまっているでしょう。
体重をかけやすい部分だけが凹んでしまっていたり、薄っぺらくヘタってきていたり、腰などのカラダに痛みや負担を感じるようであれば、買い替えるタイミングだと思います。
コットン(綿)の敷布団
コットンの敷布団は、5年が寿命といわれています。ただしコットン敷布団のメリットは、打ち直しができること。体が痛くなるほど薄くなってしまったら、打ち直しに出しましょう。そうすることで、5年を過ぎても使い続けることができます。
またコットンは中が空洞になっているので、日ごろからこまめに天日干しして湿気を飛ばすと、長く使うことができます。
ウールの敷布団
ウールの敷布団の寿命は品質によってバラツキがあり、3年~6年といわれています。短いものだと、1年ほどで「なんだか薄くなったな」と感じるものも。
ウールは独特の「ちぢれ」があり、それによって弾力性が高いという魅力があるのですが、ちぢれがあるためにヘタりやすいという難点があります。ただコットンと同じように打ち直しができるので、寝心地が悪くなってきたら打ち直しに出すのがおすすめです。
ポリエステルの敷布団
軽くて暖かいポリエステルの敷布団は、寿命3年とやや短めです。比較的安価で臭いやホコリが付きにくく、一般家庭でも人気があるのですが、他の素材と比べてヘタりやすいという特徴があります。打ち直しもできないので、薄さを感じたら買い替えを検討しましょう。
打ち直しとは?
《 ポイント 》
- 10cmより薄くなったら買い替えよう
- 素材によっては打ち直しで買い替え不要になる
掛け布団の寿命も3年~5年
掛け布団の寿命は、一般的には3年から5年ほどであるとされています。敷布団と同じですね。
これもまた意外と短くて驚かれたのではないでしょうか。敷布団に加えて掛け布団まで5年ごとに買い替えていたら本当に経済的な大きな負担になるばかりです。
軽くてふんわりとやわらかい掛け布団は、ずっと包まれていたくなるくらい、あたたかくて気持ちが良いですよね。しかし、お手入れをすることなく使い続けていると、湿気を含んだり、汗を吸収したりなどし、ずっしりと重くなってしまうことがあります。カビやダニが発生する原因にもなりますし、寿命も早まってしまいます。
定期的に日干しをする、もしくは布団乾燥機を利用するなどし、お布団が吸い込んでしまった湿気や汗を取り除いてあげる。カビやダニの発生を予防する。しっかりお手入れをしてあげることで寿命を短くしてしまわないようにしましょう。
素材別の寿命
掛け布団には、主に綿やウールやポリエステル、そして羽毛が使用されていますね。どの素材を使った敷布団も一般的な寿命は3年から5年ほどです。生活環境や使い方やお手入れの仕方によって、寿命は短くなることもありますし、長くなることもあります。
敷布団と比べると、掛け布団はコインランドリーで丸洗いしてお手入れしやすいお布団です。丸洗いすることでふんわりとしたやわらかさを取り戻すことができます。ただ、洗いすぎてしまうと素材を傷める原因になってしまい、寿命が短くなってしまうことがあります。
《 ポイント 》
- 掛布団の寿命は3年~5年
- 使い方によって長くも短くもなる
買い替えの目安
- ふんわり感がなくなってきた
- 薄っぺらく重たくなってきた
- 嫌なニオイがする
- 肌触りが悪い
- 掛け心地が悪い
ひとつでも感じることがあれば、その掛け布団で気持ちよく眠ることはできないですよね。寿命を目安に3年から5年で買い替えるのも良いですし、使い心地の良し悪いで買い替えるのも良いと思います。
嫌なニオイがするということはカビやダニが繁殖している証拠です。日干しや丸洗いでも解決されない場合には買い替えた方が良いでしょう。
また素材ごとの打ち直しの可・不可に関しては、敷布団と同様になります。
羽毛布団は打ち直し可能
掛布団の中でも冬場に活躍する羽毛布団は、打ち直しが可能です。具体的には中の羽毛を取り除き、洗浄してから戻します。ヘタリが進んでいる場合は、羽毛を追加することもあります。また打ち直しでは、外側の生地の交換も行います。
《 ポイント 》
- 薄くなったり臭いがしたら買い替えよう
- 素材によっては打ち直し可能
お布団の寿命を延ばして長く使い続けるコツ
お布団は高価なものなので、なるべく長持ちさせたいものです。実は普段の使い方やお手入れ次第で、寿命が来るのを遅らせることができるんですよ。ここからは、布団を長く使い続けるコツを紹介します。
取り扱いのコツ
カバーをつける
やはり日頃のお手入れがお布団の寿命を左右します。敷布団や掛け布団をそのまま使用している方もいらっしゃるようですが、カバーを付けて使用することで傷みを防ぐことができます。衛生面を考えても、カバーを付け、カバーを定期的にお洗濯した方が清潔ですよね。
またカバーは、通気性がよくて軽いものを選ぶと布団が長持ちします。いくら高級なカバーでも、通気性が悪いと布団そのものが高温多湿になり、劣化を速めてしまうからです。また素材は、通気性・吸水性に優れたコットンカバーがおすすめです。
干せないときも押し入れに収納
忙しくて日干しや布団乾燥機を使えないときも、押し入れに収納しましょう。面倒だからと床に敷きっぱなしにしていると、カビやダニが増殖して布団の寿命を縮めてしまいます。自宅に押し入れがない場合は、床の上にすのこを敷いて、そこに乗せるだけでも違います。
収納する際は湿気の少ない場所にする
シーズンごとにお布団を取り換える場合、使用しないお布団は湿気の少ない場所に収納しましょう。長く使用することがない場合には、月に一度だけでも日干しをし、湿気を取り除いてあげると良いでしょう。
また布団を収納するときは、しまう順番も大切なポイントです。掛布団は敷布団よりも軽いので、敷布団の上に置くようにします。こうすることで、布団への負荷を最大限やわらげることができます。
羽毛布団は臭いが付かないように注意
羽毛布団は周囲の空気を集めるようにしてふわふわを保っているのですが、その分臭いが染み込みやすい性質があります。ですので羽毛布団を使っている部屋では、飲食や洗濯物の部屋干しは控えましょう。
羽毛布団は定期的に中身を動かす
羽毛布団は、定期的に中身を動かすことで長持ちします。というのも、羽毛の掛布団は使っていくうちに中の羽毛が偏ってしまうからです。
厚くなっている方を持ち上げ、薄い方に羽毛を落とすようなイメージで振ることで中身が均等になり、ヘタリにくくなるというわけです。
干し方のコツ
定期的に日干しする
吸収された湿気や汗をそのまま放置していると、確実にお布団の寿命は短くなってしまいます。定期的に日干しをするようにしましょう。外に干すことに抵抗がある場合には布団乾燥機を利用しましょう。
ただし日干しがいいからといって、長時間干すことは布団によくありません。長時間干すと、外気のホコリが付着したり、布団が変色することがあるからです。タイミングは午前中を中心に、3時間程度で引き上げましょう。
カバーをかけて日干しする
日干しをするときはカバーを付けたまま干すことで、お布団の生地が傷んでしまうことを防ぐことができます。
というのも、日干しは布団がふわふわになる反面、紫外線をたっぷりと浴びてしまうからです。紫外線が肌に良くないように、布団にとっても実は天敵です。
カバーを洗濯したりして付けたまま干せないときは、専用の布団カバーを利用しましょう。布団カバーを付けて干すと、紫外線防止になるだけでなく花粉やホコリも付きにくくておすすめです。
布団叩きは使わない
一昔前までは、引き上げる布団を布団叩きでパンパンはたくのは馴染みの光景でした。ですが布団叩きの使用は、やり過ぎると布団を傷めることになってしまいます。布団を長持ちさせたいのであれば、表面の汚れだけさっと落とすように優しくはたきましょう。
季節によって干す時間を変える
夏と冬では気温も湿度も違うので、布団を干すときは季節を考慮するのがおすすめです。
具体的には、夏場は「1~2時間」、それ以外の季節は「4時間」ほどがいいでしょう。忙しいと細かく調整できないかもしれませんが、これだけでも布団を長持ちさせることができます。
またこの時間は、表裏の両方を干した合計時間です。例えば夏場であれば、1時間は表、1時間は裏というように、途中で布団を裏返します。ずっと同じ面を干すだけだと、干していない面は湿気がたまってしまいます。
洗い方のコツ
洗える布団は定期的に洗濯
最近はポリエステルを始め、自宅で洗える化学繊維の布団が増えてきました。ウォッシャブルマークの付いた布団は洗えるので、定期的に洗濯するといいでしょう。
布団の洗濯は、ダニやダニの糞、死骸を取り除くのに効果的です。1年に1回は洗濯して、キレイな状態を保ちましょう。また布団の表面を掃除機で吸うと、表面に出てきたダニを除去できます。
コットン・羽毛布団は中性洗剤でたたき洗い
羽毛布団は洗濯できないものが多いので、汚してしまったら大変です。万が一汚してしまったときは、中性洗剤で生地を叩くようにして拭き取りましょう。汚れが落ちたら水拭きをして、最後に乾拭きをしてしっかり乾かすとキレイになります。
クリーニング店なら安心して任せられる
洗濯表示が分からない、自分で洗う時間がない方は、クリーニング店に任せましょう。クリーニング店はそれぞれの布団に合った洗い方をしてくれるので、下手に自分で洗うよりも傷ませずに済みます。
布団をクリーニング店に出した場合の料金は、相場で5,000円前後です。コットンやポリエステルよりも、羽毛布団の方がやや高めです。
また車がなくて持っていくことができない場合は、自宅まで取りに来てもらえる「宅配クリーニング」を使いましょう。金額は10,000円前後と高くなりますが、定期的に布団を清潔にしておくことで寿命を引き延ばせます。
寿命を延ばしたいときは高級布団を買うのもひとつ
3年から5年と意外と短いお布団の寿命ですが、正しく使い、定期的なお手入れを怠ることなく続けていれば、もっと長く使い続けることもできます。
少しでも長く使い続けたいのであれば、あまり安価なお布団を購入しない、ということもお布団の寿命を左右するかもしれません。安価なお布団と高価なお布団では素材の品質も異なりますし、寿命にも影響するのではないでしょうか。